さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

スーパーでの買い物も、さっちゃんが出来るお手伝いはだんだん少なくなってきます

2020-07-20 23:28:37 | 買い物
さっちゃんが一人で買い物に行けなくなったのはいつ頃だったのでしょう?
「2016年の忘事録」で3月15日の記録にはさっちゃんが一人でスーパーに行ったとあります。
ヤシの実洗剤がなくて買ってこなかったこと、肉を買い忘れて来たことが記録されています。

さっちゃん一人に任せられなくなって、必ず僕と二人で行くようになっても、しばらくは買う品物の主導権はさっちゃんが握っていたはずです。
その主導権が何時頃僕に移って来たんでしょう?
記録がないので分かりません。

さっちゃんも僕もタウン用のザックを背負って行くのですが、今では僕のザックに入り切れなくなった時だけ持ってもらっています。
何時頃までさっちゃんと僕が対等に(と言っても6:4くらいの割合いでしょうが)荷物を分け持っていたんでしょう?

買い物ひとつとっても、様々な要素が含まれています。
今ではさっちゃんはほぼ僕に付いて来ているだけになってしまっています。
かろうじてお願いしているのが、買い物籠を持つこと、カートを押すことくらい。
買う物が少ない時は籠だけですが、思いのほか買ってしまった時は重くなってしまいます。
そんな時は、最後には僕が持つことになります。

最初からたくさん買い物がある時は、カートを押してもらいます。
さっちゃんは僕のすぐ後ろにぴったりと付いて来ることが多いので、カートが僕にぶつかること度々で僕は避けながら歩かなくてはなりません。

ところで昨日のことですが、スーパーに買い物に行き、さっちゃんにカートを持ってもらおうとしました。
消毒済みのすでに籠を載せられたカートをさっちゃんに渡しました。
さっちゃんはカートをどうすればいいのかが分かりませんから、カートの手押し部分を握らせたのです。
僕はそのまま売り場に進み、さっちゃんが付いて来ているはずの後ろを振り返ると、何も持っていないさっちゃんがいました。
僕は慌てて先ほどの場所に戻り、再度さっちゃんにカートを渡して、手押し部分をしっかりと握らせました。
でも、さっちゃんはカートを進行方向へ向けてしっかりと押すことが出来ないようです。
カートはフラフラと横向きになったりしています。
他の買い物客の邪魔になりそうですから、僕はカートをさっちゃんから取り上げました。
僕が押すことにしたのです。

さっちゃんは怒ってもいませんし、悔しそうでもありません。
カートや籠を持っている時と同じように、僕の後から付いて来ます。

コロナ禍での買い物なので、最近はさっちゃんのデイサービス中に僕ひとりで済ませることが多かったんです。
久し振りにカートを持ったさっちゃんは、押し方を忘れていたのでしょう。
次に同様な機会があれば、再びさっちゃんにカートを押してもらおうと思います。
昨日は夕方6時過ぎでしたし買い物客も多かったので、急いで買い物を終えて早く帰宅したかったのです。
時間的な余裕もなかったんですね。
さっちゃんには出来る手伝いはまだまだし続けて欲しいと願っています。
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天気予報で表現すれば 「しばしば嵐に見舞われるでしょうが、一日を通して見れば穏やかな天候でしょう」 といった感じかな?

2020-07-19 23:54:32 | 今日一日の暮らしぶり
今朝目が覚めると、カーテンの隙間からは夏のギラギラした明るさが感じられました。
時計を見ると、なんと! 10時ちょっと前!
いくらなんでも寝過ぎましたね。

でも、今日の天気予報は雨が強く降るってなってたのに、この陽光溢れる晴れ!
こんな天気ならハイキングに出かければよかったなぁ。
ハイキングはこれからでは無理なので、急いで起き出して洗濯することに。

その後、お昼ご飯のような朝食を食べ、テレビを観たり、PCチェックをしたり、怠惰な日常です。
ところが、さっちゃんは僕にあわせて怠惰に過ごすなんて共感能力はゼロ。
今日も昨日そのままの続きのようにバトルが演じられました。

さっちゃんはとにかく僕に纏わり付き続けます。
僕が洗濯物を見にベランダへ行くと、ベランダ側の窓に立っています。
僕が歯磨きで洗面所に行くと、洗面所の入り口に立って待っています。
トイレに行っても、台所へ行っても、すぐに付いてきます。
僕がダイニングのテーブルでPCを使ってると、真向いの自分の椅子に座って、喋りながらちょっかいを出します。

PCへのちょっかいは僕がすぐに激怒することとなります。
というのも、さっちゃんがノートPCのディスプレイの上の部分を叩いたり、引っ張ったりするからです。
前の席からそうするので、力の加わり方が悪いとノートPCの折れ曲がる部分がパカッと壊れてしまうかもしれません。
他にも電源コードを引っ張ったり、ディスプレイに触って、画面が変なことになってしまったりします。
僕はひと通りのPCチェックが終わるまで、突っ張り棒で洗面所の戸を動かなくして、籠城することにしました。
さっちゃんは戸の外で開けようとしてガタガタガタガタさせています。
だいぶん経って、諦めたのか、その場を離れたようです。

3時過ぎたころからだったのでしょうか?
さっちゃんの喋りの内容が変わって来ました。
どうやら どこかへ出かけたいようなんです。
さっちゃんはそんな気分なので、よく玄関へ行くのですが、玄関にあるいろんなものを動かしたり、持って来たりします。
今日はをよく移動させていましたね。
移動と言ってもせいぜい2mくらいなんですけどね。

僕が怒ってしまう移動は靴の移動です。
さっちゃんが左足だけとかに運動靴を履いて、部屋を歩き回ったりするんです。
足音ですぐに気が付きますから、さっちゃんに近づいて「なぁ~に履いて歩いてるの!」と怒ります。
そして、さっちゃんの足首を掴んで少し持ち上げて靴を脱がします。
さっちゃんは「あ、あ、あ。痛い、痛い、痛い」と敵意をこめて叫びます。
また、ある時は運動靴1足を持って来て、テーブルの上にポンと置くんです。
「なぁ~に置いてんの! テーブルの上に」
罵倒、非難、軽蔑、・・・・、喉元まで出かかっているあらゆる暴言を飲み込んで、やっとこれだけの言葉を吐きました。

僕が台所仕事をしていると、さっちゃんは僕に対して意地悪になるようです。
いろんなところを触ります。
チェックしてるつもりなのでしょうかね?
ブツブツと喋り続けています。
どうも、シンクとかレンジとか僕が掃除をサボっている箇所を「汚い」とか言ってるようなんです。

さっちゃんは汚れたところを触った手で、食べ物や洗った食器を触ったりします。
手を洗って綺麗にする、そんな常識は持ち合わせていません。
ですから、さっちゃんが台所にいることに僕は神経質になるんです。

それに台所は狭いですから、さっちゃんに突っ立っておられると凄く邪魔なんです。
冷蔵庫を開けるにも、水屋へ行くにも、さっちゃんが通り道をふさいでしまっています。
イラついている僕は、さっちゃんを両手で押してどかします。
もっとイラついてると、布団まで押して行きます。
そして、布団の上に足をちょっと掛けて倒して横にならせます。
倒れる時も、最後まで体をちゃんと支えて、ゆっくりと布団の上に倒すんですが、さっちゃんは凄く怒りますね。
僕がものすごい暴力をふるったかのように、大声を上げて非難します。

今日は(昨日も)こんな感じでした。
でも、夕方6時ころ、二人でスーパーに買い物へ行きました。
行きも帰りも手を繋いで、さっちゃんは普段通りでした。
さっちゃんとしては、願い通りに外出が出来て満足なんでしょうね。

今日は朝食(昼食?)も夕食もほぼ完食してくれました。
薬もエパデール1袋以外は全部飲んでくれました。
夜寝る前には入れ歯も外して、口の中をスポンジブラシで磨かせてくれました。
入れ歯はひと晩、パーシャルデントに浸けてあります。

喧嘩ばっかりしていたように思えますが、さっちゃんは不穏ではありませんでした。
平穏な一日だったと思います。
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さっちゃんは朝目覚めてすぐのおしっこで久し振りにお漏らししてしまいました

2020-07-18 23:58:08 | トイレ・排泄
今日、土曜日は何も用事のない日です。
目覚ましもかけずに寝ているのですが、普通なら遅くとも7時台には一度目が覚めることがほとんど。
(それから二度寝するんですけどね)
でも、今朝は真夏なのに気温も低く、雨雲が垂れこめていたので暗い朝でしたから、なかなか目覚めませんでした。

僕が先だったか、さっちゃんが先だったかは分かりませんが、ほぼ同時に8時20分ころ、二人とも目が覚めました。
さっちゃんが先に起き上がり、窓のカーテンを開けて外を見たりしています。

僕は尿意が強かったのですが、さっちゃんがどうなのか、しばらく様子を窺っていました
さっちゃんには焦っていたり、不自然な様子もどこにも見られませんでしたから、僕は先にトイレに入ることにしました。
トイレから出て来ると、さっちゃんの様子がほんの少しだけです。
どこがどう変なのか、説明のしようはないのですが、何かを訴えている感じがします。

僕は急いでさっちゃんの手を引いて、トイレへ連れて入りました。
寝巻きのズボンとパンツを脱がすと、両方ともがすでに濡れているとすぐに気付きました。
どういう訳か、寝巻きの上着の裾部分も濡れている箇所があります。
便器の手前の床が2ヶ所ほど濡れているのが見えました。

ズボンとパンツを脱がして、お風呂場のバケツに放り込んでおきました。
さっちゃんはもう全部おしっこは出てしまっていたようで、トイレの中でおしっこが出る音は聞けませんでした。
上着も脱がして、スッポンポンのさっちゃんをお風呂場へ連れて入ります。

さっちゃんは今の自分が置かれた状況を理解できていないようです。
お風呂場へ無理やり連れて来られたと思っているのでしょう。
お風呂場から出ようとします。
ドアの前に陣取っている僕を押したり、引っ張ってどかそうとしたりします。

僕はそんなさっちゃんに構わず下半身にシャワーでお湯をかけて洗います。
さっちゃんはシャワーヘッドも掴んで放り投げようとします。
僕はそんなさっちゃんの手を邪魔させないように掴んで、下半身にシャワーをかけ続けて、何とか洗い終わりました。

次はタオルで拭く番。
さっちゃん、これにも抵抗します。
僕が屈んで足や脹脛を拭いていると、ドコ~ンと一発、頭を殴られました。
(痛くはないのですが、殴られた感覚は味わえましたね)

お風呂場から出て、逃げるさっちゃんを追いかけながらバスタオルでさらに拭いてあげます。
さちゃんはスッポンポンのままで、僕に近寄らずウロウロしています。
さっちゃんの魅力的な肉体(親バカならぬ夫バカですね)を鑑賞するのもいいのですが、さすがにそれではさっちゃんが可哀想。
「こっちへおいで。服を着るよ」と、さっちゃんの手を引いて来ました。
今朝は涼しそうなので、ジャージのズボンや靴下まで穿いてもらいました。

その後で、フローリングの床を拭いたりしました。
何ヶ所かポツポツとおしっこがこぼれていたんです。
さっちゃんの足の裏も丁寧に拭きました。

さっちゃんは朝起きた時から、ずうっとちょっとだけ不穏です。
怒りっぽくて、僕に何でも反発します。
それなら僕に近寄って来なければいいのにと思うのですが、さっちゃんは僕に纏わり付き続けるのです。

今日は一日中そんな感じでした。
昼間や夕方や夜の方がもっと酷かったですね。
さっちゃんの纏わり付き攻撃や意地悪としか思えないような行動が続きました。
僕も大きな声でさっちゃんを怒ったり、何度も体を押して押して遠ざけたりしました。
さっちゃんもそんな僕に対抗して、誰かに僕の悪行を訴えるような口調で、大声で叫んだりします。
新聞紙を丸めて(たった1枚でしたが)僕の頭を叩こうとしたり、レジ袋を振り回して攻撃しようとしたり、意味不明な手段を次々繰り出して来ました。

結局、僕はベランダに逃げたりするのがオチなんですけどね。
僕としてはよく戦った一日だったと思います。(笑)
長時間、繰り返し繰り返しさっちゃんはするので、僕もフラストレーション満タンになっちゃうんですね。

でも、朝食も超軽めの昼食も夕食も、さっちゃんはしっかり食べてくれました。
夕方、いつもの多摩川土手のコースをずっと手を繋ぎあって散歩しました。
ケンカばかりしていたように見える一日でしたが、終わってみればさほど不穏な印象はしませんね。
これくらいの感じでいいのかな、と思いますね。
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ベランダに出る際の注意点! それは2ヶ所の窓の鍵を両方とも開けておくこと

2020-07-16 23:54:45 | 生活の一場面
我が家の間取りは2DK、2つの部屋はどちらもベランダ側にあります。
両方の部屋ともに、幅が一間の床からの窓が付いています。
どちらからでもベランダには出入りできますが、ほぼ寝室側ばかりを使っています。

ベランダに出る、しかもある程度の長時間出るとなると、僕の場合は2つのケースですね。
ひとつは洗濯物を干したり取り入れたりする時。
そしてもうひとつは、さっちゃんから逃げ出して一人になりたい時。

それらの理由でベランダに出る際の注意点がひとつだけあります。
それは2つの部屋ともベランダに出る窓の鍵を開けておくこと、です。
何故そうしなければならないのかと言うと、そうしておかないと僕がベランダに閉じ込められる危険性があるからです。

洗濯物を干していたりすると、さっちゃんは窓のところへ来て、僕の様子を窺っています。
たまにと言うよりはもう少し高い確率で、さっちゃんは窓の鍵を閉めてしまいます。
さっちゃんは季節を問わず、戸は閉め、鍵も閉める習慣があるのです。
ですから、僕がベランダに居るのを見ているのに、ついついそんな習慣の方が勝ってしまうんでしょうね。
鍵を掛けられたことに気付いた僕は、窓をドンドンドンドン叩き、鍵の辺りを指差して「開けて!」と叫びます。
さっちゃんには僕の意思がなかなか伝わりませんけれど、気長に続けると何とか鍵を開けてくれます。
こんなことが何回かあったので、その後は2つとも窓の鍵を開けておくことにしています。

昨日も、僕に纏わりつき続けて、ブツブツブツブツと僕に陰気に陰険に何やら喋りかけ続けて、僕の自由を奪い続けるので、
ちょっとは押しやったり、言い返したりはしたんですが、僕には絶対的に勝ち目がありませんから、最終手段のベランダへの逃走を選んだのです。
ベランダへ出る前に、両方共の窓の鍵を開けておくのですから、どこか間が抜けてますよね。
カア~ッとなった頭を冷やそうとベランダに飛び出した訳ですから、鍵のチェックなど出来る精神状態ではないはずなんですけどね。

自分自身の感情の動き様を無理やり抑えたり変容させたりすると、僕自身に大きなストレスがかかってしまいそうです。
ですから、感情の動き自体には無理な制限はかけずに自然な動きに任せています。
怒りたい時は大きな声を出して怒りますし、苛ついて僕から離れて欲しくて、さっちゃんの体を押して遠ざけたりもします。
ただ、何度も何度も同じようなことを経験する中で、次第に自分の感情のコントロール方法が少しずつ分かってくる面はあります。
そのコントロール方法が出来事ごとにマニュアル化されてくる傾向はあると思います。

暴力を振るったり、物に当たり散らして破壊したり、そんなことが出来る性格ではありませんが、そのすぐ手前までには近づいてしまいます。
そんなこともないように、自分自身の精神状態を無理なくコントロール出来るように成長していきたいものです。
でも、無理だろうなぁ。
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今日のさっちゃんは何気にマイペースでちゃんとしたリハビリは出来ませんでした

2020-07-15 23:53:12 | 言語リハビリ
今日のタイトルは上記のようにしましたけれど、最近はずうっとこんな感じです。

T田先生は今週も先週に引き続き入れ歯を外し、スポンジブラシで磨いてくださいました。
ただ、今週は入れ歯を戻し入れるのに大苦戦!
口を大きく一定時間開け続けてくれなければならないのですが、すぐに口を閉じようとします。
そして、恐らく舌を動かしてしまうんでしょうね。
もうちょっと我慢してくれれば、収まるべきところに収まるのに、さっちゃんは吐き出すように嫌がるのです。

気分を変えるためにリハビリルームから出られる屋上へ散歩しに行きました。
戻って来て、再度入れ歯にチャレンジしましたが、なかなか上手くいきません。
でも、何度目だったでしょう、何とかはめることが出来ました。

今日のさっちゃんは入れ歯絡みの時以外は何やらずうっと喋り続けています。
内容はまったく分かりません。
淡々と喋っていて、悲しくて泣き出しそうな声でもなく、怒っていたり辛そうな雰囲気でもありません。
そうそう、一瞬だけ哀しい気分になっていた時があって、テーブルに突っ伏して泣き声を上げていました。
先生はさっちゃんに歌ってもらおうと、その前に第九をさっちゃんに聴いてもらったのですが、その間もさっちゃんは喋り続けていました。
第九が終わってもさっちゃんは喋り続け、今度は何となく先生に向かって何かを伝えようとしているかのようです。
先生の手に触れたりしながら、先生の方を見て喋り続けています。

これには先生も聞くしかないようで、本当は声を出して歌を唄って欲しかったんでしょうが、時間は刻々と過ぎて行ってしまいます。
まあ、声を出すという点に関してなら、こうやって喋り続けているわけですから、声は出しているのですがね。
さっちゃんにとっても、僕以外の人を相手に喋るのは刺激にもなっていいのだと思います。
1時間が経過して、翌週の予定も決めて、「また来週お会いしましょうね」と挨拶も終わったのに、さっちゃんは先生に語り続けています。
先生も自分に向かって喋るさっちゃんを無視は出来ませんから、聞いてあげるしかありません。
僕が「今日はもう終わったから、来週また来ようね」と言っても、変わらず喋り続けます。
結局、さっちゃんの手を少し引くようにして、「もう帰るよ」と言って、さっちゃんにはやっと帰ることが伝わったようでした。

事務の方から来週の予約票をいただいて本当にその場から離れる段になって、二人でもう一度先生に挨拶しに行きました。
さっちゃんは再び先生に一生懸命何やら喋りかけ続けています。
また長くなりそうでしたから、僕はさっちゃんの手を引いて、強く帰ろうと促しました。
やっと帰ることになって、先生に背を向けて歩き始めると、待合室の長椅子に腰かけていらした女性がわずかに微笑まれました。
先生とさっちゃんの一連のシーンを見ておられたんでしょうね。
さっちゃんは先生にあまり従わないのですが、先生のことは好きみたいですね。
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再開後2回目の山歩きは、急な登り下りもある普通の山道。手繋ぎは求めるさっちゃんですが、しっかりと歩きました

2020-07-13 23:55:04 | 山登り
コロナ禍の影響で自粛していた山歩き。
再開後の第一回は緩やかな登り下りのほとんどが林道のような超歩き易いコースでした。
2回目からは普通の山道を歩こうと思います。
ですから、さっちゃんにとっては急な登り、急な下りもある山道です。
まあ、僕にとってはごく普通の山道、とりわけ急でもありませんが。
ただ、コース距離は前回よりも短くしています。
日向和田駅から青梅丘陵に登り、隣り駅の石神前駅に下るコースを選びました。

朝の電車も前回より1本早いのにしました。
遅い出発であるほど、家から駅までの30分ほどの歩きが暑くて大変だからです。
前回は宮ノ平駅に9時着でしたが、今回は日向和田駅に8時34分着でした。
今後も夏の間はもう少し早い電車で行ければと思っています。

さっちゃんは何の問題もなく起き、トイレに行っておしっこも出て、山の服に着替えることが出来ました。
甘酒牛乳も少しでしたが飲みました。


▲8:42。日向和田駅にある待合室です。朝食を食べずに出て来ましたから、ここで朝食のサンドウィッチを食べようと思ったのですが、さっちゃんがここに来て不穏に。食べることを拒否しますし、じゃあ出発しようと言って、手を引こうとしたら、立ち上がることを拒否します。「もう帰る」と言うのです。この椅子から梃子でも動きません。

僕はしばらく時間を開けることにしました。
無理やり歩かせることは不可能です。
時間をおけば、気分も少しは変わってくれるでしょう。
さっちゃんから少し離れた、互いに見えない場所に僕は移って、しばらく様子見です。
15分か20分くらい経過したでしょうか?
「せっかく来たんだから、行こうよ」と、ちょっとだけ強くさっちゃんの手を引いたら、立ち上がってくれました
ザックも背負ってくれました。


▲9:05。線路沿いの道路を奥多摩方面へ進み、集落への最初の道を右に曲がると、すぐ踏切を渡ります。


▲9:07。踏切からすぐ先に登山口がありました。


▲9:18。さっちゃんはすぐに僕の手を取りたがります。前回は広くてなだらかな道でしたから、散歩の時と同じ感覚で手を繋いでいましたけれど、今回は違います。狭い山道で手を繋ぐのは僕にとっては自分自身が歩きにくくもなるので、ちょっと大変です。さっちゃんは僕に手助けを求めて手を繋ぐんです。
この写真は手を繋いでいる右手を左手に持ち替えて、右手でカメラ操作して撮りました。この後のさっちゃんの写真も繋いでいた手を離して、「写真を撮るからここに居てね」と言って撮ったものがほとんどです。


▲9:29。さっちゃんは僕の手がなくても、歩くことはもちろん出来るんです。姿勢が少し前屈みにはなりますけどね。


▲9:43。平らな地形の場所が出て来たので、駅で食べることが出来なかった朝食をここで食べようと思いました。ザックを下ろして、ザックの上に腰かけてもらおうとしたんですが、さっちゃんは座ろうとしません。ほんのちょっとだけ不穏な感じです。この場所が傾斜が急な場所であるかのように、フラフラとしていて木などに掴まろうとします。朝食は即座に諦めて、歩くことにしました。


▲9:57。僕はさっちゃんの手を振りほどいて、「写真を撮るからそこに居てね」と言っても、じっとしているさっちゃんではありません。登って行きます。さっちゃんにとってはとっても大きな段差ですが、手を付きながら登ります。


▲10:59。登山口から50分ほどで、青梅丘陵のメインルートに出ました。立派な看板のあるところが合流地点です。


▲10:17。先ほどの合流地点から北へ進むと、山道が二つに分かれています。右の山道は404m標高点に行く道。さっちゃんと僕は左の巻き道を選びました。


▲10:25。巻き道はこんな雰囲気でした。植林の下草はコアジサイが多く生えていましたね。薄空色の可愛らしい花が一斉に咲くと綺麗だと思います。


▲10:33。巻き道が終了すると、こんな歩きやすい山道が出て来ました。


▲10:34。歩き易い青梅丘陵のメインコースは今回はここで終了。30分ちょっとだけしか歩きませんでしたね。この青い番号標識9番から下りの山道に入りました。


▲10:49。下りの山道の途中に座り易い岩がありました。ここで遅い朝食を食べることにします。さっちゃんは不穏になることなくザックの上に座り、ほんの少しですが、サンドウィッチや他のパンを食べました。食べると言っても、サンドウィッチは小さなひと口サイズのが8つ入っている一人前のものなのですが、そのひと口サイズのをひとつ。コロッケは1個の16分の1くらい。四角いクリームパンも16分の1くらい。それぞれを3口か4口かけて食べるんです。


▲11:05。手を離しても、これくらいの山道ならトコトコと下って行きます。でも、撮り終わった僕が近づくとすぐに手を求めるんです。


▲11:12。小さな沢を丸木橋で渡ると、林道に出ました。


▲11:29。林道をほんの少しだけ急いで歩いたのですが、この写真の直後に上り電車が行くのに遭遇しました。11時半ころに電車があったことは覚えていたのですが、11時半の前だったとは!


▲11:34。石神前駅のホームで30分近く電車を待ちました。さっちゃんは歩くことは嫌がりません。でも、今日も笑顔はありませんでした。

帰りの電車では、さっちゃんはとにかく早く下車したがります。
停車すると、「ここで降りるんでしょ? なんで降りないの?」といった雰囲気になります。
僕は「ここじゃないよ。もっと先だよ」とか、駅に停まるたびにさっちゃんに言います。

駅に着いて、家に向かって歩くのは、いちばん暑い時間帯でしたから、この日一番の苦行でした。
途中からは念のために持って来ていた雨傘を日傘代わりにさっちゃんに持たせました。
さっちゃんが持つと、陽が頭に当たっても気にしないようです。
僕とは手を繋げなくなるので、それが不満なようです。
それに一人で歩くと、さっちゃんは道路の真ん中を歩く癖があるので、危ないんです。
結局、10分もせずに、傘は僕が持つことになりました。

家に帰ると、お風呂を沸かして入りました。
さっちゃんは湯船に入るのに抵抗があるようです。
入ってもらいましたが、すぐに出てしまいました。
さっちゃんをお風呂から上がらせて、着替えてもらってから、僕は自分の入浴。
洗面所の戸を突っ張り棒で開けられなくしておきます。
それでも、急いでお風呂から上がり、食べ残したパンで軽い昼食。
さっちゃんは山でよりはほんの少し多く食べたかな?

さっちゃんは夕食後すぐに寝てしまいました。
そして今朝、起き上がろうとしてバタンと倒れてしまいました。
どうやら筋肉痛があるようです。
それを考慮せずに起き上がろうとしたものですから、バランスを崩したようです。
午前中は太股を触ると、痛い箇所があったようですが、午後になると反応はなくなりました。
夕方の散歩でも筋肉痛の影響はまったく感じられなかったですね。

普通の山道の急な登りと下りを体験するのは4ヶ月ぶりですから、もっと酷い筋肉痛があってもおかしくはないですよね。
今回も2時間半の歩きでしたから、次回は3時間以上にしてみましょう。
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僕がさっちゃんに軽~くキスすると、さっちゃんもちょこんと唇を尖がらせます

2020-07-12 23:54:50 | 生活の一場面
今日はさっちゃんとハイキングして来ました。
標高の低い丘ですから、気温は下界とさほど変わらず、梅雨の最中ですから蒸し蒸ししていました。
そのご報告は明日以降になります。
たった2時間半の山行でしたけれど、高温多湿はこたえますね。
さっちゃんは夕食後すぐに寝てしまったまま一度も目を覚ましません。
僕も今日ばかりは早く寝たい心境です。
というわけで、本日のブログは小ネタをひとつ。

さっちゃんと僕には子供もいませんし、二人だけでずうっと暮らして来ました。
気を遣う同居する家族もいませんでした。
ですから、さっちゃんと僕の人間関係は付き合い始めたころから、長い同棲生活を経て結婚生活に至る現在まで基本的にはまったく変わっていないのです。
子供が出来ると、父親だとか母親などの役割が生じますが、二人にはそれがありません。
付き合い始めたころからまったく変わらないのです。

夫婦としての愛情表現も変わりはありません。
もちろん、外見的表面的具体的にはどんどん変化して来ました。
年齢に伴う体力の低下、相手の好みや嗜好の情報の増加、情熱的恋愛から相手を尊重し理解しようとする愛情への昇華、それらが影響しているのでしょう。
さっちゃんが認知症と診断される何年か前からは、認知症の影響が大きく現れて来ました。
行なわれなくなった愛情表現、反応が起きなくなった愛情表現、さっちゃんからの愛情表現は激減しました。
でも、基本的な愛情表現のは同様なんですね。

今でも残っている具体的行動としての愛情表現はハグとキスのふたつでしょう。
ハグに関しては、このブログでも時々書くことがありますよね。
今日はもうひとつのキスに関してです。

認知症になってからは、当然のことながら濃厚なキスはなくなりました。
さっちゃんからのキスもなくなりました。
だからと言って、さっちゃんが僕たち夫婦の愛情表現のひとつだったキスを完全に忘れているわけではないようなんです。
(いつかは完全に忘れてしまう日が来るのでしょうが)

さっちゃんを僕が度々布団に寝かしつける場面がよくありますよね。
横にならせて、タオルケット(寒くなると布団まで)を掛けてあげるわけです。
それが夜で、さっちゃんにこのまま寝て欲しい時などに、「お休み」と言って、軽くチュッとキスすることがあるんです。
そんな際にさっちゃんが、3回に1度か4回に1度かなんですが、瞬間的に唇を尖がらせて対応してくれるんです。

僕の名前も含めて、僕に関する情報のほとんど全てを忘れてしまっているさっちゃん。
でも、夫婦という言葉は忘れているでしょうけれど、僕が特別な人であるという感覚だけはまだしっかりと残っているようで本当に嬉しいですね。
次第にその「特別」感も消え去っていくのでしょうけれど、常にそばにいる「誰かさん」でいたいですね。
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『久石譲 in パリ 宮崎駿監督作品演奏会』を少々不穏なさっちゃんは大人しく聞いていました

2020-07-11 22:29:01 | 音楽
今朝のさっちゃんは起きた瞬間からちょっと不穏気味でした。
さっちゃんが体を起こしたのに気づいて、僕も目が覚めたのですが、いきなり僕の顔や頭や腕を叩かれたんです。
理由は分かりません。
まあ、いつも言っていますが、さっちゃんが叩こうと殴ろうと本当に全然痛くはありません。
それほど力が弱ってしまっているのか、それともちゃんと手加減してくれているのか?
とにかく朝のスタートはそんな感じでした。

さっちゃんが起き上がって部屋を歩くのを、僕はしばらく布団の中から様子をうかがっていました。
なかなか布団の中に戻って来ませんから、多分おしっこをしたいのかもと思って、さっちゃんをトイレに連れて行きました。
その予感は当たって、さっちゃんはおしっこをしてくれました。

それからまた、僕たちは二度寝して、再度目が覚めたのは8時過ぎのこと。
そこからさらにのんびりと、遅い朝食の準備にとりかかります。
まずは昨晩の食器洗いから。
さっちゃんはいつものことですが、台所にいる僕の元へ来て纏わり付きます。
僕としてはさっちゃんにすぐそばでおられると、邪魔でおちおち台所仕事も出来ませんから、さっちゃんを布団に戻します。
でも、またすぐにさっちゃんは僕の元へ。
こんなことを何回も繰り返して、僕は諦めました。

なので、録画しておいたNHKの番組『久石譲 in パリ 「風の谷のナウシカ」から「風立ちぬ」まで 宮崎駿監督作品演奏会』を流したんです。
1時間30分の番組です。
すると、ダイニングの食卓の椅子に静かに座り続けています。
結局、1時間近く静かに座ってテレビ画面を観ていました。
さすがに1時間近くもじっと座っていると、別の気分が起きて来たのか、テレビから離れて僕の元へ来ましたけれどね。

やっぱり音楽には力がありますね。
先日、ずっと前に録画しっ放しだった『SONGS 中島みゆき』を流した時にはさほどでもありませんでした。
恐らく、歌う場面ばっかりではなくて、解説っぽい時間が長かったからではないでしょうか?
今日も正午過ぎに、井上陽水の曲が14曲入ったCDを流しましたが、その間ずうっとさっちゃんは静かでした。
僕の毎日のPCチェックがスムーズに進みました。
陽水のCDが終了しても、さっちゃんは落ち着いた様子が続きました。

僕は音楽が好きですし、歌うのも好きですが、CDを購入したり、音楽を常に聴いたり、カラオケで歌ったりはしません
でも、さっちゃんの気分が落ち着いたり高揚したりする音楽があるのなら、そんなCDを見つけて買ってみようかなと思っています。
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STのT田先生がさっちゃんに口腔ケアしてくれました

2020-07-09 23:56:15 | 言語リハビリ
昨日の水曜日の言語リハビリはさっちゃんとしては上出来だったと思います。
というのも、朝は便秘騒動、1時間遅れで行った神経内科の先生の診察、と続いて、
さっちゃんは相当精神的にも肉体的にも疲れていたはずなんです。
でも、言語リハビリの時間中、わりと大人しく、不穏の様子も一切ありませんでした。

この日は以前からいつも使用していた防音壁で囲まれた窓のない部屋だったことも、落ち着いていた一因かもしれません。
もちろん、入り口は全開ですから防音の意味はないですけどね。

前半30分くらいは、どういう理由なのか分かりませんが、T田先生がさっちゃんの口腔を見てくださいました。
僕が「あ~ん、と開けて」と言っても、ほとんど開けてくれないのに、先生に言われると実に素直に口を開けるさっちゃん。
先生はペンライトを持ってるのですが、それで口の中を照らしながら「ちょっと中を見せてね」と言うと、開けなきゃならない気になりやすいんだそうです。
本当かな?

さらに先生は、上の入れ歯(下のは何ヶ月も使っていません)を外そうとします。
これはある一定時間は口を開け続けていてくれないと、外せないんです。
僕は一週間に一度外せればいい方でした。
でも、さっちゃんは口をずうっと開けています。
自分の入れ歯を掴まれて外そうとされるのですから、嫌がるはずなのに・・・・
先生は外し方も上手です。
外した入れ歯を簡単にですが洗ってもくれました。

入れ歯が外れた状態ですから、次は口腔を磨こう(こする? マッサージする?)ということに。
家で僕がさっちゃんを歯ブラシで磨こうとすると、すぐに口を閉じたり、歯ブラシを手で掴んで出したりします。
ところが、さっちゃんは先生からされるがまま、長い時間口を開けています。
先生が使っているのは歯ブラシではありません。
僕は初めて目にするものでした。
ストローくらいの棒の先に小さなスポンジの塊りが付いています。
これで歯茎はもちろん、舌や口蓋などこのスポンジで汚れというかぬめりのようなものをぬぐいとるようなんです。
口腔ケア用のスポンジブラシなんだそうです。
先生は僕にひと通りの説明をしてくださり、1本見本として下さいました。

これからはこのスポンジブラシを試してみようと思います。
でも、まずは口をあ~~んと開けてくれなくちゃ!

あっ、そうそう!
入れ歯の外し方が上手なT田先生でしたけれど、入れ歯の戻し方もすごく上手でした。
いともあっさりと戻したので、僕が普段の苦労を伝えると、再度入れ歯を外し、今度は戻し方を丁寧に説明してくれました。
入れ歯の幅は口の幅よりも少し広いので、口を押し開くようにしながら入れるのだそうです。
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昨日で解決したと思った足掛け3日の便秘騒動、なんと! 4日目の今朝、その格闘はまだ続いていたのです

2020-07-08 23:51:04 | トイレ・排泄
水曜日は言語リハビリの日、それに加えて今日は9時予約で神経内科の先生による診察も入っています。
ですから、いつものように僕は6時半に起きて、朝食は食べずに、7時40分に家を出るつもりでした。
僕が起き出した気配に気づいて、さっちゃんも起きて出て来ます。

ところが、さっちゃんは何かを訴えているような、どこか急いで慌てているような雰囲気。
こんな時は、ひとまずトイレに連れて行きます。
急いでトイレに入り、パンツを脱がし、便座に座ってもらいました。

7月8日の水曜日、6時55分~7時35分。
パンツには500円玉サイズの便の汚れが付着していました。
ネバネバした感じの便。
すぐに脱がして、パンツはとりあえずお風呂の流し場に置いておきました。
(あとで、汚れはトレペで拭き取り、その後固形の洗濯石鹸で少しだけ洗っておきました)

前回の排便から7日目~9日目でしたし、昨日までの3日間でもう全て出切ったと思っていました。
何よりも昨日のデイサービスから戻った際の笑顔が格闘の終了を強く印象付けていたのです。
さっちゃんの苦闘が今日も続くのかと思うと、ちょっと可哀想でもあります。

今朝の格闘は昨日の朝とほぼ同様の様相を呈していました。
しばらくして、両太ももの間から覗いてみると、ぶら下がっているものが見えます。
トレペで掴んで、その長くて太いものを根元から折るようにして落としました。
その後は、一昨日の最後のトイレと同様でした。
出かかっているのが、何となく見えるのですが、太いせいなんでしょうね、出ないんです。

今朝のさっちゃんは昨日までよりは、大人しかったですね。
何より僕に対して当たり散らすことはありませんでした。
もちろん、苦しんで、苛ついているのはさっちゃん自身ですから、機嫌は最悪。
僕に対してもいろいろ悪態はつきますけれど、さほど酷くはありませんでした。
「どうしたらいいの?」と珍しくちゃんとした言葉をさっちゃんは繰り返し発します。
そう言われても、力強い解答を与えられるわけでもありませんから、そこは僕も辛いところ。

この頭が見えている便が出るか出ないか? は、今日の予定を大きく左右します。
もし出なければ、さっちゃんは痛みを抱え続けますから、布団で横になって、静かにしているのがいいのでしょう。
もし出ても、その先に待ち受けている事態はまだ未知数ですけれど・・・・
僕自身はほぼ今日の病院は諦めていました。
さっちゃんには昨日購入した紙おむつを穿いてもらって、家で過ごしてもらおう、そう考えていました。
後で病院には電話しておこうと考えていました。

さっちゃんは苦しげな表情を浮かべたり、ブツブツと何やら喋ったりはするのですが、なかなか息むことをしません。
息むことを忘れているのかな? とも思ったりします。
意識的に息むことは出来ずに、自然に出そうになった時だけ合わせて息む、そんな風にも見えるんです。
僕はさっちゃんに「ヴ~~~ン、って息んでみな」とけしかけてみるのですが、反応はゼロ。
こうなると、さっちゃんのお腹を両手で揉んでやって、大腸や直腸に刺激を与えるくらいのことしか出来ません。
僕自身もじっと待ち続けるしかないのです。

35分以上経過した時ですね。
さっちゃんがいきなり息み始めました。
そして、ポトン、水に落ちる音がします。
うわわわわ、僕はさっちゃんと目を合わせて、パチパチパチと拍手喝采!
そして何と! さっちゃんの表情が一変したんです。
穏やかな微笑みが浮かびました
昨日まではトイレの中でこんな表情は一度もありませんでした。

今度こそ本当の完結ですね!
足掛け4日にわたる、さっちゃんの便秘との格闘。

トイレから出て、普通に戻ったさっちゃんと病院へ出かける準備をしました。
予定より1時間遅れの病院入りでしたが、無事に神経内科の診察と言語リハビリを行うことが出来ました。
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