風の数え方

私の身の回りのちょっとした出来事

シベリア

2008年03月31日 | 食べもの帳
「シベリア」を探していた。
「シベリア」とは、カステラの生地に餡(または羊羹)がはさんであるお菓子。
私たち夫婦には、子どものころを思い出す懐かしいお菓子の一つ。

そして、二人に共通している好みは、餡が小豆餡でなくて、白餡が緑色に着色されたものの方が好きだということ。
小豆餡がサンドされたものは時々見かけるけれど、緑色したものはなかなか出回っていない。

ずっと前、駅前銀座アーケード街の青果店で、緑色の「シベリア」を見つけた。
以来、また並んでいないかと、通るたびに店頭をのぞいていた。
やっと、出合えた。



でも、全部が緑ではないので、達成率は50パーセント、と言ったところ。
レジへ持って行ったら、お店のおばさんが、(って私も充分おばさんのくせにだけど)「これはおいしいよ~!」と、うれしそうに袋に入れてくれた。

二人で早速、食べてみた。
子どものころにおいしいと思ったものを、数十年ぶりに大人になって食べるとき、私の感想は二つに分かれる。
いろいろな味を覚えてしまった舌が、その味に落胆するか、あまりおいしくなくても、懐かしさや思い出も一緒に噛み締めておいしいと思えたりするか、どちらかになる。

けど、このシベリアはそのどちらでもなく、ちゃんとおいしい。
カステラがふわふわで、餡と生地の馴染みもいい。
おばさんが言ったとおりだった。

ラベルを見たら、名古屋の川原製菓というところで作られている。
ネット販売をしてないかなぁと検索したけれど、していないみたい。
どこか他でも売ってないかしら。
今度、いつ入荷するんだろう。
この希少性が、おいしさをさらにアップさせているのかもしれない。



アゴ・アジ・イワシ

2008年03月30日 | 食べもの帳
煮干しだしの活用法を、NHKの『ためしてガッテン』で見てからというもの、煮干しだしに目覚めた。
それまではたいてい、サバ、イワシ、カツオの削り節と時々昆布を使っていた。
煮干だしは臭くなってしまいそうで苦手だったけれど、番組で紹介されたとおりにやってみると、お店でいただくような、とても上品な味になる。
煮干しの頭と内臓は取らず、加熱もせず、前の晩から約7~8時間、水につけておくという簡単で確実な方法。


(上から、アゴ、アジ、片口いわし)

ずっと前、タモリが、「お雑煮を作るときはアゴのだしが一番」と言ったことが、私の中に強烈なインパクトで残った。
アゴとはトビウオのこと。
私はお餅が大好きで、お正月だけでなく一年中、お雑煮が食べたい。
なので、アゴで取っただしで作ったらどんなにおいしいだろうと想像した。
でも、なかなかアゴが見つからず、何年も経っていた。

去年、清水の河岸の市へ出かけた折、やっとアゴを見つけた。
アゴも「ガッテン流」で、一晩、水に浸した。
ちょっと香りが強く感じたけれど、味はGood
やっと、アゴだしのお雑煮にたどりついた。

今年に入って、知り合いの方から、アジ干しをいただいた。
アジでだしが取れるとは意外だった。
静岡県の西部、遠州地方ではポピュラーであるらしい。
やはり「ガッテン流」で取ってみた。
お椀2杯分くらいならアジ1匹で充分。

これまで日常的に使ってきた片口いわしの煮干しよりも、お雑煮用に使ったアゴよりも、一番上品な香りと味に仕上がったと思えるのが、アジ干し。
近ごろは、その時の気分で、アゴ、アジ、イワシのそれぞれおいしさを味わっている。



週に一度

2008年03月29日 | 食べもの帳
年の初め、甥っ子がバイトしているカレーライスの店へ、姪夫婦や夫と一緒に出かけた。
「CoCo***」という店の名前はよく聞いていたけれど、私は一度もその店のカレーを食べたことがない。
いつだったかTBSの『がっちりマンデー』という番組で取り上げられ、興味を持ったものの、たぶん甥っ子が働いていなかったら、足を運ばなかったと思う。

私はビーフカレーをオーダーした。
これがなかなかおいしい!
すっかり気に入って、そのあと、義母や父を誘って、ひと月に4回、この店へ出かけた。

*****************************************************************

2月、神戸に住んでいる甥っ子夫婦が遊びに来てくれた。
妹夫婦、甥夫婦と私の5人で、草薙の「葡萄の丘」という店へ食事に出かけた。
和食バイキングのこのレストラン、去年4月にオープンし、とても人気が高いらしい。
地元でとれた食材を中心に作られているそうだ。
私も一度はここで食べてみたいと熱望していたけれど、まだ叶っていなかった。

夜7時ごろ店に着いた。
2、30分は待つのを覚悟でいたけれど、満車だった駐車場はすぐに空き、すんなりと入店できた。



若い人には物足りないかも…だけど、私はとっても満足、満足。
いろいろ目移りしながらも、おなかがいっぱいで手が出せなかった料理の数々に未練が残った。
ここに並んでいる料理は、身近な食材ばかりなので、家での献立のヒントにもなる。
数日後、大根とサーモンのサラダは、味を思い出しながら、作ってみた。



それから、1週間後、夫と二人で、お昼をこの店で食べた。
ランチの時間帯は混んでいると聞いたけれど、駐車場は空いていたし、すぐに席に通してもらえた。



さらに1週間後、今度は義母と一緒に出かけた。
季節が変わり、違う料理が並んでいるかもしれない。
また、行ってみたい。

*****************************************************************

3月、藤枝のTさんから、『暮しの手帖』に載っていたという「京都おばんざい風のおから」の作り方を教えていただいた。
Tさんはこの雑誌を、初めて購入したそうだ。
それまでは、書店で見かけても買ったことはなかったのだけれど、そのときばかりは、本に呼ばれているみたいな気がして、手に取ったとのこと。



このおからは鶏肉を入れない。
材料は、卯の花、油揚げ、人参、干し椎茸、サツマイモ。

湯通しした油揚げ、人参、干し椎茸、サツマイモはそれぞれせん切り。
だしは、干し椎茸のもどし汁。
味付けは、砂糖、塩と薄口しょうゆ少々。
調味料の分量は書いていなかったそうで、作る人の感覚で…ということらしい。

サツマイモが味と食感のアクセントになって、でも、主張しすぎてなくて、すっごくおいしい。
ほんとうに名脇役だ。
Tさんのご主人は、サツマイモが苦手らしいが、少しも気にせず、喜んで食べてくれたそうだ。

今月、このおからも週一度のペースで作った。
来月は、どんな食べ物に夢中になるのかなぁ。


三保鎌ヶ崎散歩

2008年03月28日 | 三保

三保へ散歩に出かけた。
砂浜を歩くのには風が強かったので、鎌ヶ崎遊歩道へ入った。



そしたら、風がぴたっとやんだかのように静かになった。
防風林って本当に防風林なんだ、と今さらながらに感心する。



北原白秋の詩が刻まれている。
そういえば…と思い出す。
母校 清商の校歌は、北原白秋の作詞で、作曲は山田耕作だった。



満開の花をつけ、佇んでいる桜の木に出合った。
きれいで切なくなる。
切なくなるけど、立ち止まって見上げずにはいられない。


失敗! でも……

2008年03月27日 | 食べもの帳
偶然に、続けて、それぞれ別の人から、お庭でなったというレモンとレモンみかんをいただいた。
レモンみかんとは名前のとおり、レモンとみかんの交配だそうだ。



写真手前の葉っぱのついた丸いのがレモンみかん。
ちょっと食べてみたら、レモンより酸味がまろやか、みかんよりすっぱい。
合わせて12個だったので、ジャムを作ることにした。

まず、皮を薄くむき、せん切りにする。
これを水にさらしてから、2度、ゆでこぼしをする。
こうしておくと、渋みがマイルドになるのだとか…。
実は、一つ一つ皮から取り出し、適当な大きさに切り、種を取り除く。
ゆでこぼしをした皮と実を煮る。

たっぷりの量のジャムができそう。
だんだん楽しくなってきた。



ところが、な、なんと、焦げつかせてしまった。
鍋を火にかけている途中で、朝ごはん作りなど、同時進行していたら、大事なところで失敗。
まだ、味付けをしていなかったのに……。
これ以上、加熱するわけにいかないと思い、ビンへ移すことにした。
その際、ハチミツ、レモン、ハチミツ、レモン…と交互に入れた。

翌日、レモネード風に飲んでみたら、焦げ臭さと渋さでダブルショック。
さらに二日後、恐る恐るもう一度、同じようにして飲んだ。



あれ? あれれ? おいしい!
渋みも焦げ臭さもどこかへ行ってしまった。
これならいけそう。



春雷

2008年03月26日 | 清水ともゑ帳
いつもなら朝7時過ぎまで寝ているはずの犬が、6時半ごろから吠えている。
ゆうべ、久しぶりに夜更かししてしまった私は起きられず、リビングにいる犬を制止できずにいた。
あまり吠え続けるので、何かあったのかと思い、寝室から出て行くと、雷が鳴り、雨が激しく降っている。
うちの犬は、雷と花火が苦手。
私は、雷にまったく気づかず、寝入っていた。

今日の静岡、確か天気予報では傘マークがなかったはず。
春先の雷だから、”春雷”ってことかしら……。
そんなことを思いながら、外を眺めていた。



間もなく、雲間から朝日が差し込んできた。



朝のシャワーを浴びた街並みが、なんだかすがすがしい。
一日の始まり、街が動きだしている。



イースターのフラワーアレンジ

2008年03月22日 | 清水ともゑ帳
今週の生け花教室では、私にとって4度目のフラワーアレンジ。



イースターのお花ということで、卵も飾った。
チューリップは向きが変わっていく…と話には聞いていたけれど、ほんとに一晩で変わり、最初に挿したときとはイメージが違う。
お花に接することで、季節の移り変わりを感じるのはもちろん、和洋の伝統をあらためて知る。

****************************************************************
花材:
胡蝶蘭、チューリップ、ラナンキュラス、スイートピー、エレンジウム、
ゴット、ピトスポラム


コメント (2)

まんまる

2008年03月13日 | 清水ともゑ帳
夕方、犬の散歩でドリプラ(エスパルスドリームプラザ)へ。
歩道に灯された街灯たちは、「また、あしたね」と、
まんまるの大きな夕日を見送っていました。


(3月11日午後6時ごろ)

コメント (6)

深海から…

2008年03月09日 | 三保

一昨日の金曜日、三保海岸へ行ったときのこと。
いつものように波打ち際を歩いていると、何かうごめくものが…。
小さなサメやフグなど、干物みたいになって打ち上げられているのはよく見かけるので、そういう魚のたぐいかと思って近づいてみた。
初めてみる大きな魚。
体長は1メートルくらいある。
鋭そうな歯、青い目。



次々に打ち寄せてくる波にうまく乗れずにいる。
このままでは海に帰れないかもしれない。
夫が見かねて、ジャバジャバと足元まで水につかりながら、魚を海へ戻した。
しばらく浅瀬を漂ったあと、なんとか波の向こうへ帰っていった。

それから私たちは散歩を続け、帰り際にもう一度、魚のいたあたりに近づいてみた。
すると、さっきの魚をまた見つけた。
うまく海へ戻れなかったらしい。
もう一度、返してやろうとしたときだった。
数メートル離れたところにも、同じ魚がいる。
どうやら先に見た1匹とは、それぞれ別の個体のようだ。
再び、これら2匹も海へと送り出した。



家に帰って、なんという魚なのか、ネットで検索した。
魚のことは、やっぱり「さかなクン」。
「さかなクン」のHPに、似たような魚のイラストが載っていた。
それをもとに検索を続けてみると、「ミズウオ」という深海魚らしい。
駿河湾では、よく見られるそうだ。

コメント (6)