想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

諦めを知る

2009-01-15 09:32:31 | Weblog
    目覚めると、まず障子を開けてみる。雪の降りぐあいを‥。

雪を食べて、食べながら走る。


    クリスマスツリーの綿みたいな雪?、雪みたいな綿? どっちがどっち?
    模倣が先に刷り込まれる傾向の昨今、ホンモノに反応するのに時間がかかる。

    しばらくして、あーあーあー、雪だー、って
    都会から来た少年少女は言う、回路がつながったらしい。

    切り身の魚しか食べないので、開きの干物をみて、
    どうしてこうなってるの? これ、と聞いてくるので
    それはね、あきらめている姿よ、と教える。

    へーーへーー、諦めたんだーと少年が言い、少女は
    おばちゃん、おさかな?と皿を箸の先で押しのける。

    金持ちらしいがしつけのなっとらん家だわね、と小姑のように思い
    お箸で押しちゃだめよ、と少女に言い、魚も観念すると美味しくなるわよ
    と言ってきかせる。骨があるんだからね、こっちのほうがいいの!

    少女もあと十数年もすれば、だれかの朝ご飯を作ったりするのだろうから
    そのとき株価がどうなっているかなどわからないのだから
    干物の旨さを教えておくのはやぶさかではない。

    森の外からやってきたら、森流にもてなされ、ヘーヘーと驚き
    けっこう、それはそれで愉快なようである。
    今夜は魑魅魍魎の都会へ出るのでこのへんで。
    がくちゃんの歌を聴きに行ってきます。    


コメント
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