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<リアル ボクシング ルポ>1R、2度倒してKO勝利!全日本Sバンタム級新人王とMVPに市村蓮司輝く 

2015-12-20 19:48:57 | ボクシング

 こ、こ、こんなに強くなっていたとは!

 本日、2015年12月20日(日)。後楽園ホールで行われている「全日本新人王 決定戦」の「スーパー・バンタム級」の試合を、テレビ観戦しての、真っ先に想った感慨だ。

  相手は、同級「西軍代表 新人王」の、金井隆明

 すでに、10戦して、7勝3敗。うち3勝が、KO勝ち。

 勝ち上がってきた2試合をつぶさに、何度も観ており、かなりの強打を持つ、良いボクサーということは、知っていた。

 それでも、最悪でも、2-1の判定勝ちで、市村蓮司が勝つだろうと、予想はしていた。

 市村の試合を観たのは、今から2年3か月前。彼の、デビュー戦だった。わずか、1ラウンド、28秒。スナップの効いた、シャープな左のショート・フック1発で、相手をマットに這わせた。

 今後の期待を込めて、記事化した。

 11月3日に控えた「東日本新人王決勝戦」の前に取材し、初めてインタビューも行ない、これも記事化。

 そして、今日。

 会場には行かず、生中継を観戦することは、間接的に伝えてあった。その間、少し、勝利に向けて協力もした。

 試合開始。午後4時。

 良い仕上がりに見えた。相手の金井に比べ、アタマ半分背が高い。

 出足からして、良かった。得意の左のパンチで、金井のヒザが、ガクッと半分折れた。

 その瞬間、「KOして倒したい」という想いが、湧き上がったようだ。

 そして、1ラウンド、58秒。

  (「日テレジータス」生中継画面より)

  左右のフックからの連打から続けて、金井のガードのすき間から、キレイに打ち抜いた左ストレートが見事にヒット!

 ダウン! 文句なしのダウン!

 立ち上がった金井に、すぐさま連打。

  のけぞる金井。あごが上がり、まったく、防戦一方。手の出しようがない、市村の速射砲が、切れ目なく続く。

 ババババ、バババン、バンバン・・・・・・

 10月末に取材した際よりも、格段に成長のあとが見えた

 出したパンチは、すべて狙った箇所に当てる。相手が、よけきった以外は、大きな空振りはせず、当てる。

 出したパンチは、当てたあと、すぐ引く。ガードは、常にキチッと固める。で、休み無くパンチは、出し、入れ続ける。

 イケる!と判断したら、一気にいく。自分の距離を保ち、大小、無駄なパンチは、打たないように心がける。

 シャープに、キレよく、遊びのパンチは出さない。

 自信のある左のストーレートや、フックだけでなく、右もそれ以上に鍛えていたのは、ジムで見ていた。

 望むことは、足をもう少し使えるようになること。もう少し、パンチのスピードを付け、緩急も付けること。じゃないと、上位を狙うには、まだまだ厳しい。

 試合の展開に戻る。

 まったく金井にパンチを出させず、一気に攻め立てて・・・・右ストレートで仕留めて、金井、2度目のダウン!!

  すごい、急成長だった。わずか、1分36秒で、文句なしのKO勝ち。

 小さく、ガッツポーズを見せ、

  「全日本 スーパーバンタム級新人王!」のコールを受けた。これで、8戦して、6勝2敗。うち5KO.

 なんと、勝利者インタビューの、聞き手は、あの贈賄罪の犯罪者まがいの、物もらって平気な腐った神経を持つ、日本テレビアナウンサーの上重

 思わず、吐きそうになった。

 市村は、最優秀選手賞・MVPも獲得!

 

 彼を育てた、写真右隣りにいる宮田正明トレーナーの労苦が、報われた瞬間だった。素直に、おめでとうございます!と言いたい。

 また、市村を、南京都高校ボクシング部の後輩として、勧誘し、上京させて、人間教育も兼ねて育ててきた、柳好(りゅうこう)和博・RK蒲田ボクシングファミリージム会長にも、祝福の一言を捧げたい。マネージャーの、彼の妻にも。

 今後、上にいくためには、めったに誉めない、宮田トレーナーの厳しい指導を、嫌がらずに受け続けること。

 市村には、しばらくは、訳の分からない輩が、おべんちゃら言って、おごりまくろうとする取り巻きが出てくるだろうが、身を律して、気を付けて欲しい。

 天狗になって、勘違いして、思い上がって・・・・プロボクサーとして以上に、1人の人間として、地に堕ちてゆく者を何人も見て来ているので。

 まだ、新人王。まだ、たかが新人王。これから、これから。道のりは遠い。だが、堕ちるのは、早い。

 勝利者インタビューの際に見せた、朴訥な関西なまりの青年のままで、チャンピオンロードを歩み続けて欲しい。


<リアル 演劇 ルポ> 中野で公演中の熟女4人競演の大傑作「天使の誘惑」。20日、午後3時最終公演です

2015-12-20 12:55:17 | 演劇で、時代を撃つ!

 いやあ! 面白かった!

 すでに、開幕前に紹介記事を書いていた、「天使の誘惑」。

  今日の東京は、抜けるような青空。出かけて、何か、楽しく、めっちゃおもろい芝居でも観たいなあ、という人には、やっぱり、コレをお薦めしたい。

 観てきたんですよお!

 書いた内容が、少しでも間違っていたら、ネット上の記事とはいえ、責任がありますんで。

 ま、場面転換が素早い「離風霊船」(りぶれせん)なので、いくつかの場面があるかと思ったら、スーパーマーケットの奥にある、「従業員専用 女性控え室」だけだったのが違うくらい。

 出たうえ、作・演出も兼ねた伊東由美子。唯一「正社員」であることを、これ見よがしに誇るチーフの、矢代朝子。休みがち、さぼりがちのアルバイト、水野あや。

 そして、在日フィリピン人役に扮した、高乃麗(うらら)。

 この4人の舞台女優。

 積みあげ、重ねてきたキャリアは、伊達じゃ無かった!

 上手いこと、笑わせること、そのさりげない仕草、オーバー・アクション、すべて楽しませてくれた。

 見せ場、聞かせ場の、丁々発止の演技力の競り合いは、しめて1時間40分。たっぷり、堪能出来た。

 とりわけ、高乃麗の、フィリピーナ。

 もう、リアルで、そのまま、フィリピン・ショーパブに行っても、そのまんま違和感なく溶け込めていく、ニホンゴの上手さと、ココロ。

 すごい!

 かつて、不法入国して、その手の店で働いていた女性たちを何人も、全国各地で取材したことがある。

 そのしゃべり方、そのまんまっだったもん!

 したたかに、且つ、明るく、ジャパンの地で生き抜いていた彼女たち。

 例えば、千葉県柏市にあった「フィリピン・パブ」のホステス。

 すっと、さりげなく聞く。

 ---パパさん、どこにいるの?

 「パパさん? う~ん、九州にいるよ」

 あっけらかんと、御答え。

 おカネを払って入籍して、日本国籍を手にする、明らかな偽装結婚が流通していた頃のオハナシ。

 それにしても、この芝居。

 タイトルにある「天使の誘惑」

 ナニかなあ??と思いつつ、楽しんでいた。

 BGMや、歌が流れる。

 昔、ヒットした、黛ジュンの歌声だった。

 ん?

 帰ってから、検索してみて、その曲の題名が「天使の誘惑」であったことに、気付かされた。

 そういうことかあ・・・・・・・。

 にしても、この曲。ヒットしたのが、昭和43年。

 その年、伊東由美子、まだ9歳。小学校3年生。

 ランドセル背負いながら、「好きなのに~、あのヒトは、いない~」な~んて歌っていたかと想うと、いやあ・・・・・・・

 おまけに、芋焼酎にまで、その名の酒があるに至っては、もう、伊東ならではのセレクト

 60歳を過ぎても、社会的常識が少し乏しく、儀礼を欠くきらいがある伊東由美子だが、その反面、稽古場ではねじり鉢巻きをするほど、自分を律し、こと芝居に関してだけは熱意を欠かさない。

 人間には、一長一短がある典型であろう。

 当日券、3800円。中野駅南口から、徒歩6分にある「中野テアトルBONBON」で、午後3時、幕が開きます。

 さあ、行った! 行った!

 芝居は、イキイキ生もの。

 見逃したら、後悔しますよ


<リアル ラグビー ルポ> 「激やせ」平尾誠二・神戸製鋼チームGM、今日も試合会場に姿見せず・・・

2015-12-19 17:03:17 | ラグビーフットボール

 つい2日前には、東京でマスコミの前に、元気・・・・・そうなお姿を披露した、平尾誠二

 披露したことで、しばらくオモテに出なくても良いだろう、と判断したのか、はたまた、日帰り上京往復強行軍で、披露に疲労が残ったのだろうか?

 本日、12月19日。敵地のホーム・グラウンドである「ヤマハ・スタジアム」で午後2時から試合が始まった試合に、神戸製鋼コベルコスティラーズの、ゼネラル・マネージャーとして、姿を見せないままだった。

 またかよ!と思いつつも、一体、その役目をどう考えているんだろうか?と、クビをひねらざるを得ない。

 まあ、彼が、いてもいなくても、誰もが言う、名将、アリスター・クッツェがチームのヘッドコーチに招かれてからは、見違えるように強さが増した。

 コーチ陣4人を、すべて外人で固め、自分の構想通りに、チームは快進撃を進めている。

 今日も、五郎丸歩の動きを封じ、強く吹いていた風の流れまで計算。

 見事に、43-14で、アウエーの地で、勝利した。

 観客数、1万2842人。

 五郎丸人気で、チームのファンクラブ加入者が、それまでの2000人から、倍の4000人に増えたんですよと、事務局スタッフが言った。

 その上昇気流までも、今日は流れを止めさせた、神戸製鋼。

 これで、両チーム共に、5勝1敗と並んだ。

 どこで、チームの勝利を喜んでいる?のだろうか・・・・・

 ちなみに、チーム名に、同じ「神戸」が入っている「INAC神戸」もまた、澤穂希が注目されるなか、2-0で勝利。

 観客数も、これまでの約3倍弱の、3666人に。

 「激やせ」は、今、病床に?・・・・・・・


<リアル ラグビー ルポ> 「激やせ」平尾誠二・神戸製鋼チームGM、久びさに公けの場に登場。だが・・・

2015-12-18 22:29:10 | ラグビーフットボール

 あの「ラグビー 2015 ワールドカップ」を、日本テレビで解説なさるはずだったのが、感想を述べただけ。

 おまけに、「激やせ」姿に一変。ネット上で、さまざまな見方をされたまま、表舞台から、ひっそりと姿を消してしまっていた、平尾誠二・神戸製鋼㈱の理事待遇の身の重役。

 加えて、かつて、自らスター選手として所属し、活躍していた「神戸製鋼コベルコスティラーズ」のゼネラル・マネージャーを兼務。

 ところが、トップリーグ開幕以来、チームが出場する試合会場には、ただの1度も姿を見せていないことは、すでに何度か記事化してきた。

 そんな平尾誠二が、突如として、公けの場に、その姿を現したのだ。

 それも、東京都港区にある「日本ラグビー協会」と「秩父宮ラグビー場」の真ん前に、3階建てのプレハブ仕様で建てた「日本スポーツ振興センター」(写真左下)、略称「JSC」に、神戸からわざわざ上京してだ。

  登場日は、12月17日(木)。この日は、ここの理事長に10月に就任したばかりの、大東和美(おおひがし・かずみ。男です)が肝いりの、「スポーツ関係者との、意見交換会」の3日目の最終日

 そこに、平尾誠二を呼んだ。

  (NHKニュース 映像より)

  初日からの総人数、17人。最終日のこの日は、平尾の他に、サッカーの北澤豪、ラグビーの清宮克幸、マラソンの金哲彦、柔道の山口香らが招集されていた。

 実態は、意見を交換するというより、とかくきな臭いハナシが付きまとう「新国立競技場」建設についての希望や感想を、聞くというもの。

 だが、聞くだけ。

 それを文書にまとめたり、口頭で、今話題の「A案」「B案」のどちらかを正式採用することを決定する「委員会」とやらに、提示・明示して、採用審議の一助や参考にするということは、「まったくありません」と、JSCの広報。

 ま、つまり、見せかけのセレモニー。一応、長年スポーツやってきた人達17人から、声聞きましたんやで、という、名義立てのための、お飾り。都合の良い、猿回しの猿。

 平尾をはじめ、そんな意見や感想は完全に無視され、来週、どちらかに勝手に決まってしまうってわけ。

 またぞろ、1500億円弱の概算は、どっかに吹っ飛び、数倍のとほうも無い金額が露呈しそうだ。

  個室で、一人一人に、じっくり意見・感想を聞くこともしない。数人が一堂に介して、1時間から2時間ほどのオハナシ合い。

 なんの影響も、オリンピックにもたらさない、その場限りのオハナシ。広報の人間すら、その場に立ち会わないオハナシ。

 マネージメント会社を持っている有名人達が大半なのだが、このセレモニー参加代への「謝礼」は?と広報に聞くと、「出たのか、出ていないのかは、分かりません」との御答え。

 えっ!? 国民や都民の税金無駄遣いしまくりの、大盤振る舞いしているJSCなのに? んなこたあ、ありゃせんでしょうが!

 タダでは、来ないひと、いるんだけどなあ・・・・。

 「交通費は、請求書に書いて戴いて、御出ししました

 ていうことは、平尾で言えば、神戸と東京との、日帰り往復新幹線代金ほかは、間違いなく、出た訳だ。

 で。当の平尾。

  

 

 さてさて、この顔。みなさん、どう見られますか? どう、感じ取りますか?

 チマタの噂を払しょくしようとしての気持ちからか、健在ぶりをあえてことさらに示そうとしてなのか、オハナシ合いの後、報道陣の前に現われて、囲み取材で、どんな意見や希望を話したんですか?と、聞かれての表情(写真上)。

 この「意見交換会」。

 期日は、前から決まっていたものではない。

 「実は、直前で打診して、バタバタとあわただしく決まったものなんです」と、広報。

 試合にはまったく来ないのに、こういう無駄な、意味の無い会合には、スケジユールを割いてでも、平日の勤務を中止してでも駆けつけ、上京する平尾誠二という人の、理解しがたい性格。

 肌寒い、外の会場はダメで、温かい暖房の室内なら、今のカラダには良いのだろうか?

 う~ん・・・・・・・なんて言って良いのやら。

 ただ、声の方が、気に掛かった。

 少し、のどの奥から振り絞るようにして話し出し、かすれ気味。声そのものも、以前より細くなっていた。

 先のチームそのものの戦績は、良い。

 すでに5試合こなして、4勝1敗。

 その1敗にしても、NTTドコモ相手に、24-25の、大惜敗!

 この12月19日には、あの五郎丸歩がいるヤマハと対戦。続く26日には、トヨタと対戦。

 いずれも、相手の本拠地での試合。もろ、アウエー。

 来年は、1月9日から、順位決定のトーナメント戦の幕が、切って落とされる。

 その会場に、GMが、また姿を見せなかったら?

 う~ん・・・・・・さてさて・・・・・・

 

 


<リアル 演劇 ルポ>15日から中野で開幕の「天使の誘惑」。スーパーおばちゃん4人の抱腹絶妙劇です

2015-12-14 19:16:20 | 演劇で、時代を撃つ!

 毎公演、完成度のい芝居を見せてくれる、伊東由美子(写真左下)。

  ねじり鉢巻きは、稽古場での、彼女のお得意姿。劇団「離風霊船」(りぶれせん)を、大橋泰彦と一緒に起ち上げて、早32年。

 まだまだ実年齢より若く見えるが、つい1か月ほど前に、56歳になった。妻でもあり、母でもある。

 大橋の方は、劇団の作・演出をする一方で、NHKラジオ、日曜夜7時20分から放送されている「日曜名作座」で、原作の脚色を年内一杯、手掛けている。

 声の出演は、西田敏行と、竹下景子。その2人が、さまざまな役を演じ分けており、大橋の脚本が、毎回イキイキと具現化されている。

 残る20日と、27日。是非、年内に一度は、聴いて欲しい。筆力も、味わえるはずです。

 さて、伊東由美子。

 世間的には、まごうことなき熟女の、「おばちゃん」の域に突入。

 それが、新作に向けての発想になったのか、この12月15日(火)から20日(日)まで、「中野 テアトル BONBON」で公演する芝居の題こそ「天使の誘惑」。

 

 しかし、演ずるは、天使ならぬ、おばちゃんたち。  

 表題に入れ込んだ「スーパーおばちゃん」。

 なにも、超能力を持ってたり、難事件を次々と解決したり、アッと驚くようなスポーツの記録を突如叩き出して、リオのオリンピック出場を決めたり・・・・というオハナシでは、ありません。

 主役は、スーパーマーケットで働く、おばちゃん。なもんで、正真正銘の「スーパーおばちゃん」

 それも、4人の、スーパー競演!

 スーパーで働く彼女たちが繰り広げる、見ておかしくて、どこか悲しくて、されどチョッピリ愛すべき日常を「劇的」に描く!というフレコミ。

 演じる彼女たちの紹介をする前に、その職種で思い出すことがある。

 今から10年前に劇場公開された映画「いつか読書する日」。

 主役は、田中裕子(ゆうこ)。意外や、本名は、その漢字で「ひろこ」と言う。

 彼女の役柄は、朝は牛乳配達をして、その後は、スーパーマーケットで仕事をこなす、未婚の独身中年女性。しかし、実は、秘めた想いを寄せる男性がおり、彼の妻は病に伏せっていて・・・・という物語なのだが、ココで書くのは、スーパーの同僚の、コテコテおばちゃん。

 妻がいるのに、その店の店長が、若い腰軽女性店員と不倫中。その事実を知りつつ、その同僚のおばちゃんが、面白がって田中裕子にも、さりげなく振る舞うのだが、その演技がめちゃくちゃリアル。加えて、上手い! 目くばせ一つで、クスクス笑えた。

 その女優の名前は、田根楽子(たね・らくこ)。現在、69歳。映画撮影時は、58歳くらいか。

 長らく、舞台を中心に演じてきた彼女。

 映画の上映時間、2時間7分のうち、田根が出てたのは、計10分くらいか。しかし、あの上手さとリアルさを超えた「スーパーおばちゃん」を、私はその後、日本に女優数いるなか、ただの一人も見たことは無い。

 あの役柄の演技力に限って言うならば、主演の田中裕子を軽く超えていた。

 ホンマかいな? と、疑い、もしくは、興味を持った方は、DVDをレンタルして見て欲しい。作品が地味で、ヒットも残念ながらしなかったが、映画の出来はとても良いので、忙しい時間をさいて見ても、決して無駄にはならない、と言い切れる。

 さて、今回の「天使の誘惑」に、田根楽子は、出ていない。

 出演陣は、作(脚本)と演出も手掛けている、先に書いた伊東由美子(下の写真、右上)。

  左下は、水野あや。61歳。これまでも、テレビ、映画、舞台に数多く出ているので、その顔に見覚えがある読者もいることと思う。

 その上は、矢代朝子(やしろ・あさこ)、56歳。

 父は、劇作家の矢代静一。妹は、毬谷友子(まりや・ともこ)。姉の朝子と共に、舞台で女優として幅広く活動している。

 私は、朝子自身の演技は、まだ1度も観たことは無い。父の静一や、妹について語るラジオでのインタビュー番組を聴いたことがあるだけだ。

 そして、残る1人が、右下の高乃麗(うらら)、54歳。本名、高山ひさ子。文学座研究生を経て、アニメの声優や、テレビ、映画、舞台と、あらゆる場で演じている、ようだ。高野の演技も見たことが無いので、期待したい。情報では、シングル・マザーとも、言われている。

 そんな4人が、とある郊外にあるスーパーマーケットで働いているおばちゃんに扮し、休憩室やら、いろんな場で繰り広げる、波乱万丈、抱腹絶倒、喜怒哀楽。

 丁々発止で、渡りあう4人のかもし出す、絶妙の間と演技力のぶつかり合い舞台劇。

 共演というより、さながら、各自の積み上げてきたキャリアをそこはかとなく垣間見せ、しのぎを削る、華の競演になりそうだ。

 くわしいストーリ-は、見てのお楽しみ、というか、現時点では分からない。

 ここはひとつ、伊東由美子に、直接、聞いてみるほかない。

 ーーーまずは、物語の展開に、ついて

 「スーパーマーケットで働く、おばさんたちの、リアルな、こんなこと、あるある!という日常を、面白おかしく、描いています」

 ---見どころは?

 「すべて、です。だけど、ラストに、誰も求めていないオマケがあります。お楽しみにしてください

 今年2015年最後に贈る、相当な自信作のようだ。

 さあ、田根楽子の、絶妙の演技力を超えられるか!?

 まさに、文字通り「見もの」だ。

 改めて書きます。会場は、「中野 テアトル BONBON」。

 JR・地下鉄、共に中野駅下車。南口から、徒歩6分ほど。少し、迷っても10分ほどで着く。

 料金は、全指定席で、3800円。学生は、3300円に割引される。

 だが、初日の12月15日(火)、午後7時半の幕開け公演に限って、3300円で見ることが出来ます。

 翌16日(水)も、午後7時半開演。

 17日(木)と18日(金)は、午後3時と、午後7時半の2回公演。

 週末の、19日(土)は、午後3時と、午後7時の2回公演。

 そして、楽日(らくび)の20日(日)は、午後3時。

 当日券は、開演1時間前から、受付で販売しますが、チケットの電話予約など、詳しいことは、「離風霊船」と検索し、確認してください。

 今公演も、おそらく楽しめるはず・・・・です。

 演劇に馴染みの無い方にも、こんなおもしろそうな1本が、あるんですということで、記事化しました。

 


「恐妻家」の、ノーベル物理学賞受賞者・梶田隆章が、年上妻・美智子との、うふふ・・極秘酒宴私生活

2015-12-12 22:46:52 | ニュース

 またも訪れた「ノーベル賞 ウイーク」。

 テレビニュースでは、表題の梶田隆章、並びに、大村智の、ストックホルムでの動きを、ちくいち知らせてくれている。

 日本人受賞者が、昨年に引き続き出たためか、ぞろぞろと取材陣が横並びで、その一挙手一投足の細かすぎる言動を追う。

 梶田が、日本時間12月11日、未明に行なわれた「授賞式」で着る貸衣装を、当地で選んだ後も、店の外に待ち構えて、聞く。

 ---今の、御気分は?

  当人、苦笑い・・・・・するほか、無い・・・・よなあ・・・・・・。

 

  また、ある日のこと、成田空港を旅立つ前に妻の美智子(写真上。右側)と初めて同伴で、記者会見。

 ちなみに、妻・美智子は、誕生日が早い、1つ上の姉さん女房だ。

 会見の時に、センセ、「妻は(いろいろ、研究が報道されたのを見て)こんなこと、やってたの!と驚いて、言ってきた」と、苦笑い。

 なにしろ、天下のノーベル賞授賞が決まった際、マイクを向けられて、「私の目から見たら、ただのフツーのおじさんです」と、言ってのけた妻。

 ちなみに、子供が2人おり、長女が24歳、長男が22歳。

 今回は、おじさん、おばさんだけで、ストックホルムへと旅立ち、帰国する。

 

 先日は、クラシック・コンサートを、ご鑑賞。

 会場を出てきたところで、またど~でもいい質問、受ける。

 ---コンサート、いかがでしたか?

 またまた、梶田センセ、苦笑い。

 「素晴らしかったです」

 やれやれ、である。

 授賞決定後の10月7日に、梶田隆章と、上司というか、恩師であり、教師に当たる小柴昌俊、この2人に、偶然にも共通する「恐妻家」ぶりを記事化した。

 あんまり、受けなかった。検索数、少なかった。

 多くのヒトは、スキャンダル・スク―プ的な記事を好むのであろうか・・・・昨年のノーベル賞受賞者、中村修二の記事は、今も読み続けられている。

 では、一応どこも報道していないコトを書いておこう。

 今年の授賞者2人が、旅立つ前の11月30日、東京にある「スウェーデン大使館」で、この2人を中心に、歴代の授賞者を祝う会が開催された。

 この場に、山中伸弥や、すっかり白髪アタマになってしまっていた田中耕二など8名が駆けつけたが、かの中村修二は、ご欠席あそばした。

 アメリカから、わざわざ行く価値は無いと判断したのか、すでに「青色発光ダイオード(LED)」の、さらなる研究・開発などはする気が無い彼。

 新たな研究に取り組んでおり、多忙・・・・なのかも、知れない。

 それとも、彼の言う、マスコミならぬ「マスゴミ」に取材をさらに受けるのに、嫌気がさした可能性も大きい。

 にしても、いかにも、中村センセらしいと言うべきか。

 梶田夫妻の、かの昔の恋愛中の写真がネット上に掲載されていた。

  いかにも、ラブラブ・・・・である。ウフフ、である

 梶田センセ。富山県富山市の郊外にある一戸建ての自宅に、毎週末、新幹線で「出張」扱いで帰宅し、大好きな酒を心ゆくまで飲み干して寝てることを、2か月前に書いた。

  「出張費」扱い。その殆んどが、我々の税金

 10月の記事で書いたが、国立大学系の研究所と、私立大学設立の民間の研究所への、国からの助成金の差は、とんでもなく大きい。官民格差の典型、と言って良い。

 不要の、無駄遣いとしか想えない研究所が、数多すぎる。

 今年の3月14日、北陸新幹線が開通

 「かがやき」に乗車すれば、東京駅から、富山駅まで、わずか2時間10分で着く。

 そこから「タクシー」で、妻の待つ自宅へ「出張」。週末くつろぎ、月曜日に出勤というスケジュール。

 近くの「カミオカンデ」に行くこともある。

 自宅付近は、こんなカンジ。

 

 実は、ここ5年位前から、富山県は、人口減や過疎化対策の目玉として、全国に工場誘致を呼びかけて、成功している。

 なにしろ、梶田センセの一戸建ての家の周囲にも、ご覧の通り、大規模な盆地、平地があり、水清く、空気おいしく、条件もぴったり。

 工場に働く従業員用にと、社宅用マンションやアパートが次々と建てられ、今や家賃は準大都会並みに、跳ね上がっている。

 ちなみに、毎週末の「出張交通費」。指定席で、片道、1万2730円、プラス、タクシー代。

 10月の記事で書いたが、センセ、無類の酒好き、恐妻家。

 「休日は、たくさん寝させて戴く。アルコールも、限りなく呑ませて戴いてます。もう、種類は問いません。ビールでも、日本酒でも、ワインでも、たくさん呑ませて戴いてます」

 酒好きなのは、よく分かった。

 ノーベル賞のパーティで、ホールに入るなり、渡された大きなワイングラスの中味を、一気にぐびぐび、いかにもおいしそうに飲み干してしまったのだから。

 ホントに、好きなんだなあ・・・・・。

 だから、妻からみれば、ただの酒飲みのおじさん、でしかないのは、本当と言って良い

  「授賞式までには、体調に気を付けて、休養をとるようにしてゆきたい」と言っていた。

 へべれけになってまでの深酒は、帰国して、一息ついてから。

  節制、節酒に気を付け、見た目、立派なセンセになろうと、一生懸命務めた。

 そのせいで、見事なばかりの、スコットランドに着いてから、右側頭部が真っ白な白髪に

  大村センセと、受賞後、並んでの記念撮影の際も、ホレ、この通りに、白髪が。

 染め忘れたにしては、ちょいと違う。

 大変な緊張を強いられた日々だったんだろうなあ・・・・

 授賞を終えて、こうしみじみ言った。

 「・・・・終わって、ホッとしております」

 

 しかし、年末年始は、もちろんのこと、あと3か月ほどは、全国各地に客寄せパンダの如く、引っ張り回されるはず。

 しばらくは、「品行方正」「節制」「節酒」の日々が、まだまだ続く・・・・はず。酔っ払っての醜態は、妻の前だけにせねば、ねっ!

 蛇足ながら、大村センセに付いて行った、長女・育代。

 いやあ。。。。あまりのデブぶりに、絶句した。ちょっとなあ・・・・センセのイメージダウンになっちゃったなあ・・・・・・。 

 父の、一生一度の晴れ姿を見届けたい、という気持ちは分からないでもないけど。親子の仲は、元々、良くなかったんだしさ。

 


<リアル ラグビー ルポ>「激やせ」平尾誠二・神戸製鋼GM。開幕戦から、まったく試合に姿見せず

2015-12-05 21:08:01 | ラグビーフットボール

 取材を終えてみて、相当、体調が悪く、思わしくないのだろうと、痛感した

 10月13日、そして11月19日と、神戸製鋼のラグビーチーム、コベルコ・スティラーズの、ゼネラル・マネージャー、平尾誠二に関する、激やせ記事を報じてきた。

 社員でありながら、「理事待遇」の、お偉いさんゆえ、会社の仕事も相当多忙と推測はされるが、それにしても・・・・・。

 表題のように、トップリーグが開幕して以来、チームはすでに3試合をこなし、2連勝のあと先日初めて1敗を喫した。

 試合会場は、地元神戸が多く、体調さえ問題無ければ、GMとして、試合をヘッド・コーチらと共に観戦。試合前後は、控え室なり、グラウンドに立ち、選手達に歩み寄り、健闘を祈り、たたえ合うのが職務のはず。

 ところが、3試合すべてに、その姿をまったく見せていない。

 入院か? それとも、いずこに?

 チームのスタッフに直接、尋ねた。

 来ていない、というハッキリした言い方こそしないものの、暗にそのことを認めた

 「入院は、しておりません。引き続き、体調を崩したままということは、あります」

 「他人の目に触れないようにと、気を遣って、隠れていると言いますか、控えているといいますか、そういうことを心掛けているということは、あると思います」

 顔や体全体は、依然として、やせているままだ。

 「本人は、選手当時の、現役時代に、体形が戻っただけだよと、言っておりましたが

 来年こそ、ゼネラルマネージャーとしても、元気な姿に立ち戻って欲しいものだが・・・・・。

 

 


<リアル 大相撲 ルポ> 北の湖理事長が他界される前に、是非ともやって欲しかったこと

2015-12-04 10:08:28 | ニュース

 北の湖。名横綱だった。そう言って、差支えないであろう。

 そんな元力士が、あっけなく、この世から去った。まだ、62歳。いや、もう62歳にもなっていた。末期ガンで、抗がん剤投与も拒否。さらに、手術すらも拒否。そんな身で、ここ数年、よく持ちこたえた、とも言える。

 死後、故郷・北海道有珠郡に住む5歳上の実の姉・小畑やす子の言葉が、身にしみる。

 病状が、見た目以上に、かなり重いということは伝え聞いていた。

 大腸から始まって、腎臓、腰痛、たびたびの貧血、そして、近年は立ったり座ったりすら、おぼつかなくなっていた。

  立ち上がる際は、付け人の介助を必要としており、歩くのも容易ではなかったという。相撲のテレビ中継画面は見てはいるものの、いつでも、そのまま病院へ、駆けつけることが出来るようにと、特注の大型ベッドが備え付けられている大型ワゴン車両のなかで、観戦していたことが、多かった。

 見た目からして、写真のように顔もカラダも、一回りも二回りも、小さく、やせ細っていた。

 

 それにしても、あまりにもあっけなく早い、この世からの去り方であった。

 九州場所が、福岡市で開催されていた11月20日。午前中に市内の病院に緊急搬送され、その日の、午後6時55分。他界した。

 全身に痛みが回り、至る所に表われた末期ガンの症状であったという。

 まだ62歳という年齢だが、多くの、若くして亡くなる力士がそうであるように、中学生のころから、一般人で言えば、暴飲暴食。

 腹一杯食べまくって太るのが、いわば「仕事」。その上、カラダが大きく、重くなるゆえに、重なるケガの数々。まず、内臓がやられ、足腰が痛み出し、糖尿病を皮切りにして、ガン発症率が一般人以上に高い。

 なるべくしてなった病、ともいえた。元有名力士の多くが、一般人に比べ、はるかに短命だ。

 北の湖だけではない。

 貴乃花親方。九重親。せきこみ、のどを痛め、声が出にくくなっている北の富士勝昭。そして、尾車親方

 尾車親方などは、テレビで一見して分かるように、信じられないほどの激やせ振り。九州場所で歩く姿勢も、まるで類人猿のごとく、腰を深く曲げ、ヨタヨタと歩いていた。

 北の湖こと、小畑敏満(おばた・としみつ)の遺体は、福岡から車に乗せて、東京の北の湖部屋に向けて急搬送。秋場所が開かれていた「九州国際センター」を通って。

 そこでは、多くの相撲ファンと客が、下の写真のように、列をなして見送った。

 

 丁度、私が北の湖部屋に電話した少し前に、遺体が部屋に到着したらしく、あわただしい声や雰囲気が伝わってきた。

 

 女将さんの、妻・とみ子であろうか。通夜、告別式のことを、聞いた。

 報道では、「密葬」「近親者のみで、執り行う」と。

 しかし・・・・・・

 「一般の方も、大丈夫だと思いますよ。24日と、25日だったかしら。稽古場の土俵の近くに、祭壇作りますので・・・。あっ! ちょっと、電話切ってよろしいですか? お客さんが来ましたので」

 ところが、両日の時刻を確認して、一般の人の参列も可能であるとの記事化しようと、翌日、再度電話を入れると、序二段の所属力士が

 「いえ、ファンの方も、一般の方も、申し訳ないんですが、受け付けてません。来月の「協会葬」の方に行ってください」

 えっ!? 急いで、書かないで良かったけれど・・・それにしても、てんやわんや振りは、受話器からもうかがえた。

 すでに、部屋付きの山響(やまひびき)親方が、部屋を改めて継ぐということが、理事会でほぼ正式決定していたにも関わらず、その力士は「何も知らされてません。自分たちがこれからどうなるのか、分かりません」と言う始末。

 ニュース映像を見ると、キチッと黒い喪服に身を固めたタニマチや、相撲関係者や、元力士のなどに混じって、近所の人や、熱心なファンや一般人も参列していたようにうかがえた。総勢、300人近くにのぼったのだから。

 そのなかには、なんと表に顔を出せば出すほど、日本という国にとって、誤解と恥と迷惑を掛け続けている鳩山由紀夫まで、厚顔無恥にも、押しかけて来たというのには、あきれた。

 常に目立ちたい、自分の存在を忘れ去られたくないという悪しき、愚かな性格が、故人と親しかったとは、耳にしたことも無い有名人の葬式にまで足を運ばせる。

  所属力士は、通夜、告別式の日時は、かたくなに教えてくれなかったが、25日に通夜。翌日の午前中に告別式を、しめやかに執り行い、その後、霊きゅう車は、夫人を乗せて、両国国技館で停車。

 居並ぶ協会の人間たちに、位牌を手にした、とみ子夫人が一礼して、名残惜しそうに、亡き夫の闘いの場を後にした。

 

 それにしても・・・・名残惜しい。

 いや、他界したことにだけではない。

 「公益財団法人 日本相撲協会 理事長 北の湖敏満」として、やるべきこと、やらなければならなかったこと、やって欲しかったこと・・・を、何一つ手を付けぬまま死んだことが、悔やまれる。

 それは、相撲をおとしめて、角界を後足で泥ぶっかけて、去った、朝青龍こと、ドルジへの叱責。

 そして、そのドルジの悪い面をすべて踏襲して、いまややりたい放題、傍若無人の、白鵬こと、ダヴァジャルガル(以後、日本相撲協会の、表記に変えます)に対して、何一つ直接呼び出して、厳重注意を理事長としてしなかったことだ。

 下の写真は、今から約3年7か月前のもの。

 悪童・ダヴァジャルガルと、北の湖理事長。

 壇上で目を合わせたり、話しかけたりすることは、一切無かった。

 

  ただし、この時点では、ダヴァジャルガルは、ごく普通の性格。良くも悪くもなし。理事長に迷惑かけるような男ではなかった、

 だが、ドルジの前例があった。

 土俵上では、キチンとした立ち合いや、仕切りをしない。

 対戦相手と、すでに勝負がついているのに、土俵の外へ突き出したり、叩き付けたり!

 ダメ押し、ではかたずけられないケンカのごとき、阿修羅の蛮行の数々。

 勝ち名乗りを受けて、懸賞金を受け取る際には、キチンと手刀を切ることもせず。横殴りに賞金の束をかっさらうようにして、ガッツポーズを、これ見よがしに観客に見せつけて土俵を降りる。

 そればかりでは、無い。

 土俵外では、暴行、暴力事件を起こし、刑事事件に発展。

 所属していた若松部屋では、親方にまでたびたび暴行寸前までいった挙句、部屋の入口のガラス戸と、木の扉を蹴り倒した。

 ガラスの割れる音と、路上へ倒れ込む、ものすごい音がして、近所の人が、何事か?と、外へ飛び出したほど。

 その惨状ぶりと、いきさつは、わたしが、近所の人に取材し、詳しく分かった。

 そんな天下の横綱の、「備わっていて然るべき品格」及び「身に付けねばならない品位」、その地位にふさわしくない「蛮行」「言動」「勝ち方」について、何一つ、直接呼び出すなりして、威厳ある理事長として、注意すらしなかった。

 人柄の良い若松親方の言うことさえ聞かない者が、理事長からの間接伝達では、さらに聞く耳を持たないことは、北の湖だって、知っているはずなのに・・・。

 さらには、相撲界を根本から揺るがした「八百長事件」。

 それについても・・・・北の湖は、なにひとつ直接動くことも無く、根深い病巣にフタをして、逃げまくった。責任問題や、指導の足りなさを指摘されるのを、避け続けた。

 それどころじゃない、自分のカラダの方の治療のほうが大事だった、とはいえ・・・。晩節を汚した。

 死後、フリーな立場でモノが言える、北の富士勝昭が言った。

 「多事多難なこともあって、気の毒だったけれど・・・・」

 一方、ドルジのモンゴル人の妻も、まったく日本になじもうとしなかった。

 ドルジへの愛情が消えかけていた以前に、一刻も早く、自分が産まれ育ったモンゴルへ帰りたがった。

 自宅で食べる食材ですら、自分で買い物に行かず、ドルジの付き人に買いに行かせ、外出を避けていた。

 総武線沿いに建っていた、賃貸マンションの最上階の全フロアに住んでいて、インターフォンを押して聞いても、片言の日本語しか話せない有り様。

 「ワタシ、ニホンゴ、ヨク、ワカリマセン・・・」

 象徴的だったのが、東京での本場所が終わると、錦糸町にある大きなホテルの宴会場で、タニマチや後援者を招いて、部屋の打ち上げ、慰労会、祝勝会を兼ねての催しをするのが「若松部屋」の恒例なのだが、ドルジ夫妻は、顔を出しただけで、そそくさと出ていった。

 わたしも、あっけにとられた。

 親方や、兄弟子が止めるのもきかず・・・・・。

 部屋の後援者たちから、不評が積み重なっていったのは、当然のなりゆきだった。

 あの時点で、北の湖が、直接、きつく釘を刺すなり、くさびを打ち込んでおけば、ソレをいましめとして、白鵬こと、ダヴァジャルガルも、傍若無人に振る舞うことを自制し、あらゆる言動に、二の足を踏んだはず。

 だが・・・・・・何もしようとしなかった!

 上記の写真の祝宴の際も、だ。

 その際に、旭天鵬でさえ、「ドルジと違って、あいつは素直だから、心配はしていませんよ」と、私に言っていたくらいだった。

 だが、危惧はあった。

 旭天鵬に付いて来ていた、旭秀鵬が、タニマチにはアタマを下げ、敬語を使っていたが、私や、古株の女性レポーターには、タメグチや、すっかり日本人を舐め切った口調で話すサマに、ひょっとして、ダヴァジャルガルも!?と。

 領収書不要の、タニマチからのカネや、モノをくれる日本人には、意図的にへつらうが、それ以外の日本人にはこんな冷ややかに態度大きく接するのではないか。

 旭秀鵬のタニマチにくっ付いて歩いていって、稽古後にちゃんこを一緒に喰ったことがある男は、私の見た旭秀鵬の態度について話すと、驚いていた。 

 だが、もらう、もらえるを、常にあてにする乞食根性の力士の豹変ぶりと態度について実例をあげて話すと、タニマチ気分のその男も、どこか納得していた。

 北の湖理事長が、いわば手付かずの野放し状態にしていたため、先輩格のドルジが、やることなすこと、警察が取り調べない限り、大手を振って許されるのなら、俺だって!と、ダヴァジャルガルが思い込んだのだろう

 ドルジは、立ち合いの際、両手付かず、片手チョン付きで、勢い付けて立ち上がっていたのだが、ダヴァジャルガルは、さらにひどく、今や、両手、両こぶし、付かず。

 ダメ押し、片手でドン!と、ド突く。ケンカ腰で、張り手かます。威嚇し、モンゴルの後輩で気の弱い逸ノ城は、立ち合いから腰も気持ちも、引きっぱなし。ダヴァジャルガルにとって、戦う前に、白星を計算出来るカモは、その他にも数人いる。

 その一方で、タレント・舞の海周平も言うように、明らかに、ダヴァジャルガルは、全盛期を過ぎた、堕ちゆくチカラが露見し始めている。かわす取り口。はたく、取り口。汚く、姑息な手口。

 日本人の感覚で言う「品格」無し。人格も、備わっていない。ただのヤクザ的・ヒールプロレスラー。

 負けた腹いせに異議を唱え、「物言い」まで付ける。

 やりたい放題。北の湖は死ぬ寸前まで、ダヴァジャルガルに、異議も唱えない、物言いも付けず。呼び出して、注意もせず。

 一方のダヴァジャルガルにすれば、あっ!やっても良いんだ。文句言われないんだ! だったら、したい放題、しまくってやろう、と実感する。

 宮城野親方は、何も言ってこないし。親方の現役時の位が自分より低いと、力士は、日本人力士でさえ、軽視する。

 ダヴァジャルガルが、たまに、負けると客席から大きな万雷の拍手が巻き起こる。

 ダヴァジャルガルは、ソレを「人種差別」と、不満げに言ったが違う。ヒール、ワルだからだ。人としても、品格無いからだ。

 しまいには九州場所での、猫だまし、2連発!

 取組後、負けた栃煌山の肩を2度叩き、まだまだ俺の相手じゃないよ、分かったかね?とばかりに、ニヤリと土俵上で不敵にほくそ笑み、「一度はやってみたかったんだ」 「うまくいったと思う」と、控え室で本音をもらした。

 「横綱の取り口としては、やるべきことではない」

 北の湖の感想だが、見かねて、自分からクチにしたわけではない。番記者に問われて、言っただけのこと。

 冥途の土産にではないが、呼びつけて、さとし、厳しく注意し、叱って欲しかった。「クビにするぞ!」くらい、言って欲しかった。

 そんな場で言ったところで、隔靴掻痒(かっかそうよう)。何の意味も無い

 また、同じく「横綱審議委員会」の面々が、「横綱として、ふさわしくない」と言ったが、これまた、さらに何のチカラもない。

 横審、は単なるお飾り。何一つ、権限は無い。爺さんたち、お歴々が感想言うだけの会でしかない。

 このことは、爺さん数人、そして内館牧子・元横審メンバーにも直接聞いている。

 それが何の効力も無かったからこそ、亡くなった翌日、九州場所の宿舎の外で、着崩れた浴衣姿のまま、猫だましについて「(理事長のコメントは)誤解しているようだ」と、ダヴァジャルガルの発言。

 反省の、反の字も無し。むしろ、反対。開き直っていた。

 やりたい放題は、土俵上だけでは無い

 場所後の1夜明け会見は、いつも酒の匂いを残して、遅刻。自分勝手な”ダヴァジャルガル時計”で、番記者を、部屋や宿舎で待たす

 年末年始の番組に多い、テレビ出演。本来は、日本相撲協会から所属部屋を通して申請・交渉しなければならないのに、ダヴァジャルガルは、まったく断りなしに、そのための事務所を設立。事後承諾すら、取らぬまま

 「住友林業」などのコマーシャル出演料のカネも、フトコロに入れてしまっている。

 子供の相撲大会「白鵬杯」の、スポンサーからのカネの出入りも、極めて不明朗だ。

 問い合わせても、いつもいつも留守にしてある。

 さらに、まだ現役力士なのに、宮城野部屋のなかで、「内弟子」を、3人ほど、事実上持っている。

 無承諾、勝手なふるまい。

 将来、これまた勝手に「白鵬部屋」が開けると思い込んでいた。

 ところが、つい最近、番記者たちとの会話で、「例え、横綱として、一代年寄りの資格を持っていても、日本国籍を有しないと、親方には永久になれない」ことを聞かされ、驚く。

 先輩のドルジとは、ロクに話しをしない仲だったため、聞きもしなかったのだろう。しかし、不祥事続きだったとはいえ、ドルジが相撲部屋を起こそうともしなかった事実を見ていて、疑問を感じて、宮城野親方に確認も、聞きもしていない。

 モンゴルのウランバートルを中心に、高層大型マンションを持ち、不動産業や興業や、大型体育施設を運営・経営。早くも、副業にいそしみ、資産は莫大だ。

 引退して、モンゴルへ早々に帰国すると思いきや、日本でも親方として、稼ぎまくりたいらしい。

 帰化して「ニッポンジン」になるには、出来ちゃった結婚をした日本人の妻、紗代子(さよこ。写真下の右側)の旧姓、和田を名乗って名義上、帰化する他ない

  妻の父、和田友良は徳島県で手広く仕事と、名誉職を手掛けている実業家(写真下の中央)

  ちなみに、一部報道によれば、これまた手広く、未成年女子も含め、80人ほどと買春したと言われているが、真偽のほどは、不明だ。この際も、問い質す時間も無かった。

 このようなダヴァジャルガルに対して、下劣な性格と行状を悔い改め、「品格」をもてるように改悛していきなさいと、進言出来るのは、妻の紗代子か、義父の和田友良しか見当たらないのだが、果たしてやれるであろうか・・・・・・。

 北の湖理事長亡きあと、元力士だけの組織の「理事会」で、跡目は、元保志、北勝海(ほくとうみ)の八角親方に決まった。

 名目は、理事長代行だが、来年の初場所終了後の「1月下旬か、2月上旬」(協会広報)に、理事会が開かれ、正式に八角親方が、理事長になる運びだ。

 週刊誌等では、跡目を狙う九重親方との、バトル、票読みの水面下での戦いを期待しているようだが、そうはならないのではなかろうか。

 さて、八角。

 積み残したままの、ダヴァジャルガル問題に、くさびを打ち込んで、その土俵内外の言動に、足止めさせ、「文句あるのなら、出て行け! 規則を理事会で図って変え、横綱の地位も、はく奪するぞ!」と、厳しく規制させることが出来るだろうか?

 やらなければ、土俵の権威など、地に堕ちる。やりたい放題、やられ放題が、未来永劫続く。

 さらに拡大し、あとに続く力士が、間違いなく、出てくる。

 客が7割5分しか入っていないのに「満員御礼」の垂れ幕を下げるデタラメ同様に。

 ただ・・・・保志時代のやさしい、人の良い性格から考えるとなあ・・・・・。

 ここまで、読んだ人の中には、まるで死者にムチ打つようなことを書かなくても・・・と感じた方も、いらしたかも知れない。

 実は、北の湖というより、小畑敏満が理事長になった時、人知れず、期待していた。

 というのも、彼が現役後半の頃、半年ほど長期取材をしていたから。2場所、付かず、しかし離れず。地方場所にも、足を運び、ロング・インタビューも行なった。

 それだけに、彼が理事長になってから、問題に何ひとつ本腰を入れて取り組んでこなかったことに、心底、がっかりした。

 「立場変われば、ヒト変わるか」とも、書いた。

 その間に、ドルジ、ダヴァジャルガルと、まともに手を土俵に付けずに立ち上がる、いわゆる「立ち合いの乱れ」が、横行。

 自ら率先して言わなければ、厳重注意しなければ、力士は理事長を舐め切って、やりたい放題する。

 抗弁出来ない、動かしようのない事実だ

 九州場所。北の湖部屋の筆頭力士である「北太樹」の立ち合いは、デタラメだった。片手付きやら、片手擦りやら、両手付かずやら、ひどいもんだった。

 北の湖といい、部屋の跡目を継いだ、「部屋付きの親方」だった山響(やまひびき)親方といい、一体どんな指導・教育をしていたのであろうか・・・・。

 部屋付きが、速攻で正式に親方になれる?

 俗に言われる「親方株」は、どうしたのであろうか?

 かつて、おカネ欲しさに、輪島が「花籠親方株」を、億単位で暴力団に売り払い、問題化したこともある。

 「さあ、ナニを言っているのか、まったく言っている意味が解りませんが、本来、親方株は売買の対象になるものでは、一切ありません。無償のものです。ですから、輪島さんは、角界を追放されたじゃないですか。誰でもなりたい者は、親方になれるんです!」と、いきりたって、協会広報の、「公式」発言。

 いままで、さんざん、親方株については、譲渡、分割、借金などと、すんなりいかず、もめることが多かったのに・・・・臭いものにふた。知らぬ存ぜぬ、との対応。

 いやはや・・・・・・。

 で、正式に、江東区清澄に建っていた「北の湖部屋」は、いずれ看板だけを取りかえて、「山響部屋」として、発足する。

 力士16人は、引っ越しすることなく、そのまま居住して、稽古に励む。

 ちなみに、山響親方の、しこ名は「厳雄」(がんゆう)。ケガもあり、幕下まで陥落して、現役を引退したのだが、確か在日韓国人だった。

 彼もまた、帰化したのであろう。でなければ、親方にはなれないのだから。給与は、協会から支給されるという。

 協会によれば、この決まりは、現時点で変更はあり得ない、とのこと。

 さて、最後に、女将(おかみ)さんとして北の湖を最後まで支え続けてきた、小畑とみ子は、主亡きあと、どこへ行くのであろうか?

 あの部屋のあるビルは、北の湖の持ち物だったはず。

 譲渡? 売買? 家賃をいただいて貸す?

 「さあ、それは部屋のなかでの問題ですから、協会は知りませんし、関知しません」と、協会は突き放す。

 では、と、新生「山響部屋」に電話。

 出たのは、新弟子。力士たちは、現在12月13日まで九州、沖縄で、地方巡業中だった。

 一時期、巡業を仕切る興行主が暴力団傘下の会社だったりが発覚。なもんで、協会自らが、自主興業を務めていたのだが・・・・・。

 現在、再び、興業は丸投げ状態に戻っていた。

 大丈夫ですか?

 「すべて、調べたうえでおまかせしております」と、協会。

 ・・・・・・武家の商法は、続かなかったか。企業舎弟も、表面化しないが多い。おかしなことが、八角のもとで発覚しなければ良いのだが。

 で、新弟子。

 おかみさん、まだいるんですか?

 「さあ、知りません」

 ナニを聞いても、「分かりません」の繰り返し。

 北の湖の長男は、小畑佳史(下の写真の右側)。現在、34歳。舞台俳優をしていたというが、現在は分からない。

  実は、その息子さんに、大量のオモチャを持っていったことがある。

 先の長期取材が完了。

 改めて、記事化された際、ささやかな謝礼を差し上げたいと、北の湖に申し向けたところ、「いらないよ。そういうのは」と、きっぱり。

 御車代として、タニマチから最低10万円から50万円、領収書なしで現金がもらえる横綱という身。

 謝礼といっても、金額はそれより、はるかに低い。

 とはいえ、金銭には、きれいな人であった。

 無い知恵を絞って、銀座のオモチャ店で、いくつも限度額いっぱいに買い込み、地方場所や巡業のときには、実家に戻って、子育てをしながら、経営する「料亭」の手伝いをしていると横綱から聞いていたので、えんやこらと大きな袋2つぶら下げて、川崎市の元住吉まで行った。

 女将さんは、驚きながらも、恐縮し、とても喜んでくれた。非常に折り目正しい、良い印象を与える人だった

 その料亭も、先日の電話では「もう・・・閉めたんですよ」と。

 月日の流れを、痛感した。

 最期に書き残しておかねばならない。

 ご冥福を、お祈りします。残念で、なりません・・・・・・