ピュイ&キュイの徒然

ポーセリン・ペインティングや美術館・お寺巡り・バードウォッチングのことなどの覚書です

国立博物館へ

2010-09-12 11:44:26 | 美術館・博物館
奈良国立博物館で開催中の「至宝の仏像」「仏像修理100年」を観てきました

ちょうど、奈良公園内の文化財がライトアップされていて、昼間とは違った印象の
公園を散策して・・私達は楽しいのですが、鹿達はちょっと迷惑かもしれませんね。
でも、ちゃっかり、鹿せんべいをおねだりする鹿も多くて、鹿達もいろいろ・・・
今年産まれたバンビちゃん達にも会えました。
中型犬くらいの大きさで・・・誘拐したくなるくらい可愛いです。
だっこして車に載せてお持ち帰りできそう。。。




国立博物館・本館 


東大寺・大仏殿


博物館の内部・この場所は休憩室になっています




明治時代に建築された建物ですが、この空間と仏像が不思議に溶け合います

「至宝の仏像」
以前は、ただ、並べてるだけ、という展示方法。外観同様、中もレトロな昔のまま。
照明も寒々とした蛍光灯。この中で仏像を鑑賞していると・・・背中に何やら気配を
感じたり・・さっきはこんなお顔してた???(ゾクゾク)・・と・・・こんな博物館
でしたが・・・改修後、ライティングが大きく変わりました。
仏像は完全に美術品としての展示になり、ライトで浮かび上がる陰影によって今まで
観た事のない表情の仏達。。
照明の効果は大変なものですね。。でもどうせなら、お寺のように「ろうそく」だけの
灯りで観てみたいものです。(お香を炊いていれば一層、効果大)

「仏像修理100年」
どちらかといえば、あまり期待はしていませんでした。。が。。
でも、複雑なパーツを解体して元通りに組上げて行く、作業。
現代のように最新機材に頼れない明治~昭和、スケッチして、メモして、、、
気の遠くなるような作業の資料を見て行くうち、文化財を後世に少しでも良い状態で
残しておきたい、と熱意を持った人達の「想い」が伝わって来て、じ~ん・・と
目頭が熱くなってきました。
奈良に住んでいると毎年のようにどこかのお寺で建物の解体・修理が行なわれて
いる様子を目にします。
見学会に足を運ぶと宮大工さん達の仕事を真近で見る事も出来ますし、話も聞く事が
できるのです。 唐招提寺・金堂の修理中の見学会に行ったときの事ですが、、
若い大工さんが「100年後の人達に平成の時代は素晴らしい仕事をしていた」
と自慢できるよう頑張った。話をされていたのを思い出します
実際、江戸時代の修理の時、関わった職人さん達の名前が誇らしげに書かれている
板もあるそうなんです。
建設会社のCMで「地図に残る仕事」というコピーがありましたが、まさに
「歴史に残る仕事」ですね。