ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

面白みのない人

2011-02-07 23:24:19 | Weblog
頭の中に浮かぶ風景も、私にとってのリアルなのだけどなあ。

本を読んで、いろんなイメージが頭に浮かぶ。
友人と話しながら、どんどんいろんなイメージが派生する。
たとえ言葉の上でのイメージであったとしても、
それは、そのときのリアルであり、私にとってのリアルだ。

別に、手に触れられるものだけがリアルなのではない。
だから、私自身は二次元のキャラに萌えることはないけれど、
そんなこともあり得るのだろうと思う。

ただ、実際に生身の人に会うと、意外な何かをもらうので、
自分の頭の中だけをのぞいているよりも面白いと思う。
人に会うことと、自分1人の想像の中に遊ぶこと、
そのバランスがとれているときが一番居心地がいい。
自分でも、一番リアルだと感じられる状態だと思う。

つまりは、私の想像力をどんどんかき立ててくれるような友人なり本が、
私のリアルを充実させてくれるよき友だということで、
生身だからいい、本だからいい、と決めつけるようなことではない。

だから、「本ばかり読んでいて面白みのない人」と言われると、
それは、ある意味で真だなあ、と思う。
私は、その人にとってなんら想像力をかきたてることのない存在なのだろう。

「あの人といるとつまらない」と言う人がいる。
それは、「あの人」が「わたし」を喜ばせてくれない、
という意味で言われたのであって、
決して根本的に「あの人」が「つまらない人」なわけではない。
もし「わたし」に想像力があって、「あの人」の心のストーリーを補完するなら、
もしかしたら、「あの人」は、ものすごく面白い人になるかもしれない。

人って、そんな存在じゃないかなあ、と思う。