梅様のその日暮らし日記

その日その日感じた事や世間で話題の事について自分なりの感想や考えを書いていきます。

棚菜の花畑から羅平へ

2016-03-17 14:13:48 | 日記


   残念なことに、中国人の公徳心は未だ後進国のままといわれても文句は言えません。美しい棚菜の花畑も、角度を変えて写真を撮ると、ご覧のようにゴミが散乱しています。また、もう一枚の写真はホテルの玄関から別棟のレストランに移動する際に真ん前に見えた湿地の様子です。
 
  さて、もうひとつすっきりしない棚菜の花畑を見学後、再びバスに乗車。Tさん、李香蘭から童謡まで、時空と年代を超えた歌を聞かせてくれていましたが、(李香蘭なんて皆さんご存知ないか…戦前満州映画で中国人として売り出すために中国人の養子となった日本人女性の中国名です。後に山口淑子という名前で参議院議員を務めます。)レパートリーも尽きたのか、テーマは友人関係に移りました。

   もちろん私には特に語るべきほどの友人はいませんので、Tさんの一方的な友達自慢に終始します。昔ピースボートで世界を回った際に知り合った友人が全国にいらっしゃるようで、よくそうした友人宅を訪れて数日を過ごすのだそうです。ピースボートに乗るような皆さんは全員大金持ちなのでしょうか。Tさんのお話に出て来る方々も破格のリッチマンばかりです。いや、もしかしたらそういう人たちを選別して友人になったのかもしれませんが。行く度にクルーザーを出して歓迎してくれる人とか、親切にしてやった女に8,000万円持ち逃げされたにも関わらず、言ってくれればそれくらい上げたのに、と言ってのけた人とか、とにかく庶民とはスケールの違う皆さんばかりのようです。

   ホテルに着いて、別棟にあるレストラン・・というよりは学食レベルの食堂で夕食。10卓以上あるテーブルがぎっしり満席状態です。しかし、ここは私がこれまで経験した中で、最も寒いレストランでした。どれくらい寒いかと言えば、先ほどからせわしなくテーブルの間を歩き回っているウエイトレスは、ファーの襟がついたダウンコートに身を固めているのです。それほどの寒さにも関わらず、暖房がかかっている気配は全くありません。それどころか私の右手の戸は完全に開放されたままで、そこから容赦なく寒風が吹き込んでいます。それでも北上するにつれて、食事は徐々に私たちが知るところのいわゆる中華料理に、少しずつ近づいていることがわかります。

   添乗員の話では、ドライヤーは無し、暖房は夜中に切れるという。以前宿泊した時、ダウンジャケットを着たまま寝ざるを得なかった添乗員もいたという話でした。実際にはドライヤー(私は有っても無くても関係ありませんが)もあり、暖房も途中で切れることはありませんでした。ただしデロンギヒーターのようなタイプの暖房器具があるだけで、ホテルの部屋全体を温めるにはあまりにもパワー不足でした。これでは朝のシャワーが思いやられますが、現状がこうであれば仕方がありません。一応部屋を漁ってみると、ベッドとは別のところに、いささか古びてはいましたが、毛布が一枚あったので、それを上に掛け足すことで逃げ切りを図ることにしました。18歳だった遠い昔、零度をはるかに下回る暖房の無い部屋で夜中まで受験勉強をし、がたがた震えながら自分の体温で布団を温めてから眠りについたことを思えば何でもないと言い聞かせて、床に入りました。