大人になれないオヤジたち

模型作例と模型工具について紹介するブログです。
現在は主としてガンプラをターゲットに改造工程を紹介しています。

新世紀ガンダム不要論(その3 WINGについて)

2007年10月01日 | 日記
WINGはストーリーが大変面白い作品である。
オリジナリティーに溢れていて1つの作品として高く評価しても良いのではないかと思う。

これこそガンダムを冠する必要性の無い作品である。
ただガンダムと冠してしまったからには、複数体のガンダムを同時に登場させる「罪」を犯してしまった責任は重い。

誰の目から見ても複数の主役級ガンダムは短期的なマーケットのリターンを見込んでいるのは明らかで、これをZZの「ガンダムチーム」の成功!?を踏襲した結果と評されているわけであるが。

特にこの間、子供のプラモ離れ、ガンダム離れは顕著であり、主役ガンダムのプラモ売り上げ数は、ファースト全盛期のゾックどころか、ジュアッグやゾゴックにも及ばないという事情があったらしい。

しかし「ガンダムチーム」ってのは別物である。個人的にガンダムチームってあの設定はあまり好きではないのだが、、、
あれは「ウルトラ兄弟」や「8人ライダー」に相当する、少年のハートをグッとつかんできた歴史上実績がある手法である。

これはシリーズモノを続けることが出来た作品だけに可能な特権である。
でも決して安直に出来るものではない、歴代主人公を並べるということはそれだけ時間がかかることであり、シリーズを丹念にそだてた結果できる事である。
見る側も、過去そのシリーズを長年応援してきた結果味わえるシーンであり、だからこそ、ずらりと並ぶ主役をみて興奮できるのである。

しかし、いきなり最初っから主役級ガンダムを数体並べたって、何もありがたくないのである。

エルガイム以降の「主役交代」は、いつまでも主役がトップを張り続けるスパロボ路線とは違い、主役機といえども相対比較で性能劣化するという点で兵器としてのリアリティーを感じさせる。しかも商売的にも主役機商品を増やせることが出来、一石二鳥の手法である。だからこの手法は見る側も受け入れやすい。

しかし4、5体の主役機をのっけから並べるという愚考は何故以降のガンダムでは続けられるのだろうか、、やはり商売としてその手法は「成功した」ととられるのであろうか?ガンダムの成功は「ザク」「ドム」「ゲルググ」等の適役量産型の魅力、そして主役ガンダムの量産タイプ「ジム」の魅力ではなかったのか?

バンダイから出るプラモデルのラインアップを見ても、やたらとガンダムを出す傾向にある。特にMGは顕著である。
ガンダムばかり並べてガンダムばかり売ろうとする。
なにか「あせり」を感じさせ、先細りの不安感を感じさせるのである。

WINGから始まった「複数ガンダム」はガンダムの兵器の魅力を減じさせ、個々の魅力を分散させるのにもかかわらず、続けられる。
量産期の重要性を見直したSEEDでさえ10体以上のガンダムを登場さて、、、そしてダブルオーでもこれを変えようとはしない。

ガンダムの安売りはこれからも続くのであろうか。


WINGはガンダムを冠していなければ、5機の主役機+5人の侍の話として十分に受け入れられたと思う。
面白かっただけに、好きな作品であるだけに、私にとってはガンダムであって欲しくなかった作品なのである。
コメント
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