今を去る、2016年、1月12日。31歳の茶髪、というより、もろ遊び人風、金髪会社員が、「児童福祉法」違反などの容疑で、警視庁渋谷警察署に逮捕された。
児童!????
虐待でも、したんかいね?
ところが、逮捕事実は、まったく違う。
その男性が、「出会い系サイト」で知り合った17歳の、とても腰が軽いギャルに、「援デリしませんか?」と持ち掛けて、快諾された。
決め手は、この追加の一言。
「俺とだったら、もっと高いバックだよ」
その子は、その意味することは知っていた。ま、そ~ゆ~子であったわけさ。
( 渋谷を、かっ歩する、超観に、ミニスカ女子コーセー )
で、昨年3か月間。集中して、全開、解放、あへあへ、そ~れ、ぱんぱんぱん。
男が、17歳の女子を装って、ネットとサイトで、次々と客を募りまくった。
「売春」場所は、渋谷の道玄坂界隈に、ズラリと並ぶラブホテル。
結果、100人の客とセックス売春。ほぼ毎日としても、平均1人強。時には、まとめて2~3人。連ちゃんで、膣の渇くヒマも無い日も、あったようだ。
値段は、2万3000円。ま、高くも無く、安くも無い。当時の、相場料金といったところか。
17歳のプロ顔負けの売春婦の手取り分は、折半、5分5分、5割。
吉本興業でも、明石家さんまや、ダウンタウンの2人ぐらいしか、もらえない、5分5分の、ギャラ。それも、取っ払い。税務申告、一切しない、女子コーセー。
つまり、1万1500円。現ナマ、いただき。100人ならば、膣、締めて115万円。バック体位は、嫌いでも、キックバックは、気にいった結果の産物。
「援デリ」、つまり、援助交際風味・味つけデリバリー売春したのは、この子だけではなかった。彼女の友達か、知り合いか、男が集めた女子コーセー5人も、売春婦に転じた。もう、あっけらかんと、短時間で稼げる、バイト代高給感覚。
使って減るもんじゃ無し。性器、収縮自在。
この5人も、せっせ、せっせ、セックス。
総売り上げ、警察発表によれば、2250万円なり。
つまり、およそ900人の客をとった。女子コーセーの方が、人数多くとっている計算となる。
で、2250万円のうち、半分は彼女たち、6人の財布にしまわれている。
カネを払ってもらうどころか、逆にセックス後に客に巻き上げられることも無く、シャワーを浴びている間に、財布の中から学生証を盗られて、脅かされることもなく、性交事業は、無事成功していたのは、不幸中の幸いと言うべきか。
しかし、客からもれたのか、他店からのチクリか、クチも腰も軽い6人の子から、もれ伝わったのか、警察にばれて、御縄頂戴となるハメハメに。
容疑事実内容は、もろに売春斡旋。
しかし、売春婦に未成年の女子コーセーがいたために、児童福祉法違反などの罪に問われることになった。
さてさて、ここからが、書いておきたいこと。
逮捕、拘留、身柄送検、起訴、公判請求されたのは、当時、31歳の金髪会社員、1人だけ。
未成年売春婦たちは、なんと「被害者」として、事情聴取されるだけ。拘留すらも、されていない。
稼ぎまくった1125万円は、1円も、没収されることもなく、彼女たちのフトコロに納まったまま。1人平均、200万円弱の収入となった。
この事件もそうなのだが、別に6人とも、金髪男に監禁されて逃げ出せなかったということも無く、売春のカネを全額巻き上げられて、ひどい目に合い続けていたというわけでもない。
だが、一方は「売春を無理やりさせた」加害者。かたや、女子コーセーや、17歳のプータローは、「売春をさせられた、かわいそうな児童」の「被害者」にと、位置づけされる。
例え、ソレで喰っている、不良少女、非行少女だとしても、法的には「児童」の年齢の、枠内に入るわけ。
私の取材経験のなかでは、彼女たちは「被害者」として、「事情聴取」されて終わる。
また、「買春」した客もまた、しっかり事情聴取され、「悔悛」するまで、たっぷりとしぼられるが、調書こそとられるものも、逮捕までは、めったにされない。
めったに、というのは、先に書いた、売春婦におカネを支払わないどころか、逆に奪った場合や、暴力を行なった場合には、別の罪で逮捕されるからだ。
ネット上では、質問箱で、客もまた全員逮捕されます、などとしたり顔で答えたりしているのを、先日見かけたが、間違い。
だから、ネットのウソはこわい。調べもせず、シロートが勝手に想像で書き、打ちまくる。そんなモノを、信じ込んでしまう愚か者も、また、いる。
もし、そうならば、今回1000人近い客が、逮捕されているはずだ。
この現実の事実。コレを読んでくれた方、「被害者扱い」について、どう想いますか? 理解出来ますか? 正しいと、思われますか?
昨年、似た事件が起こった際、警視庁に電話取材。風俗の取り締まり担当へ、直接つないでもらった。
出たのが、なんと、若い女性刑事。
一瞬、えっ! こりゃ、細かく聞く価値は、大きい!と、直感。
---今回の、売春事件なんですが、まあ、経営者が逮捕されたのは当然としても、売春をしていた未成年の子や、20歳台の女性たちも、逮捕、取り調べはされないんですか?
「ええ。自分の意思に反して、売春をさせられたという被害者として、事情はお聞きしますが」
---でも、カネは稼いだわけですよね? 拘束、監禁、または、はく奪されたり、だまし取られたわけでも、なさそうですよね?
「まあ、そうですね・・・・」
---拘束、拘留も・・・されない?
「そうですね、あくまで被害者というくくりですから」
---女子中・高校生の場合、不登校だったにせよ、通学していた中・高校には連絡は入れない?
「そうですね」
---それは、どうしてですか?
「個人情報との兼ね合いもありますしね、そこまではする必要性が無いとの判断に基づくものです」
---親御さんには、事情聴取が終わったあと、引き取りにきてもらおうと、連絡は入れますよね?
「まあ、そうですね」
---そうすると、心配して、引き取りに飛んでくる?
「・・・・・・・・まあ・・・・・どう言ったら良いのでしょうか・・・・。ケース・バイ・ケースですね」
---あきれ果てて、またか!と突き放して、来ない親御さんもいる?
「まあ・・・・・・そうですね」
---何度も、同じ子が、被害者として、事情聴取されていた場合、それでも逮捕はされない?
「そうですね、あくまで先程申し上げたように、被害者というとらえ方ですから。それは、成人の女性でも同様です」
「ただねえ・・・・またですか、と注視はしていきますよ」
こちらの意を汲んだのだろう。女性刑事は、自らこう説明し始めた。
「私個人としては・・・・確かに、想うところは、ありますよ」
「例えばですね、その女性たちが個人で、路上で自ら客引きをして売春をしていたことが現認された場合は、それはもう、売春防止法違反等々で、逮捕、拘留致します。それ以外は、微妙ではありますが、被害者という扱いとなります」
う~ん・・・・・。今回の事件も含め、なんと未成年の非行少女、不良少女、ズべ公、そして売春婦は、日本の法律区分によって、驚くほど手厚く守られているんだろうか・・・・・・・・・・。
ハナシは、さらに、半年ほど前にさかのぼる。
華の新宿、ネオンきらめく歌舞伎町に、ふらりと取材に赴いた。
今の、オモテ・ウラ、それぞれの風俗の実態はどうなっているんだろうか?と。この目で、見聞きしておきたいと想ってだ。
定点観測のごとく、観ておく。
相変わらず、界隈を歩く客は、まだまだ多い。そして、闇に身を隠すようにして、ポン引き、客引きも、まだまだ多い。ボッタクリの店の、跡を絶たない。
2019年、7月の今日までに、JR立川駅界隈で、ポン引きの男たちと、ウソを言って、ボッタクリの店に連れ込んだ、男女6人が、逮捕された。
駅頭の、ビデオ防犯カメラに、連日、連夜。その「お仕事ぶり」。帰宅を急ぐ乗降客に、付きまといの姿が、映り込んでおり、もう、見逃すわけにはいかないと、判断され、いっせい逮捕となった。
もともと、都条例により、客引き行為は禁止され、摘発の対象のはず・・・・なのだが、そこはもう、イタチごっこ。
客引きも、喰っていかねばならない。
とりわけ、かつてファッション・ヘルスに取って代わって、隆盛を極めた「キャバクラ」は、客の9割が客引きの連れてきた客。
それによって、店は成り立っている。おいそれと、捕まっても、客引きをやめるわけにはいかない事情が、そこにある。かつて、流行っていたころは、客引き専門の、人間がいた。
店に連れ込んでくれた客数と、客単価数によって、キックバックがあった。
俺は店に頼まれたわけじゃない。あくまでフリーだからと、個人的な稼ぎでやっただけと、警察に捕まった時に主張。
店は難を逃れていたが、近年、法改正、解釈を変えた警察。時々、いっせいにパクル。
「厳しい世の中に、なったすよ、ホント」
ある、ベテラン客引きと話す。
「まだ街に客が来ているように見えます? いやあ、こんなもんじゃなかったすよ。流行ってた時の、今は10分の1じゃないすかあ・・」
「あのね。キャバクラって、客好みの良い娘(こ)が、色々と数多く揃っていれば、なんとか持つもんなんですけどね。その娘たち目当てに、馴染み客がスケベ心、丸出しにして、足しげく通って来るようになれば、しめたもんなんですよ」
「ところがねえ・・・・・」
---どうなったんですか?
「そういう人気ある娘に限って、連絡も無しに、ある日、突然、ぷっつりと辞めて、来なくなっちゃう」
風俗嬢との約束、日時、契約などを守らないのは、残念ながら、もはや常識と言い切って良い。
AV女優、ヘルス嬢、デリヘル穣、クラブ・ホステス、そしてキャバクラ嬢。
当たり前の常識が欠けてるから、風俗でしか、働く場がない。
遅刻、無断欠勤、来たり来なかったり、平気で、その場限りの、バレるウソをつく。取っ払いしたら、消えちゃう。
なもんで、縛りをかけてきた。と言っても、SMじゃあない。
給与は、月払い。前借りは、拒否。遅刻や、無断欠勤する娘には、罰金や、大幅減額を課す。
華やかで、あでやかなドレス貸衣装代も、給与から大きく、さっ引く。
だから、久しぶりにテキトーに、悪びれず出勤したら、給与もらえるどころか、逆に、引かれまくって、借金が膨れ上がっていたキャバクラ嬢なんて、掃いて捨てるほどいる。
数年前、その減額が不当だと主張して、風俗嬢が一致団結して、「労働組合」を組織して、もらえるべきおカネを取り戻そう・・・・なんてことがニュースになったことがあったが、いつの間にか立ち消えた。
そりゃそうだろう。本名、住所、本籍、現住所、生年月日、生い立ち、すべてひっくるめて、隠し通して生きてきた娘が、組合結成で正体さらして、戦えるわけがない。
欲しいのは、目の前の、現ナマだけ。ヒトを、信用しない。平気で、裏切る。手のひら返す。悪気は、カケラも無い。
「でさあ、あいつらには、やられっ放しだよ!」
ーーーなんで?
「外で、馴染み客と逢って、商売してんだよ。何人もの娘がさ。もう、商売あがったりだよ」
何人もの他の客引きの人間に、突っ込んで話しを聞いてみた結果、前・元、人気キャバクラ嬢の「営業」手口は、こうだ。
お店でお仕事してる間に、自分に気の有りそうな客や、自分とやりたくて仕方がなさそうな顔をしている客の、名刺戴いたり、携帯電話番号や、メール・アドレスを聞いておく。なるべく、ひとりでも多くの客に。
で、勝手に無断でお店を辞めたとたん、3台もの携帯をあやつる。
1台目は、自分のプライベート用。コレは、問題なし。
2台目は、自分に気のある客用。
お店の時の、源氏名で電話かけたり、メールしたりして、食事をおごってもらい、セックスさせそうな素振りを振りまきつつ、多額のブランドもののプレゼントもらっておき、質屋や買い取りショップで、速攻で売り払って現金化。
しつこく迫ってきたら、携帯の番号を変えるか、番号通知されても、出ないまま、他の携帯に変えて、連絡を自ら断つ。
そして、3台目。2台めの顧客の中から、1発やらせれば、高額をくれると踏んだ客用。
早いハナシが、高級コールガール、はたまた高額売春婦。
カネの切れ目が、縁の切れ目。ある日、ポイと顧客を携帯とともに捨てる、代える。
「ねえ、こんなのが一杯いるんだよねえ・・・・」
この売春行為、自由恋愛? 児童福祉法に抵触?
今まで貢いだおカネ返せ!なんて言われて、殴られたもんなら「被害者扱い」に?
いいのかなあ・・・・現行法でさあ・・・・・・
5月、またまた、類似の事件が、報じられた。
再び、思い切って、警視庁の、風俗取り締まりの係に、つないでもらった。
しばらく待たされて・・・・・出た。
個人情報や、捜査に支障が有るので、何も言えないの、繰り返し。
ははあ・・・・待たせてる間に、逆探知して、こちらの電話番号、割り出してやがんな。
こちらを、逆に、風俗稼業の人間と誤解し、探っているなあ・・・・と、察知。
無駄骨、嫌なので、電話切った。
逆に、掛かっては、こなかったが・・・・・。、