目覚めると、まず障子を開けてみる。雪の降りぐあいを‥。
雪を食べて、食べながら走る。
クリスマスツリーの綿みたいな雪?、雪みたいな綿? どっちがどっち?
模倣が先に刷り込まれる傾向の昨今、ホンモノに反応するのに時間がかかる。
しばらくして、あーあーあー、雪だー、って
都会から来た少年少女は言う、回路がつながったらしい。
切り身の魚しか食べないので、開きの干物をみて、
どうしてこうなってるの? これ、と聞いてくるので
それはね、あきらめている姿よ、と教える。
へーーへーー、諦めたんだーと少年が言い、少女は
おばちゃん、おさかな?と皿を箸の先で押しのける。
金持ちらしいがしつけのなっとらん家だわね、と小姑のように思い
お箸で押しちゃだめよ、と少女に言い、魚も観念すると美味しくなるわよ
と言ってきかせる。骨があるんだからね、こっちのほうがいいの!
少女もあと十数年もすれば、だれかの朝ご飯を作ったりするのだろうから
そのとき株価がどうなっているかなどわからないのだから
干物の旨さを教えておくのはやぶさかではない。
森の外からやってきたら、森流にもてなされ、ヘーヘーと驚き
けっこう、それはそれで愉快なようである。
今夜は魑魅魍魎の都会へ出るのでこのへんで。
がくちゃんの歌を聴きに行ってきます。
雪を食べて、食べながら走る。
クリスマスツリーの綿みたいな雪?、雪みたいな綿? どっちがどっち?
模倣が先に刷り込まれる傾向の昨今、ホンモノに反応するのに時間がかかる。
しばらくして、あーあーあー、雪だー、って
都会から来た少年少女は言う、回路がつながったらしい。
切り身の魚しか食べないので、開きの干物をみて、
どうしてこうなってるの? これ、と聞いてくるので
それはね、あきらめている姿よ、と教える。
へーーへーー、諦めたんだーと少年が言い、少女は
おばちゃん、おさかな?と皿を箸の先で押しのける。
金持ちらしいがしつけのなっとらん家だわね、と小姑のように思い
お箸で押しちゃだめよ、と少女に言い、魚も観念すると美味しくなるわよ
と言ってきかせる。骨があるんだからね、こっちのほうがいいの!
少女もあと十数年もすれば、だれかの朝ご飯を作ったりするのだろうから
そのとき株価がどうなっているかなどわからないのだから
干物の旨さを教えておくのはやぶさかではない。
森の外からやってきたら、森流にもてなされ、ヘーヘーと驚き
けっこう、それはそれで愉快なようである。
今夜は魑魅魍魎の都会へ出るのでこのへんで。
がくちゃんの歌を聴きに行ってきます。