ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

あ、失敗

2011-02-28 00:46:32 | Weblog
今日は仕事をしながら22時を過ぎて、「やばい、そろそろ疲れてる」と思った。
なぜなら独り言がすべて中国語になったから。

疲れてハイなとき、酔っぱらって「開放」されたとき、中国語を口走ってしまう。
自分の失敗を罵ったり、ほめたり、誰かの何かにツッコミをいれたり、
なんだかもうカオスなときに、
頭の中が、というか、口先が中国語モードになる。

昼間は、ずっとレベッカの「ナーバス・バット・グラマラス」が、
頭の中をまわっていた。
この曲は、当時中学生、バレーボールの練習がきつかったときに、
よくチームメイトと聞いていた曲だから、
休日出勤で、なんとなく合宿な気分だったことから、
思い出したのだろうと思う。

そしていま、「蒼穹の昴」を見逃したことに気がついた。
ああ、ショックだ。ちゃんと見てきたのに。

西太后は、いろいろな人がいろいろなことを言う。
中学生くらいのとき、中国の映画で西太后を見て、
それからずっと、好きで、気になっている。
私の想い描いていた西太后の姿に、
浅田さんが「蒼穹の昴」でえがく西太后の姿は、とても近い。

むかし、どこかで、
西太后は寝室を100個も持っていて、毎晩違う部屋で休んだ。
それは、暗殺を恐れていたからだ、と読んだことがある。

確かに暗殺を恐れていたかもしれない。
でもそれは、政権を外側から見た人の考え方だと思う。

私は、彼女は、単に眠れなかったのだろうと思っている。
もし本当に寝室を100個も使っていたのならば。

あれだけの重圧の中で生きた人なのだから、
寝付けない日もあれば、悪夢もたくさん見ただろう。
政治の中心にいる男たちは、内側の権力闘争しか見ていない。
アヘン戦争に負け、日清戦争に負け、
紫禁城を蹂躙され、円明園を略奪され、焼かれ、
清朝がどれだけ危ういかは、きっと人一倍感じていた。

だって、彼女は、生まれながらの皇帝ではなかったのだから。
宮廷の外の世界を知っているのだから。

もし西太后が本当に毎晩寝室を変えたのなら、
それは、寂しかったから、怖かったから、
明日はいい日になると信じたかったから。

そんなふうに思う。
ああ、いつか今日の回を見られる日が来るのだろうか。