れら工房BLOG

2004年の夏に引っ越して、れら工房をオープンしました。
ブログを始めて10年以上が過ぎました。

着物

2005-02-04 18:46:24 | 母と娘、家族
今日のランチは「きものパーティー」の皆様と千○閣で和食。和服用のコートも防寒具もないので、着物持参で会場で着替えました。(それと明日のフェスティバル展示が出来上がっていないので、その作業もしなければいけないので・・・)
母が残してくれた着物・帯などがあるのです。
母は和服仕立業&和裁教室の経営者でしたから、自分の着物を購入する時 あとで私が着れるようなサイズで縫ってました。全く袖を通してない着物も残りました。

母が祖母から譲り受けたものは帯揚げひとつ。祖母の手織りで、地味なピンク系で織り柄が少し入ってました。祖母は母にたったひとつしか残せなかったのです。母の見ている前で、差押人が家財を全部差し押さえてしまい、母がそっと隠し持った帯揚げが1枚残り、私の手に渡りました。祖母のなつかしさとともに私はその帯揚げをマフラーにしていました。でもそのうちに、擦り切れてしまいました。(でその後、私は骨董市に行き似た感じのものを2-3枚買ってしまった。)

私は子どもの頃、母と祖母の家に行き、大きな白い豆がおいしかったのを懐かしく記憶しています。生垣は金平糖のような実がなっていた。小川が流れ、どじょうや鮒が泳いでいた。
祖母は手織りをしていたのだそうだが、私が会ったときには、もうその織機もなくなってしまい、親戚の倉庫に間借りしていた。

母は娘に着物をいっぱい残したかったんだろう!母は自分の辛かった子どもの頃の体験を私にさせたくなかったんだ!「女の一生」という世界名作があるけれど、母は子どもの時から働きずくめでずっと!ずっと!朝から晩まで働いて、なくなる前 少しのあいだボーとした時期があっただけでその一生を終えた。私は母はいつまでも丈夫で元気なのかと思い込んでいたら、70代の後半から、体調が少しづつ衰えていった。
その母も亡くなって5年が過ぎた。