さんでんじです。

ブログで思いのまま、自分なりの感想も含めて、発信します。

新神戸駅にて。

2007-04-01 18:04:00 | Weblog
神戸の地に立ったのは、約5年ぶり。新神戸駅から見回したところ、かつての阪神淡路大地震のなごりは全くありません。神戸って、横浜と同様に東京とは一線を画すように、大阪とは違った個性を持った地域です。

関西弁も、微妙に違います。和歌山は、田舎言葉。奈良なんて、くそ田舎言葉ですから。京都は、独特のプライドの高い話し方。今日は、肉どすえ。そやさかい、はよう、お帰りやす。てな感じ。ちなみに、この肉、というは、牛肉を指します。

関西では、牛の挽き肉を使った中華まんを、肉まん。豚の挽き肉を使った物を、ぶたまん。と呼びます。東京では、豚肉の肉まんばっかりで、牛肉を使った味や風味の深い、本当の肉まんの無いのが残念ですが。

新神戸駅前にそびえ立つクラウンプラザ神戸。このホテルは、かつて新神戸オリエンタルホテルと呼ばれていました。このホテルを建てたのは、ダイエーの創業者だった中内さん。もうとっくにお亡くなりになりましたが。あの震災からダイエーの凋落が始まって。とうとうイオンに支援を受けることになっちゃった。

この新神戸駅、その横には布引の滝へ通じるハイキングコースがあって、学生時代は他校の女子学生と、合同ハイキングなんてこともよくありました。今なら、都心の高級レストランで合コンでしょうが。私は、下駄を履いて、そんな合ハイに加わっていました。妻と知り合ったのも、ここではないですが、そんな合ハイでした。もう32年も前ですけど。

さらに、この駅の下には長ーいトンネルがあります。深夜、車の少ないときに、ここをかなりのスピードで突っ走るのは最高の気分です。ある時からか、この新神戸駅の下付近は、夜中に、爆走する車を見る来る見物人が溢れるようになりました。暴走族ではありません。組織的ではなく、暴走したい連中が、個々に集まってくるのです。上手に駆け抜ける車には拍手を。かすったり、事故ったりする車には石が投げつけられて、ボコボコにされていました。私は、そんなものには興味はありません。友達と、マフラーの落っこちたサニークーペで、深夜の六甲山のくねくねした道を走り回りました。ケツカキ。パッシング。しながら。もし、追い越されたら、そいつを猛然と追いかけまくる。でも、タイヤはあっという間に、つるっつるになって、よく交換したものです。懐かしい時代でした。

もう私も50代なかば。そんな私にとっても、神戸は懐かしい思い出が、到るところに残っています。

電車内で、猫の鳴き声。

2007-04-01 11:50:34 | Weblog
昨日は、用事でちょっと神戸まで移動。その電車内のことでした。いつものように、浜田山から、井の頭線で渋谷まで。渋谷から、山手線内回りで品川まで。

土曜日、時間は朝の9時台。渋谷で乗り込むと、降りる人が多く、車内はそれほど混むこともなく、立っている人は10人ちょっとくらいか。私は、空いている席に座った。すると、ニャー、ニャー、と絶え間なく猫の声が聞こえる。どこだ、どこだと、見回すと、斜め前で立っている、怖い顔をしたおばさんの黒いバックが怪しい。かすかにバッグがもそもそ動いているようだ。そうか、あんまり猫が鳴くので、おばさんの顔が引きつっていたのだ。

次の駅、恵比寿に近づくとおばさんは降りる準備をしながら、その黒いバッグにそっと手を置いた。すると泣き続けていた猫の声は止んだ。荷物は、同じくらいのキャリーバッグと、肩に掛けたバッグ。3つ同じくらいの大きさ。まさか、猫が3匹。ドアが開くとおばさんはホームへ降り、歩き始めた。表情は少し和んだように見える。ドアが閉まり、電車は恵比寿を出た。

さてさて、今度は品川から新神戸を目指して、のぞみに乗車。ん?は、は、は。この車内でも猫の声。先ほどよりは、ちょっと太い力強い鳴き声。大きい猫ちゃんかな。しばらく鳴いては、10秒ほど止み、また鳴き始める。私の席は6Aで、3列ほど前の乗客か。まてよ、ここは16号車の喫煙可能車両ですよ。猫ちゃんにタバコの煙や匂い、いいのかい。飼い主が吸うのなら、慣れているのだろうけど、ちょっと可哀相な気もする。

小田原を過ぎて、熱海あたりになると、だんだんと鳴く回数も少なくなってきた。トンネルを抜ける頃は、聞こえなくなった。ぐっすり寝てね。この日はあいにくの空模様で富士山は見えない。残念。

浜松あたりで、また鳴き始めた。明らかに声が小さく、か細くなっている。グロッキーですね。しばらく鳴いた後、声は止んだ。早く、目的地に着くといいね。

そういえば、5年くらい前の、年末で奈良に帰る時を思い出す。東京から隣の男性は猫のゲージを足元においていた。最初、ちょっと鳴いただけで、静かだった。でも、男性はすごく緊張していた。ある時から、また鳴き始めた。男性はカゴを撫でた。小さな子猫が飼い主を見上げている。私は、かわいいですね。どちらまで。と聞いた。名古屋までです。と、答えた。おとなしいですね、と私がいう。いいえ、山手線では鳴きっぱなしでした。困りました、と。そうか、飼い主の不安とか、緊張が猫に伝わって、それでかえって不安になり、鳴きはじめるのだ。もっとリラックスしなよ。そうすれば、きっと猫も安心する。名古屋で、降りる男性に、いい子でしたよ。と声を掛けたのだった。

うん、おや。しばらく声が聞こえん。名古屋に到着すると、ちょっと鳴いた。おう、生きている。よかった。新大阪を過ぎても、かすかに鳴き声は聞こえる。どこまで行くのだろう、猫ちゃん。楽しい旅行を。楽しくないから鳴いているのか。とにかく元気でね。私は新神戸で降りますから。