怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

ゲエズ文字

2015年04月09日 | ドイツ生活の外国
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現在難民申請中のアフリカ人青年と一緒にカフェでドイツ語の勉強。
 
携帯電話でメッセージを交換してドイツ語のトレーニング。
ふと思いついて「あなたの言葉で『私はりすです』はどう書きますか」と尋ねたら、入力してくれた。

うっほー。凄すぎる!ピラミッドの内部から発見された文字、とかそういうイメージ。
もっとも、このゲエズ文字は表音文字らしい。

私が農村地帯に住んでいることを知った彼は、私に言った。
「農家か工場で働きたいんだ」と。
一瞬、私の脳裏に「タラのテーマ」が流れた。自ら奴隷になりたい人もいるのか・・・と思ってすぐに打ち消した。古い時代の勤務の仕方と現在じゃあ、奴隷労働の感覚の差がある。
正気に戻って、ウチの周辺の農業事情を考えてみると、ほとんどトラクターでの作業なので、彼が入り込める余地がないように思えた。そういえば、アスパラガスの収穫時期にはたくさんの東欧からの労働者が使われると新聞にあった記憶がある。一年に一度の稼ぎ時じゃあ、ここで生活していけないではないか、などと思いを巡らしていたら、隣国在住のネット仲間日本人から興味深いメールをもらった。



        


ちょうど10年前に、ベルギー人に混じって、農協労働したことがあります。

ベルギー名物チコリのつみとり、洗い、包装を1年間。
毎朝7時から数時間、闇仕事として(雇い主の税金対策)、時給5ユーロ程度でした。

ベルギー人に混じってと書きましたが、働き手はみなお年寄り。
もっと大規模な作業場では、東欧・アジア移民が働いていました。

いまどきの農業は、日本と同じ。労働者の確保と後継者問題が深刻です。
予測のつかない欧州の天候に加え、スペインやアフリカから低価格の農産物が押し寄せてきます。
一昔前までは普通だった、(違法)移民の闇仕事への目も厳しくなり、
「暑い国からの輸入品に押されて、野菜・果物の売値は上がらないのに、労働者への賃金は上がり、利益が減る一方」「天候に左右され、きつい労働。労働者の確保が一番のストレス。こんな思いは子供にさせたくない」
と、雇い主は、3人のお嬢さんを大学に入れていました。

数年後、日本の電気大手メーカー研究員夫妻と、ベルギー人に混じって、日帰りバス旅行に参加しました。
と、ベルギー人高齢夫人が、研究員のご主人に「仕事あげるわ」と言い寄ってくるのです。
チコリの出荷の仕事でした。
ご主人が「仕事してますので」と、きっぱり断ったのですが、あきらめずに電話番号を渡していました。
働き盛りのベルギー人は、車で周辺諸国に出かけます。
格安のバスツアーの利用者は、連れ合いに先立たれたお年寄り女性、車での遠出をあきらめた高齢者がメイン。
その中で、若く見えるアジア人は、車を持ってない貧乏アジア移民とみなされたようです。
アジア人と見ただけで「仕事あげる~」と寄ってくるのですから、いかに労働力確保が大変かわかります。

ちなみに、ベルギーでのマッシュルームの出荷作業は出稼ぎポーランド人が多いそうです。

この農協仕事の1年間、毎日チコリが無料でいっぱいいただけました!おいしかったなあ。




        

S君、ここで仕事がなかったらベルギーに引っ越しちゃうかもしれないなぁ。
滞在許可が出たら、EU地域は自由に移動できると聞いたことがあるし。
では、ドイツ語を一生懸命学ぶのも無駄かしら。うーむ。
彼の出身国、エリトリアにはクラールと呼ばれる弦楽器があるそうだ。持ってきて弾いて聴かせて、と約束したのに連絡無しのドタキャンをされてちょいとむくれている私。

アフリカ音楽と言えば太鼓ぐらいしか知らなかった私だ。考えてみればエチオピア周辺は人類発祥の土地だもの、古代からいろいろな物資があったのは容易に想像できる。







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