風の数え方

私の身の回りのちょっとした出来事

拾ってきた種

2023年10月31日 | 俳句・俳画・墨彩画
今年6月4日、朝の散歩で巴川沿いやその周辺を歩いたときのことをブログに投稿しようとした。
ブログ記事を投稿する際、「タイトル」欄を埋めないとアップできない。
その日の散歩は新たな発見や気づきがなかったので、タイトルがどうしても思いつかず、『「タイトル」に困る散歩』とした。

6月4日は台風2号が過ぎたあとだった。
川沿いを歩きながら昨年9月の台風15号のときのような被害が出ていないことに安堵した。
朝6時半ごろ、巴川近くのスナックからカラオケで演歌を歌っている人の声が聞こえてきた。

前夜の大雨で帰る足がなくなってしまい、お店で一夜を過ごした人だろうか、と思った。
店主もお客さんの安全を考え、「夜通し飲んじゃいなよ」とか言いながら、みんなでお店にとどまったのかなぁ…など、漏れ聞こえてきた歌声からいろいろ想像した。

タイトルに困るほどの散歩だったけれど、少し時間が経つにつれ、歌声が聞こえてきた刹那が印象に残っていった。
そして、そのときのことを五七五にしてみようとチャレンジ。
けれど17音におさめられなくて苦心し、時間をおいては書き直しているうちに月日が経ってしまい、先月思い切って投稿したその句が今朝、地元紙の「読者文芸」欄に掲載された。


      
    台風去り朝酒場の熱唱よ



散歩中、何もなかったなぁ、と思いながら帰ってきたけど、その日 拾ってきた俳句の種に芽が出て、今朝はうれしい一日の始まりとなった。



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