Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

忙しい週末―月曜日

2024-05-17 07:46:51 | 日記

先週の水曜日に日本から来た友達姉妹のロンドン案内。

まずはリバプール・ストリート駅で10時半に会う。以前行ったホライゾン22に11時半に予約を入れていたから、それまでの間そこから近くの スピタルフィールドマーケットへ向かう。

このマーケットは主に手作りの装身具や絵画など売っている一角を見て回っている間に予約時間が迫っている、それなのに方角を間違えて焦ってやっとホライゾン22の高層ビルの入り口にたどりついた。 

これ以来この姉妹は私を方向音痴と疑って、高い展望台からの方向を信じてくれない。

この日は全体に薄暗くてロンドンの街並みはあまり見えなかった。

30分ほどで出ると空腹を訴える二人は友達から教わったインドのレストランへ行こうといい、バスでチャリングクロスへ。

方向音痴と疑われたけれどどうにかうまくレストランを見つけ食事ができた。インドのカレー味の食事はおいしかったが、大きなレストランいっぱいのお客に、小さな子供の甲高い叫び声、本当にうるさいレストランだった。

レストランを出てきてみるともう午後2時近く、ロンドンの繁華街の真ん中、一番近いのがナショナルギャラリーで、私ももう何年も行っていない。

月曜日と言うのにナショナルギャラリーの入り口には長蛇の行列。ほとんどが観光客で、無料で世界の名画が見られるから一番の観光地なのかもしれない。

中に無料のカラヴァッジオ(Caravebbio 1571-1610)の特別展があり入ってみた。このミラノ生まれの画家は中世のヨーロッパの画壇に多大な影響を与えたが、非常に激しい性格で殺人を犯し4年間イタリア各地を逃げ回っていた。

此のThe Martyrdomof Saint Ursula 聖アーシュラの苦しみ という題のこの絵はカラヴァッジオの最後の絵で、胸に刺さった矢を抜こうとしているところ。王女アーシュラはケルンの王子ハンスの求婚を断ったため、殺されたという言い伝えをあらわしたもの。1980年ナポリでこの絵に関するカラヴァッジオの手紙が発見され、この絵と同時に手紙が貸し出されたもの。カラヴァッジオはこの絵の数週間後、文なしで死亡した。

Salome receives the Head of John the Baptist(サロメは聖ジョンバプテストの首を受け取る)有名なストーリー・王女サロメは決して自分になびかぬ聖ジョンバプテストの首を貰ってその唇にキスするというおぞましい物語。

ラファ―エル(1483-1520)のPortrait of Pope Julius II (ポープ・ジュリアス2世の肖像画)ラファ―エルはこんな絵も描いたのねと感心してみた絵。

The Origin of the Milky Way (天の川のでき始めの物語)浮気者のジュピターはよその女に産ませたハ―キュリーを眠っている妻ジューノの乳房でのませようとするが、目覚めたジューノのミルクがほとばしってミルキーウエイ(天の川)になったというギリシャ神話。

ミケランジェロ(1475-1564)のThe Entombment 死したキリストを墓に収める画でミケランジェロの未完の絵。

パオロ・ヴェロネーセ(1528-1588)のThe Family of Darius before Alexander (アレクサンダ―大王の前にぬかずくペルシア王の家族

この画家は物語性のある絵を多く描いた。

 

レオナルド ダ ヴィンチのThe Virgin on the Rocks (岩の上の処女マリア)赤ん坊のキリスト(右)と彼の従兄弟の聖ジョン・バプテスト(左)。キリストの後ろの女性はエンジェル。1491-1508年に描かれた。

フェルメール(1632-1675)のA young woman seated at a Virginal (楽器の前に座る若い女性)チェロと合奏するのであろうと思われる若い女性、フェルメールの得意とした絵。

フェルメールの絵の横に展示されているオランダ画家ジャンステイン(Jan Steen 1626-1679)のA Young woman playing a Harpsichord to a young man 若い女性が若い男性にハープシコードを弾いてあげている。

この時代音楽は恋愛を象徴していた。

ピエタ―・デ・フーチ(Pieter de Hooch 1629-1684)The courtyard of a House in Delft (デルフトの家の中庭)この絵などフェルメールの描くデルフトによく似ている。私には違いがわからない。

 

これもオランダの冬景色、中世のスケート風景。ヘンドリック・アヴァキャンプ(1585-1634)初期の絵 私の好きなブリューゲルの絵に似ている。

Jan Bruegehel the Elder (1568-1675)ブリューゲルの父親の絵、The Adoration of the King (幼いキリストを訪ねてきた3人の博士と村の人々)

ティティアン(1506-1576)のBacchus and Ariadne (バッカスとアリアドネ)

クリートの王女アリアドネが恋人テセウスにさられ、お祭り騒ぎのグループの先頭に立ったワインの神バッカスと恋に陥る瞬間を描いたもの。

 

ナショナルギャラリーの絵を全部見ようと思ったら何日かかるか判らない。この日は2時間ほど見て回ったが、観光客が多く、疲れ切って帰ってきた。当分ロンドン市内にはいきたくないと思った。

 

 

コメント
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