私が英国へ来た50年前はハロウイーンなんてなかったと思う。だから私の二人の子供たちはハロウイーンに仮装したことも参加したこともなかった。
今年娘が7歳の孫のために仮装の衣装を手作りで縫ったと見せてくれた。
なんとこれピーターパンの影だという。すごいアイデアに驚いた。肩から下げた黒いバッグはもらったお菓子を入れるためだそう。
子供たちはこの夜仮装して近所や知り合いのお家を練り歩く。するとその家の呼び鈴を鳴らすとお菓子や飴類をもらえる。ハロウイーンのこの時期は夕方もう暗くなっているから子供たちだけで決して歩かせない。必ず大人が付き添って数人の子たちが一緒にでかける。
私の住んでいる3つのストリートで作っているコミュニティグループでも、子供を持つ親たちが連絡しあって、お菓子を準備して待っていると送信しあっていた。最近はハロウイーンの飾りつけをしていない家には、子供たちも来ないから、安心だけど、20年ほど前はドアベルを鳴らして何も準備してないときは慌てふためいたものだった。
このようにハロウイーンが英国でも楽しまれるようになったのはここ20年ほど、アメリカの行事だから、それに子供たちの遊びだから、日本や韓国の青年や若者のように仮装して一か所に集まることはまずない。
今日11月五日は昔からの行事でガイフォークスというのが大人も子供も楽しみにしているらしい。Remember, Remember ,5th November、と韻で歌われているこの日は1605年、カトリックのガイ・フォークスという男がプロテスタントのキング・ジェームスを倒すため、ロンドンの国会議事堂の地下に爆薬を仕掛けたが、事前に発覚して捕らわれ、火あぶりになった。
これ以来毎年11月五日は大きなかがり火や花火があがる。50年前私が英国へ来た初めのころは、道端に大きな藁人形のようなガイフォークスをかざって子供たちが Penny for Guys (ガイのためにお金をください)と言っていたものだが、最近は見かけなくなって久しい。
子供たちはこの日までに集めたお金で花火やお菓子を買い、広場で焚かれるかがり火に藁人形のガイフォークスを燃やし花火をあげる。だからこの夜は冬空にあたり一面煙が漂っていたものだが、最近環境汚染が叫ばれるようになって、かがり火は取りやめ。花火だけが揚がるようになった。
今夜5時から映画館でメトロポリタンのオペラがあり、終わったのが8時半、映画館の外はたくさんの人たちが右往左往していた。そしてストリートの向こうから大きな花火が揚がったり大きな音がこだましていた。大人も子供も花火が大好きと見える。
先週末から英国は冬時間になり、来年3月まで夜が早く来るようになった。日本との時差も9時間、いまだにこの冬時間、夏時間に慣れない。
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