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< リアル ボクシング ルポ> 仁、じん、ジン、宇宙仁、こと、津軽の奥入瀬川が生んだ未来のビッグ・スター「三浦仁」。12月8日、ブンブン、チカラまかせに振り回して、KO狙いにくる相手に、ヒヤリ!

2022-12-20 20:11:42 | ボクシング

【 2016・12・12 掲載記事 】  

以前書いた、この三浦仁の記事。振りかえれば、1年と、ちょっと前の、東日本新人王決定戦直前の頃。

 その面白い、宇宙仁、的性格ゆえか、友達が多く、以前の記事も、プロボクサーとしては無名に近いにも関わらず、予想以上の検索数に書いた自分が驚いたほど。

 その当時で、6戦こなしていた。

 アマチュア経験が8戦あったとはいえ、デビュー戦が2014年4月16日。この12月8日に迎えた試合で、10戦目。闘う階級も、日本スーパー・バンタム級で、完全定着した

 極めて順調にきている、といえるだろう。

 カラダも、順調に育ってきた。

 こ~だったのが こ~なった!おおっ!!

 極めて、分かりやすいでしょ!

 顔に似合わず、12月24日の、メリー・クリスマスの産まれ。

 イエス・キリストか、三浦仁か。

 この24日で、23歳になる。

 津軽の清らかな、奥入瀬川(おいらせがわ)が、ゆったりと流れる、本人言うところの、過疎の町で育った。

 だからか、人ゴミと、大都会の喧騒に馴染めないながらも、同い年の、同級生の、同郷のオンナの子と、都会の片隅で暮している。

 部屋では、津軽弁と、イントネーションが、のどかに飛び交いあう。

 彼女は、この日の試合にも、応援に来ていた

 仕事先とジム通いの毎日のため、なかなか、ロードワークの時間がたっぷり取れない代わりに、遠くにある仕事先や、どこに行くのも自転車こぎまくって、足とひざの筋力は鍛えてきた。

 NHKのBS「こころ旅」の火野正平なみに、なんだ坂、こんな坂!こぎ、まくり、まくりの毎日。 まだまだ、人生、くだり坂には、遠い年齢。

  (写真は、以下すべて、宇宙仁への、応援ブログより、転載によるものです)

 試合の相手は、写真右側の、熊谷直昭T&Tジム所属)。

 前日計量終了後行なわれる、ご覧のような恒例の撮影でも、半歩前に歩み出て、挑戦的な、どんなもんじゃい!ポーズ。

 熊谷。戦闘スタイルも、強打、ぶん回しパンチ。スタミナが切れるまで、猪突猛進、いけるまで、突っ走るタイプ。

 戦績も、7勝5敗。うち、KOや、レフェリー・ストップ勝ちが4。

 ランキング・ボクサーとも闘い、ここんところ、立て続けに、無惨4連敗。今度こそ!是非とも、勝ちたいという想いが、ポーズで握った拳にギシギシ乗り移っていた。

 かたや、”宇宙仁”(向かって、左側)。

 黒い帽子かぶって、控えめに、グッと鍛えて割れた腹部を強調。

 これは、所属する三迫(みさこ)ジムで、先輩たちに、ぼんぼこ、ボンボコ腹を殴られており、「それで鍛えられました。殴られても、痛くなくなりました」と、本人、マジ顔で言っていた。

  今までの戦績、8勝1敗。うち、1つのレフェリー・ストップ勝ち。

 

 見た目カッコいいKOボクサーではないが、確実に勝ち星を積み上げてきた。残念な1敗は、先に記事化した市村蓮司との試合のもの。

 その市村は、最近の試合でも敗戦続き。今年3月の試合では、前日計量で、1キログラムオーバーという失態も犯し、KO負け。

 試合は見ていないが、良からぬ連中と付き合うなかで、かつて持っていたように見えたひたむきさを忘れ、慢心が見て取れ、もう、取材して書こうという気は起こらなくなった。

 この三浦仁。

 なにか、こう・・・・人を引き付けるモノを持っていて、書かせる気を起こさせる。上京組だけでなく、ふる里に、今だ友達が多いのも、そんな理由か。

 おまけに、新たな後援者が増え、「おめでとう!」の、祝福の声と共に、金一封も増えてきた。

 相手の熊谷直昭とは、以前、何回かスパーリングをやった仲なもんで、試合が決まった時には、驚いたそうだ。

 あの、強いパンチをまともに喰らわないようにしないと・・・・。

 で、私め。前夜まで、体調万全。

 それが、8日の朝。起きたら、鼻水、ダラ~ッと、流れんだ・・・・。咳(せき)が、長連打で、ごほっ、ごほっ!

 ま・ず・い!

 これもんで、後楽園ホールの客席に座って、試合を観ながらメモを走らせ、且つ、写真も撮り、鼻水、拭き拭き、マスク越しに咳込みか・・・・。

 風邪薬のんだら、昼から、うとうと、眠気襲う。

 で、夕方まで、症状、変わらず。鬼のかく乱。

 こりゃあ、行くの断念し、記事化、他の方法を採るしかないか・・・。

 夜、9時前。後楽園ホールへと、試合結果を聞くべく、電話。

 相変わらず、答え方。極めて、事務的。

 「ええと、はい、三浦さん、判定勝ちしてます」

 3-0とか、どんな判定で?

 「こちらでは、そこまで分かりません」

 突き放した言い方に、ムッ!としながらも、よしっ!と、一安心。

 あとは、さまざまな試合展開の情報を集めて、と。

 かなり、透けて見えてきた。

 で、後日。セコンドに立った、加藤健太トレーナーに、試合内容と展開を聞きつつ、まとめていった。

  1ラウンドからの作戦。

 ジャブで、距離をとってゆく。近づき過ぎて、相手のパンチを、まともにもらわないこと。

 そ~ゆ~考えで行こう、と決めていたのに、そこは宇宙仁。

 近距離で詰めて、ジャブを放ち、ヒットするもんで、行け、イケ~に。

 右ストレートも決まったりなんかしたもんで(写真上)、妙に自信持ったらしい。

 2ラウンドからは、改めて、自分の距離を取って、近づき過ぎず、ほど良い距離で、細かくパンチを決め、ジャブの手数を重ねていった。

 危なげは無かったのだが、そこはブン回し強打に自信、過信を持っている熊谷。

 ブンブン、くる。当たったら・・・あぶない。

 確実に、地味ながら、派手さ無くとも、ポイントをとっていったように想えた。

 それが

 「5か6ラウンドだったかなあ。ヒヤリとするパンチを何度か喰らってしまって。倒れたり、ヒザが大きく曲がるようなことまでは無かったけれど、何度か危ないなと、想うシーンは、正直、ありました」と、加藤。

 宇宙仁も、スパーリングで何度も経験している熊谷の強いパンチ。分かっていても、そこはそれ、キャリア、10戦目。

 打ち負かしてやるべ!という気にもなったのだろう。

 「打たれまくって、ガード固めるだけで精一杯で、しばらく手が出せない時もありました」と、加藤。

 後半は、加藤トレーナー。こう読んでいた。

 「相手は、後半、スタミナが切れてしまうタイプなんで、そこでパンチが遅くなって、徐々に出なくなってくるはずだから、と」

 その通りの展開に。

 「そこで、逆にこっちがKOを狙うという手もあったんですが、もしも!のリスクを考えると、今回は8ラウンドをキッチリ経験させて次に、という考えに変えました」

 「それに、練習して出来てたことが、試合では殆んど出来てませんでしたしねえ」

 「負けは、まずこの展開では、無いだろうと。8ラウンド、やり切ったことで、次につなげようと」

 結果、77-76が、2人。そして残る1人が78-75。

 キッチリ、3対0で、圧勝でなくとも、良勝。

 控室では、宇宙仁。

 「すいませんでした」と、クチにしていたという。

 怖れていた強打を喰らい続け、ガード一辺倒になったシーンに付いての、反省と謝罪であろう。

 とはいえ、これで9勝のたった1敗。KO劇はたった一つだが、勝ってなんぼのプロボクサー。

 いずれ、下降気味の市村”慢心”蓮司との、リベンジマッも組まれる・・・かも知れない。

 「おいらせ」と、大きく、誰でも分かるように、ひらがなでトランクスに、産まれ故郷を明記。 「奥入瀬」なら読めなくても、このトランクスの持ち主は、「おいら」せ。

 津軽・奥入瀬が誇るビッグ・スターに向けて、また一歩、階段を上がった。

 

 

 

 


<リアル ボクシング ルポ> 「最新 追記版」 長谷川穂積に、残された道は、引退しかない。辰吉丈一郎も、また・・・・

2022-07-31 22:48:29 | ボクシング

 【 2017・8・27 掲載 】

 ボクシングファンならば、なんだあ? こんな古いタイトル! と、お思いだろう。

 そう、今から3年4か月も前の、掲載記事です。

 何で今さら、この記事を再掲載するの? と。

 実は今日、2017・8・27。

  ニュースのラインナップのなかに、この「辰吉丈一郎」の名前があった。

 すでに47歳にもなっている、彼。事実上、元・プロボクサー。もしくは、元・チャンピオンと、言い切って良い存在。

 日本ボクシングコミッションが出しているライセンスは、とうに無効・失効。

 プロボクサーの定年である37歳の誕生日をとうに過ぎさり、チャンピオンの特権である自分で引退をその後も、負けるまで決められるという慣例も、すでに消滅。

 この記事で書いた、38歳後半の時。

 8年5か月前、タイ遠征までしてのデビュー戦の若い10代の選手に、メッタ打ちされたうえ、大差判定負けを喫して以来、事実上、試合をしていない。

 それでも・・・・・今もって、意識は「現役プロボクサー」のままでいることが、本日掲載されていた朝日新聞のネット版のインタビューで、再確認された。

 んん・・・・・・・・・。

 今もやっていることは、5キロメートルのロードワーク。

 だが、スパーリングも、ミット打ちもしていない。

 と言うより、怖くて出来ないのが実情。

 専業の仕事は、していない。それでも食べていけるのは、

 右から2人。るみ夫人と、その母が、長年にわたって経営している喫茶店が、古くからのおなじみさんもいて、経営順調だからに他ならない。

  昨年、公開された映画、サブタイトルに付いた「辰吉丈一郎との20年」は、大うそ。

 正しくは「辰吉丈一郎と、知り合って20年」。インタビューが、中心の安易な構成。

 先に書いた、タイでの遠征試合、そのマッチメイク費用を負担し、素人ながら、トレーナーをかって出て、練習用のジムの手配までしてくれた友人。

 その惨敗の模様を撮った友人。 

 2時間ほどのテレビ放映された長編であったが、変な手を加えず、素晴らしい、胸に迫る「墜ちてゆく元チャンピオン」の姿と心を、余すところなく、とらえ、伝えていた。

 それが、民放のテレビで、深夜枠でたったの1回、放送されただけ。見たひとは、ボクシング業界でも少ない。

 そして今。

 辰吉のことを、さらに知りたい方は、長谷川穂積を経て、この記事の中盤から書いているので、お読み戴けたら・・・・・と思い、再掲載に至りました。

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 《 2014・4・25 初掲載記事 》

 

 ああ~っ・・・・・・

 試合開始のゴングが鳴らされて2分。

 もう間違っても、長谷川穂積の勝ち、ベルト奪取は無い。

 そう、思った。

 かつて見せた、試合運びの上手さの片鱗も見えない。

 足の運び。相手のパンチを紙一重で避ける、巧みなウイービング。パンチの出し方、そのスピード、コンビネーション、そして、ココ一番に必要な破壊力、詰めのパンチのまとめ。

 すべてが・・・・・・・・・・・消え失せていた。

 まだやれる、が、もう、すでに無理!

 そう、変遷を遂げていた。まぎれもなく、墜ちていた。

 リングで闘い始めたのは、同姓同名の別人ではないのか?

 そう一瞬、アタマをよぎったほど。

 7ラウンド、みじめなKO負けで、3階級制覇の夢は崩れ去った。

 思い込み、ではない。

 実は、この数日前。CSで、彼の世界戦の闘いを軸とした試合集を数日、数時間にもわたって、ぶち抜き放送。

 それを録画して、しっかり見ていた。

 だから、書ける。だから、言える。

 あの素晴らしい強打者、試合巧者が、こんなに墜ちていくものなのだろうか・・・・・

 もはや、1ラウンド終了時で、長谷川のタイトル奪取は、あり得ない。それどころか、無惨なダウンで倒れるか、元・名うての暴力団担当刑事だった山下会長の手からタオルが放たれるか。

 そのどちらかしか、無いだろうと。

 決して、相手のIBFスーパー・バンタム級チャンピオン、キコ・マルティネスが強かったわけでは無い。

 全盛期の長谷川なら、苦も無く判定勝ち出来た力量の相手だ。

 明らかに、長谷川が、弱くなっていた。チカラが、明らかに墜ちていた。

 これが、まぎれも無い”厳実”であることを、否応なく見せつけられた試合だった。

 打たれ、打ち込まれた末の、みじめな惨敗。

 残された選択肢は、「現役引退」しか、無い。

 再起は、万に一つもあり得ない。

 加えて、右目眼か底骨折と、鼻骨骨折。

 7針縫った左目上の傷は、どおってことは無い。

 プロボクサーならば、この2つの骨折は、常に付きまとうケガ。それ自体は、おおごとでは、無い。

 失明に至る危険性が伴う網膜剥離までは、至っていない。

 気になるのは、「パンチ・ドランカー」症状が、見え始めていること。

 父の、元プロボクサー、長谷川大二郎(58歳)が証言する。

 「試合近くになって、電話で話ししていても、ロレツが回らないし、しゃべり方が、おかしくなっていた」

 妻の泰子も、それとなく気付いていた。

 完全なるパンチ・ドランカーの症状だ。このまま放置していったら、廃人への道をひた走ることに、成りかねない。

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 この試合を、その症状が顕著な、”浪速のジョー”として、一世を風靡した辰吉丈一郎が知人と見に来ていた。

 しゃべり、ロレツ。加えて、目がもう、数年前から、ダメになりつつある。

 試合で、相手の姿がボンヤリとしか映らず、時にダブって二重に見えることを、本人が吐露している。

 視界も、そう。見える幅も狭くなり、「見えんところから、パンチが飛んでくる」とも、言う。

 目は、すでに網膜剥離になって数十年。

 本来なら、引退せざるを得なかったはず。

 だが、そこに妙な”政治力”が働いたし、何より辰吉の不動の人気と知名度が、引退勧告を思いとどまらせた。

 だが、同時期に試合中に受けたパンチにより、網膜剥離になった福田健吾は、勧告され、引退せざるを得なくなった。

 福田は、その顔の良さに注目され、本人の意思とは無関係に、アイドル・ボクサーのコロモを身に着けさせられ、素人のまま映画「ウェルター」に主演。

 映画は、大ヒット。知名度は、一気に上がった。

 本人によれば「もらえたカネは、ほんの少し」

 同じ、網膜剥離

 、俺も引退勧告されないのではないか?

 そう思っても、不思議はなかったし、今も理解できる。

 その後、定職についていなかった福田に池袋で会った際、福田は何度も悔しそうにクチにした。

 「なんで俺はダメで、辰吉は良いの!? ねえ、そう思わない? 今でも俺は、疑問に思ってますよ!」

 その想いは、痛いほど胸に突き刺さった。

 その後、彼は古巣の三迫ジムのトレーナーに転身。何人ものチャンピオン候補生とランキング・ボクサーを、見事に育て上げていった。

 だが、6年前。とある事情で、ジムどころか、ボクシング界も去らざるを得なくなってしまった。

 彼の親身になって教える指導力は抜群なものがあるだけに、今も残念でならない。

 そして、辰吉丈一郎

 ボクサー定年をすでに超え、日本では試合が出来ない、出場出来ない。

 そのため、アジア諸国へ行き、諸費用すべて自分と友人持ち。ファイトマネー0円で、数試合に出た。

 すべて、・・・・・負けた。新人同様の選手に、負けた。

 チカラがすでに、かつての辰吉ではなくなっているのは、誰の目にも明らかだった。

 そのことに気付いていないのは、辰吉当人だけ。

 無惨だったのは、10代の、それも、デビュー戦の子との試合。

 めった打ちに、された。終始、翻弄された。

 試合直後、荒い息を吐きつつ、辰吉は苦しそうにあえぎながら言った。

 「見えへんねん、相手のパンチが! ぼやけてみえたり、ダブって見えてくるねん。気付いた時には、もう遅い。(パンチを)もらってしまってるねん」

 辰吉自身の動きは悪く、スタミナ、パンチ力も無い。

 そう言って、ガックリと、ロープにつかまっていた両手を離し、膝を折って座り込んだ。

 この10年近く、見た目には、孤独な練習。スパーリング相手は、いない。ミット打ちの相手さえも。

 だから、近年受けたパンチで、ドランカーになったわけではない。網膜剥離の、さらなる悪化も、それに重なった。

 そして、かつて受け続けたパンチの積み重ねにより、じわじわと押し寄せる「パンチ・ドランカーの症状と、恐怖。

 さらに、何らかの病状が加わっていると思われる。

 ボクシングは、その意味で怖い。

 だから、私が詳しくルポを書いている「西遠ボクシングアワー」でも、レフェリーが、少し早めに勝敗が明らかに大差が付いていると思われる試合については、試合ストップを、心掛けていた。

 辰吉は、診断、通院を拒否。専門医に、診てもらってもいない。

 言葉を極めて言うならば、廃人への道をひた走っている。

 もう、43歳。いや、まだ43歳。まだまだやれると、思い込んでいる。まだまだ、やれば勝てる、と。

 いや、思い込みたいのだ。そうでなければ、自分の存在価値は無い。そう、思い込んでいる。かたくななまでに。

 かつて、とある世界戦に、日本テレビがゲスト解説的な扱いで、リングサイド席に招待。 

 後半のラウンドに入ったインターバルの間に、女子アナが、辰吉にマイクを向けた。

 ---いかがでしょうか? 勝敗の行方は?

 「うるさいなあ! 今、見とるとこやないけ!」

 驚いた女子アナ。尻込みして、何も聞くことなく、辰吉の元を、おそるおそる去った。

 そんな過去もあったからだろう。23日は、カメラは、辰吉の観戦している姿をとらえるだけで、コメントは求めなかった。

 それで良かった。もし、2、3質問して、その答え振りを聞いたファンは、がく然とするはずだから。

 今後、来月にも「正式引退決意発表記者会見」を、大阪で開く長谷川穂積。

 どうやら、引退後は後輩のボクシング指導をする「トレーナー」になるつもりはなく、「何か、妻(泰子)と、商売を始めたいと、思っています」と言う。

 現実には、トレーナーだけでは、食べていけないのが通例。たいがいは、アルバイトと同様の、1000円前後の、時間給だけ。

 長男の大翔(11歳)は、ボクシングをやっていないし、穂積は、やらせるつもりもない。大翔は、他のスポーツで、すでに頭角を現している。

 手伝ってのミット打ちだけでも、頭に衝撃は伝わる。

 ボクシングとは無縁の仕事の方が、今後のためには良いだろう。

 しゃべらざるを得ない、ゲスト解説も、しばらくは、いかがなものか?

 ましてや、タレント活動は、性格的に不向き。

 短時間で仕事を終えることが出来るコマーシャルならば、大金も手にすることが出来る。

 依頼があるならば、今後の開設資金の一助になる。

 実は長谷川穂積は、「仕事」をしてこなかった

 かつて、チャンピオンとして、強さ全盛期の頃、直接聞いたことがある。

 ---社員としての仕事や、アルバイトをしていないと言うのなら、失礼ですが、何で食べているのですか? ファイトマネーだけでは、家族を潤沢に養ってはいけないと、思われますが

 「スポンサーが、いてくれているんです。何社とか、個人名までは言えませんが」

 ---総額、年間、どれ・・・・くらい・・・・

 「額?ですか?・・・・・3000万円くらいです

 ---それなら、心配ないですね

 「まあ・・・・そうですね」

 今回の試合でもそうだったが、長らく所属する真正ジムが主催する試合興業のスポンサーになってくれていた、アンテナから家電メーカーへと急成長を遂げた企業などが、思い起こされた。

 その3000万円があったればこそ、ガンをいくつも併発し、特別個室で闘病生活を続けていた母・裕美子が4年前に、55歳で他界したが、その巨額の診療・入院費用もまかなえた。

 幸いというべきか、妻も含め、ブランド物に凝ったり、散財もしていない。

 穂積自身、酒・おんな・バクチに身を溺れさせていない。

 ボクシング一筋で来た、33年の人生。朴訥で、誠実な人柄だったからこそ、多くの人達が援助や、支援をしてくれた。

 貯金を元手に、さらなる資金援助を願い出れば、どのような仕事を始めようと、誰かが手を差し伸べるだろうし、そう大きな失敗は、しないであろう。

 しばらくは、CTスキャンを撮り、通院治療と、早期のリハビリが必要だろう。

 脳梗塞も、防げるであろう。

 第二の辰吉には、くれぐれも成って欲しくない。

 第二の人生での、拳闘ならぬ、健闘を願うばかりだ。

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 《 2022・7・31 追記 》

 久しぶりに、辰吉丈一郎という名前を眼にした

 23分間に凝縮された、深紅のソファに腰をおろしての、動画インタビュー もう、52歳になっていたかあ・・・・

 老いたなあと、思う間もなく、その答えの面白さ

 ぐいぐい、引き込まれていった

 ーーー引退は

 「まだ、考えていない」 

 。。。。。。。。。

 「カネが、人間をあやつる」

 んんん・・・・・・

 秀逸な、一言

 「3度目の正直」

 これまで、2度、底辺から復帰したと

 3度目を・・・・夢想している

 実は,大阪帝拳ジムの、当時の会長が、もがいている辰吉に、引退の覚悟を迫り、 「全部、カネ出すから、辰吉、お前、ジムを開設してみんか?」

 当時の辰吉がもし、ジムを開いていたら、練習生、間違いなく,おしよせて、借りたカネも完済し、ジムの経営、うまくいったであろう

 だが・・・・ 辰吉

 きっぱり、断って、今の孤独の道へ・・・

 彼らしい、というほかない

 動画,見てください


<リアル ボクシング ルポ>試合が決まるたびに、ジムにカネを払わされる。それで「プロ」意識を持てと?

2022-07-23 13:11:48 | ボクシング

 【 2012・4・27 掲載 】

 ココは、とある埼玉県下のジム。

 1試合やるたびに、現金で4万円。中堅「プロ」ボクサーは、それをジムに支払わねばならない、このジムのシステム。よくある3か月に1試合のローテーションなら、年間16万円。4か月に1試合でも12万円。ジムへ毎月払う会費もあり、決して楽な支払総額ではない。

 こんな状況下では、どんな最強の逸材でも、拳1つで、カネを稼ぐ、という夢は、未来永劫、永遠に実現しそうに無い。続けていこうという気持ちが、萎えていくばかりだ。

 

 そういう背景を抱えているからではないだろうが、選手のなかに正社員や正職員が目立つ。キチンと、月給やボーナスで生活を支えている。

 大都会に集中するボクシングジムの選手と違い、勤務時間をシフト制などで選択し、日々の練習優先のためのアルバイトは、将来を見据えると不安になるのは、自然な流れといえる。

 残業、出張もある。会社内外のつきあいすらキッパリ断って、夜遅くまでジムで練習に励む。知人・友人と?やメールを、ゆっくりする暇もない。疲れ果てて、練習を休むことが続くと、あいつはやる気がないと判断される。

 自分の気持ちをグイッと後押しして、試合を決める、会場は、殆んど東京の後楽園ホール。地元の友人・知人・同僚に、新幹線や特急に乗って、私のチケットを買って見に来て下さいとは、とても言いにくい。

 平日の夜なら、無理。週末、祭日も、どうかなあ?  と、危惧する。見にも来れない、応援にも来れないのに「チケットを買って下さい」とは、とても言いにくい。選手の中には、職場で自分がプロボクサーだと言わないし、知られていない人もいた。最後は、興味ありそうなひとにタダで配る。その、繰り返しだ。

紙屑。そう、実質紙屑でしかない。自主興行で、地元の体育館などを使って「プロボクシング」の試合を組むことも無い。

 選手、ボクサーにとって、あまりにもひどい・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 10年後の今

 ボクサーたちは、つぎ次と、やめていった

 「ばかばかしくて、やってられないよ」

 そう、本音を私に吐いて・・・

 ジムの会長は、所属していた、女性ボクサーを、愛人にしていた

 その女性

 過去に、結婚し、離婚

 子ども3人いるが、全員、父親が違う

 恋多き女・・・

 

 


《 リアル ボクシング ルポ 》[追記版」藤岡奈穂子、46歳。いまだ現役のWBA女子フライ級王者。4月9日、敵地アメリカで、WBC同級王者と統一戦に挑む。だが報道一切されない、その隠された真実と事情

2022-04-08 00:48:50 | ボクシング

 【 2022・3・29 掲載 】

 なんで、この、藤岡奈穂子の記事を、打ち込む気になったかというと、

 何故か、パソコンが狂い、最初にこの、世界チャンピオンなのに、食べていけない彼女の、海外での試合、それも

 勝ったのに、まるで、女版ロッキーのごとく、感動的逆転劇のように、独自偏向編集の「ねつ造」番組のすべてを、ボクシングライターでも知らない、例え、知っても書けない事実を散りばめて書いた記事が、すぐ出て来るようになったのが、キッカケ。

 なもんで、今夜も読まれていた

 いま、藤岡。どーーーしているんだろう?と思い、検索、調査してみると、

 なんと、村田諒太が、ゴロフキンと、日本国内で闘い、ベルトを失う翌日に、この藤岡が、アメリカのテキサス州という、敵地におもむき、ハンディを乗り越え、判定でも、大差で勝ちそうなので、記事化しようという気になった。

 決して、彼女とマネージャー・柴田の、ボクシング業界でも有名な、約束、日時など、平然と破りまくる、デタラメな性格ゆえ、心情的にも、応援しようという気はない。

 なにしろ、そのデタラメさ

 藤岡自身、ブログで、約束の日時、すっぽかされ続け、あきれはて、「柴田時間」と、打ち込んでいたくらいなのだから

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 にしても

 一般人は、だーーーーーーーーーーーーーーーーーーーれも、知らない、46歳の、茶髪、丸顔、短髪のオバサン自認、「ふじおか なおこ

 いまだ、独身、結婚歴、恋愛歴、無し。したがって、隠し子もいない。今も、アルバイトで、主な生計をたてている、

 女子の狭い世界とはいえ、5階級ものベルト、得て、階段を、一つづつ上がってきた。日本人の多くが知らないけれど。

 普通なら、広く、知られても、おかしくない存在なのだけれど、歯車が狂っていると・・・・・。

 「2021 頭狂誤倫」ボクシング競技、女子フェザー級で、金メダルを獲った、入江聖奈などは、テレビに出まくり、呼ばれまくり、今も、宣伝のポスターに登場している。

 入江の環境、悪くない

 信頼関係、築かれている

 なにより、その、嫌われない性格が、そうさせた

 だが、藤岡が出たのは,上記、「ねつ造」番組と、その後、同じく、同郷の知り合いがいたため、NHKに1回出ただけ。

 その根っこの性格。多くの人が、誰も、彼女を、押し立ててあげようとしない、致し方の無い「厳実」。

 根強いファンも、また、多くいない

 今回も、宣伝すら、所属ジムは、一切しない。

 テレビ番組の、スポーツコーナーですら、どこも、取り上げていない

 試合、迫っているのに・・・・・

 所属ジムのオモテ看板に、何しろ、彼女の名前どころか、顔写真すら、掲示されていないのだから

 上記の、マリアナ・ファレスとの世界戦でも、柴田マネージャーは、試合当日にリングに来ただけ。

 試合のために、自腹で同行してくれたのは、女性の格闘技ライターだけ。その彼女が、調整のための、ミット打ち、見よう見まねで構えてくれた。

 ボクシングジムの会長は、2人いる、

 古いボクシングファンなら、記憶に残っているはずの、竹原慎二と、畑山隆則

 だが、記事の時の試合にも、昨年、日本時刻では7月10日、アメリカで防衛戦の試合を、向こうのプロモーターが組んでくれて,行って、1人は、不可解なドローだつたものの、大差の2-0で、判定勝ちした時も、同行して、お世話をしてくれ、試合の写真も撮ってくれたのは、別の女性ライター

 柴田が、来たのかどうかも、肝心の試合展開が打ち込まれていない、そのレポートには、書きこまれていない。

 日本ボクシング・コミッションの試合結果を観ても、スコアすら、書き込まれていない。教えてもいないから。

 ましてや、2人の会長、喜びのリングには、今回も来ていなかった

 どのような、深い溝、越えられぬ、かい離が有るのかは、調べる気にならない。

 おそらく、ほぼ間違いなく、2人の会長は、今度の試合も、行く気もないであろう

 普段、藤岡は、別の、フィットネスジムを、流浪して、独自に、単身で、練習をもくもくと、積み重ねている

昨年、7月の、その試合。有料配信されたのか、日本ボクシング・コミッションから、年間の最高試合として、表彰決定した・・・ようだが、その表彰式は、コロナ禍を理由に、いまだに、実行されていない。

 昨年7月の試合。 まさか、ファイトマネー、11万円のままということは、ないであろうと、思いたいが・・・

 今度の、テキサス州での試合

 対戦相手の所属ジムが、プロモーションも兼ねている

 それだけに、きわどい接戦の末の判定では、WBAのベルトは、右から左へと、持ち去られてしまう。

 藤岡によれば、提示されたファイトマネーは、高額とのこと。

 嬉しそうだ

 100万円に届いたのであろうか・・・・

 1年に1回。年収、11万円ではなあ・・・・

 入江聖奈は、それを、聞き伝えたのであろう。プロには、進まない

¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥

 でも、46歳で、現役って?

 そう。フツーの、プロボクサーは、男子の場合、39歳の誕生日で、自動的に引退せざるを得ないという規定がある。

 私が、気を入れて、記事化し続けた、人格が素晴らしい,私立高校の国語の先生、小久保聡(あきら)も、その規定で、涙をのんで、グローブを置いた。

 しかし、いったん、日本、世界の、チャンピオンになった者は、自分の意思で、健康診査を通りさえすれば、試合は、何歳までも可能。

 だが、そう簡単に、客を呼べない,

 かつてのパンチ力が、観る影も無く墜ちたロートルに、引退試合と銘打たない限り、客は来ないし、興業も赤字必至。

 さらに女子の場合、1500人入る後楽園ホールに、900人も詰めかければ大成功、

 下手すると、500人、

 コロナ禍もあり、しばらく試合は出来ず。ジムも見限った

 興業としては、成り立たない

 だから、女子だけで、興業試合を、組む気は、どのジム会長にも無い

 男子の間に、せいぜい、2試合、はさんでくだされば、ありがたや、の現実

 カネ、カネ、カネ

 藤岡が、1枚、1枚、試合チケット、アタマ下げてまで売る気は無いし、買ってくれる多くのファンも、また、いない

 故郷で、試合をすれば、別だが、それでも、苦しい。

 したがって、海外の、プロモーターからの、おいしいオハナシを、クビを長くして、待つしかない

 何度も、何度も流され、だまされ、試合、消えさろうとも、我慢し、練習。当ても無く続けてきた。引退の2文字が、アタマをよぎりながら

 ましてや、柴田が・・・・・

 誰も、報道、広く、してくれない

 周囲の環境も、最悪

 約束事、守れないのだから・・・・

 守ってくれないのだから・・・・

 業界、及びボクシングマスコミでは、まったく、信用されていない。 

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 さてさて、相手はWBCの、フライ級チャンピオン マーレン・エスパーザ。32歳

 かつて、ロンドン五輪に出て、銅メダルを手にしている、

 勝てるかも?と思うのは、マーレン

 距離をとって、足を使って、パンチを、時折り繰り出す、オリンピック選手育ち特有の、アウトボクシング

 これまで、12戦して、11勝1敗。

 すでに、チャンピオンとして、1度だけ、防衛。

 だが、ポイントを重ねて、判定で勝利。テクニカル・ノックアウト勝ちは、たった1回しかない。

 さらに、さほど,強打は、感じられない、

 それだけを採れば、藤岡がまさっている

 とはいえ、敵地、完全アウエー

 どのような、おかしく、あり得ないジャッジ、つけられても,それも、すべて正しく、有りの世界

 そして・・・・・

 もし2冠王者になれば、WBAから、指名防衛試合を命じられている

 

 初めてファイトマネーだけで、暮らせる?かもしれない 

 負ければ…引退へ、

 村田諒太が、ベルトを失い、引退をほのめかすニュースは、大きく報じられても、

 藤岡奈穂子が、2本のベルトを首から下げることになっても、報じられない・・・・んだろうなあ

 仕方ないことであるけれど・・・・・・・・・・・・・・

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 【 2022・4・5 追記 】

 藤岡の、かたくなな態度

 広く知られなくとも、いいの

 すでに、早くに現地入りしている・・・・ようだが、そのこと、知らせているのは、自分の写真わずか1枚の、インスタグラムだけ

 それも、観る相手、知らせてもらってから、閲覧できるシステム

 批判、絶対に許さない

 コメント、不要

 日本中、誰も知らないまま

 だから、5階級制覇の「偉業」も、日本人知らない、知らせない

 「偉業」迫っているというのに、スポーツ番組どころか、ニュースワイド番組のなかの、スポーツコーナーでも、どこも、奉じていない

 無視

 試合の動画配信も無い様子

 日本のメディアも、現地へ行かない

 協力しようにも、これまで、約束、反故にされ続け、ひどい目に遭いもしたし、行く価値無しと、今回も判断

 経費、掛けたくも無い

 通信社も、同様

 いつも、そうだ

 そういう性格

 「柴田時間」に、藤岡も、骨まで浸透してしまい、同化

 反省も、周囲に謝罪も、何も、してこなかったツケが、まわりまわっている

 おそらく、結果は、試合終了後、2日ほどたって、日本に知らされるのでは、なかろうか

 それも、これまでのように、勝っても負けても、対戦カウントスコアも、知らされずだ

 自業自得 それ承知の上だろう

 女子・・・だからではない

 入江聖奈の例をみれば、明らかだ

 男子の、村田諒太との差は、はてしなく大きい

 ましてや、井上尚弥との差といったら・・・・・・

 

 


<リアル ボクシング ルポ>「第5回 全日本UJボクシング大会」54kg級で、宇塚大輔、1RTKO勝ち!

2022-04-07 11:55:12 | ボクシング

 【 2016・3・26 掲載 】

 宇塚大輔(うづか だいすけ)という、名前を覚えておいでの方は、いらっしゃるでしょうか?

 先月の2月21日付けで、この 「リアル ボクシング ルポ」で紹介した、まだ中学2年生の、しかし将来性豊かなアマチュア・ボクサーを

  日本一の最強打者プロボクサーであった吉野弘幸(よしの ひろゆき)が引退後、東京都内の京成線・青砥(あおと)駅近くのビルで開いている「エイチズ・スタイル ボクシング・ジム」に通う中学生会員だ。

  週6日、真面目にさぼる事無く通い、このように縄跳びから始まるジム・ワークをキチンとこなし続けている。

 その他に、朝の通学前に、ランニングを7キロメートル。ジムワーク後にも、同じく7キロメートルを走り続けて、持久力を付けている。

 先の記事の中でもふれたが、彼が「関東代表選手」として出場した、「第5回 全日本UJ(アンダー・ジュニア)ボクシング大会」のなかの「中学校男子・2年生 54kg級」の試合が、この3月25日、福島県の会津若松市河東町(かわひがしまち)にある「河東総合体育館」(写真下)で開催された。

  (河東総合体育館 ホーム・ページより)

 宇塚クンは、同じく「男子中学2年生で54kg級」の「中国地区代表選手」として出場してきた、中廣海世クンと対戦。

 中廣クンは、広島市立福木(ふくき)中学校に通い、同じくボクシングジムに通うアマチュアボクサーだ。

 ちなみに、宇塚クンは、東京都葛飾区立大道(だいどう)中学校の男子生徒。

 この大会、男女とも、小・中・高と、厳しく学年別、体重別に細かく分けられ、且つ、規定体重オーバーという、減量に失敗した生徒は、試合はさせてもらえず、スパーリングに回されるという厳正さ。

 なおかつ、健康面も考慮し、トーナメント形式ではなく、各選手とも1試合だけとなっていた。

 宇塚クンも、試合の2週間前ほどにカゼをひき、練習を休んで、体調維持につとめながら、計画的に減量していったほど。

 食べ盛り、伸び盛りの中学校2年生だけに、それなりのきつさは伴うが、吉野会長の指導もあって、ばっちりクリア。

 試合日の午前1時に、宇塚クンは父の運転する車で、試合会場へ向けて出発。

 厳正な、それも朝早く行われる計量に間に合わせるたま、寝不足なんて、言ってらんない。全国各地からそうやって、実力選手たちが、参加・参集してきているのだから・・・・・。

 試合前に、微調整も兼ねての軽めの練習を、他の選手と共に行なった。

  (「エイチズ・スタイル ボクシングジム」ブログより、許可を得て、転載)。撮影者は、吉野弘幸・会長。以下、同様です)

 会場のチェックも兼ねて、前日に会津若松入りしていた、宇塚クン担当の西トレーナー(写真右側)も、文字通り、仕上がりの良さの「手ごたえ」を感じていたようだ。

 いよいよ、リングへ。青いヘッドギアをかぶる宇塚クン。緊張感が、みなぎっていた。

 

 そして、ついにゴングが鳴った。

 鳴ったとたんに、宇塚クン!

  最初こそ、「動きが堅かった」(吉野弘幸・会長)ものの、すぐにほぐれ、相手から連続2度のダウン!を奪い、練習の成果を発揮して、仕留めの猛打、連打、爆発!

 1ラウンド、1分51秒、文句なしの、ワンサイドTKO勝ち!

 健康面を重視し、試合としては1試合のみではあったが、しかし、さらなる将来に向けての自信となったようだ。

 試合後は、ようやくリラックス。

 

  チーム・スタッフと共に、帰路につくことに。

 さらに、他の出場選手に目を向けてみると、いた! いた!

 同じく「関東代表」ながら、男子中学1年生で、57kg級に出場した、堤麗斗(つつみ れいと)クンが!

 この男の子。実は今から2年半前に「Uー15 全国大会」に出場。小学5年生なのに、すごい活躍をみせていたので、記事を書いている。関心を抱いた方は、検索し、一読願えれば幸いです。

 今はプロボクサーを引退している佐藤通也(みちや)が、「堤兄弟のなかでも、この麗斗クンは、すごくいいものを持っている。将来に向けて、気に掛けてやってください」と私に言ってきたほどだった。

 この日の試合でも、圧倒的3-0の判定勝ち。

 彼の名前も、記憶の片隅にとどめて置いてください。

 実は、この2人。時折り、スパーリングをし合っている仲。今大会の1か月前にも、行なったばかり。

 切磋琢磨(せっさたくま)し合いながら、将来のオリンピック出場を互いに目標に置いている。

 宇塚大輔、そして堤麗斗

 将来も期待して、間違いはありません!!


<リアル ボクシング ルポ> 「追記版」いよいよ8月28日、日本一へ!「第3回 全日本アンダー・ジュニア ボクシング東日本代表王座決定戦」で小6・46kg級優勝の渡部誠之佑にインタビュー

2022-04-07 11:50:33 | ボクシング

 【 2016・8・26 掲載 】

 先月記事化した、「第3回 全日本アンダー・ジュニア ボクシング東日本代表 王座決定戦」で勝ち上がり、この8月28日、大阪で日本一を賭けて戦う、渡部誠之佑、及び宇塚大輔

 両クンの記事。意外や、予想もしないほど多くの検索を得た。

 それも、どうやら,西日本代表選手の知り合いの人達も多く検索していると知り、うわあ! 驚いた。

 渡部、そして宇塚。

 どんな顔して、どんな戦法を持っているボクサーなのか、西日本サイドも関心があるようだ。

 そんな渡部誠之佑(わたなべ せいのすけ。写真左下。左側)に、直前インタビューを試みた。

 いかにも、小学6年生らしい素顔ものぞき、なかなか楽しいひと時となった。

  (H’s STYLE BOXING GYM ブログより)

  勝ち上がってくるまでは、正式な対戦相手がおらず、ヘッドギアを付けて、1ラウンド、1分半。計2ラウンドの「認定スパーリング」を経験。

 そして、最終的には「東北代表」の、同じ小学校6年生の、遠藤クンと、46kg級で試合することに。

 ---気持ちは、試合を経験してないだけに不安だった?

 「はい。練習してきたことが、試合で出るかなあ?って・・・・」

 結果は、1ラウンド。レフェリーストップ勝ちに。

 「出足、自分が、カラダ堅いのが分かって。緊張してて。なかなか、パンチ、出なかったんですよ」

 「ところが、相手の顔面にジャブが当たり始めたら、相手のガードが一瞬下がったんですよ」

 「その瞬間、いける!と思って、連打して。コーナーに詰めても打ちまくっていたら、相手がダウンして」

 「それでも、立ち上がって来たんで、打って、ラッシュしていたら、レフェリーが試合ストップかけて」

 ---おめでとう!

 「ありやとやす!」

 ? 誠之佑クンの、「ありがとうございます」という意味の、独特の言い回し、らしい。ほめると、「ありやとやす!」の連打、連打。

 初めて彼をリングで見た時もそうだったのだが、瞬間、いける!と判断すると、相手との距離を大胆に踏み込んで打つ!打ちまくる!

 その判断力は、持って生まれた天性のもの。

 西日本代表の相手は、「わからない」と言う。健康面を配慮して、1日、1試合で、決着。

 検索しても、西日本のそれぞれのジムが選手の名前を打ち出しており、誰が誠之佑クンの対戦相手にになるのか、皆目分からない。

 また、主催するはずの「日本ボクシング連盟」を検索しても、日時と場所が公表されているだけ。中味は、行ってみなきゃ分からないのが現状。

 誠之佑クンは、普段は都内葛飾区にある小学校に通う、一生徒。

 試合のある8月28日(日)は、まだ夏休み期間中だ。試合会場は、大阪府立体育会館、第二競技場で、入場料は、無料!

 午前11時、試合開始です。

 将来は、オリンピックに出て、その後、プロデビューしたいという夢を、すでに抱いている

 さあ、どんな結果をもたらすか?

 ---期待してますよ!

 「ありやとやす!」

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 【 2022・4・7 追記 】

 この大会で、渡部誠之佑クン。

 46キログラム、当時、東京都北野小学校、生徒

 決勝戦で、2ラウンド 33秒 テクニカル・ノックアウト勝ちで、優勝した。

 将来、有望株と目され,ジム会長の吉野弘幸も期待していたのだが・・・・ 

 練習に、少しずつ、来なくなり・・・・

 ボクシングを、辞めてしまったようだ

 その後の、学生の大会にも、出場記録が、見当たらない

 残念だが、吉野弘幸も言う

 本人が、やる気が無くなったり、続けて行こうという気持ちが亡くなったら、ボクシングという競技は、続けられないんだよねえ・・・・

 当時、記事化した、宇塚大輔は、その後も続けており・・・

 改めて記事化致します

  


<リアル ボクシング ルポ > いよいよ、明日8月28日。大阪の地で、宇塚大輔、「全日本UJボクシング王座決定戦」52kg級で、日本一なるか!? 熱く燃える、直前インタビュー

2022-04-07 11:31:55 | ボクシング

 【 2016・8・27 掲載 】

 いよいよ、明日に迫った「第3回 全日本 アンダー・ジュニア(UJ)ボクシング王座決定戦」が、大阪府立体育会館 第二競技場で行われる。

 入場、無料です!

 午前10時半、開会式。 午前11時、試合開始。午後4時、表彰、閉会式の予定だ。

 昨年、中学2年生にして、あまりに秀でた強打!と、コンビネーションの巧みさに目を惹かれ、今まで、何度か記事化してきた、宇塚大輔(うづか だいすけ。写真左下の右側)。 

 その少年が、52kg級の中学生、東日本代表に勝ち上がり、明日、日本一の栄光の座めざして、大阪の特設リングに立つ。 

  (H’s STYLE BOXING GYM ブログ より)

  仕上がりは順調のようだ。減量調整も慣れてきて、伸び盛りのカラダなのに、試合期日までに自分でスケジュール通りに、キッチリ作り上げてくる。

 この筋肉ムキムキ、体操の内村航平ばりのカラダ(写真左下。左側)も、「ジムには、日曜日以外、毎日行ってるんですけど、火曜と木曜に、ヒマ見つけてトレーニングしてきました」という。

 その成果だ。

 普段は、東京都の葛飾区にある中学校の3年生。学校を終えて、ジムに通う。

 すごいのが、通学前の早朝7kmのランニング。練習後も、必ず7km走って、スタミナと持久力を付けていること。いわゆる、「ロードワーク」。 

 コレ、嫌って、走ったふりしてジムに戻ってくるプロボクサーが実は多いなか、ホントに自分に課して走り続けているのには、アタマが下がった。

 彼がいじめられっ子だった幼い頃。見返してやろうと、秘かに始めたボクシングジム通い。

 ジムの会長兼チーフ・トレーナーは、吉野弘幸

 ボクシング・ファンを自称する人なら、まず記憶があるはずの、元・日本ウエルター級と、スーパー・ウエルター級、並びに東洋・太平洋(OPBF)のウエルター級の3チャンピオンであり、長らく防衛し、強打に輝いた人物。

 のちに、当時最盛期のK-1に身を転じ、拳だけで相手をとらえてブッ飛ばし、ノックアウト勝利を飾った。

  

  さて、この宇塚大輔の、このカラダに強打

 「むかし、いじめていた奴は、寄ってきません。カラダ見て、おお~っ!て言いますね(笑)」

 まず、6月5日の「関東予選会」の時のコトから、振り返ってもらった。

 「てっきりシードされていて、試合しなくてもいいと想っていて・・・・。でも、違っていて・・・・。ヤル気、正直、あんまりなかったです」

 「気持ち、建て直すのに時間、かかりましたけど。リングに上がったら、すごくやりずらい相手でした」

 「自分の打ち終わりに合わせて、打ってくると言うやり方で」

 対戦相手は、千葉県代表の、茂木。ちなみに、宇塚大輔は、東京都代表。

 健康面を配慮してか、1ラウンドが、1分半。プロの半分だ。それで、計3ラウンド戦う。ヘッドギア装着は義務。

 なお、この28日の「全日本 王座決定戦」では、1ラウンド、2分で行われる

 この日の最終決着は、2-1の判定で、辛くも勝ったものの 

 「勝ったかな? 負けたかな?というカンジで・・・・判定の結果で分かったという。

 「相手は、足使ってくる人で」

---君の打ち終わりに合わせて打ち込んできて、パッと離れて、足を使って回り込みながら、打ち終わりのタイミング計るという?

 「そうです、そうです」

 「でも自分の左のパンチが良く当たってたんで、ちょっとだけ、ボクが上かな?みたいな」

 で、判定勝ちして7月2日、準決勝

 「翌7月は、相手がサウスポーだったんですよ」

 てっきり上がってきて、戦うと思っていた顔見知りの佐々木クンが、出場辞退。聞いたら、腸が痛めで棄権したと言う。

 この試合は、思わぬ展開になった。対戦相手は、群馬県代表の渡辺クン。

 「2ラウンドめに、ダウンとられたんですよ。左フック打ち込んだ時、相手が下がって。ボクがその勢いでよろけたもんで。バランスが崩れただけなんですけど、ダウン取られてしまって」

 「次の最終3ラウンドは、ダウン取りにいきました。相手はパンチ効いたみたいで、レフェリーストップ取りました

 結果タイム、3ラウンド、1分24秒。レフェリーストップ勝ち。

 ついに「東日本代表 王座決定戦」へコマをス⒮目る。

 7月18日。「愛知県の男の子とやりました」

 名前は、クン。

 52kgが規定。学年は中学生であれば、良し。なもんで、宇塚クンのクチぶりからすると、学年が下か、彼より小柄だったようだ。

 「その日は、自分でも落ち着いていました。1ラウンドは、返しのジャブでダウン取って」

 「2ラウンドでは、ワンツーでダウンは取ったんですけど・・・・。相手は、サウスポーで、常にくっ付いてきて、ダウン取っても倒れてくれなくて、すぐ起きるし、ブレイク!の声が掛かったら、ようやく離れるタイプで」

 「2ラウンドで打ち合って、自分のペースに持っていけるかな?と思ったら、3ラウンドもくっ付いてきたりして・・・・・」

 結局、採点は割れた。30-27が、1人。29-28が、1人。逆に、墨有利と見て、28-29が1人。

 2-1で宇塚が、「東日本 52kg代表」に。

 「東日本での優勝は、自分の努力が実って良かったな、と思います」

  「それからは、自分を追い込んで、限界を超えるまで練習をしました!」

 「どんな相手が来るのか全然分からないんですけど、今から楽しみです

 2000年。裏金と、ワイロで買ったオリンピックが、とにもかくにも宇塚大輔の故郷、東京である。

 「その時、ボク18歳なんですよ! もう、出られる年齢なんですよ! メダル、獲得して・・・・。それから、プロになりたいですね!」

 まず、一里塚。宇塚、越えるか!


<リアル ボクシング ルポ> 『最新追記版」 明らかに、負けていた宮崎亮。9月11日。地元、大阪での世界戦

2021-12-11 23:24:23 | ボクシング

 ≪ 2013・9・12 掲載記事 ≫

 また、疑惑の、おかしな試合を見てしまった。昨夜、9月11日。大阪で行われた、ダブル・タイトルマッチ。

 元不良の母親泣かせが売りとなった、宮崎亮の試合。僅差2-0の判定勝ちで、ベルトを再び巻けることになったが、巻けた前に、負けてた。

 試合後、「勝ったという気持ちは、ない」

 そう言ったが、そりゃそうだろう。あきらかに、負けていたのだから。

 もう、1ラウンド開始のゴングが鳴ってからというもの、リードされっ放し。互いの放つパンチの音を拾おうとした高性能マイクに飛び込んでくるのは、暫定王者へススの、軽量級にしては信じられないほどの「ボン!」「ドン!」と聞こえる、すざましいパンチ力。

 かといって、音にだまかされ、見誤った訳ではない。

 中盤の3ラウンド分こそ、なんとか盛り返し、打ち返した。

 とはいえ、互角まで。打ち勝っては、いない。

 が、ここでも「10ポイント、マストシステム」が、正しく、冷静に書き込むべき採点に、格差をつけさせようと、させる。

 その結果の、異形の産物が、1人引き分けの、2-0の、ありえない判定勝ち。

 そりゃ、ひどい!

 宮崎が、勝ってた、判定結果は正しいという読者とファンがいらっしゃるなら、もう1回、試合のVTRを巻き戻し、それも、すべてスローで見て戴きたい。

 どちらのパンチが、ヒットし、且つ、有効打になっているか?

 宮崎が、踏み込んで放った、左フックの9割が、いかに空振りになっているか! が、よく分かるはずだ。

 両者のアタマ衝突、額激突による、バッティングは、正直、仕方ない部分が大きい。

 が、宮崎の左目の眉下のカットによる流血。そして、目がふさがって見えるほどの腫れ。

 テレビで”怪説”していた内藤大助。「~ねえ」「~ねえ」というのが、口癖の2流タレントでさえ、宮崎のリードを明白に言えなかった。

 正直、宮崎の、あの顔と目の惨状では、相手との遠近感ですら、取りにくい、見にくいまま、試合が進行していったはず。

 以前から言われていた、超の付く減量苦。

 それらの厳しい事情を差し引いても、負けていた。

 勝っていた部分は、残念だが、見いだせない。

 それは、元不良。浪速の番長自身が、一番、知っているはずだ。さらに言うなら、体の痛みが、それを一番証明している。

 勝っても負けても、減量苦から、もがき、逃げ出すために、ミニマムのベルトを返上し、ライト・フライ級に挑戦するとのこと。

 いっそ、フライ級にまで上げて、戦ったほうが良いのではないか?

 今の実力では、井岡一翔にはむろんのこと、井上尚弥に勝つことも、厳しい。田口良一と互角というところだ。

 10ポイント、マストシステムによる、またも起こった「弊害」。

 これからも、”増すと”思われる。

 ファンの、ボクシング離れが、加速しなければいいのだが・・・・。

 ファンは、不安。

 ちなみに、この会場でも、リング上に、長~い三角錐の広告塔が、置かれてました。もはや、急速に常識化、慣例化しつつあります、関西以南では。

 置く場所が、ロープ真下より、さらに引き、選手の足に引っかかりにくいように配慮。スチールカメラマンは、その広告の前に両腕を出したり、ヒジを乗せたり。

 さほど、「障害」には、なっていない様子。

 これは、関東でも、急速に設置の運びになりそうな気配を感じた。

 意外や、読者の関心は、ほとんど惹かなかったけれど・・・・

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 ≪ 2021・12・11 追記 ≫

 上記、宮崎亮の、8年以上前の、この記事が、先日から、急に検索され、読まれている。

 宮崎は、確か・・・・とっくに、現役引退したはずと。 なに、したんだあ?

 そうだよ、5年4か月も前に、引退していた。

 ソレが、現役復帰して、この12月16日、リングに上がり、再起戦を行なうそうな

 マジっすかあ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 3児のパパになり、すでに、33歳。

 それでなくとも、現役時代、減量に、毎試合、苦しみ抜いたはず。

 ボクシング記者の前で、プロテストに合格したばかりの、ド新人2人相手に、軽めのスパーリング。疲労もしない、顔見世、披露。

 まだ、5キロ、落とさねばならない。

 「大丈夫、3日で、落とす」

 おいおい、おいおいおい・・・・

 絶食、呑まず喰わずで、サウナに浸って、落とすつもり、か

 それで、倒れて、救急車で、病院に運ばれ、試合中止になった「拳王」を、私は、知っている。

 長年のブランクは、軽く、みない方が良い。

 ボクシングは、「劇的」映画「ロッキー」とは、違う。

 それでなくとも、際どい「判定」ばかりであった、宮崎。

 折りしも、11日、田中恒成が、石田匠に、スコアでは、2-1で判定勝ちしたが、観た、田中ファンでさえ、負けていたと、

 ネット上は、良くて、、ドローの声、声。

 田中、人気はすでになく、広い会場に、観客、わずか、700人だけ。

 テレビ、放映してくれたのは、地元、CBCのみ。

 現実は、「厳実」

 宮崎よ・・・・・・

 うーん・・・・・・

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 ≪ 2021・12・16 追記 ≫

 宮崎亮、

 本日、3ラウンド、2分11秒、

 レフェリーストップ勝ちで、5年4か月ぶりの試合に、勝利したという、速報記事に、正直、驚いた。

 15日の、前日計量。

 51・4kg。

 ソレを、パスした。 

 あの、毎回、減量苦で、のたうち、回った男がなあ・・・・

 相手は、寺次孝有希

 かつては無料で視聴出来た、アメバ

 それで、有料契約で、見られるということは知ったが、そうまでして、観る試合ではないと判断した。

 まあ、お好きにやってみてくださいな

 


〈 リアル ボクシング ルポ 〉「追記版」 8月4日、開会式を迎える「2017 インターハイ ボクシング」に、堤駿斗、松本圭佑、重岡銀次朗ら、次期オリンピック最強候補選手が続々登場!

2021-07-14 11:38:54 | ボクシング

 ≪ 2017・8・3 掲載記事 ≫

 ≪ 2020・3・15 再掲載≫

 BSだけでしかないが、連日、高校総合体育大会、俗に言う「インターハイ」の団体&個人競技が、放送されている。

 ああ、そろそろ、ボクシングも始まるんじゃないかな。

 そう想い起こしたのは、4年ほど前に記事化した、宇塚大輔(写真左下)という、当時、中学生のボクサーが、いまや高校1年生に成長。

  かつてウエルター、スーパー・ウエルター、及びミドル級などの日本、及び、東洋・太平洋の重量級のチャンピオンとして、その名をプロボクシング界にとどろかせた吉野弘幸が会長と、自らトレーナーを務める「エイチズ スタイル ボクシングジム」に時折り顔を出しながらも、今や宇塚。

 基本は通学している「駿台学園高等学校 ボクシング部」の1年生として、練習漬けの日々。

 そろそろ、夏休み合宿も控えて、インターハイに出場予定であろうか・・・。 ジムの事務受付の女性も、そう言っていたしなあ・・・・。 

 しかし、吉野会長自身が打ち込んでいるブログには、インターハイの「イ」の字も無い。

 んん、??・・・・・・・・・。

 思いたって連絡を取ってみた。

 なにしろ、中学生最後の昨年の8月28日には、「ボクシング アンダージュニア 関東代表」の中学生男子52kg級選手として、日本一を手にするべく、リングに上がり、兵庫県の選手と対戦。

 0-3の判定負けを喫したものの、まだまだ将来性あるボクサーとみていた。

 一方、上記掲載写真では、後姿を見せている渡部誠之佑などは、「小学生男子46kg級選手として、なんと山口県の選手に、2ラウンド33秒,TKO勝ちで日本一の栄冠を手にした。

 そんな2人だが、今年に入ってからも、会長から見て、目標を失っているかのように見えて、歯がゆいという。

 心と体が燃えるような、前向きな練習態度が、全然見えず

 怒り、叱咤激励すればするほど、心が遠ざかり、練習に身が入っていかないのが、近年の若者、子ども。

 今は、静観して、遠くから見てるほか無いと言う

 で、「大輔? インターハイ、出ないはずだよ」と。 

 「誠之佑も、試合は、しばらく無いねえ・・・・」。

 そうかあ・・・・・・・。

 ボクシングは、気持ちの部分が非常に大きい領域を占めるスポーツ、格闘技だからなあ・・・・・・・・。 今の状態から1歩踏み出すのも、這い上がるのも、あっさりと去るのも、自身の奥から湧き上がってくる気持ち次第と言って良い

 では、インターハイの記事も、読ませるモノが無いかも?

 そう想いつつ、自分の記事を改めて読むと、4年前に、こりゃあ将来伸びてゆくだろうなあ。2020年オリンピック開催時には、この中から出場候補選手が、何人も出てくるのではないかと想っていた強打・巧打の中学生最強男子たちが、軒並み出るではないか。

 それも、この4年間、見事な戦績と実力を付けて、成長した姿を見せてくれそうなのだ

 偶然か。今日8月3日、オリンピックのミドル級で、金メダルを獲得した村田諒太と、5月に行なわれた、あの不可解・因縁のあるエンダムとの再戦が発表された。

 ベルトを長く、いくつも保持した経験のある、大先輩の吉野弘幸は、言う。

 「この試合はねえ・・・・・。村田にとって、大変だと想うよ。勝って当たり前と想われるしさあ、変な気負いが出なければ良いけれど・・・・。村田は、やりずらいと想うなあ。まあ、それも含めて、村田も相手も、考えぬいた戦い方をするとは、想うけれども・・・・・」

 さて、成長した一番手は、

  この堤駿斗(はやと)。現在、ボクシングの名門、習志野高校の3年生にして、部の主将も務めている。

 今年すでに、バンタム級選手として、「アジアユース」、続けて「世界ユース」で、キューバなどからの強打者に一歩もひるまず、打ち勝ち、優勝。金メダルを手にした。過去にそんな成長株はいない

 弟の堤麗斗は、現在「ASBCアジアジュニア選手権大会」に派遣されており、8月4日、キルギスの選手と拳を合わせる

 堤3兄弟として、千葉県下では、かねてより名を馳せており、ジュニアの大会では、その強さは、おそれられていた。

  高校でも、無敵を誇る。

 そんな堤駿斗の前に、宿敵として、立ちはだかり続けてたのが、松本圭佑(けいすけ。写真下)。

  なにしろ、4年前の記事でも、思わずタイトルに入れ込んだほどの、幼くして試合巧者

 記事にした、U-15という,15歳以下の大会で、小学校5年生の時から、年齢制限最後の中学3年生の時まで、5連覇したほど。

 すでに4年前も指摘したが、子どもにしては長身。腕の長さを利して、打ち込むが、相手に打たせない、

 絶妙の距離を常に保ち、ヒット&ウェイ。

 強打以上に、巧打が際立つ選手であった。

  父は、日本と東洋・太平洋ともに、フェザー級でチャンピオンに輝いたことの有る、松本好二(写真右側)。

 引退後は、大橋ジムで長くトレーナーを務めており、息子の指導もしている。

 そんな圭佑は、「横浜市立みなと総合高校」の3年生。

 昨年までフライ級の選手としてリングに上がってきた。

 高校に入ると、強打を武器に常に前へ前へと突き進んでくるタイプが多く、松本もしばしば苦戦する場にも出くわしている。

 そして、そんなタイプの典型だったのが、先の堤駿斗であった。

 丁度丸1年前の、インターハイで、松本も、堤も、同じフライ級で勝ち上がり続け、ついに決勝で対戦。

 堤が、結果、3-0の判定で優勝した。

 それらは、検索すると、動画で見られるので、ご自分の目で2人の強さ、上手さを判断してもらっても良い。

 さらに、注目に値する、強打者がもう1人

  4年前にも、記事の中に入れ込んだ、重岡銀次朗(写真上)だ。

 熊本県の関新高校の、彼も3年生だ。

 小柄だが、めっちゃ強い。

 熊本市にある「本田フィットネス ボクシングジム」へ、小学生の時から通い続けている。

 九州から世界チャンピオンを!の言葉を掲げ、今年の2月26日。ジム所属の福原辰弥が、WBO世界ミニマム級チャンピオンに輝いたことで、このジムは知られている。

 堤駿斗、松本圭佑、そしてこの重岡銀次朗。

 この18歳トリオは、全員が「オリンピックに出て、メダルを取って、それからプロ入りしたい」という、実現性の高い希望を抱いている。

 まだ、組み合わせは公開されていない。

 「インターハイ」の競技を生中継していたNHKだが、ボクシングはまったく録画すらする気はないらしく、テレビ放映の予定はゼロ。

 しょせん、ボクシングは、昔からそんな、損な扱い。

 先の村田諒太の、オリンピックにおける試合だって、まともに事前に時間決めて、放送などされた試しがない。

 村田が金メダルを獲れたもんで、急に手のひら返して騒ぎまくっただけのこと。

 8月4日、福島県 会津若松市にある「あいづ総合体育館」でボクシング競技の開会式がひっそりと行われ、試合は翌5日からスタート。

 各クラスとも、9日に準決勝、10日に決勝戦が実施される

 テレビ中継は全く無い。

 インターネットで、録画やライブ中継で、ボクシングの試合が観ることが出来るという。

 「インハイ tv」で、検索。

 問い合わせ先は☎、0120-813-168。

 将来のメダリスト、期待のプロボクサー候補を、今からそれぞれの目で、キッチリ、見定めて欲しい。

  顔で試合するわけではないが、田中恒成を見ていると、顔以上に、強気一点張りだけの性格も、知名度の広がりに足止めをかけさせ、マイナスを及ぼしていると痛感する。

 知られないボクシング。されど、奥が深いボクシング。

 興味を持たれた方は、是非、一見を!

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 《 2017・8・5 追記 》

 ようやく、といっていいだろう。

 先程、試合の組合せが公表されていた。

 この大会は、高体連の仕切り。悪名高きワンマン、山根明・永久会長が権力を振るう「日本ボクシング連盟」の影響力は、いまのところ深くは及んでいない。

 恣意的な組み合わせは、無いであろう。

 記事中で取り上げた高校生ボクサーの試合日程が、判明したので打ち込んでおきます。

 堤駿斗と、松本圭佑は、ともに、バンタム級で今年はエントリーしてます。

 共に、シードされたようなカタチで、8月6日からの2回戦からの出場です。

 共に勝ち上がっていくと・・・・・・

 昨年の再来のようなことに、成るかも知れません。

 また、重岡銀次朗は、軽量の「ピン級」で、これまた、2回戦から登場。

 8月7日からの試合スタート。

 なお、このピン級での、最有力候補は、堤駿斗が所属している習志野高校の片岡亜沙人らしく、彼もまた、満を持して、8月7日からの登場です。

 記憶によれば、入場無料のはずなので、体育館までご自分の目で観に行かれる余裕のある方は、是非観に行ってください。

   

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 《 2017.8.5 午後 

 インターハイの「ボクシング」の試合。

 確かに、本日からライブ配信されており、居ながらにして観戦可能です。

 ライブ中継のため、応援される方は、見逃さないように、注意してください。

 1ラウンド、プロの女子の試合と同様、わずか2分。インターバルは1分とってますが、試合は3ラウンドで、あっと言う間の感覚です。

 ジャッジは、5人もいるので、かたよったおかしな判定は・・・・出来にくいシステム。

 ただし、ここでも、テンポイント・マスト・システムの採点方法を採用しているため、微妙なラウンドにおいても、10-9と、差をつけねばならず、結果をみると、集計結果が、30-27になってしまっていることが、多く見受けられます。

 高校生でも、基本、ヘッドギア装着。

 上着に、県名が入っており、バックスクリーンに、県名と名前が掲示されています。

 

 また、記事化していた、堤麗斗。

 フィリピンでの試合。

 ここも5人のジャッジによる判定で、堤麗斗。60kg級で出場。

 5-0の大差判定勝利しており、次戦は明日6日。インドの選手との試合があります。

 他の日本人出場の、若いユースの選手の試合とともに、「日本ボクシング連盟ブログ」から検索していくと、全試合、動画で観ることが可能でした。

 応援、期待している選手の試合は、2時間以上収録されているので、早送りしてチェックして、御観戦ください。

 インターハイも、アジアユースも、ともに、会場音だけですので、おかしな解説一切無し。

 ご自分の目で、勝ち負け、リードぶりを判断出来ます。

 で、自分のジャッジでは、「ライトウエルター級」1回戦。

 山形県の山形南高校の、長谷川幸之助が、相手の兵庫県の大橋空に打ち勝ち、ポイント大きくリードしてたように見えたんだけどなあ・・・・。

 えっ! と、驚いてしまった判定負け・・・・・・。

 確かに、2ラウンド以降、大橋が追い上げてはいたけれど。ジャッジは、1ラウンドから大橋が、10-9と・・・・・・・。

 次、頑張って下さい。期待してます。

 

 

 


《 リアル ボクシング ルポ 》 「インターハイ 2017」のライブ配信動画「インハイtv」。視聴者を混乱させる「背信」画面構成のデタラメに、反省無し! 目当ての選手の戦いぶり、解らなくさせたまま

2021-07-14 11:32:56 | ボクシング

 ≪ 2017・8・8 掲載記事 ≫

 《 2020・3・15 再掲載 》

 ボクシングにさほど興味も無かった読者のなかで、インターネット配信で、ライブ試合動画が、いながらにして、その場で観られるのなら、とパソコンを開いて、視聴しようと試みた方も、いらっしゃるのではないでしょうか。

 記事化して、紹介したように、確かに観ることは出来る。

 だが! 目当ての出場選手の試合を観ようと想ったら、大混乱し、ひどい目に会う。

 ことボクシングに関して、「インハイtv」の画面表示が、終始デタラメ、ないし、テキトーだから。

 あきれ果てた人は、多いはず。

 なにしろ、1試合に時間を多く要するチームスポーツと違い、先の記事で書いたように、1ラウンド2分。インターバルのコーナー角での休憩1分。フルに戦って、3ラウンドで判定。 

 選手入場時間も入れて、全行程11分ほどで終了し、すぐ次の試合に変わる。

 それなのに、そもそも最初の試合開始時刻を明記しないズサンさ。

 いつ始めるのか、観ている人間には解らない。画面にも出さない。

 私なんか、調べまくって、よーーーーーやく、午前10時半と、ある日、分かったぐらい。んだから、一般のヒトなら、分からないままだと想う。

 次々と試合が、流れ作業のごとく、始まって、終わってゆく。

  場内音と、バックのスクリーンに出場都道府県名と、選手名が、何故かカタコト英語表記で、ぶつ切りで出る。

 これまた、分かりにくい。が、ともかく「ライブ」として、今!やっている試合は、どこの誰と誰が、何ラウンド目をやっているのか?

 それだけは、スクリーンに浮き出た文字を、メモしとくと分かる。が、次は分からない。

 リングは、Aリングと、Bリングの2つ。

 ソレを左右に分けて、並べてクリック出来るようにすれば、視聴しやすいものを、しない、する気もない。

 そのくせ、こんな混乱させる、デタラメ画面を出し続ける。 

  コレは、まだ、AとBに別れているから分かるが、明記された、その試合は、やっていなかった。はあ?? デタラメ出しても、気付きもしない神経。

  さらにひどいのが、コレ!

 同じBリングで、同時に3試合をやっていることになっている。

 首を傾げつつ、クリックすると、まったく今やっている別の試合をライブ中継していた。

 こんな観る者を混乱させておいて、問い合わせし、その事実を指摘しても、謝罪もしなければ、すぐさま訂正もする気無い。

 「上の者に、貴重な意見として申し上げさせていただきます」の、オウム返し。

 今、訂正、修正する気無し。

 来年にでも、本当に、何とかする気なのであろうか?

 視聴者を混乱させ、迷惑だけ掛けまくる「インハイtv」。

 やる意味、まったく無いどころか、やること自体迷惑極まりない

 ではと、気を取り直して、試合がとうに終わった2時間後に、「試合結果速報」を見た。

  この有り様だ!

 「速報」のはずなのに、結果を記載していない!

 何度か記事化した、幕下以下の「大相撲 取り組み結果速報」と同じこと、をこの「配信」でも、「配信」ならぬ「背信行為」を繰り返して、「インハイtv」でもやっている。

 そういうことだ。

 提言もした

 「こんな馬鹿な混乱させることしないで、Aリングと、Bリングで順次行われていく、試合のその日の全一覧表をABのリング画面下に貼り付けて出しておけば、今、試合画面を見て、あと何試合後に目当ての選手が出るのか、もしくは、すでに試合が終わったのか?が、見れば、すぐ分かるでしょう?」

 11分×〇試合=〇〇分後、と。

 であれば、目当ての試合開始時刻を読める、推察出来る。

 だが、いまだ、する気無し。

 明日9日からは、軽量から最重量級までの全8階級の準決勝の試合が、行なわれるようだが、その開始時刻すら明記していない。

 ハナっから、この「配信背信スタッフ全員」、視聴する者のコトを考えていない!としか、考えられない。

 スポーツ観戦に関心が無いのだ。 そういうド素人が運営していると推察する他無い。どーーーでも、良いんだろうなあ。

 高体連に興味がある、スポーツが観たいという、まともな神経の持ち主ならば、すぐこのデタラメに気付き、修正させるはず。自分が、観る立場に立っていないのだ。

 試合が、いつ始まるのか分からないまま、朝から画面を見つめ続けるバカは、いないのに・・・・・・・。

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 で、先に記事化した、「バンタム級」で出場の

  堤駿斗は、すべて勝ち上がり、本日は2ラウンド、2分。レフェリーストップ勝ちし、明日の準決勝戦に臨む

   松本圭佑もまた、昨日はレフェリーストップ勝ちを収め、本日は判定勝ちし、明日の準決勝戦に臨む、

 そして・・・・・互いに勝てば、10日の決勝戦に臨み、昨年の「フライ級」の決勝に続き、因縁の拳を合わせ、雌雄を決することになる。

 なのに・・・・最軽量の第一試合の「ピン級」の、開始時刻すらわからない「tv背信」。

 私なら、30分ごとに区切って、各級の準決勝の開始時刻を事前告知し、広く、大きく、ボクシングファンや観客にも関心を持たせるが・・・・・。

 馬鹿者スタッフたちは「イン背・信」行為し続けていることすら、気付いていない。

 そうそう、

  「ピン級」の、重岡銀次朗もまた勝ち上がり、明日9日、準決勝に臨む

 また、この級の最有力優勝候補と目される、片岡亜沙人も準決勝に臨み、このままいくと、2人は優勝を争うことになるかも知れない。

 そんな興味ある試合を、ぶっ潰す「イン背信tv」の罪は、とても大きい

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 《 2017・8・9 追記 》

 高校生の体育総合大会よいう、いわば地味目なネタながら、意外や、予想をはるかに超える検索数を戴いている。

 今日になっても、試合開始時刻を表示していない愚かさ!

  おまけに、「イン背信tv」。

 いかに、ボクシングのみならず、全競技を正しく知らせ、広く多くの人に、知ってもらおうという意識がない。

 ちゃんとやる気が無い典型が、左上の表示だ。

 すでに、とっくに終了してしまった3競技の期間を、いまだ、8月9日になっても平気で掲載表示したままの、狂った神経・・・・・・。

 こんなものに、カネを出している、スポンサーは、愚かな企業というほか無い。

 ポカ・・・どころか、大ポカ!やらかしている宣伝担当社員たち。

 大金を、ドブどころか、便所に捨てているようなものではないだろうか・・・・・・

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 《 2017・8・9 午後 》

 先程、この「イン背信tv」を入れて観たところ、すでに目当ての試合は終わって・・・・・・・・・いたようだ。

 ようだ、というのは、

  画面が、このザマ。

 昨日まで、リングの上に掲示され、出場選手を明示していたスクリーンが、 このように、リングのはるか上に吊りあげられており、試合会場に来た人しか、見えないということにしてしまった。

  やっと選手名を、漢字表記で分かりやすくしたはずなのに、このザマでは・・・・・・・。

 運営スタッフの頭脳がおかしい、ずれてる、イン背信tvとの連携が、まったくとれていないことの証明でもある。

 分かったことは、一つ。

 リングの向こう正面中央に、ドンと座って、サングラスをかけている男が、山根ドン明だということ。

 なにしろ、垂れ幕を自分の席の前に、垂れ下げさせているのだから

 いやはや、その神経に・・・・・・。

 ま、コーヒー飲む姿が、今、映り込んでいないだけマシかあ・・・・。

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 すでに終わったバンタム級の、堤駿斗の試合を、「背信中」ならぬ、「配信中」とあったので、これまでの事実経過からして、おそれく、と・・・・・危惧しつつ、クリックしてみたら・・・・・・。

 どう見ても、堤では無い選手が、リングに。

 我慢して観てたら、ライト級の準決勝の試合だった。

 このデタラメぶりは、大会終了まで、平気でやってのけるんだろうなあ・・・・・。

 ちなみに、一応、報告しておきます。

 堤駿斗、そして松本圭佑。

 共に勝ち上がり、明日、決勝戦を行ないます。

 いつやるのか、いつごろに成るのか?

 まったく、わかりません。ま、昼間・・・・でしょう。

 また、「ピン級」の、重岡銀次朗も、準決勝でも勝ち、明日、決勝出ます。

 片岡亜沙人は、判定負け。

 重岡も、将来性豊かです。

 ただ、今のひど過ぎるアマチュア・ボクシング界の状況を考えると、4人とも、すんなりプロへ進んだ方が、足かせ架けられずに済むし、はるかに良い。

 そう、断言して、この記事を終えます。

 

 

 

 


《 リアル ボクシング ルポ 》 観る者を混乱に陥れた「アジア ジュニアボクシング選手権大会」と、「インターハイ 2017」における「背信行為」の実態.重岡銀次朗は優勝したけれど・・・

2021-07-14 11:20:42 | ボクシング

 ≪ 2017・8・12 掲載記事 ≫

 一体全体、福島県とフィリピンで行われた両大会は、「誰のために行なった」大会だったのであろう・・・・。

 出場選手たちの為ではなく、自分たち、肩書き偉いさん幹部たちの、名誉のためだったのではないか?

 それでなくとも、こんな画像を見せつけられるとさあ・・・・・・・・。

  フィリピンでの、8月7日の試合開始前。

 こんな、アジア諸国の幹部と、レフェリー全員集合の記念写真を撮って、悦にいっている。

 この中に、なぜか、我が問題多きニッポンのドン、山根明が、見当たらない。日本人のレフェリーは、なぜかそもそもいないようだ。

 すでに記事の中で指摘したが、選手がダウンしてもカウントも取らない、数えない、減点もしないの、ないない尽くし。

 また、相手の首に片腕をグルリときつく巻きつけて、しつこい密着クリンチ行為をしても、レフェリーは注意もしなければ、止めさせもしない。

 さらに、そのまんまの体勢で、総合格闘技よろしく、首投げして、投げ飛ばしても、なーーーんにも言わないし、減点の対象にもならない。

 んなこと、いつもだった。

 このまんま、中学生クラスのボクサーが、やっても良いんだと勘違いして育っていったら、どうなるのか?

 アマチュアボクサーの最高峰である、オリンピックでもこのデタラメがまかり通っていったら、ホントにどうなるんだろう?

 笑顔で、写真に収まっている場合ではないはず!

 ともかく、キチンとした「統一基準裁定」が、無いとしか思えないのだ。

 先程、自分のリオ五輪を見たうえでの、ボクシングのジャッジの疑惑記事を見つけ、再読した。

 このまんまでは、2020年の東京五輪でも、おんなじことが、また、平気で繰り返される危険性が、極めて高い。

 そうなったら、可愛そうな犠牲者は、その日のために苦しい練習を積み重ねてきた、当のボクサーと、トレーナーだ。

 どんなにおかしくても、一度、決定したジャッジは、プロ・アマ、問わず、くつがえらないのだから。

 先日、あるボクシングジムの会長と話しした際、「まさか、東京五輪では、おんなじことは起こらないように、皆で、その前になんとかするでしょう」と、淡い期待を寄せていたが・・・・・・。

  そんな時こそ、だからこそ、我がニッポンのドン、山根明の出番のはずなのに。

 自分が招いた、招かれた、飲食の場の写真は公開するくせに、肝心の選手のために話し合いをしなければならない緊急事態が発生しているのに、そのことはしない。

 国内での内弁慶ぶりもいいが、アジアや世界に対して、何も働きかけもしないんじゃなあ・・・・・・。

 外弁慶にならなきゃあ、ドンたる意味がまるで無い。

 で、ナニしてんだろう?と想っていたら、帰国して、「インターハイ 2017」のボクシング会場に、ドンと、真ん中に座っていた。

  それだけじゃない。

 各クラスの決勝戦が、いままさに行われていた際、写真の左側に大胆に足を組んで座っているジュク熟女と、顔を向き合わせて、話し込んでいた。

 この写真の試合の際は、ドン様は顔を正面に向けていたが、注目度の高い、バンタム級の松本圭佑と、堤駿斗の試合の真っ最中、その女とずーーーっと話し込んでいた。

 そう、試合そっちのけで!

 そのうち、決勝戦全試合を録画した動画が、アップされ、公開されるかもしれないので、この記事を読んで、真偽、疑う方は、自分の目で確認して戴きたい。

 このジュク熟女。顔が、くわしく分からないが、アノ席に堂々と座れる身分からして、

  この「日本ボクシング連盟 副会長 田中秀子」であろうか? それとも、新しい幹部女か?

 それにしても、最期の最後の決勝戦の日も・・・試合が、いつ始まるのか、分からない、分からせようともしない。

 一体、今、どの体重クラスの、誰と誰がリングに上がって、戦っているんだろうか?・・・・・・・・・・・・・・

 画面に目をこらしても、わからない、わかんない!

  カメラが会場全体が見えるように、大きく引くと、なんと、そのスクリーン画面が、高い真上と、向かって左に掲げてあった。

 これじゃあ、試合中も、試合後も、映り込むことは無い。

 なもんで、やっと、目当ての「バンタム級」決勝戦らしき試合にめぐりあったものの、堤が判定勝ちしたのだが、ポイント差がいくつあったのか?が、最後まで出ず、分からずじまい。

 最期の最後まで、最終日まで、背信tvだった。

  このように、イン背信tvでは、やっと出しても、結果だけ。

 画面で見せるべきは、山根ドン明と、親しく話すジュク熟女ではなく、ボクサー名と、ラウンド数と、スコアのはず!なのに、本末転倒ばかり、しまくった。

 ただ一つ、テンポイント・マストシステムが、終始、裁定の基準になっているらしいことは分かった。

 この試合の様に、ドロー、どっち付かず、引き分けにしか見えないラウンドでも、10-9に付けなければいけない。

 なので、堤が勝ったようだ。

 プロならば、3人のジャッジでドローの裁定が出た後、新人王戦ではどちらかに優勢点を付ける。

 その点でいけば、確かに守勢に回っていた松本に、堤は勝っていた。

 これで、昨年のフライ級に続き、バンタム級に、共に体重を上げても、2年連続、堤が勝った結果になる。

 にしても・・・・・・・・、「インターハイ 2017」はまだ大会は続いており、終幕はあと8日もあとだ。 

 ボクシングでさえ、これまで記事化したようなひどさなのだから、「他の競技インハイtv」も、同様のデタラメが堂々と、まかり通っているのであろう。

 なお、結果だけ見ると、優勝するのではないか、と想っていた最軽量「ピン級」の重岡銀次朗も期待にたがわず、優勝した。

 また、アジア ジュニア大会では、堤麗斗が、60kg級で優勝したことを、書き添えて、この記事を終えます

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

 ≪ 2021・7・14 追記 ≫

 何で、今から、4年も前の、古い記事を、再掲載したのさ?

 と、クビを傾げた読者も、いることであろう。

 別に、あの、かつてのドン、山根明をクローズアップするつもりはない。

 ただ、あの時から、なーーーーーーーーーーーーーーーんも変わっちゃいないのが、アマチュアボクシングの採点、ジャッジの不可解さを越えた、デタラメさ。

 だから、狂行しようとしている「頭狂誤倫」の、出場ボクサーも、関係者以外、誰も関心を持っていない。

 この記事の中に、入れ込んだ、重岡銀次朗。

 高卒後、早々に、アマチュアに見切りをつけ、上京し、プロ入り。 

 その後、分かっているのは戦績。、数字だけ。

 実態と、中身と、真の強さは、分からない。 本日、7月14日。 右側の、重岡。

所属の,ワタナベジムの提供写真だが、後楽園ホールで、メインを張る。

 まだ、WBOアジア パシフィック ミニマム級の王者。

 ソレに、さほどの、重みは、世界レベルでは無い。

 これからが、問題。

 今日は、わずか、全5試合

 メインが、重岡だけに、観客動員数は、厳しいであろう。

 まして、試合がすべて終了するや

 大音響の、しつこい、しつこすぎる、アナウンスで、観客を追いたてる。

 それも、客席ごとに、すぐ、出てけ、出てけえーーーーーーーーーーーーーーーーーーと叫びまくる。

 あれは、ボクシングファンには、2度と、ホールに行きたくないと固く思わせる、サイテーの、逆効果。

 重岡の、試合。

 テレビも配信も、皆無。

 文章のへたなライターが、ネットで、ヨイショ記事紛いを打ち込んでいるので、明日には、試合結果が判明するはず。

 今は、重岡銀次朗という名前だけ、覚えておくだけでいい段階だ。

 

 


<これも、ねつ造>藤岡奈穂子が最強王者に勝ったNHKの試合映像[意図的ねつ造構成番組]今夜、再放送

2021-07-08 21:16:04 | ボクシング

 2年前の試合から、威光も、以降も、、遠ざかっていた、藤岡奈穂子。すでに、45歳。いまだに、アルバイトして、ワンルーム住まい。

  こんな、超ハイヒール履いた、エロい視線扱いの、5位の女と、日本時間、7月10日に、アメリカで、前座扱いで、防衛試合する。

  メインは、ノンタイトル、2試合。

 まあ、海外の試合が、いかに、デタラメか、興味ある方は、お読みください

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 < 2015・5・1 掲載記事 >

 《 2017・5・15 再掲載記事 》

 ≪ 2018・4・14 再々掲載 ≫

 藤岡奈穂子と書いて、「なおこ」と言う。

 彼女の記事を書くというか、打つのは久しぶりだ。

 なんで今また!? と言われると、この3月14日。世界の数いる女子プロボクサーの中でも、最も有名で、ボクシングファンに、その名を広く知られているマリアナ・ファレスに、大差判定勝ちしたからだ。

  この写真も含め、以下に掲載する写真は、すべて彼女のブログに載っていたものです。右が、藤岡奈穂子。左ストレートを顔面に打ち込まれているのが、マリアナ・ファレスだ。

 以前私が載せた写真が、彼女の後援会の告知などで使用されていたので、ココでおあいこで使用してもいいかな、と。彼女?の、スキャンダル記事でもないし。

 その試合の1部が、おかしく意図的な編集構成されて、彼女を取り上げたドキュメンタリーのなかで、クライマックスへの展開として流れていた。

 番組名は、「アスリートの魂」。

 藤岡に、魂はあった。

 しかし、「ねつ造」と言い切っていい番組制作スタッフには、まともな魂のカケラもなかった。

 観返したが、やはり、無かった。

 視聴者に、どんな手を使っても見せたかったのは、オンナ版ロッキー、感動的逆転劇!

 そのねつ造構成番組が、NHK-BS、次いで地上波で放送され、ぐるり回って戻って、今夜、深夜0時から放送される。

 正しく言えば、5月2日、午前0時から。

 撮られ続けた藤岡自身は、BSの受信契約をしておらず、是非とも初回放送を自分で観たかったのであろう。

 所属ジムでも、受信契約無し。結局、友人宅で、見ている。

 観て、アレ??試合展開、違うよ~!!とは、ブログで書いていない。

 ファンは、すっかり感動しました、とコメント。まずいなあ・・・・やばいなあ・・・

 藤岡自身は、ワンルーム・マンションにひとりで住み、主な収入はアルバイト。今回の、試合で手にしたファイトマネーは、二けたにやっと届く、11万円程度。

 メキシコには、所属ジムの両会長である畑山隆則も、竹原慎二も、行ってもいない。

 これが、偽らざる”厳状”だ。

 

 番組のナレーションは、あるタレント。彼は、渡された原稿を読んだだけ。もし、彼がボクシングの試合をよく見ていたり、この業界を知っていたら、その内容の間違いに気付いたはず。

 といっても、NHKの番組ではあるが、謎のブローカーも出てこないし、やらせ、でもない。ねつ造大胆編集だ。試合展開は、まったく違う!

 今、この試合や彼女のコトを書くのは、すでに先の45分番組が、BSで4月3日深夜と、5日夕方に、計2回放送されたが、BSそのものがあまり契約されていないため、観ている人が思ったより少ない。

 だが、今回は、おそらく藤岡を扱ったこの放送は、最後であろう。

 なので、タイマー録画しておいてでも、1度は観て欲しいと思う。ねつ造の、動かしがたい証拠映像としても。

 その告知も兼ねての記事です。

 ちなみに、宣伝記事では、まったく無いことは、お読み戴くに従って、お分かりになると想う。

 

 藤岡奈穂子。無敵。本当に、強いことは強い。

 番組中でも何人かの、名前、顔が出てきたが、ボクサー仲間や、”戦友”にも親友、友達多い。

 オリンピックに出るアマチユアのフライ級の永遠のライバル同士2人にも、上京すれば、スパーリングに応じる。練習の時には、男子ともグローブを合わせる。

 試合が組んでもらえないのは、「強すぎて、相手がいない」という番組のナレーションは、ウソ。

 本当は、所属ジムの事情や、興行のことや、さまざまな、もっと他の理由がいくつも重なってのもの。

 実際、今回の試合会場映像に、竹原慎二も畑山隆則の顔も、見えなかった。

 女子プロボクサー王者って、そんな損な扱い、されてるんすよ。哀しい、ことに。冨樫直美も、そうだったしね。

 昨年、世界3階級制覇を狙って、ドイツへ行って試合し、プロボクサーになって、初めて負けた。

 実は、ドイツで試合をしたことすら、最近まで知らなかった。

 初めて会った時に、「外国で出来ればしたくないんですよね」と言っていた。

 それでも、やむなく、タイに行き、今回も行ったメキシコにも足を運んでいる。で、勝ってる。

 だから、どれだけ、アウエーがひどいか! どれだけ、アンフェアか!は、身をもって、良く知っていた。

 試合までに宿泊するようにと、指定されたホテルに泊まると、シャワーが出ない。出ても、水だけ。トイレの水は、流れない。

 寝ようとすると、隣の部屋の壁から、女の喘ぎ声が、一晩中、大音響で流れてきて、眠らせない。

 ル-ム・サービスほど、怖いモノはない。

 まず、クチにすると、たいがい、下痢、腹痛、悶絶する。

 練習するジムが、用意されていない。

 前日計量の計量計に細工してあり、デタラメが普通。

 試合場所が、コロッと変わる。メキシコの山2つ超えてゆく、高山でやらされる。それも、屋根なし、屋外。

 もう、1ラウンドから呼吸困難で、ふらっ、フラッ。

 盛夏。控え室の冷房が、壊れている。試合会場でも、冷房故障。それも、なんとコーナーで、2時間も待たされる始末。

 もう、闘う前に、ぐったり。スタミナ、消耗。

 そして・・・・・試合のジャッジは、アンフェア。なにしろ、あ~た。相手を倒してダウンさせても、起き上がってくるまで、カウントもされず。スコアにも、影響しない。

 逆に、日本人選手。3~4発、良いのを連打で喰らったもんなら、レフェリーが割って入って、負けが告げられる。

 

 それ、普通。みんな、フツ~。海外、フツ~。

 みんな、事実。男女共に。行った日本人選手とトレーナーに直接聞いたこと。映像でも、見た。

 で、今回の相手の、マリアナ・ファレス。メキシコの、というより、世界のボクシング女王と言って良い。

 峠は少し過ぎたけれど、この試合も含めて、すでに51戦して、40勝(うち17KO&レフェリーストップ勝ち)8敗3引き分け。ベテランの、スーパーフライ級王者。でも、まだ32歳。普段は、モデルまで、こなしちゃってる人気者。

 でも、内弁慶。海外での試合、メチャ少ない。だから、戦績良い。

 地味だったけど強かった東郷理代に、KO負けしている苦い過去もある。

  まあ、写真で見た通り、オトコと間違われない、いい女。

 なぜか、お飾りのガールたちも、いつもいつも、恥毛きわきわの水着っちゅうのも、ボクシング王国、メキシコらしい。

 かたや、我らが藤岡奈穂子。すでに、39歳と8か月。まん丸お顔。独身。

 この試合で勝って、14戦13勝(うち6KO&レフェリーストップ勝ち)1敗。アマチュア経験があり、プロになったのは、すでに33歳の時。

 プロとしての試合数は、「女王」の4分の1近いが、パワーとテクニックは、男子並み。

 オフアーがあった時、「ついに、来たかあ!」とニンマリ。

 で、メキシコ入りする前には、仕上げに「スパ」に行った。

 渡されたロッカーの鍵は、男子用

 「受付では、結構頑張って、声高めにしたのになあ」と、ブログで笑わせてくれる。

 メキシコの空港では、到着するなり、ロビーで地元メキシコの取材陣に囲まれる。

 「女王」の注目高い、もろ影響だ。

 藤岡。倒せるのか?の質問に、「4ラウンドで、倒します」と、ハッタリかます

 指定されたホテルへ行って見ると、女性3人組みなのに、予約で与えられた部屋は1つ。

 それもフツ~、普通。

 翌日は、試合会場のあるナウカルパンまで移動。

 そこ、最高気温25~26度。最低9度。標高、2300メートルの高地。

 おまけに、会場は外。雨天の可能性もあるうえ、試合開始時刻、夜の9時半から10時予定。てえことは、冷え冷えの、9度のなか、闘うことに。

 ホテル行ってみると、練習出来るジムは、無いと言われる。

 これまた、フツ~、普通。

 仕方なく、ホテルの地下駐車場で、仕上げの確認。NHKのインタビューも、そこで。 

  いやはや、これ、普通じゃないって!ホントは。

 「公開練習」は、本当に一般公開。青空下の、駐車場。

 日本じゃ、ありえないこと。

 おまけに終わると、子供からサイン求められるだけじゃなく、警備の警察官からもサイン求められる。もう、ハチャメチャ! 何でも、有り。

 藤岡いわく、「お祭りさわぎ」。一般人が見つめる中で、シャドーボクシングで、強さアピール。

 帰りの車。待っても、待っても、待っても…・・・・来ない。

 フツ~。度が過ぎる、フツ~。

 記者会見では、「KOして勝ちます。判定では、勝てませんから」と言う、藤岡。

 そ、そ、そ~ゆ~ことなんすよ。

 で、「前日計量」が、やっぱり!

 行なわれた場所は、デパート。開始予定、40分遅れても、普通。おまけに、時間つぶしに2度も検診される。献身的に受けまくる、藤岡。

 ホテル出た時、52・4キログラム。それが、計りに乗ったら、51・5キログラムに。

 「何もしないで、900グラムも減るかあ?」と、笑わせる。

 かたや、「女王」マリアナ・ファレス。リミット一杯、ギリギリの52・1キログラム。

 ん?ん? てえことは・・・・・・・。

 2ポンドほど、細工してるな、と、キッチリ、にんまりさせてくれるブログ。

 でも、普通のこと。海外ではね、敵地ではね。

 さらに、びっくらこいたことが、ひとつあった。

 この試合のポスター。

 

 上に、マリアナ・ファレスと、藤岡奈穂子が、左右に対照的に並んでいる。

 で、下の右の、出場ボクサ-の顔を見て欲しい。

 熱心なボクシングファンなら、すぐ気付くだろう。木村隼人じゃないか? と。

 そう、ポスターにも、その名前らしき、木村ならぬ、HIMURA HAYATOなる、正体不明の名前が見える。

 出るはずがないどころか、メキシコで試合しませんか?という、誘いのオハナシすらなかった。木村本人にも聞いて、確認した事実。

 ところが、載ってしまう。平気で、刷りこんじゃう!

 もう、何でも有り! の、メキシコボクシング界(笑い)

  

日本で何試合もこなして勝ち続けている、とある歴戦の世界チャンピオンに聞いたことがある。

 ---日本は、ジャッジ、フェアですか?

 「そう、フェア。もちろん、フェアですね」

 そんな中での、試合開始。

 NHKの「アスリートの魂」では、おかしなとらえ方をしている

 テレビでは、マリアナが長身のうえ、リーチが長いため、踏み込んでの接近戦が出来ず、前半から距離がつかめず、苦労している藤岡と、とらえてゆく。

 なもんで、4ラウンド終了時のスコア。39-37がマリアナ2人。逆に、もう一人が39-37で藤岡。トータル、2-1で、マリアナのリード。

 藤岡の左腕を上手く挟み込んでホールドする、マリアナの汚さを強調している。

 後半、距離を詰めて、マリアナをとらえ出す藤岡。8ラウンド過ぎ、ロープ際に、ぎりぎり詰めて連打する藤岡。

 

 そして・・・・・試合終了。

 映像は、「TOKYO!・・・・・・・NA・O・KO・・・・FU・JI・O・KA!」

 

 勝者のコールを受けて、歓喜の藤岡を映し出し続ける。

  すごい! あの、マリアナ・ファレス。に勝ったぜ! それも、敵地で。フツ~じゃないとこで!

 番組では、スコア、ジャツジは出ない。

 とにもかくにも、苦戦してスコアが負けてたにも関わらず、後半のロープを背にしての連打でポイントを稼ぎ、劇的な逆転勝ちを、藤岡は収めたのであります。どうです? 感動的でしょ!女ロッキーみたいでしょ?

 ど~やら、NHKは、そう構成し、強調したかったようだ。

 ん? ん?

 流された映像のこれで、逆転出来るかあ!? メキシコでだぜ!

 それもさあ、ジャッジ3人のうち、2人がメキシコ人と、ナレーションしてた。

  マリアナを、ダウンさせてないのにぃ?

  ボクシングを見知っている者、全員にとっては、不可解、極まり無い編集つなぎ切り貼り。

 さっそく、日本ボクシングコミッションを検索。

 スコアを、見た。

 98-93。97-93。2人が、藤岡の勝ち。

 そして、残りの1人が、94-96で、マリアナの勝ちに。

 トータル、2-1で藤岡の勝利に。

 おいおい、おいおい! 後半の連打だけで、4~5ポイント、獲得し、逆転出来るほど、敵地でのボクシングは、甘い世界じゃない!

 こりやあ、違う! ねつ造編集だ。ボクシング知らずのド素人がドラマ的に、盛り上げようと作為的に、意図的に構成したなあ!

 もはや、事実をそのまま、ありのままを映し出す、ドキュメンタリーではない。ノンフィクションでも、また、無い。

 すぐさま、試合の全ラウンドを見たく、探し回った。

 あった! 観た!

 腰抜かすほど、驚いた!

 まるで、全然別の試合と言って良い試合展開だった!

 観たい方、興味を持たれた方は、「藤岡奈穂子」と打ち込み、ページ繰ってくと試合動画映像にぶつかるはず

 女子の場合、1ラウンドは、2分。インターバル部分はカットした、全10ラウンド、しっかり、メキシコのテレビ中継番組を、丸々見せてくれてます。

 それを見る限り・・・・・・

 1ラウンド開始を告げる鐘が鳴ったとたん、藤岡は勇猛果敢に前へ出て、距離を詰め、接近戦に出る。

 しりぞくマリアナを追い回すかのように、しゃにむにパンチを繰り出している。

 大きい振りになるため、空振りも目立つが、マリアナに較べ、かなり精度良く打ち込んでいる。

 試合後、こう語っている。

 「高山でやるはずなので、しっかり低酸素トレーニングは、積んできた。打たれても良いから、当てにいく覚悟だった。スタミナ配分なんか、考えなかった」

 マリアナは、応戦するカタチ。

 だが、やはり、マリアナは、スーパー・レディス・チャンピオンだった。

 パンチ1発で、スリップダウン気味ながら、きれいに前のめりになってダウンする藤岡。

 すぐ立ち上がったからか、レフェリーは驚いたことに、ダウンととらえて、カウントせず。

 幸運だった。

 ココだけは、敵地のフツー、じゃなかった。

 その危機を除けば、藤岡が終始、大きく足と上体を踏み込んで、攻め続けていた。腕をマリアナが挟んでいたのも、ホンの1度ほど。ホールドとまではいかない程度。気にもならない、日本でもギリギリ許される範囲内。

 そこまで攻勢し続けていても、4ラウンド終了時で、2-1で、マリアナのリード。これが、悪くも、悪くも、アウエーだよなあ・・・・・と、納得。

 藤岡が、大振りでパワーのあるマリアナのパンチをもろに喰らうまいと、アタマを低くして踏み込むため、マリアナ、藤岡の後頭部にパンチ無意識に何度も打ち込み、レフェリーに注意される。

 減点の対象までにはならなかったが、マリアナ、日本式に、ペコペコ、すいませんとでも言うように、アタマ下げる。

 藤岡、その低い体勢から、細かく、速く、マリアナの左右のボディに、ぽんぽこ、ぽんぽこと、テンポ良く打ち込む。めりこむグローブ。そこから、マリアナのあごめがけて、アッパーもズバン!と、カチ上げ披露。

 あせり、いらつくマリアナ。意識して、上からまっさかさまにパンチ、後頭部に打ちおろし! 

 あぶねえ! 後遺症。本来なら、減点1と、成るべき危険打。

 かと想えば、怒りを込めて、身体ごとサイズ小さい藤岡を突き飛ばし、まるでプロレスのように、リングから跳ね返ってくる、体勢の崩れた藤岡を、めった打ちにしようと構えるマリアナ。

 踏みとどまる、藤岡。さすがに、冷静に試合を運ぶ。

 フルラウンド、フルに果敢に戦ってい続けたため、もう、後半は、コーナーポストに戻る時は、見て分かるような、ふらふら、くたくたぶり。

 試合後の、藤岡。

 「一瞬、少し休もうかと思ったけれど、ここで休んだら、ずっと後悔すると思った」

 そうしないと、勝ちを呼び込めない、敵地のジャッジ。

 NHKの番組の中で、意図的にすっぽり抜け落ちさせている、8ラウンド終了時のスコア。

 77-75。79-74。この2人。なんと、藤岡のリードに転換。

 そして、残るひとりは、それでも頑なに、77-75で、マリアナのリードに。

 藤岡の終始攻勢の姿勢が、敵地のフツ~常識を、ひっくり返していた。もちろん、ベースは、有効打がまさっていたからだが。

 そして、試合終了後のトータル採点。

 そのリード、5ポイントと、4ポイント。

 9ラウンドと、最終10ラウンドで、ひとりが、ダウンも奪っていないのに、2ポイント差を上積みするほどの、見た目ハッキリの、藤岡の強さ。

 完全アウエーでも、正直に書き込まざるを得ない、藤岡の強さ。

 劇的!な、逆転劇では、無い!

 マリアナの2ポイント、リードの勝ちのままは、無いに等しい。

 私、別に日本人びいきではない。真に強い、勝者が勝つ。そうあって欲しいと、想っているだけ。

 メキシコでの、フツ~。メキシコでの「常識」を考慮すると、藤岡は実質、3-0の圧勝。

 そして、ボクシングを長く、つぶさに見続けてきた者にとって、NHKの試合展開構成は、まったくの意図的ねつ造という他ない。

 まあ、百聞は一見にしかず。

 出来ましたら、両方、見て下さい。

 この一文が、言わんとしていることが、理解出来るはず、です。

 試合映像は、NHKのねつぞう編集番組の丁度半分、22分足らずです。

 先に見た方が、ねつ造ぶりが分かって、面白いかも知れません。

 取り交した契約書には、なんとマリアナが負けた場合、再戦出来るとの一行が、存在していたらしい。

 もし、また、メキシコでやったら!?

 コレ、正味、ヤバイっす!

 ベルト、盗られます。試合前に、決まってしまう。マリアナ、ダウンして起き上がれないほど、やわじゃない。

 ま、休んで考えましょう・・・・・

 今も、藤岡、うっとうしい想い抱えて、悩んでいます。

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 < 2017・5・14 記 >

 先程、ふと思いついて、この藤岡の、今年3月13日に行なわれた、実に意味の無い「5階級制覇」の試合に関する、論評記事を読み、そうだろうな、と納得。

 で、もう、ひよっとして、この記事の、マリアナ・ファレスとの試合、動画で見られるんじゃないか?と想い、

 「藤岡奈穂子 動画」と、検索すると、

 ねつ造編集された「アスリートの魂」

 そして、メキシコでの試合の模様、すべて、

 どちらも見られました。

 先に、メキシコでのテレビ中継の方を見てから、ねつ造編集のシロモノを続けて見た方が、私の書いた内容が分かると思います。

 にしても、藤岡と、柴田。

 ひどい人間でした。

 取材のテンマツの記事も、読んで戴ければと・・・・

 

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 ≪ 2019・4・9 追記 ≫

 久しぶりに、この記事に、検索、数人からあり。

 ひょっとして、試合が有る? 終わったばかり?

 調べると、何も、なし。

 それどころか、今日の、彼女のブログを見ると、ブクブクと、太りまくって、とても、試合の出来る身体じゃない。

 で、この、マリアナ・ファレスとの試合。

 ねつ造番組は、もはや、観ることは出来ず。 消されていた。

 だが、地元のスペイン語での実況がされている、試合、丸々、28分ぶんは、今も、観られました。

 関心ある方は、動画をズッと降ろしてゆくと、右隅に位置していて、見ること、出来ます。


<リアル ボクシング ルポ>[最新追記版] 藤岡奈穂子と柴田貴之。取材を平気で反故にして謝罪無し。その歪んだ神経

2021-07-08 21:02:32 | ボクシング

数年振りに、藤岡奈穂子(なおこ)の名前を見かけた。

 すでに、45歳にもなっていた

 この、日本時間、7月10日に、アメリカの地で、タイトルマッチを行なうとの記事。

 DAZNで、有料中継配信される。

 へえ~、まだ、喰えないのに、やっていたんだ。

 前の試合は、下の写真にも出てくる、天海ツナミ戦。

 結果は、引き分け、ドロー。

 以降、試合は、やりたくても、出来ていない。

 そして、今度は、

  選手層が、とても薄いとはいえ、彼女がベルトを保持している、WBO 女子世界フライ級のタイトルマッチなのに、メインじゃないどころか、前座、扱い。

 メインも、サブも、なんてこたあない、12回戦の、ノンタイトル試合。

 相手も、右側のネーちゃん。

 このような、イデタチ。

  超ハイヒール履いて、肌露出。

 ンなエロい視線の、イロモノ扱い。男、視線。

  左の天海ツナミの試合も、タイトルマッチなのに、前座扱い。

 メインは、背景にある、無名の両者。

 そんな「低度」が、メキシコ並みに、アメリカも、同様

 提供写真元の、主催者も、所属ジムも、許容。

 計量のデタラメ、扱いのひどさが、思い知らされる。

 ノックアウトで倒さなければ、ベルト、奪取される可能性が大きい。

 ブーイングが、起ころうが、関係ない。

 ファイトマネーも、また、せいぜい、もらえて20万円くらいか。

 ジムの2人の会長、渡米して、セコンドに立たないかも。行かないかも?

 ひどい性格。ひどい現実。

 興味ある方、3本、お読み戴きたい

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<2015・10・13 掲載>

 < 2016・10・9 再掲載記事>

 あまりのひどさに、唖然(あぜん)とした。しばらく、声も出なかった・・・・・。

 先日のこと。今月、試合を東京で行なう、2階級制覇女子プロボクシング世界チャンピオン・藤岡奈穂子(なおこ。写真下)を取材出来る・・・・・はず、だった。それが・・・・・・。

 

 以下は、その顛末の、ルポルタージュだ。

 今年9月、藤岡の産まれ故郷であった宮城県の旧・古川市(現・大崎市)を流れる渋井川が、豪雨により堤防が決壊し、広範囲にわたって莫大な被害が出た。

 現・古川地区といえば、ああ、藤岡のふるさとだ!と、かつて書いた記事と記憶が甦り、彼女のブログに、実家の被害を案じるコメントを寄せ、ソコから検索してゆく中で、次戦が正式決定しており、試合が間近いことを知った。

 渋井川を始め、今回の鬼怒川の堤防も含め、95箇所もの決壊。

 驚くほか無い、堤防そのものの安易な造作と、応急措置のズサン過ぎるザマを見て、取材。コレは国土交通省の無能・無策・無駄遣いによる「人災」と確信。

 連打警鐘記事も書いた。さらに全国に手を拡げて、現在続行取材中だ。

 藤岡は、今を去る4年7か月前の「3・11」で、実家近くも被害・被災を受け、故郷で炊き出しやボランティアに参加した。

 だから、他県にもいまだ多い岩手や福島の「仮設住宅」に住み続けざるを得ない多くの家族に、寄せる想いは人並み以上に強くある・・・・・・と思い込んでいた。

 ところが、2年たっても仮設に入れてて、良かった良かったという意図の、藤岡の記述。

 ああ、このヒト、事実を知らない。そのこと以前に、他人に対しての心配りや、気遣いが乏しいヒトなんだなあと思った。

 「仮設」という、あくまで、「仮」りに「設」置した簡易住宅でしかない。行って入れば分かるが、隣と合成べニア板の壁一枚で仕切っているだけ。生活音は、左右から丸聴こえ。

 寒さはしのげず、夏は暑さを通す。分かりやすく言えば、単なる横長のプレハブ物置でしかない。

 それを、被災地近くに帰郷しながら、良かったという想いだけ・・・・。

 それを短く、彼女に指摘。

 「そうなんですよねえ・・・仮設なんですよねえ」と、改めて知ったような返信。

 以来、このオンナの記事は書くまい、と心に決めていた。

 パンチで打ち込まれる身体の痛さは知っていても、他人や被災者たちの心の奥の痛さに、想いを馳せられないヒトなんだなあ、と痛感した

 それが、この春。タイトルに惹かれ、とある番組を録画。再生して、観た。

 藤岡が、強豪マリアナ・ファレスと試合したドキュメンタリーが、まだ「やらせ」「ねつ造」の余波残るNHKで放送された。またも、明らかなねつ造構成だった。

 それの実証記事を、5月1日に掲載。藤岡に、一切取材はしなかった。

 以来の、被災報道記事。そして、試合のことを知った。世間にどころか、ボクシングファンですら、まったくと言って良い程知られていない、その試合。

 なぜか、ボクシングも含めた女子格闘技のことを、辛辣だが、的を得た指摘で書き続けている連載定期ブログにでさえ、まったく書かれず。何があったのか、他の試合の記事は書かれているが、コレはいまだに無視されている。

 女子の試合の観客の入りは、男子に比べて目に見えて悪い。後楽園ホールで、半分の900人弱が入れば良い方。

 先のマリアナ・ファレス戦に終始帯同した、格闘技雑誌の女性ライターほどではないが,そうなってしまっている裏側に潜む、さまざまな要因や背景があることも、知っている。

 「プロ」と名称こそ付いているが、男子以上に女子プロボクサーの生活は、厳しく、且つ、貧しい。

 藤岡について言えば、プロデビューは、7年前。すでに、33歳になっていた。アマチュアの経験はある「遅咲き」だが、アルバイトで生活資金を稼ぎ、住まいは、いまだにワンルーム。すでに、40歳と2か月もの年齢。

 男子もそうだが、時折り、支援者にごちそうされ、その日や翌日のブログには、写真を添えて、感謝の言葉を並べて、また次を期待するのが常だ。

 なお、日本ボクシング・コミッションの規定では、男女とも37歳の誕生日を迎えた時点で、プロとしてのライセンスは失効する。

 だから、規定上、藤岡は2階級制覇した、女性元世界チャンピオン、となる。

 だが、日本、東洋・太平洋、世界のチャンピオンに輝いた者は、「特例」により、その後もリングに上がり続けられる。

 例え、防衛戦に負けて、ベルトを失って無冠になっても、本人が「引退します」と言うまでは、試合が続けられる。

 その「特例」を、藤岡には適応されている、と言うわけだ。

 それにしても、マリアナ・ファレスに勝ちはしたが、ジムの会長らは、渡航せず。現地応援どころか、セコンドにも立たなかった。

 藤岡に勝って渡されたファイトマネーは、世界戦にも関わらず日本円に直して11万円。

 これは、日本でやっても、さほど上積みは無い。

 男子であれば、各ジムで差はあるが、どんなに低くても20~30万円か、もしくは、手売りするために、その額面以上のチケットは手に出来るのに・・・・。

 藤岡には、男子も教えている、時給で働く「プロ」の専門トレーナーは付いていない。

 本来は、ジムのマネージャーの柴田貴之が、なぜか藤岡だけのトレーナーを務めている。

 タイトルに書いたように、柴田にも会えていないので、直接確認は出来ていないが、ネットで調べる限りに置いては、かつて柴田は、フライ級の選手であったようだ。

 戦績は、分からない。現役時、ランキングには入っていない力量。

 その後、関西のボクシングジムで、トレーナーを務めている。そのジムには、かつては多田悦子が在籍。

 多田は、女子プロボクシングを盛り上げようと、常に一生懸命だったが、ジムを移籍した。

 現在、そのジムには、安藤麻里や、藤岡が書く、池原”ゴリラ”久美子が在籍している。そのジムのアドバイザー的な役割をしていた、畑山隆則・元世界チャンピオンがジムを起ち上げた際にか、その後か、柴田を東京の自分のジムに誘ったようだ。

 とはいえ、本来はマネージャー。兼務のせいなのだろうか? 性格なのだろうか?藤岡のブログを読む限り、ともかく時間にルーズ、デタラメ、約束無視、忘れる。

 「柴田時間」とでも、評すべきか。いつものこと、またか、と待たされる藤岡。

 それに翻弄され、あきらめ、慣れ、納得する他無いようになっている藤岡。

 柴田は自分の見た目のノリで、スパーリングのラウンド数を多くする。叩き、叩かれ、戦っているのは、藤岡なのに。

 まさか、そのデタラメさが、私自身にも降りかかってこようとは、夢にも思わなかった。

 広く知られていないその試合を、事前にあおって、動員力をあげる意味でも、取材して記事化しようか。そう想った。

 なにしろ藤岡だけでは無い。女子プロボクシング人気の低迷化はひどい状況だ。

 たまにネットで取り上げられるスポーツ新聞の記事は、プロボクサーにも関わらず、強さには関心皆無。

 前日計量の場では、乳房のふくらみ強調、ハイレグ、コスチューム、裸手前。

 無い乳房を隠そうと、ブラジャーや水着に詰め物までして、写真撮影に興じる。ココは、風俗店なのだろうか・・・・・・。

 そこまでしてのカメラマン視線サービスが、観客増につながっていればまだ良いのだが、まったく、そうはなっていない。

 むしろ、熱心なボクシングファンからは、イロモノとして、蔑視(べっし)、軽蔑視(けいべつし)されていることに、当人は気付いてもいない。

 ラウンドガールでさえ、本来不要の世界なのだから。

 なかには、お馬鹿にも、本当にヌードグラビア、写真集、DVDを発売して、PRにこれつとめる30歳台オンナまでいる。

 暗たんたる想いがする。このザマで、女子プロボクシング人気上昇は、絶対に望めない。

 事前に、藤岡のブログあてに、9月、取材の可否を問うてみた。

 「よろしくお願いします」との返事。

 では、と、段階をキチンと踏んだ。

 しばらくののち、所属ジムに取材申し込みをした。このジムも、御多分にもれず、非通知は拒否。

 番号を、キチンと通知して、電話を掛け直した。応対してくれたのは、かの畑山隆則・元世界チャンピオン。

 藤岡本人には、快諾をとっているむねも告げて、事情説明。出来れば、現在の調子をはかる意味も兼ねて、スパーリングをする日に取材して、その後に藤岡にインタビューしたいとも伝えた。

 「わかりました。では、マネージャーで、彼女のトレーナーもしている柴田貴之の携帯電話の番号を教えますから、そちらに掛け直して、相談してみてください」

 ん? ジム本来ではなく、柴田個人預かりなのだろうか? まあ、いいや。

 「柴田は、今日、休みなんです」ともいう。平日、なのに? まあ、詮索しても仕方ない。こちらは、キチンと筋道通しているんだし。

 すぐ、教えられた柴田に☎。非通知ではあったが、しばらくして、出た。

 事情を話して、期日、日時を決めてもらうようにした。アレ? 藤岡は、事前に、取材のハナシが来ていると、柴田に話ししてもいないニュアンス。

 キチンとしていない、ズサン・ズボラな性格だなあ・・・・・。よろしく、お願いしますも、無いもんだ。

 なんなんだろ、藤岡?と、少し危惧。それ以上に危惧したのが、期日や時刻をキチンと正確に話さず、ハッキリしない柴田の口調。確認すると、2転3転。クルクル変わる。

 あぶないなあ・・・・コレが、柴田時間か・・・と危惧しつつも、正確に取材期日と、スパーリング開始時刻を数度、確認して、☎を切った。

 そして、すぐさま続けて、藤岡のブログに打ち込んだ。詳しくは、柴田さんに聞いてくださいとした。

 というのも、単なるブログのコメントでさえ、記事検索、人物検索すると、その全文が掲載されていたりすることがあった。コメントすら安易に打ち込めないことを、身を持って知っていた。

 その後は、なんの連絡も無し。こちらも、せず。

 もし、何か変更などがあれば、ジムの電話器のディスプレイで、前にかかってきた番号を見ると分かるはず。

 かかってきた日時は、柴田にすれば自分の携帯電話の着信履歴を見れば、一発で分かるはず。

 何も、1か月以上前の☎ではない。

 藤岡にすれば、自分のブログのコメント欄を見れば、その日時がすぐわかる

 さらに言えば、掲載した写真を撮った際、名刺交換をした。

 捨てていなければ、すぐ分かるはず。

 2人とも、ジムに☎したことはあるはず。非通知では、つながらないし、ディスプレイに、かけてきた☎番号が、その日時とともに出てくること・・・・馬鹿じゃなきゃ、知っているはずだ。

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 取材当日。ジムの最寄り駅、JR大森駅に降り立った。約束時刻より、40分、早めに着いた。スパーリングの準備光景も、目に収めておこうと思っていたからだ。

  ジムへと続く、飲み屋街路地。まだ昭和、というより、戦後の猥雑な香りまで漂っている。

 ジムの看板。

  外から見えるのは、両会長の元世界チャンピオン。そして、選手では無く、モデルとおぼしき女が、ボクシング的エクササイズをしている宣伝写真多数。

 下には、その動画が、エンドレスで流れていた。

 やれやれ、だ。プロデビューして、もはや7年。練習開始も入れると、8年近い。当初の場所は、新宿区の体育館を間借り。

 とはいえ、女子世界チャンピオン。他に、チャンピオンはいないのに、宣伝塔にもなれない。

 軽視されてんなあ。先の、マリアナ・ファレス戦の時だって、柴田が試合に合わせて来たのは、試合間近。

 まさか、ジムのドアを開けるまで、その藤岡にまで軽視されていたとは、想いもよらなかった

 「こんにちは」

 寄ってきたトレーナー。

 「体験入門、ですか?」

 「いいえ、取材なんですが。藤岡さんの。午後3時からという約束で」

 見回したが、藤岡の姿は見えない。嫌な予感が、した。

  「もう、帰りました。柴田さんも、とっくに」

 ええっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 スパーリングは?

 「中止になりました。けさ、行けないと連絡があったとかで」

 それは、たまにあること。でも、目当ての選手の練習は取材出来た。

 でも、さっき、とっくにと言いましたよね。開始時刻も、変わった。変えたんですか?

 「詳しいことは、私、柴田さんじゃないんで分かりませんが・・・・・確か、来たのは午前11時くらいかなあ」

 それで、何時まで練習やってたんですか?

 「昼過ぎ、12時半くらいまでかなあ」

 怒りが、ふつふつと沸いてきた。

 で、そのまま帰ったんですか!!!?

 「そうです・・・ね・・・・」

 取材が入っていることは、何か言ってませんでしたか?

 「ああ、なにか、記者に連絡つかないなあ、とか。☎番号、分からないしなあとか、言ってたような・・・・」 

 心で叫んでいた! 馬鹿野郎! ちょっと携帯☎やブログで見て、ジムの電話機のディスプレイ見れば、一発で分かるだろうが!

 調べる気も、ハナっから無い。名刺は、捨てて、とっくにゴミ箱行きかよ・・・。

 私が来ることは、分かっていたはず。でも、知らんぷり。約束を反故(ほご)にして、恥じない2人。

 この性格。「柴田時間」だけじゃない、「藤岡時間」もかよ。これじゃあ、40歳過ぎても、自称「おばさん」生涯独身のまま、か。

 他人に対しての、パンチの痛みは分かっても、心の痛みは分からない。気遣い、心配りがカケラも無い女を、男は嫌う。同居は、長続きしない、性格ブス。

 「すいません、来ていただいたのに、コレコレの事情で」という、書き置きのメモも残さず、か・・・・・。

 さらに、怒りが増す事実が、そのトレーナーのクチから飛び出した。

 「昼までの練習の時に、何か、東北のマスコミの方が取材に来てましたね」

 テレビ? それとも、「河北新報」ですか?

 「そこまで分かりません」

 軽視、ここに極まれり。大マスコミと、藤岡サマにとっては、ゴミみたいな極小ミニコミという判断か・・・・・・・。

 なにしろ、あ~た、藤岡奈穂子おばさん、「おおさき宝大使」に、この8月、任命されたお偉い方だもんなあ。意識は、宮城県のチョ~有名人、か。

 そのトレーナーに告げた。

 ひどいなあ・・・。じゃあ、今、藤岡さんの携帯電話番号、教えて戴けませんか? 電話でコメントだけとって、記事にまとめたいんで。番号、教えたくないんなら、そちらで掛けて、電話口で私、そこで聞きますから。

 そのトレーナー。事務室に消えた。

 しばらくして、誰かに相談したんだろうか・・・・ 「なんか、電話が通じないというか、連絡つかないみたいで。ココに、改めて、そちらで☎してください」

 差し出されたのは、柴田貴之と刷り込まれた名刺。

 その携帯番号は、すでに取材ノートに書いてある。仕方なく、受け取った。改めて、☎する気は、無かった。

 残った想いは、フツーじゃない、2人の歪んだ神経。

 ドアを開けて、帰ろうとした時、そのトレーナー、秋元義人は、こう言って申し訳なさそうに少し、アタマを下げた。

 「すいませんでした」

 彼だけは、フツーの神経を持ち合わせていた、か・・・・・・。

 もはや、勝とうが、負けようが、知ったこっちゃ無い。それにしても・・・・人間のクズコンビ。

 自分の、人間を見る目がまだ甘いことも、今回痛感した。前の記事の末尾。「良い性格しているし」のくだりは、削除した。

 藤岡菜穂子に最後に言いたい。

 プロボクサーである前に、まともな人間であれ、と。

 

 


<リアル ボクシング ルポ>田口良一が、今度こそ日本ライトフライ級のベルトを巻くか!?それとも・・・

2021-06-20 15:35:50 | ボクシング

Dscf3795 この当時,現役のプロボクサーだった、上記掲載の田口良一が、本日、アメリカ、ラスベガスで行われた、2度、田口自身が、リング上で、ボコボコにされた、井上尚弥について、試合前、井上の勝ち予想をしていた。

 結果は井上が、本日、3ラウンド、ノックアウト勝ちしたのだが・・・・

 実は、田口は、井上に、公式戦のはるか前、アマチュアで無名の時代の井上に、ボコボコにされていた、苦い、隠したい過去がある。

 誰が観ても、ノックアウト寸前。

 そんな事実を、8年以上前に、記事に盛り込んでいましたので、専門誌どころか、どこも書けない、世界ボクシング界のウラ事情も書いた、この記事

 興味ある方は、お読みください

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

≪ 2013・3・31 記事≫

 いきなり、試合のポスターかよ! と、のけぞる読者も、おられるかも知れない。

 1番上に刷られているのが、田口良一(りょういち)。そして、そのすぐ右下に位置している坊主頭のプロボクサーが、知念勇樹(ちねん・ゆうき)だ。

 この2人が、まさに雌雄を決するが如く、4月3日、日本ライトフライ級の王座を賭けて、拳を交える。

 それにしても、よくもまあ、両陣営共に、目のキラキラした、良い眼差しの写真を出してきたものだと、感心する。AV女優の出てるDVDのパッケージや、キャバクラ嬢を並べる店の広告のように、一部、ブラシをかけて、目元を修正したかも。

 ちなみに、満足する仕上がりだからか、知念が所属する、沖縄県浦添市に建つ琉球ジムのブログにも、掲載されているので、この駄文を一読戴いて、興味が湧いた方は覗いてみたら、いかがでしょうか。

 とりわけ、知念サイドは、すんごい盛り上がりを見せていて、沖縄から静岡まで、西日本各地からチケットの申し込みがあり、50名ほどが、揃いの黄色い特製Tシャツを着て、後楽園ホールで応援の声を、張り上げる準備をしている。

 その、熱気と意気込みたるや、すごいものがある。

 で、何故、いきなり4月3日の試合のポスターを載せたかというと、当方、知念勇樹の写真を持ち合わせていない。なので、使用した。

 さらに言うと、知念の試合を見たことが、1度も無い。

 3月のアタマから、知念が、仲井眞重治トレーナーと2人で、上京。その情報は、琉球ジム会長に2月に聞いて、知っていた。ところが、その時点では、スケジュールや、行く練習ジムなどが、極めて流動的。

 何があっても、なんくるないさ~、って琉球人特有のカンジ。

 結局、知念は、いくつかのジムで、スパーリングをしてきた。分かった相手は、ボクシングに詳しくない人でも知っている、エッ! と驚く人物。

 

 知念は仕事を、この試合に向けての、練習と準備のため1か月に渡って休みをとる、気の入れよう。

 当初は、2度の上京で、みっちり、”遠距離出稽古”をする予定だったのだが、「あびあびになって」取りやめた。その理由は、追って書いてゆく。

 で、あっ! と気付いた時には、知念がすでに沖縄に帰った日。

 結局、私自身は、知念のリング上での戦いぶりを一瞬たりとも見ていない。周辺取材と、スパーリングに立ち会った者や、グローブを合わせた現・世界チャンピオンなどににハナシを聞くにとどまった。

 もっとも、知念そのものが後楽園ホールのリングに上がったのは、2009年の全日本新人王ライトフライ級決定戦で、”ボクシング界の、マエケン”こと、前田健太(角海老宝石ジム)と、戦った時の1度だけ。

 ダウンこそ1ラウンドに奪ったものの、結果は判定に持ち込まれ、2-1で勝ち、「敢闘賞」も手にしている。その時は、比較的、オーソドックスな戦いぶりを見せたとのことだが、最近は変則派に変貌。それを見た人は、とまどったという。

  さて、その模様を書く前に、あまりボクシングファンにも知られていない知念勇樹の略歴を簡単に、列記しておく。

 実は彼、沖縄ではなく、生まれも育ちも、大阪の関西人。それが、自動車の中古販売会社の沖縄支店に勤めていた父を頼って、20歳のときに沖縄県へ。

 別に、プロボクサーになるつもりではなく、体を動かして鍛えてみたいという動機でボクシングジムへ。

 1度はプロテストに落ちたものの、めげることなく、再挑戦し、合格。

 そこで、めきめきと頭角を現わし、先のように、ライトフライ級の全日本新人王にまで上り詰めた。

 

 ちなみに、田口良一もまた、同級全日本新人王に輝いているが、その2年前。意外や、スパーリングをしたどころか、すれ違ってすら、いない。

 その後は、地元沖縄を主戦場に、タイやフィリピンの選手とも試合をして、KOやTKO勝ちも含め、連勝を積み重ねてきた。

 約4年9か月前にプロデビューし、ここまで13戦して、13勝無敗。うち、6勝がKO&TKO。今、28歳。

 数字上は、素晴らしい戦績だ。加えて、左のロングフックが良いと、言われている。

  その上、公称173センチ以上の長身を生かし、変則的ボクサーに変貌。

 しかし、その真の強さは、良くも悪くも、未知数と言うしかない。

 この3月1日、最強のスパーリング相手を求めて、上京。最初に訪ねたのは、協栄ジム。そこにいたのは、なんとWBC世界スーパー・フライ級現チャンピオンの、佐藤洋太!

 「いきなり、世界チャンピオンとスパーリング、やるんですか!?」と、知念とトレーナーは、驚いていたという。

 何を考えてるのか、想像もつかない性格と、ジム内の言動からか、「宇宙人」と呼ばれている知念でさえ、ビックリ!

 「佐藤にとっては、スパーリングは、練習再開の初日から、何ラウンドも平気でやるし、特別な意識はまるで無いんです」と、金髪をなびかせて、担当の新井史朗トレーナーは言う。

 「当初は、4~5ラウンドやる予定だったんですが、3ラウンド終わった時点で、もういいですと言ってきて。終わりました」

 ガチガチのガチンコというつもりは、無かった。何より佐藤は、スーパーフライ。知念は、ライト・フライで、2階級もの体重差。

 まあ、そのくらいの体重差で、スパーリングをすることは、よく知っている仲ではあることだが、何しろ、知念は、いわばお客様。その上、丸1か月後には王座決定戦を控えている身。

 それなり、のスパーリングとならざるを得なかった。

 新井トレーナーは、語る。

 「知念クンの、左フックは、良いですね。それに、思ったより、長身でしたね。まあ、防戦一方では、ありましたけれど。スタミナは、まだまだですね」

 「以前映像でも見たときと、全然違っていて、驚きました。相手の様子を見てからというか、様子を伺いながら打ってくるという戦法で」

 「パンチ力は、ありました。スピードも、あるし。その次の日も、来ますということだったんですが、それっきりでした。なにか、大橋さん(ジム)とこにも、行くとかは言っていましたけど」

 「田口クンとは、タイプが違いますけど、田口クンも良い目をしてますからね。あの左(フック)さえ気を付ければ、これは壮絶な打ち合いになるでしょうね」

 

 その場に、取材記者もカメラマンも、1人も来ていなかったとのこと。

 当の、佐藤洋太にも、直接聞いてみた。自分のことでなくとも、話しをしてくれる、気さくな、心良い性格は、取材者にとっても、とてもありがたい存在でもある。

 「ちょっと、やっただけなんですけどね。俺、179センチあるんですけど、彼もすごい長身で。俺ぐらい、身長あるんじゃないかなあ。いつも、俺より低いのとばっかりやってた記憶があるんで、驚きましたよ(苦笑)」

 「同い年の28歳だったんだけど(注*4月1日で、佐藤は29歳となる)、変則的で。打ち込もうにも、タイミングが取りずらい選手で、とにかくやりずらい相手でしたね。独特の動き方と、間合いで打ってくるんですよ。ホントに、とにかく、やりずらかったなあ」

 そう言って笑う佐藤洋太は、チャンピオンでありながら、興行権(オプション)を前王者がいまだ保持している背景があり、交渉が決裂した末に、なんと5月3日、挑戦者が待ち受けるタイの奥地で、防衛戦を行なう。

 「空港から、何でも聞いたところでは、車を飛ばしても1時間半から2時間はかかるところが、試合会場らしいんす(苦笑)」

 「WBCなんで、4ラウンド、8ラウンドに採点発表があるんですよ。それで、あんまりひどい、アンフェアな採点だったら、こんな試合やってらんないよ! と言って、ベルト持って、リング降りちゃおうかなあって、考えてるんすよ」

 半分マジ、半分ジョーダン混じりで言う。

 圧倒してもTKOなんか、まず取ってくんない。逆に1度でも連打喰らったら、レェフェリーストップ負け。KOしない限り、ベルトは持ち帰れないという、悪条件のなか、どんな結果をもたらすか、じっと見守りたい。

 そんな理不尽な”厳実”を、江畑佳代子に話したら、笑われた。

 「そんなの、フツ―、フツ―、当たり前のことよ、海外では」と、練習の合間、笑顔を浮かべながら、あっさりと言ってのけた。

 なにしろ彼女の、プロとしてのデビュー戦は、5年半前に、敵地のタイでスタートした人。

 それまで、アマチュアのボクサーとして、フライ級やバンタム級で、合わせて、日本で4連覇の敵無し状態。

 それからは、カンボジア、はたまたフィリピンと、上記のような卑劣な”仕掛け”のなかで、戦ってもきた。

 この3月3日、ひさびさの日本のリングに上がったものの、相手はタイのボクサー。それでいて、事実上の日本タイトル王座決定戦という、へんてこりんな設定だったものの、江畑は相手を終始圧倒した末、5ラウンド、TKO勝ちを収めた。

 これで、「プロ」としての公認戦績、6勝(4KO&TKO)4敗。だから、ホントは、この4敗は実際は有って無いようなもの。

「私も同じようなことされたけどさ。富樫(直美・前WBC女子ライトフライ級チャンピオン。昨年引退。12戦中、5戦も海外の敵地で戦った)も、メキシコで、明らかに勝ってるのに、途中採点発表では負けていたことが、あったのよ」

2人は、実は高校時代からの同級生。所属ジムも、同じところにした。冨樫に、かつてインタビューした際、江畑のことを「エバちゃん」とクチにしていたことが、印象深い。

 「でね、チラッとスコアカード見たら、左右逆に付けてたの。コレ、おかしい!って、 日本語が分かる現地にいるコーディネーターを通じて、すぐ強く抗議したら、「おう、ミステイク!」なんて言っちゃって、シラッと直してたの。気付かれなかったら、そのまま相手にベルトいっちゃってた(笑い)」

 そんなこと、しょつちゅうと、江畑は語る。

 さて、ハナシ戻して、現・世界王者の佐藤洋太と拳を交えた知念は、数日して、予定通り、大橋ジムに現われる。

 で、今度のスパーリングの相手は、なんと井上尚弥

 マスコミが、付けたあおりキャツチフレーズは、「怪物」。テレビ中継で見てはいても、実際にどれほどのものか、知念サイドがやってみたかったのだろう。

 井上も、同じライト・フライ級。ゴングが鳴ったら、ガチガチのガチ。まったく容赦しないタイプ。

 内容・展開ともに、”怪物”が、圧倒!

 そう、匂わすのは、井上の担当 松本好二トレーナー。井上の試合の時、尚弥の父と共に、セコンドに付いているので、長らくボクシングを見ているファンならば、ああと、顔を思い浮かべられるはず。

 なにしろ、日本フェザー級、並びに東洋・太平洋フェザー級チャンピオンだった人なのだから。世界のベルトにも、何度も挑んだ過去も持つ強打者

 2人のスパーリングを、冷静に見つめた。

 「4ラウンドか5ラウンドを、2回か3回やるということで。2回かな、長くやれたのは」

 ここでも、期せずして”変則”という単語が、飛び出た。

 「知念クン、変則ですね。やる前までは、(試合の)ビデオで見ていたら、正攻法のボクサーと思っていたんですけど、スパーリングを見たら、のらりくらりと戦う形で」

 「(井上尚弥に)プレッシャーかけられて、追いまくられていたってこともあるけれど。自分がやりたいこと、何もさせてもらえなかったにしても、アレだと、誰とやっても、ああ成るかなと思いましたね」

 「終わってから、知念クンも、仲井眞クンも、めちゃくちゃ、今まで(スパーリング)やった中で、1番強いって言ってましたけどね」

 変則というのは、どういう?

 「カウンターとか、打ち返すタイミングとかが、独特でしたね。のらりくらりと言うのか、ヤル気が有るのか無いのか、分からないような、戦っている相手をそうやって、引きつける意図なのか、のらりくらりと相手の出方を伺っているようなね」

 「今までビデオを見てて、左のパンチが来て、ワン、ツー、スリーと打ってくるのかな? と思ってたら、全然違ってましたね」

 「知念クンの左フックは、怖いかなというかんじですね。パンチは、良いですよ。知念クンは、独特なので、やはり左フックは、一番怖いですね」

「僕らは田口クンの戦い方は、知っていますんで、言えますけど」

 実は、ここで初めて明かすが、井上尚弥がまだプロデビュー前、すでにライトフライ級のランキングに入っていた田口良一と、スパーリングをしている。

 当時、井上は父・真吾に連れられ、名だたる主要ジムに、道場荒らしならぬ、ジム荒らしを敢行し、軒並み、思わずジム側が、慌てふためく激闘ぶりを見せつけて、去っていった。

 ”高校生初のアマチュア7冠”って言ったってお前、相手はプロのランカーだぞ! 誰もが、そう見ていた。それが、ゴングが鳴るや・・・・・・

 「怪物」と言われる、由縁だ。

 田口は、油断こそしなかったが、本人いわく「ボコボコに、されました」

 今は、共に成長している。

 松本好二は、こう言う。

 「まあ、今のカンジでは。一概には言えませんが、田口クンの戦いぶりも、良く知ってますんでねえ。知念クンの、あの左は怖いですが、少し田口クンの方が、分が有るかなあと思いますけども」

 沖縄の裏添市に帰った知念は、ジム会長のブログによれば「あびあびしてた」とのこと。あびあび、とは沖縄の方言で、叫ぶ、怒られる、愚痴られる、悲しむなどを、ひっくるめたニュアンス。

 2月に予定されてた試合を取りやめて、気持ちを集中しているはずの、知念。

 あと数日で、試合。すでに、知念はスパーリングを打ち上げている。「誰も応援になんか、来ないですよ」と言ってるらしい。

 改めて、知念にコメントは求めないことにした。「調子? 最高ですよ」と言われても、戸惑うし。

 さて、一方の田口良一。

 アマチュアで、2戦2勝2KOの戦績をひっ下げて、プロデビューして、すでに6年9か月。着実に、パワー、パンチ力、スピード、そしてテクニックも磨き、実績を積み重ねてきた。知念より2年早く、全日本ライトフライ級新人王に輝いている。

 昨年の3月21日、当時のチャンピオンだった黒田雅之に、王座挑戦。辛勝ばかりで綱渡りしてきた黒田に対して、周囲の見るところも田口優勢だった。

 結果は、ドロー(引き分け)。「ドローでも、防衛は防衛。それが出来たんですから、結果オーライですよ」と、黒田は試合後、控え室で打たれまくって腫れて赤く染まった顔とボディをくねらせて苦笑い。

 悪くても、2-1でベルトは田口に移っていいはずという声が、渦巻く中、田口は「キッチリ倒すなど、はっきりとした勝ち方が出来なかった自分の、力不足です」と言いつつ、うつむいていた光景が今も目に焼き付いている。

 26歳になった彼の、ここまでの戦績、19戦して17勝(8KO&TKO)1敗、そして1引き分け。

 今回の王座決定戦は、先の黒田が1階級上の世界フライ級の王座に、一気に挑戦するためにベルトを返上。空位になったため、田口と知念に巡ってきたチャンスだ。

 ちなみに、黒田は2月27日、ジムのある地元の川崎でのタイトルマッチで華々しく散った。「もう、減量もキツイし、再びライトフライ級に戻るつもりは無い」とのこと。

 世界ランキング入りもしている田口は、この王座決定戦に向けて、知念が現在いる沖縄から3兄弟で上京してきた、江藤兄弟の双子の長男、江藤光喜とトータル20ラウンドほどの、スパーリングを重ねてきた。

 担当の、石原雄太トレーナーに、なぜ江藤光喜を選んで、申し込んだのか?と、尋ねた。

 「身長が173センチで、知念選手と同じなんですよ。それに、左のフックの大振りのクセがあるんで、スパーリングの相手にさせて、もらいました」

 ”成果”は、あったようだ、まさに文字通り「手ごたえ」も。

 すでに、本格練習を打ち上げ、体と体重調整に入っていた田口も、どことなくリラックス。

 「スパーリングは、まあまあ、うまくいきました。自信? まあまあです」

 そう言って、ニヤリ。いつになく、クチにこそ出さぬが、自信に満ち溢れていた。

 仕上がりも、いいと聞く。「勝ちます!」と、力強い言葉。

 

 どちらが、どんなカタチで勝って、ベルトを巻くか!? は、誰にも分からない。ただ、見ごたえのある、良い試合に成るのではないだろうか,と予感がよぎる。

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 先の文で、終わるつもりでいた。遅筆ゆえ、仕上げるのに数日かかった。

 その間に、文中に入れ込んだ井上尚弥に、動きがあった。すでに、ニュースとしてアップされているので、ご存じかと思うが、井上が、ノンタイトル戦ながら、日本ライトフライ級1位にランクされている佐野友樹(ゆき)と、4月16日に試合が決定。

 ランキングでいうなら、井上はまだ6位。長期間、フジテレビが巨額の契約金を支払っていて、全国中継をする。

 特筆するのは、おそらく、この試合での「勝者」が、この新チャンピオンが得たばかりの王座に挑戦するであろうということだ。

 このクラス、世界に井岡一翔(かずと)もいて、今後、否が応でも、テレビ局主導で、マッチメイクを仕掛けていくはずだ。

 ひとつの峠を越えようとしている両者に、早くも試練か・・・・。う~ん・・・・

 まずは、4月3日のこの試合に注目して欲しい!

 セミ・ファイナルには、とても性格も良い芹江匡晋(まさあき)前・日本スーパーバンタム級チャンピオン(ポスタ―の写真の一番右下)の再起第2戦も組まれている。

 胸が熱くなる良い試合を、期待したい。

 熱く、熱く、そう想う!

 

 

 

 


<リアル ボクシング ルポ 7年半ぶりの、追記版 >2013・7・30(火) プロボクサー 阿知和賢の、「絶対に勝ちたい!」想い

2021-01-16 18:37:22 | ボクシング

Dscf7363 《 2013・8・9 掲載記事 》

 試合の4日前。阿知和賢(あちわ・けん。写真上・右側)は、汗まみれになって、最期の追い込みに、入っていた。

 見かけたのは、実は、彼には悪いが、偶然だった。

 当初、見る予定だった、8月25日に”怪物”と闘う、心身ともに、ひ弱な現・チャンピオン 田口良一ならぬ、悪一と、村中優(すぐる)とのスパーリングが、当日になって、突然中止になった。

 だったらと、即、練習までも休む、ていたらく振りの、悪一。

 あと残すところ、チャンピオンでいられるのも、1か月を切った。

 怪物に、勝つ! と言い切れる自信と、練習量の裏付けは、まったく無い。むろん、休むことも、練習のうち。そうは、言うものの、さんざん考えた打開策で、勝てるか? というと、正直言って、かなり厳しい。

 なにしろ、それを実践する田口の根性が、腐っている。かつては、そんな性格は、見られなかったのに・・・・・・・。

 日本ライトフライ級のベルトを得てからの、慢心が、それに拍車を掛けた。

  そのひ弱。先日は、私を見かけたとたん、まずい人に会ったなあと言う表情を浮かべ、狭い廊下を目を伏せて、小走りに駆け去った。

 時給1020円のアルバイト労働に加え、以前は練習に費やした時間を、浮かれまくって会食と、遊びに切り替え,練習を休み、休養をとり、練習量を減らす”超多忙”ぶり。

 まともに、じっくり取り組んだのは、房総半島の砂浜での、3泊4日の、走り込みぐらい。そこでは、柴田明雄も一緒だった。

 むしろ、柴田のほうが、この合宿で効果と、実績をあげた。田口には、進境著しさ、まったく無し。

 日曜は、お昼まで、ぐったり御寝んね。そんな練習態度にも苦悩する、担当トレーナーは、私に漏らした。

 「ひょっとしたら、試合、1ラウンドで終わるかも知れませんよ」

 怖いことに、真顔で言った。

 スパーリング中止を、知らずにジムに来てしまった私は、・・・・・・・・・。

 ならばと、その場で、田口とは逆に、真摯に、且つ、ひたむきにミット打ちに励む、ように見えた選手に、目がいった。

 「ていたらく」、と、「必死」

 

 試合に臨む、その根本的姿勢の違いは、天と地の差ほどに、大きい

 グィッと、心が惹かれた。

 仕上げに付きあってくれてたのは、同じジムの成塚亮(なりつか・りょう。同・左)。

 どんな選手なのかの一端を知りたい人は、すでに打った、私の1文を目にしていただければ、幸いです。

 体重は、あと3キロ落とさねばならない、という阿知和。そのため、写真で見るように、しっかりカッパを着込んで、汗を流し、体重を落とす練習の日々。それも、ラストを迎えた。

 頬はこけ、見るからに、少しきつそう。

 とはいうものの、対戦相手も同じ時期、サウナにどっぷり浸かって、急激に落としていたのだから、同じようなものだが。

  つい先日の7月19日に、27歳になったばかりの阿知和。独身だ。

 想い、を寄せて、「好きだ」と、コクった彼女が、実はいる。つい最近、ケータイを代えたために、その子の☎番号までも、誤って消去してしまい、まるで振られたかのように、しばらく落ち込んだという、純な1面も、合わせ持つ。

 今までの戦績。19戦して、8勝(2KO&TKO)9敗2引き分け。

 負け数が、ちょい多い。だが、実は、KO負けは、ただの1度も無い。 

 単なる数字に表れない、プロボクサー、阿知和賢の、生きざまが、そこに滲む

 7月30日(火)。東京・後楽園ホール。彼の20戦目の相手は、自ら望んだ戸部洋平(とべ・ようへい。三迫ジム)。

 戸部は、高校、そして大学と、アマチュアで活躍し、国体で、2冠に輝いたエリートだ。

 その当時の戦績たるや、53戦こなして、43勝10敗。

 「スーパールーキー」と、誉めそやされ、わずかプロ2戦目で、元2階級制覇王者の、ワンディー・シンワンチャーに、KO勝ち。

 すでに、ワンディーに、全盛期のパワーは無くなっていたとはいえ、戸部の強さは、周囲の目を見張らせた。

 次いで、3戦目。元東洋・太平洋スーパー・フライ級王者(当時)河野公平にも、堂々と打ち勝ち、判定勝ち。

 ところが、勢いはそこまで。

 東洋・太平洋スーパー・フライ級王者の赤穂(あかほ)亮には、8ラウンド、レフェリー・ストップ負け。

 今年2月11日には、フィリピンから来たリチャード・プミクビークという選手には、1-0で、引き分け。

 リチャードは、東洋・太平洋バンタム級2位と、フィリピンのバンタム級6位の実力者。

 とはいえ、冷静に見ると、完全に戸部は0-3で負けていた。完敗の内容と、言い切ってもいい。

 客席からも、引き分けの採点には、驚きの声が上がるほどで、もろに、ホーム・タウン ディシジョンの悪例だった。

 結局、プロになっての戦績。7戦して、5勝(3KO&TKO)1敗1引き分け。

 本人は、おごってはいない。最近のブログでも、「課題は、山澄です」と、誤字も気付かず打ち込んでいたが、阿知和に対して、油断や余裕は、まったく見られなかった。

 対する阿知和には、華やかな経歴は、見当たらない。出身は、神奈川県横須賀市の、田浦。

 そこ、実は、かつて、遊郭があった街。オカミの目が厳しくなって、相次いで自主廃業してゆく時代の波のなか、数年前には、大正ロマンあふれる古びた建物のなかで、いまだ”営業”しているお店があった。

 阿知和には、ことさら地元愛が強い。横浜光ジムに在籍していた時も、五反田にあるワタナベジムに移っている今も、それは、なんら変わることは、無い。

 あと1歩、いや、あと半歩。ランキング入りに、届かない日々。

 これまでに、なんと都合8人のランキング・ボクサーと試合したと聞く。接戦の、惜しい内容ばかり、蓄積してきた。

 今回は、どういう結果に、なるのか!?

 自身のブログのタイトルは、「栄光に向かって、走り出す」。

 先に書いた田口”ひ弱”良一と、スパーリングする予定をドタキャンした、村中優とも、阿知和は、今回の戸部戦のように、自ら希望して、試合。

 当時、村中は、WBAの9位。結果は、0-3の判定負けだった。

 しかし、展開は、正面から、足を止めて打ち合い。

 多彩な、村中のパンチを受けながらも、がむしゃらに、常に1センチたりとも、後ずさりすることなく、前進、また前進。突っ込んで、打ち込んでいった。

 差は、パンチの的確性と、有効打数。手数だけは、文字通り、優にまさったのだが・・・・・・。

 もっと、優っていたのは、阿知和の闘う気持ちと、気迫! それに、気押された村中は、試合後、思わず、こう漏らした。

 「正直、勝ってホッとしました」

 昨年4月9日の、野崎雅光との試合も、激闘の接戦と、いっていい。

 野崎。この当時、16戦して14勝2敗。KO&TKO勝ちが6という、日本スーパーフライ級5位に位置する、強打者。

 そんな事前の評判は、阿知和にとっては、単なる、ぶちのめす標的に変わる。

 この試合でも、打ち合いまくり、結果、 判定に。1人は、引き分け。後の2人は、僅差で野崎に・・・・・・。

 阿知和は、私にこう言った。

 「強いやつと、やりたいんですよねえ」

 「だって、引退してから、あいつと、(試合)やっておけば良かったなんて、後悔したくないじゃ、ないですか・・・」

 おうおう、ホンマもんの、ファイター。本能の、プロボクサーって、気がした。

 だから、戸部洋平と闘う。勝てば、ランキングは、自然に付いてくる

 よしっ、勝っても負けても、彼を書き表したい。そう、思った。

 本音も、クチをついて出る。

 「ああ、腹一杯、食いてえ!」

 「もう、つらいっすよ・・・・・。今日も、コーラと・・・・」

 彼のブログを初めて見た。

 やはり、他の大半のボクサー同様、一見、グルメか? と、見誤るほどの、料理写真の数々。前日計量さえ終われば、喰える。アレも、コレも。

 文字通り、飢餓感が試合を誘い、食べることへの、憧れが、夢にまで見るほど、超巨大化して、膨らむ。

 「そうそう、そうなんですよねえ」と、うなづく阿知和。

犬を飼ってるボクサーも、多い。 「あっ、ウチも飼ってます」

 そういって、阿知和は、笑った。ちなみに、阿知和のは、チワワなのかどうか?までは、聞きそびれた。

 さあ、7月30日。第6試合。テレビ中継なんぞ、無い。しかし、観客席は9割近く埋まっていた。個々の選手が、一生懸命、手売りした、成果だろう。

 その証明か、目当ての選手の試合が終わると、そのたびに応援者たちが、ゴソッと帰る。

 おいおいおい、まだ、見てってよ。ボクシングって、見ごたえあるんだからさあ~と想うが、他人の足は止められない。

いよいよ、リングに、2人が、上がった

 

 Dscf7494 おおっ! 阿知和(写真左。右側)が、ガンを、飛ばしている! 戸部の顔を、睨みつけている。

 ゴングが、鳴る前から、気合い充分。

 「ああ、アレは、トレーナーがやれって、言うんで」と、試合後の、阿知和。あちゃわ~っ? 本人の、意思では、無かったか・・・・・。

 

 <1ラウンド> の、ゴングが、鳴ったあ!

 

 Dscf7500 阿知和(写真左。右側)が、いくっ!

 

 左ボディが、届く。グィッと膝を深く折り、体勢、低く入って、右狙い。フックを、飛ばす!

 戸部、左ジャブ、飛ばすが、パンチ、弱い。

 阿知和、戸部を追ってゆく。体をくっつけて、ショート・パンチ。逃げる戸部に、右フック。また、右フック!(写真左上。右側)。

 さらに、しつこく、ボディ打ち!

 戸部。明らかに、とまどいの、表情。こんな戦法で、来るのかよ~。予想も、していなかったぜ。どうしたら、良いか、おら、分かんない。困ったなあ、という、カンジ。

 阿知和の繰り出すパンチ。ちょいと、体勢悪く、戸部への痛打、ベスト・ショットには、なっていないが、手数は、1ラウンドから、3対1くらいの数で、まさっていく。

 

<2ラウンド>

 インターバルの間、なんと阿知和サイドのトレーナーが、戸部のコーナーを指さし、何か、言っている。

 挑発!? まさか!

 あとで聞くと、ほら、見てみろ。相手の、反応を、見てみろ。このまんまでいい。そのうち、効いてくる。そう、阿知和に指示していたとのこと。

 阿知和、左右ぶん回しながら、進む。必ず、先制。

 下がる戸部。休むことなく、手を出しながら付いてゆく、阿知和。

 左フック、ヒット! アッパーカット、失敗!

 体、大きく左右に振って、前へ、前へ。

 完全に、戸部のリズムと、コンビネーションを、狂わせている。

 面白い展開に、なってきた。

 

<3ラウンド>

 阿知和、右フック!  戸部の、阿知和へのボディパンチ、届かない。

 阿知和、戸部のリズム狂わせながら、ともかく付いてゆく。ベタベタ、付いてゆく。喰らいついてゆく。

 戸部の、ストレート、ヒット!

 しかし、打たれても、阿知和、下がらない。ひるまない。戸部、足のステップ、下がり続ける。

 

 

 Dscf7549_2
Dscf7550 コーナー近くに詰め寄ると、阿知和。断然、上手い。

 戸部、スルリと、コーナーを曲がって、避けるテクニックを、まだ充分に持てないため、阿知和の独壇場!

 ロープを背にさせ、ストレート、はたまた、アッパーと、打ちまくり(写真左上)。阿知和への、大声援がすざまじい。

 むろん、「洋平!」「行けよ! 何、やってんだよお!」「ぶっ倒せ!」の、叱咤の声も、飛び交い、リングの上で、バチン! と、ぶつかり、はじける。

 阿知和、返しのフック! 打つ、打つ、打つ!

 そこに、戸部のストレートが、スパ~ン!と、決まる。

 喰らっても、喰らっても、付いてく阿知和。喰らい付いてく、阿知和! 

 あまりの気迫と、しつこさに、やはり下がる戸部。喰らいつく、阿知和。

< 4ラウンド >

 いきなり、阿知和。両腕をダラリと、下へ下げ、そして、大きく振った。で、今度は上へ思いっきり上げて、ガッツポーズ。

 と、同時に、ウオ~ッ! と、叫んだ。

 パフォーマンスと、自分に入れた気合い。そう、理解した。

 飛べ! と、叫ばれたら、戸部の前で、大きくジャンプまでしそうだ。

 まあ、挑発とも、とれたが、すぐ、また戸部を追ってく。もう、執念!

 アッパーは、シッパーイ。すぐ防御にまわって、クリンチへ。

 そして、今度は右腕をグルグル回して、またアッパー! また、失敗!

 そんなパフォーマンスに、笑いすら起きない。

 くっ付いてゆく、執念に、ただただ、驚き、なかには、あきれながらも、見入っている観客。

 手数は、圧倒的に阿知和。パンチは少ないものの、的確に当てている確率が、高いのは、戸部。

 ひたすら前への、阿知和。ひたすら、下がって、たまに打つ戸部。阿知和が、低すぎる姿勢のため、アッパーカットを狙っても、低くした頭からの目線が拳に追いついていけず、狙い澄ましてのパンチに、残念ながら、なっていない(写真左下)。

 そのため、空振り連発。

 Dscf7524

 また、くっ付き過ぎるためか、せっかくの左右ボディへのパンチも、腕を大きくしならせ、半回転のスピードにのった加速が無いため、打ち込む、えぐる、喰い込む、までに至っていない。

  実際、試合後、戸部に聞いたところ、「効いては、いませんでした」と言う。むろん、強がりで言ったのかもしれないが、それで、グラッと膝を折り掛けたり、痛さで、顔を大きく、歪めるシーンは見られなかった。

 くっ付きから、一転、突き放してからのボディ打ちは、戸部の絶好の打撃距離になりかねなくて、出来なかったのだろうか・・・・・。

 阿知和の手数の多さと、気迫を採るか? はたまた、数少ないが、戸部の真芯に当てた的確なパンチを採るか?

 これは、3人のジャッジの個人的視点と、判断が分かれるところだろうなあ・・・・。

 

< 5ラウンド >

 Dscf7502

 このラウンドに入り、予想もしないジャッジが、待ち受けていた。

 体を低くして、付いてゆく。喰らい付いてゆく。そして、パンチの振り出しと共に、阿知和が、体を上げていたために、頭が何度も、ぶつかる。

 Dscf7510

 この”戦術”なら、止む終えないし、さほどのヘッド・バッティングとも、思えなかったのだが、中村レフェリーは、なんと、阿知和に故意のバッティングがあったと、認定(写真上)。

 なんと、減点1を阿知和と、陣営に告知。ジム会長の渡辺均は、珍しく声を大きくして不満と、抗議の声を上げた。

 阿知和は、引き続き、低い体勢から、コーナーに詰めて、ショートパンチを連打。それを、うまくさばき切れない戸部は、クリンチ。

 < 6ラウンド >

 阿知和は、減点を取られたことも手伝い、ますます必死になる。

 コーナーに戸部を詰め、ワンツーを打つなかで、必死さゆえに、上からの、振りおろしパンチが、思わず、戸部の後頭部に当たる。故意ではないが、当たった(写真左下)。

 Dscf7521 阿知和は、また注意を受けてしまう。

 彼の精神状態を考えると、なんとも、やりきれなくなる。必死さが、伝わってくるだけに・・・・・。

 このラウンド終了しての、インターバル (休憩)時、戸部の右目上が、偶然のバッティングで、切れたことが、アナウンスされた。

 

 < 7ラウンド >

 両者から、期せずしてクリンチ。疲れも、ある。

 払う、阿知和。戸部のパンチ、空を切る。

 互いのパンチ、ブンと、空を切る。

 気持ちで、はるかに勝る、阿知和。コーナーへ、戸部を押し込むと、連打、連打、ヒット!

 戸部、またも空振り。

 必死に喰らいついてゆく阿知和。もう、メチャ振り、めちゃくちゃ!

 気持ちが、パンチを、前へ、前へと、出させている。もう、それだけ。

 ラウンド終了後、阿知和。少し、足元が、つまづくようにしながらも、ガッツポーズ!

 客席に、アピールか。

 精も根も、尽きては、まだまだいない。

 まだ、やりきってない、よな?

 このままでは、こと、採点は、きつい。

 

< 8ラウンド >

 「ラウンド、エイト! ラスト、ラウンド!」

 リング・アナウンサーの声が、高らかに、会場に響き渡る。

 阿知和、相変わらず、低く入り、体付けて、打つ。

 また、ヘッド・バッティングを、注意される。

 そうかあ? 今度は、そう見えないけどなあ・・・。

 阿知和、下がる戸部を追って、コーナーに詰めて、快心の右フック、ぶち当てた!(写真下)

 

 Dscf7550_2 パンチ、喰らって、激しく揺れる戸部の、茶髪。

 その流れの直後だった!

 また、阿知和が、ヘッド・バッティングしたという理由で、減点1!

 ホントかよ? 今度は、そうは、見えないけど。

 ここで、計2点減点ということは、阿知和に、お前、負けだ!と、宣告してるかのようなもの。

 気を取り直し、振る、振る、腕、フルに振りまくる、阿知和。

 応戦する、戸部。だが、空振り目立つ。

 戸部の足に付いてゆく、阿知和。

 コーナーに詰めるや、フック、ヒット! 次、空振り。めげない。腕、振る振る、フル回転。

 わ~つ! という、大歓声のなか、終了を告げる、鐘が鳴った。

 Dscf7555_3右腕を上げ、ガッツポーズで、プロらしく、勝利をアピールする阿知和(写真上)。

 この試合。ホントに、やりきったか? 練習したこと、やり切れたか?

 これじゃあ、やりきれないんじゃないか? 内心は・・・・・・ 

  判定への、採点が、読み上げられてゆく。

  77-75。77-73.そして、78-72.

 3対0の、判定負け。

 4と6? それほどの差だろうか・・・・・・

 もし、あの不可解な減点が無かったなら、1人は、77-77。

 2対0の、負けではあるものの、いつものように接戦だったことを、偲ばせる結果となったに、違いない。

 Dscf7559_3 腕をレフェリーに挙げられ、勝利のアピールをされてる前での、阿知和の”真情”を想うと、何度見ても、胸が詰まる(写真左上)。

 中村レフェリーに、あの減点について、聞いた。

 「あれは、私で無くとも、だれがやっても、取るでしょうね。あの姿勢が、戦法だということは、分かったうえでもねえ・・・・」

 控え室での、阿知和に会いに行った。

 Dscf7567
 

 顔面。とりわけ、ヘッドバッティングの影響か、頭の左半分を大きく.腫らし、うつむいていたが、ポツリ、ポツリと、話し始めた(写真上)。

 「くやしいよ」 「全力、出したよ」 「俺、あきらめないっすよ!」

 「(あの作戦で)チャンス、ものにしたかった」

 「ホントは、倒してみせたかった」

  「ガッツポーズですか? 客を、盛り上げようと思って」

 「レフェリーは、公正な立場なんだから・・・・・・」

 「相手の? パンチ力、無かったですよ」

 「俺は、倒してやるんだと、上がったのに・・・・・・・」

 あとは、言葉にならなかった。

 彼から、ひとつ、聞かれた。

 ---どう、でした?

 感動しました。あなたの、気迫と、必死さが、伝わってきて・・・。

 そう、答えた。

 それは、お義理でもなく、本音だ。

 それが、ここまで、書かせた。グィツと、後押しさせた。

 戸部は、言った。

 「あんな戦い方をして、向かってくるとは、思ってもいなかったので、どうしょうか、どうしたらいいかなとか、思ってるうちに、どんどん、ラウンドが過ぎて行ってしまって・・・・・・」

 「ホント、勉強になりました。次へ向けての、良い勉強になりました」

 

 この今日のような戦法では、絶えず、ヘッドバッティングの注意と、負傷と、減点の危険性をはらむ。ボクシングは、倒さない限り、「採点競技」に、良くも悪くも、すげ変わる。

 どのようにすれば、ベストなのかは、1記者には、今は、思いつかない。

 ただ、あと1歩どころか、半歩で、相手を引きずり降ろせるチカラを、どう展開して、結実してゆくのか・・・・・

 しばらく、じっと、見つめ続けていきたい

 阿知和賢の、気持ち、気迫が、熱いままならば、だが・・・・・・・

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 ≪ 2021・1・16 追記版 ≫

 生中継の、後楽園ホールからの、ボクシングの試合。

 誰を目当てというのではないが、視聴。

 気になるボクサーがいたら、原稿を打ち込む手を休めて、キッチリ、目を上げて、試合展開を見つめようとしていた。

 第3試合。 ん?

 懐かしいボクサー名が、目に付いた。

 上記、7年半前に、たった1本、1試合ではあるけれど、記事化した、阿知和賢が、出ていた。

 ・・・・・すでに、34歳。正直、まだ、やっていたんだ…・・という、感慨。

 当時で、19戦。

 本日、住田愛斗との試合までで、もう、32戦も経験していた。 勝敗、戦績。

 32戦して、12勝、うち、4TKO,15敗、5引き分け。

 今日の試合は、コロナ禍で、試合が延期や中止が続き、1年7か月振りだとの、アナウンス。

 住田は、27歳。くすんだ、金髪。

 スーパーフライの規定体重で、8ラウンド設定。

 ゴングが、鳴った。

 互角の試合展開ながら、4ラウンドと、5ラウンドに、住田の、当たれば儲けモンという、カンジの、ラフながら、大きい、左フック、もろに喰らい、足元、ふらつき、ひざを深く折る。

 しかし、今も、変わらず、絶対に安易に倒れない

 根性が、先だつボクサー。

 打たれたら、倍にして、手数多めに、「倍返し」

 打ち返す、必死の根性は、今も、変わらぬままだった。

 最終、8ラウンドまで、もつれ、また、アタマがぶつかり合う、バッティングが、レフェリーに指摘され、互いに、注意される。

 阿知和の、ファイティングスタイルだと、どうしても、そうなる。

 意識しなくても、故意でなくとも、そうなりがち。仕方ない、か・・・・。

 勝負は、判定に、持ち込まれた。

 最初の1人、77―75で、住田。
 ということは、次は、・・・

 2人目。77-75で、阿知和。

 そして・・・・・

 3人目が、76-76.

結果、ドロー。引き分け。

 左フック打ち込まれても、必死に、ひたむきに、打ち返し続けた、ファイティングスタイルが、功をそうしたか。

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 試合終えて、リングを降りた時、気になることを、阿知和がした。 

 キチンとリングに向けて、カラダを振り返り、深く、一礼したのだ・・・・。 

ひょっとして、この試合で、引退のココロづもりであったのか。

 リングに、別れを告げた・・・・・つもりか・・・・

 もう、34歳で、ランキング17位。

 将来は・・・・透けて見えているはず。

 ともかく、久しぶりに、偶然にせよ、観た雄姿。

お疲れ様でした。