Que ma vie est belle!

私とは、美しいもの、美味しいもの、楽しいものの集合体。

ギル&シベ2@ロイヤルアルバートホール、ロンドン

2010-08-27 01:00:00 | コンサート

今日のプロムスはギル・シャハムのVnでバーバーのコンチェルト、シベリウスの交響曲第2番、他。

今日はちょっとギルが遠くて、アイコンタクトができず残念。また、白魚のような指も拝むことができない。でも、「ポリニャック伯爵夫人」の音はロイヤルアルバートホールのようなコンディションでも美しく響いていた。広すぎるからか、いつもの「ポンパドゥール夫人」と言いたくなるような迫力ある音には聞こえないけれど。

バーバーのコンチェルト、最初は美しく歌い、最後は技巧を遺憾なく発揮。アンコールはバッハの無伴奏ソナタとパルティータから。ヴァイオリニストはこれさえあれば、アンコールには困らないのか知らん。

後半はシベリウスの有名な交響曲第2番。最初が、なんというか、テンポ的に自分のツボにはまらず、あまり気持ちよく楽しめなかったが、後半に入って、それほどテンポ感の違いが気にならなくなった。

このテンポ感について、思いを馳せた。音楽は楽譜であらわされていて、それをどう解釈し、どう弾くかは演奏家次第である。それがどのようなテンポ、揺れをもって演奏されるかで、こんなにも同じ曲でありながら好き嫌いが分かれるのであれば、私は本当に「作曲された曲」を聴いているのだろうか?と。

このあたりが、本当に音楽を学んだ人と素人である私との違いなのかもしれない。ピアノの先生は、どんな速度で演奏されようとも、その曲はその曲に聞こえるとおっしゃってられたし。楽典やらなにやらを学んだら、演奏のされ方に左右されずに曲を評価できるようになるだろうか。それでも、演奏による違いを今と変わることなく楽しめるのだろうか。

いずれにせよ課題や未知なことがある、というのは楽しいことである。