たった1人の失踪のために、捜索に駆り出された警察官、なんと60人!
ソレは、その人間が、静岡県警の、刑事部長だったからに、他ならない。
伊藤博文(いとう ひろふみ)、58歳。
かつて記事化したような、北斗市の男児のように、一般人ならば、探しても捜してもみつからなかった場合になって、ようやく大規模動員を掛けるのが通例。
だが、この人物は、たたき上げの警察官僚、それも、お偉い「警視正」。
だったから、こんな態勢を敷いた。
行方不明になったのは、4月10日(月)の、午後9時過ぎ。
当日、県警で勤務を終えた伊藤は、午後5時20分過ぎ、退庁。
ジョギングや、山歩きが趣味と自認する伊藤は、自家用車や公用車での送迎を嫌い、いつも歩いて、県警に通っていた、いわば庶民派。
ジョギングの延長がこうじて、娘とマラソン大会に共に、親子して出場するほどの健康体。
先月の5日、地元の「静岡マラソン」にも出場していたほどだ。
いつものように、そのまま、静岡市葵(あおい)区にある自宅へ直帰。遅くとも、午後6時前には帰宅し、その後、夕食を済ませている。
やがて、午後9時過ぎ。
手には何も持たず。財布も携帯電話も持たず、家を出た、と言うより、飛び出した、と言う表現の方が当たっている。
ちなみに、携帯は個人の私用と、職務連絡用の2台を常に持ち歩いているのだが、その両方とも家に置いて出ている。
自分の身元が判明する物は、ポケットに何も入れず。愛用の赤いジャンパーを着て、出ている。
発見されたのは、3日後の本日、午前9時ごろ。
自宅からも見える、「賤機山(しずはたやま)」に登る農道からはずれた、20mほど、小道を降りてゆく林のもとで、首つり死体となっていた。
発見し、119番通報したのは、朝の散歩をしていた山裾(やますそ)に住むオバサン。
消防署から通報を受けて、すぐさま警察車両のワゴン車が、現場に到着。それも、2台も。
伊藤刑事部長と、顔や衣類で、確認。死体に、ブルーシートを掛け、外や空からは見えないように覆った。
息、呼吸は、すでに無かった。
他殺や、他人による手が加わった末の死亡の可能性は無いという。
発見したのは、先述の人の他に、今年は高値で取引されていると言われているタケノコを掘り出しにきた男性もいた。朝、9時前であった。
その際には、赤いジャンパーから、カラダが抜け落ち、ひももほどけてしまっており遺体とおぼしき全身は、首に絞められた跡が残っており、うつぶせに倒れていたという。
死後50時間以上経つと、自然条件も重なり、ひもがゆるみ、ずり落ちる可能性が大きい。
こういう事実関係にご興味の有る方は、今は故人となられたが、生前インタビューもしたことが有る、東京都の元・監察医、上野正彦の「死体は語る」を始め、彼の書いた類本がでているので、恐るおそるでもいいから、読まれたら良い。
なにしろ生前、ふとしたことがキッカケで、死体を見ることになり、以来、2万体あまりの真の死因など、ありとあらゆることを仔細に渡って調べ尽くしてきた。
むろん、亡くなった人物の名前は書かれていないものの、実例を挙げて列挙されている。
文庫本化もされており、一読を薦めます。
さて、驚いた発見者は、
死亡が感じ取れたので、「人が死んでいます。首つり死体です」と、119番通報。
そこから、警察へ連絡がいった。
自宅から、距離にして2キロ。
普段、趣味の山歩きのコースでもあった。
死まで考え、家を飛び出た際、すでに自殺を心に決めていたとさえ思える動き。
伊藤の妻は、夫が家からいなくなったあと、外へ出て、捜してはいない。
夜、それも明るい街灯も少ない一角とはいえ、あわてふためいて、知り合いに、そちらに行ってないか?と、電話で当たることもしていない。
家出状態は、何も今回が初めての事では無い。
無い、とはいえ・・・・・。まだ、4月の夜。外は、暖かくはない。
妻や娘たちは、一睡もせず・・・・ということは、まるで無かった。
妻が、県警へと夫のことを電話連絡を入れたのは、なんと、夫が失踪した11時間後の、翌日の午前8時過ぎ。
「夫は、今日出勤しません」
あわてふためいた印象は、感じられなかったと言う。
「詳しくは、家に来てください」
極めて、事務的、冷静な口調。
その間に、何があったのか!?
伊藤は、北海道の夕張市の生まれ。父親が炭鉱夫だったが、廃坑になったため職を失い、家族と共に、静岡県に移住。
静岡県新居高校を卒業後、彼は警察官の試験を受け、交番勤務。以来、ノンキャリアとして出世街道一筋に歩んできた。
浜松中央警察署の署長を経て、昨年の3月から県警の刑事部長に着任。
とりわけ、暴力団壊滅に手腕を発揮していた。
そんな彼が、夜の9時に家を飛び出たが、玄関から出てゆく姿を妻や、同居している娘2人は見ていない。
実は帰宅後、妻と激しい口論をしている。
妻自身は、近所と親しい付き合いや、挨拶、世間話はしないタイプ。気性や性格が、かなり激しいと言われている。
らつ腕の刑事部長と言えども、性格はおとなしく、妻に激しく言われっ放し。
なお、明治の偉人と歴史の教科書に出てくる、伊藤博文。
こっちは、「ひろぶみ」と読む。
同姓同名ながら、すでに以前記事化したが、この男のドスケベさは、ハンパじゃない。
自身が公言しているほど、芸者遊び、セックスが3度のメシより大好き。
まだ10代の、芸者の卵の15歳の少女まで身請けして、囲って、自分の愛人にしたほどだ。
だが、平成の伊藤博文は、そっちの方は、マジメ一筋。
口論のタネは、娘2人の教育問題に、共に抱える両親の介護の問題や、アレコレに飛び火していったと聞く。
アタマを悩ましているのに、激しくののしられても、パワハラだ、と、逮捕するわけにもいかず・・・・・・。
ついに、ついに、何もかも嫌になり・・・・思い詰めてしまった。
この刑事部長の死。
よくある警察官の拳銃自殺と同様、「事件性は無い」という、警察の常套句で、詳しい会見や、事情説明が無いまま、幕を閉じさせる可能性が大きい。
日本一のわがまま妻や、鷲鼻わがまま子にも、何一つ言えず、言い返せず、教育すら出来ず。それでも、後退子、ならぬ「皇太子」と呼ばれている57歳にもなった中年の甲斐性無しが、またまた、単身で外国へと旅立った。
こんなだらしなく、カミさんとブスめの尻に敷かれている気弱な男が、やがて「日本国民の象徴」になる。
いやはや・・・・・冗談じゃない。
男は、強くあらねばならない!
そう痛感した事件の背景、でした。
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< 2017・4・14 午後 >
わざわざ追記しようと考えたのは、この事件の、意外や少なかったコメントを見かけたから。
今回の、「事件性無し」で決着した「首つり自殺事件」。
それも、通常の一般人と違い、地元の警察官僚の首つり自殺であったため、「プライバシー」も相まって、極めていつもより少ない情報。
そのせいもあり、どうやら、コメントをした人達は、推理小説好きや、疑惑、大好きの志向の方たちが目に付いた。
私も、先の取材記事で触れた、警察官の、とりわけ署内や交番内における短銃自殺。
そのことに関しては、事実の隠ぺい疑惑、100%と言い切っていい。
だが、今回の件に関しては、取材の結果、疑惑はありません。
この刑事部長が、浜松中央警察署の署長時代以前から、暴力団壊滅に熱意を持っていたことは、事実。
だから、取り締まられる側の暴力団に恨まれていて、夜、家を出たのを見計らって、路上で拉致されたとの、コメント推理。
車中で首を絞めて、その後、賤機山の山中の林の中に、改めて吊るして去ったと推理・・・・・したいらしい。
たたき上げの警察官は、段を取らずとも、署内の柔道場で稽古を重ねなければならず、そうそう安易に、車に引きずり込まれることは無い。
同じ刑事部長でも、上級国家公務員試験に合格し、いわゆる「キャリア組」と呼ばれる、捜査現場に一度も出ることなく、出世の階段を昇り詰めて行くタイプであれば、剣道や柔道の経験が無く、拉致された場合、叫びはしても、抗う他、手だては無いに等しいので、その場合のみ、可能性はある。
だが、伊藤博文は、たたき上げの、ノンキャリア組。
また、絞殺したとなると、ひも、ロープ、ないし、両手を使って絞め殺す。
そのようにして、車で運び、現場に遺体をおろし、再び、首つり自殺に見せかけようとしたという、推理について。
ひも、ロープ、手。
それぞれで、首に残る跡が違うもの。
また、その跡から、推定ではあるが、死亡時刻がほぼ正しく、割り出せる。
一度絞めて、さらに、再び吊るした場合、自殺による首に残る跡とは、まったく違う形状となる。
また、ニュースで、山に登る「農道から20メートル下で、遺体が見つかった」と報じたことにより、農道から突き落としたと誤解した人もいるようだが、それも勘違い、間違い。
記事中に掲載した写真を見て戴ければ判明出来るが、農道から小道があり、そこに歩いて降りていけるのだ。
また、もし、犯行が暴力団員も含め、他殺であれば、農道から降りる際の、運んだ車両の車輪の跡、伊藤以外の足跡が、人は死ぬと、遺体が重くなるため、2人以上で運び出し、さらに吊り上げねばならない。
周囲は林が、うっそうと茂っており、複数の足跡、並びに動いた移動の際の、乱れた足跡が多数残っていて当然なのだが、ソレ、全く無かった。
また、先述の発見し、通報したオバサンによれば、赤いジャンパーが木に引っ掛かっているように見えたとの証言。
また、現場にロープが落ちていたというのは、推定自殺時刻から58時間前後が経過しており、首に絞め、引っ掛けていたロープが、時間経過と、風雨、日照、温度などの経過により、ほどけ、ずり落ちたものと想われます。
さて、家庭内での口論。相当激しいものであったようです。
なお、コメントを寄せていたなかに、元、故・警察官Kの本を読めば分かるとのモノもありましたが、実はK。警察官の職務経験、全く無い人物であったことも、一応、書き添えておきます。
冷えた夫婦関係・・・・・・
もう、これ以上は、まさに「プライバシー」に、深く踏み込むことになるので、止めます。
夫の退職金と慰労金は、いずれ手にすることは出来るでしょうが、保険金、掛けていたとすれば、自殺と認定されたことにより、まず、最低金額しかもらえません。
度重なる夫婦げんかの代償は、とんでもなく大きなものについた。
そういうほか、ありません。
合掌・・・・・・・
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< 2017・4・20 追記 >
私のこの記事を検索なさっている多くの人の中の数人が、「伊藤博文 刑事部長 不倫」というキーワードで探りを入れているようなのを昨夜、見かけた。
ん? ホンマかいな?
ということで、気になると調べずにおかないタチ。
で・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ありませんでした。
確かに、警察署という組織。
他の組織以上に、確率的にいうなら、「不倫」が多い。
それが、内部で発覚し、男女、互いに諭旨免職なり、飛ばされた挙句に、男が降格処分を喰らい、辞職と言うパターンもあります。
が、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今回の、自死に追い込まれた伊藤博文に関しては、その形跡、ありませんでした。
仕事を終えると、生真面目に自宅へ帰ってました。
山歩きや、ジョギング、と称して、婦警宅へ向かうという警察官のパターン、有りますが、それもこの件に関してはありませんでした。
一応、追加、ご報告申し上げました。
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< 2017・4・20 夜 >
なんで、「不倫自殺」という検索があったのだろう?と、いささか首を傾げながら、本屋に行き、「週刊新潮」の、クズの中川俊直ドスケベ前政務官の記事を読むつもりが、目次をみると、この伊藤博文の不倫自殺という見出しが目に飛び込んできた。
コレが、出所か。
それによれば、妻が「まだ別れていないの!」と、ののしったという。
それが、自殺の起因となっている。
相手は、警察内部の女性らしき記述。
まだ、ということは、もし、いたとしたのなら、1年前から赴任した静岡市にある県警ではなく、浜松中央警察の署長時代か。
静岡と浜松。
車で走らすと、85キロの距離、2時間ほどかかる。
伊藤は車、1台所有。週末に、走らせ、逢瀬を楽しんでいた?
それでは、妻にばれるから、新幹線で?
乗車時間、21分、3570円。
死ぬ前に、逢う、声も聞きたいであろうに、携帯電話も、財布も自宅に置いて出ている。車のカギすらも。
・・・・・・かなり、無理がある推定というほか無い。
なお、まさにカギを握る妻は、依然として取材完全拒否のままである。