子供達が一人暮らしを始めて家にひとりになってから半年以上経つ。私はもともと一人でいるのが苦にならないので寂しさとかまったくないのだが、このまま仕事を辞める年になって年を取ってもこの家にずっと住むのかと思うと色々と考える。
まずうちは築２５年以上経っている一軒家で、外壁とかメンテナンスを一回もしていない。離婚し両親も死んでしまったし１０年以上前からゆくゆくは一人になるのだから家を売ってマンションでも買おうと思っていた。そのため外壁とか手入れしないといけないのは分かっていたのだが伸ばし伸ばしになっていた。それで家に住み続けるのにも結構な費用が掛かるしそれなら家（まあ家はもう価値がないので土地代だけかな）を売って中古のマンションを買った方がいいのかなとこの２年くらいマンションの情報をネットで見たりしていて、一時期本気でマンション契約しようかとも思ったがまだちょっとふんぎりが付かない。
ふんぎりが付かない理由は、やはりマンションに住んだことがないので不安もある。特に地震が来た時に断水になるのを考えると一軒家のほうがたとえ断水になってもいいのかなと考えたり、一旦買ってしまって後になって隣人がやっかいな人だったとしても簡単に引っ越せないなとか考えてしまう。それは一軒家でも同じなのだけれど今住んでいるところはとりあえず変な方は近所にいないし近くに海も川も崖も山も無く災害には強い土地だと思う。
私が毎日通勤で通る道の途中に何軒かアパートがあるのだが、その駐車場にいつも駐車の枠を大幅にはみ出して隣の枠に入るくらい斜めに停めてある車を見る。はみ出している車は黒のいかついワンボックスで隣の枠の車は軽自動車である。もうその光景は１年くらい前から見ているので、その駐車場を見るたびにああ、この人まだ耐えて引っ越していないんだなと思う。そこは賃貸アパートなので引っ越そうと思えば引っ越せると思うのだがいくら賃貸といえどお金は掛かるだろうしそうそう簡単には引っ越せないのであろう。気の毒である。もしマンションを買って隣人がそんな人だったら買ってしまったら引っ越すことはさらに出来ないし毎日ストレスにさらされるし怖い。
そういうことを考えるとなかなか踏み出せない。まあ切迫している事でもないしゆくゆくはということなので踏み出せないというのもあるのだが、これからマンションの価格は上がるのかもしれないし決めるのなら早い方がいいという気もするし、どうしようか思う。
最近ネットで５０代から７０代くらいのおひとり様の女性が団地とか中古マンションで倹約して暮らす、みたいな記事をよく見るのだが、やはり皆同じようなことを考えているのだなと思う。広い家は掃除も維持も大変だしそれならコンパクトなマンションや団地で出費も抑えて老後を暮らそうというのは良く分かる。老後も子供たちに迷惑を掛けたくないので老人ホームに入れるくらいのお金は残しておかないといけないし（母が１０年老人ホームに入っていたので良く分かっている）、駅から遠い古い一軒家を子供達に残すのも迷惑かもしれないし（空き家問題！）、かと言って子供達に、ママ、マンション買おうかと思ってるんだど、とちょっと言ったら、えー、この家無くなっちゃうの、と不満そうに言っていたし（まあ確かに自分が生まれた時から住んでいた家が無くなるのはちょっと感傷的になるかも）、本当に迷ってしまう。
中古のマンション情報を見ていると、ワンルームの中古マンションが数百万から1千万しないで売っていたりする。それを見ると最悪お金に困ったら家財道具をほぼほぼ捨てて、本当にミニマムな生活をするのもありなのではないかと思ったりもするがあー本当に悩むなあ。
