候補作、5本。読んだ。
そう、「芥川賞」の。
近年の、出版不況。本屋が、どんどん、つぶれていっている。北海道の歌志内市など、市内に一軒も本屋が無い街も、どんどん、どんどん増えていっている。
そんななか、小説の新人賞が、年齢が若い子や、タレント的なギャルに受賞させて、マスコミに興味を惹かせるなど、あざといまでに、策を弄して頑張っている。
しかし、活字離れは、いかんともしがたい。歯止めが、きかない。
つい最近、お笑い芸人というより、単なるお笑いタレントの書いた小説を「文學界」が掲載。
いつもは、刷り部数、わずか1万部。ほかの、小説誌も、大同小異だが、なんと完売。7000部、増刷した。
普段、小説など読んだことも無い若い層が買って行ったとのこと。良い傾向ではあるが、だからといって、人気者の名前におぶさって、ゴーストライターが書いた本を、さも文化人づらして、出版するような愚は犯さないで欲しい。
さて、前口上は、このくらいにして。と。
5人の小説の紹介をしながら、受賞するであろうと思われる本命と、ひょっとして、こちらになるかも?という、対抗馬もお知らせしよう。
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細かく説得力あるように、書きつづっていくつもりで、いたのですが、相当時間がかかりそう・・・・・・で。
で、そんなこんな、打ち込んでいる間に、本日、1月15日、午後5時から、中央区築地にある料亭「新喜楽」で、審査が始まっている。
おそらく、該当者、無しは、無いであろうと想う。
ずばり、芥川賞受賞者は、高橋弘希。
受賞作は、「指の骨」。
高橋は、34歳。普段は、ロックバンドの、ミュージシャン。本名は、高橋弘、かもしれない。
この小説を書くために、2年間、バンドに参加せず、まさに、打ち込んだ。
検索すると、いかにもロック!という髪型、風情。
小説の舞台は、太平洋戦争真っ只中の、南洋の島の、野戦病院。
高橋によれば、「昭和17年の、ニューギニアを想定して書いた」とのこと。
主人公は、ケガをして、野戦病院に入っている。そこから見える半死半生の兵士たちの姿と、心情。戦地のサマが、緻密に書き込まれており、筆力は群を抜いている。
参考文献、10数冊。しかし、小説は一つも無し。
「想像力を膨らませて書いてみた」と言う。
この作品で、新潮新人賞をすでにとっていて、「その実力は、群を抜いている」と評された。
戦後、今年70年という節目も後押しして、選出されそうな気がしてならない。
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対抗馬は、まだ22歳の高尾長良(ながら)。「影媛」(かげひめ)。
なんと、舞台は日本書記が書かれた時代。伝説?の創った悲恋物語なのだが、知る由も無い、あの当時の言い回しと言葉遣いが、キチンと書き込まれている。したがって、ルビも多いのだが、気にもならず、ぐいぐい読ませる。
NHK大河ドラマのように、コトバ遣いも、髪型も、所作も、登場人物の設定も、多岐に渡ってデタラメ! ということは、まったく無い。
始まったばかりの、「花燃ゆ」など、その典型! 低視聴率は、当然だろう。
それにしても、高尾。ただ者では無い、文章力。
彼女は現在、京都大学の医学部の学生だ。
20歳で書いた前作が、やはり高橋と同じく、「新潮新人賞」を受賞。同賞、史上最年少だったとのフレコミ。
そこでも、「十七歳」「一六〇cm」「三五kg」「赤豬子」など、奇をてらった、策を労した文章が展開される。
1作ごとに、狙いを定めているところが、今後に期待も持たせる。
はたして、選ぶ作家センセたちが、どれをお気に召すか?
高橋、そして高尾。ともに、芥川賞の文藝春秋社とはライバルとも言うべき新潮社の新人賞の受賞者。
だから、選ばれ・・・・・なかったな~んてこたあ、無いでしょうねえ・・・・
んにしても、テレビドラマ「ゴーストライター」。
デフォルメし過ぎの感もあるが、面白い。
直木賞も含め、誰が受賞するのか、分からないが、まさか、ゴーストライターはいない・・・・でしょうねえ・・・・・・
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はずれました!
予想が。受賞した人は、小野正嗣(まさつぐ)。
作品は、「九年前の祈り」
カナダ人の男と同棲していた女性が、妊娠し、男児を産む。
が、別れてというか、捨てられ、生活も都会では苦しくなり、意を決して、彼女の故郷である、九州の大分県にある田舎町へと、男児の手を引き、還ってくる。
いわば、35歳の出戻り子持ちを迎える父母、周囲の目。
そこで、9年前出会った女性との想い出もからめつつ・・・・というストーリー。
読みやすく、大分弁が匂い立つようだったので、ひょっとして、小野の郷里はその大分?と思ったら、ぴったんこ!
そうだった。小野は、今、立教大学の、昔で言う助教授。
教鞭をとりながら、すでにこの芥川賞の候補になること、今度で4回目。
苦節・・・年ということだが、読み終えてみて、だからどうしたの? という印象が消えぬまま。
おっ!とか、えっ!というような、どんでん返しとか、ありきたりの展開にドラマがあれば、と。
もしくは、最期に、滲むような情景が行間に浮かび上がれば・・・・
それが、みられなかった。
んんん・・・・・予想は、むずかしい。今後は、予想はよそう。