なでしこジャパン。世界的に強くなった、その実績があるからこそ、かもしれないが、本当にいいキャッチフレーズだと思う。完全に国民に馴染んだ。
先日のブラジル戦。向こうは100%、ガチンコの意識まで高まってはいなかったものの、確実に1歩また1歩と戦略は固まりつつある。それも、沢を欠いても、臨機応変に対応できるまでになった。敵は、各々のココロに潜むおごりだけだ。
男子日本代表との「差」も、さらにハッキリしてきた。
男子は、パスのためのパス回ししか出来ないが、女子は攻撃のためのパス、ゴールポストにねじ込むためのパスをしている。一気呵成の集中力もある。
この違いは、歴然としている。シュートの成功率の低さ以上に。
以前、釜本邦茂にインタビューしていて、全くその点については同じ見方だった。
それにしても、なでしこジャパンの躍進は喜ばしい限りだが、一方で「1強9弱」が固定化してきた。
1は、もちろんINAC神戸レオネッサ。9は、1部リーグの他のチームだ。試合をつぶさに見ていると、その差がますます開きつつあるのが、ぞっとするほど分かる。
スター選手を、裏金まで渡して獲得しまくっても、あのザマと陰口を叩かれるジャイアンツなるプロ野球チームもある。「船頭多くして、船沈む」の典型だが、INAC神戸はその愚を犯してはいない。
”一極集中”を防ぐ為もあるのだろう。今日発表された新潟に所属するなでしこジャパンの2選手が、「契約選手」になったこと。これで2人は「生活」が安定し、練習と試合に集中できる。
チームにとっては、「流出」を防ぐことが出来るというわけだ。
しかし、反面、水面下での引き抜きなど無いままだと・・・・。んんんんん・・・・・・。
下剋上、群雄割拠、大番狂わせ、という見出しが、スポーツ新聞紙上を躍る日を一方で望むココロ。人間って、勝手なものですが・・・