食い意地の日々

食いものネタと、お出かけ日記。

ヒバーチ

2006年11月27日 | 食いネタ九州沖縄
買い物に行ったスーパーで、沖縄物産の特設コーナーあったので覗いたら、ウコンやコーレーグースと並んで、ビン入りのコショウの様なものがあった。
なんだ?と見てみると、ヒバーチ、島コショウとあり、ビンには和名:ナガコショウとある。
試食があったので手に取り香りを嗅いでみると、シナモンの様な、匂い袋のお香の様な雰囲気もある甘い香り。舐めてみると、甘い香りが広がり、ぴりっと辛い。
香辛料の民族学―カレーの木とワサビの木 吉田よし子 中央公論社」を読んで以来、ずっと食うてみたかったんやわ~
この本、スパイスやハーブ類の風味や産地、食文化、歴史など、なかなか興味深い内容なので、見掛けたら是非読んでみて下され。

ナガコショウに付いて書かれたトコを引用すると
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熱帯の市場でスパイス売場を覗いてみると、三センチほどの長さで小さなエノコログサのような形をした黒いスパイスを売っている。漢方で「ヒハツ」と呼ばれる「ナガコショウ」の実だ。ヒハツはコショウの実が独立せず、房の中に埋まっている、そのため房ごと乾かして使うので、丸いコショウに対し長いコショウという名前が与えられた。ナガコショウは現在でこそ知る人も少ない香辛料で、産地でしか使われていないが、ギリシア・ローマ時代にはコショウと言えばナガコショウをさしたほど珍重された。
--中略--
沖縄にもナガコショウはある。「ヒハツ」もしくは「ヒハツモドキ」と呼ばれ、竹富島や石垣島では、台風に備えて家の周りにめぐらせた石垣にツタのように這い上がっている
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帰宅して、晩飯にカリフラワーとニョッキのトマトソース作ったんで、かけて食うてみたら、甘い香りがちょっとエスニックな感じ。香りが好みなら癖になりそうな、なかなかの風味。
コーヒーや菓子に、ともあるんで、チャイ(インド風スパイス入りミルクティー)に入れたら合いそう。
なんで、こんな香りの良いスパイスが産地以外でほとんど使われなくなったのやろ。作り易さ、生産性など理由はあるのやろが、希少かつ高価でも買い手がいるのがスパイスやし。

「沖縄の食文化を探る てぃーあんだー」の沖縄の食材/沖縄の調味料に解説、波照間海運の琉球の動植物に写真見つけた。リンク先消滅
豚肉と相性良く、沖縄そばにかけたり、中身汁の臭み取りに欠かせないのか。

ヒハツやナガコショウを調べてたら、漢方の生薬として扱いある店が引っ掛かったんで、試してみたくなったら、生薬の扱い多い店探して覗いてみるかな。
他に、ダイエットや冷え対策などのサプリメントが多く引っ掛かったから、エキスの形で知らずに口にしとる人もいるのかも。