金曜日の夕方、リッチモンドパークでは採っていけないわらびは、私の家と娘の家への中間にある公園横の荒れ地に山程採れる。全部で4Kg以上も採ってきて熱湯にBicarbonate of Sodaをたっぷり入れて一晩漬けておく。土曜日の朝にはアク抜きが完全にでき、此の夕方、ロンドンの北に住む友達の家へ持っていった。
友達の住んでいるエンフィールドの駅の近くの公園ではシャクナゲが満開、昨日行ったロンドン南と北では花の開花時期だけでもこんなに違う。
此の夕6時から近くの映画館でNY メトロポリタンのオペラ蝶々夫人が同時中継された。
3月26日にロイヤル・オペラ・ハウスの蝶々夫人を見て、あまりの酷さにがっかりしたもので、メトのオペラと比べられると期待していった。
今回のメトの指揮者と服飾デザイナーがふたりとも中国人で、今まで日本人によるオペラ歌手やデザイナーなど一度も見たことがない。それでも今度こそはと期待していくが、はじめから此のオペラは日本という架空の国の物語と思えばあまり腹も立たないだろう。
歌はとっても素晴らしく文句はない。舞台装置もなかなか考えてあり、素晴らしかった。ところがたった15歳で売られていった蝶々さん、時代背景は明治時代と日本人なら知っている。出てくる日本人の着物姿がひどすぎる。
蝶々さんを斡旋した五郎は頭に神主がかぶるような帽子?をかぶり、蝶々さんの母親が角隠しをして出てきた。花嫁の行列も蝶々さんは前が白いレースになった着物、たくさんの親戚やおつきの女性が派手派手の赤や黄色の縦縞の着物に変わった帽子や花飾りで、デザイナーの中国人女性も日本ではあんな着物は着ないと言った。それならどうしてあんなのをと頭にくる。
ピンカートンがアメリカから連れてきた細君が今回も黒人だった。あの時代白人が黒人と結婚したことはないだろうから、ちょっとは時代や歴史を考えてほしい。
今回4人で行って見てきたけれど一番悪評だったのが、ピンカートンがアメリカへ帰った後に生まれた男の子、いつもは5,6歳の金髪の子供を使うが、此のメトでは以前から髪のない小さな人形を使う。黒子が3人で小さな人形を動かす。いかにも小さな子供の動作など上手に動かすが、子供の顔が可愛くない。まるでハゲの大人の顔を小さくしただけで、外国人が見る日本人の子供はあんなにかわいくないように映るのかしらと不思議に思う。
歌手もみな揃っていて歌や音楽はとっても良かったしロイヤル・オペラ・ハウスより良かったからあまりふくれず帰ってきた。
此の土曜日夜、英国各地でオーロラが見られるとテレビで放送していた。此の晩泊まった友達の家はストリートの明かりが明るくて多分見られなかっただろう。
我が家の2軒隣のデイヴが写したオーロラ、裏庭が暗くてきれいに見えたと言うが、我が家のあたりから坂に上がってゆく家々ではどこも見られなかったそうだ。
友達の娘さんがロンドン北の郊外に住んでいてうつしたNorthan Light。ロンドンで5月に見られるなんて、やっぱり気象異常。