六甲1号の出撃にっき

撮影ロケの出撃模様のほか、日々の雑感なんかも綴ったものです。

GoTo 九州 台風へ向かって

2020-09-06 |  出撃 at 九州地方
 青春18きっぷが9月に入っても3回分も余っている状態なので、どこかで消費してしまわないと、ということで、天候と睨めっこしながら、撮影したい物のプライオリティーとの優先順位をも考えつつ、出した答えが「九州行き」。
 北東北のキハ40系も撮りに行きたいのですが、やはり週間予報が悪く、9/2~4で晴れ予報があるのが、信越と九州だけということで、この2地域からの選択になりました。
 九州には台風9号が近づいていたのですが、沖合を通るので、九州本土はかすめる程度ではないかと踏み、2日の夜~3日の未明にかけての雨さえ覚悟すればいいと思い、九州行きを決行することにしました。九州地方へは暫く行っておらず、昨年・一昨年ともに結局1度も行かなかったので、2017年12月以来の2年9か月ぶりという久々感。さて何で行くか?

 .GoToを使って初めての一等船室に乗る
 山陽本線の下りの接続が悪くなったので、宿直勤務明けで昼から下って行くと、結局小倉で午前0時になって、その辺のネットカフェに泊まる事になるので、なるべくなら避けたいのと、電車の中で夕食の弁当を食べるのですが、駅弁を買うために姫路・岡山・広島のどこかで降りて買うだけでも1~2区間は新幹線に乗ることになるので、結局割高になります。それなら船で行けばいいということで、早くても小倉に朝6時過ぎに到着になることから、時間に余裕のある時しか使えませんが、このパターンになったわけで、3年ほど前からの往路に夜行フェリーを利用する事が定着してきました。

 今回のGoToトラベルキャンペーンは、交通機関のうち、宿泊設備を提供しているのが条件なので、寝台列車と寝具の提供のある夜行フェリーが補助の対象となり、夜行バスは座席なので、毛布を貸与しても対象にはなりません。
 そこで思いついたのが、割引のダブル利用です。
 これは船会社が独自に行っている、WEB割引料金に加えてGoToを適用させれば、半額近い割引が得られる可能性があり、実際に船会社のHPを見たところ、多分いけそうなので、思い切って一等船室を予約しました。
 名門大洋フェリーの大阪南港-新門司港の1便に乗ります。

 通常価格 13,200円が、WEB割引で 9,240円、そこから更にGoTo割で3千円程度引かれるので、半額以下になるはずです。
 手続き方法は、

①.まずは船会社のサイトでWEB割料金で予約をします。
 この時点では、WEB割の料金で予約が通っています

②.次にGoToキャンペーンを取り扱っているSTAYNAVIのサイトに入ります。
 今回初めての利用なので、会員登録も行います。
 

③.①で予約した情報をサイトに入力していきます。
 船会社や発着の都道府県を入力して、情報を入力し終わると、補助額が算定されて表示されます。
 これで良ければ確定させます。
 大阪→北九州が一等で6,010円。青春18+ビジホ並みの価格です。

④.全ての入力が終わるとクーポンコードが発行されます。
 取り敢えず、この画面はスクショに取っておきましたが、すぐにメールが飛んできて、そのメールにコード番号が書かれていたので、その番号さえあれば大丈夫かと

 .いよいよ船に

 久しぶりの大阪南港で下車します。
 ニュートラムの車両も新しいものに変わっていました、

 大阪南港フェリーターミナルの切符売り場にきました。
 GoToキャンペーン対応の特設のテーブルが出されて、そこで手続きをするので、少し時間がかかります。
 その横には体温を測定する機械も用意されていました。
 
 WEBサイト上でクレジットWEB割料金で決済を済ませていたので、実はここからGoTo割分の返金手続きがあり、その分は現金で帰ってきました。
 受領書・乗船券・検温済証の3点セットが徒歩乗船者に渡されます。ピンク色のが今回の乗船券。
 初めての「一等船室」が誇らしい。GoTo適用のハンコもバーン!と押されています。

 16時の乗船開始時刻に1番で改札を通って、長いスロープを上ってようやくフェリーの船体が見えてきました。
 大阪南港FTは自力で上って行かないといけないので、2階から5階まで坂を上がるのが大変です。

 出港の1時間前に乗船開始となりますが、徒歩組は私しか待合室に居なかったので、もしかしたら1番乗り?
 残念ながら乗用車やバイク・トラックでの乗船組が既に数人乗っていました。

 .いざ出航!

 16:58 全ての乗客・車両が乗り込んだので、定刻より2分程度早く出航しました。
 通り雨も上がって、日差しも出てきて、晴れ晴れしい出航です。
 
 隣にいるオレンジフェリーは船尾を着岸しているので、船首が海に向いていますが、名門大洋フェリーは船首を着岸させるため、出港時は180度旋回します。右にいるのが、北九州行きの第2便の船。
 
 180度旋回して船首が西を向きました。
 これから海に出ます。太陽へ向かって出航。左側には虹?らしきものも。
 港に別れを告げてエンジン全開で加速を始めます。

 出航して数分で右手に大阪港の高いビルが見えてきます。
 前に乗った時は12月で既に真っ暗だったり、雨天だったりしたので、こういう景色は初めてです。

 40分ほどで神戸の街の沖を走行します。
 神戸の辺りは雨上がりなのか、少しモヤっていました。
 
 18:05 書いてある予定時刻より5分ほど早く、明石海峡大橋を通過します。
 この辺までくると、また晴れてきました。

 デッキに出ていたのは、私も入れて5人だけ。
 私とバイカー、そして父子3人組のグループ。他の船室からも子供の声が聞こえていたので、3組ぐらい親子連れが乗っているようです。
 
 こちらが今夜のお部屋となる一等船室。
 残念ながら1人用と2人用個室には窓がなく、4人用個室のみ窓があります。
 ベッドも思ったより広くはなく、二等との違いはプライベートの確保と洗面台・テレビがあるという差でしょうか?
 湯沸かしポットとコンセントが多いのが助かります。今回は特撮機材は無かったのでPCの充電ぐらいに使った程度でしたが。
 私が居た部屋は船首の部分だったので、窓があると、夜中にカーテンを開けられると航行に支障をきたすからだと思われます。
 そしてお楽しみ?の夕食のため、船内レストランへ。

 前回乗った時は入場制限が掛かるほどの混みようだったのですが、さすがに今回は違います。
 そもそも乗客数が全然違いますからね。これでも50人ぐらいは乗っているようです。

 名門大洋フェリー名物だったバイキングも、感染対策のため、個別の皿提供になりました。
 トングを介して移るのが懸念されましたからね。
 なおこれが1回目で、このあと2回目にサラダや刺身などを取って、3回目はデザートとコーヒーでディナーを終えました。
 翌朝のモーニングも入れての1,600円は高いか安いか?

 エントランスホールの様子。
 普段なら2等和室(雑魚寝部屋)の乗客などがここでくつろいでいたりするのですが、さすがに誰もいません。

 21:10 食事も終えて1時間少しくつろいだところで瀬戸大橋の下を通過します。

 台風が通過しているとは思えないほど海上も穏やかで、月明かりの下、西へ進みます。
 嵐の前の静けさ・・・

 .いよいよ台風の影響が
 船内案内のHPを見ようとしたら、トップページに「お知らせ」として、上り便が欠航になったと記載がありました。
 また平行して走る阪九フェリーも欠航の記載がありました。
 台風の通過は夜半なので、夕方に出航する上り便は影響ないと思ったのですが、この先どうなることやら。
 その後船内放送が入り、台風の影響で門司の到着時刻が遅れる見込みだとのこと。
 NHKのテレビでもようやく零時を回ってから、台風情報を始めましたので、音を最小にして一晩中点けていました。

 そして、愛媛県沖に入った辺りで、船が大きく揺れ始めました。
 まずは上下にうねるような動きをして、下がる時には背中にかなりの重力を感じます。そして船首の船室にいたので、舳先が大波を受けて乗り上げた時なのが、何度かドーン!という音が響きわたりました。エンジン音も静かになって、かなり徐行しているようです。これは朝までに小倉に就くどころか、松山とかに寄港して待機などもあり得るのかも?
 そういう中、夜が更けていきました。

 館内放送が入って、朝食が予定の時間通り提供されるとのこと。
 
 これが朝のモーニング。夕食バイキングの時に翌朝の朝食券が渡されます。朝食単独で食べると300円。
 バイキング時代と比べると雲泥の差かも知れませんが、感染対策を取りながら提供してくれるスタッフのことを思うとこれでも有難いほうです。

 その後放送で、新門司港到着が30分ほど遅れるとの事でしたが、すでに湾内には入っています。
 多分風が強いので、着岸に時間が掛かるのかな?
 しかし、放送から10分もしないうちに、バウスラスターの音が響いてきたので、何だもう着岸じゃないかということで、荷物を持って下船口に向かいました。

 そして5:51 定刻より21分遅れで下船となりました。
 またもや1番。というか他の乗客はエレベーター前に並んでいたので、自動車組ばかりのようです。

 船を下りると空はうっすらと晴れてきました。
 もう台風も朝鮮半島あたりに到達してるでしょう。
 
 港に待機している連絡バスに乗り込みます。もしかして誰もいない?
 連絡バスが出発しましたが、結局乗客は私だけでした。
 どんなに少なくても数人はいたのですが。GoTo前なら0人の日もあったでしょう。

 結局20分遅れで小倉駅に到着、GoToを使った一等船室の旅が終わりました。
 小倉駅前には折れた街路樹の小枝が散乱していて、台風が過ぎ去った事を物語っていました。

 一等船室の12時間半の旅が終わりました。GoToキャンペーンがまだ続くなら、また使ってみたいと思います。
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