王宮のあるガムラ・スタンから見えるユールゴーデン島も橋でメインランドと結ばれていますが、オペラハウスを横目に見てベルツェリー公園のフェリー乗り場から出ているフェリーで数分、ユールゴーデン島に着きます。ここには世界最古の野外博物館スカンセンのほか多くの美術館、博物館があります。
着いて直行したのがウ"ァーサ号博物館です。(地図の左 VasaMuseet)
この戦艦は1628年ドイツの30年戦争に参加するため、王宮付近から処女航海に出てストックホルム港内で突風のため沈没したもので、現存する最古の完全船として展示されています。
全長62メートル乗組員437人で当時としては非常に大きな帆船ですが、戦艦にしては船尾に華麗な彫刻が施され素晴らしい芸術作品を見ているようです。船を長く保存するため、弱い光を使用し、水分を充分に保っています。
上の写真はこの帆船の断面図です。
こんなに多くの華麗な彫刻で飾り立てられた戦闘船は余り無かったことでしょう。そしてこの船が王宮の王族や貴族、市民や船員の家族などから熱狂的な応援と激励を受けて、港を出る前に沈んでしまった・・・と想像するとおかしいやら気の毒やら。
先週のBBC4 のスカンディナビア美術の番組のはじめを飾ったのがこの船でした。これはまさしくスエーデンの美術の見本であり、ストックホルムで一番心に残った素晴らしい遺産です。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます