風の数え方

私の身の回りのちょっとした出来事

刃物研ぎ

2007年02月20日 | 清水ともゑ帳
病院の待合室で読んだ『くらしの手帖』の刃物についての記事が興味深かった。
床屋さんが皮でカミソリを研ぐ姿は、'80年代にはほとんど見られなくなったそうなのだ。
私は中学生になってからというもの、もう30年以上も床屋さんに行ってないので、そういう現状をまったく知らなかった。

小学生のころ、学校の近くにある床屋さんで髪を切ってもらっていた。
いつも見かける床屋のおじさんが、皮で研ぐときにすごくカッコよくて、シャッシャッっという音も耳に心地よかった。

どの職種でも、そして、家庭にあっても、刃物を研ぐ姿って素敵だと思う。
手元をじっと見ながら研いでいる姿は、心も一緒に磨いているような気がする。

私も包丁を砥石で研いでみたいけど、刃を壊してしまいそうで、いつもセラミック製の研ぎ器を使ってしまう。
時々、夫が砥石で研いでくれると、なんだか切れ味まで違う気がする。

…で、記事を読んで、子どものころの疑問がわいてきて、やっぱり不思議に思った。
なぜ皮で刃物が研げるんだろうって。
理髪店で使う刃物はそれだけデリケートなのかなぁ。
どんな動物の皮を使っているんだろう。
刃物は砥石で研ぐもの…というイメージから離れられない私には、当時も今も、それが不思議。


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生け花教室2回目

2007年02月19日 | 生け花
前回、生け花の先生に華道の雑誌をお借りしてきた。
その本に掲載されている写真を見ているうちに、ちょっと変わった花器に挑戦してみたくなった。

教室で花器を選ぶときは花材を見てから選ぶのだけれど、見る前からほとんど気持ちが固まっていたので、二つの挿し口があるものにした。

花材は、コデマリ、アイリス、菜の花、麦の四種。



う~ん、私にはやっぱり難しかった。
コデマリの枝があちこちに向いてしまうし、麦の穂は生かしきれてないし……。
先生がかなり手直ししてくださった。
きっと先生も、「この人、なんでこの花器を選んできたんだろう」って不思議に思っていたかもしれない。

持ち帰った花材は、家ではこんなふうにしてみた。



あらら、元気になったポポが顔を出してしまった。
小さかったときは、観葉植物の葉っぱをむしって遊んだりしてたけど、今では匂いをクンクンかぐだけなので、花を置いても心配がなくなった。

この生け方もいいのか悪いのかわからないけど、昔やってた盛り花みたいな自由花が、私にとっては一番落ち着く感じ。
もうちょっと習ったら、家の花器を少しずつ増やしていきたいな。
いつも同じじゃ…ねぇ。



なんでもないようなこと

2007年02月15日 | 清水ともゑ帳
ここ数日、私の頭の中を駆け巡るBGM。
THE 虎舞竜の『ロード』。
ふと気がつくと、鼻歌も歌っている。
特にさびの部分。

 ♪何でもないようなことが 幸せだったと思う♪

自分のこともだけど、ポポが瀕死の状態を脱し、元気を取り戻してからというもの、ほんとにこの歌詞のとおりだと思う。

例えば、これまで、ポポがベランダに出るとき、サッシのレールをぴょんと飛び越えることを特に何とも思っていなかった。
でも先日、少しだけ危機を脱したとき、このレールを渡れなくて、よろよろしていているのを見て、とても切なかった。
今、また、ぴょんと飛び越えている姿がうれしい。

ちょっとしたことでも、それが健康の証、幸せなのだと思うことがたくさんある。
何でもないようなことが幸せ…、今までもそう思ってきたはずなんだけど、以前よりもっと深いところで感じている。


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啓示

2007年02月14日 | 清水ともゑ帳
明け方に見た夢。

とても広いお寺に私はいる。
その寺のご住職が亡くなった。
ご住職とは縁もゆかりもない私だが、なぜだか私はそこにいる。
これから迎える多くの来客のため、みんな一旦悲しみをどこかへしまい、準備は手際よく淡々と進められている。

ある部屋へ行くと、数人の婦人が花を生けている。
寺のあちこちに飾るらしい。
生け花を始めたばかりの私はつい興味をそそられ、みんなの手元を見ている。

私は奥の部屋へ行くように言われる。
そこには仏壇がある。
本堂とは別に、ご住職がプライベートで使っているお勤めの部屋のよう。
私はうっかり香炉をひっくり返してしまい、灰が座布団に広がった。

座布団の灰を振り払うため、私は別の部屋へ持っていき、窓を開け、パタパタとはたいた。
ご住職の奥さまが怖い顔して私のところへ向かってきた。
「住職がいる部屋でそのようなことをするなんてなにごとですか!」
振り返ると、ご住職が横たわっていた。
周囲にも多くの人がいて、私を睨んでいる。
「申し訳ございません」
手をついて謝り、また別の部屋へ行った。

窓を開け、再びはたこうとした。
さっきは気がつかなかったが、黄緑色の座布団には座ったときの足の形がくっきりとついている。
特に膝が乗っていた前の部分はくぼんでいる。
そして、そこは少しばかり茶色に変色し、擦り切れていた。

大きな寺のご住職ゆえ、そんな状態の座布団をそのまま使い続けるなんて考えられない。
それともプライベートでは、質素倹約を心がけていたのだろうか。
ご住職はおそらく90歳を越えている。
長い間、お勤めを果たされたあとの座布団。
その座布団にご住職の人生を見たような気がして、涙があふれてきた。


夢から覚めても、座布団のリアルな感触が手に残っていて、私はまた泣いてしまった。
「人生を全うせよ」
そんな啓示を感じる夢だった。



こんなときは…

2007年02月11日 | 清水ともゑ帳
ポポの体がほぼ回復したのと反比例するかのように、今度は私が体調を崩してしまい……。
朝、なかなか起きられず、辛うじて体を起こしたものの、微熱とめまい。
天気がいいのでせめて洗濯だけは…と、してみたけど。

この前、救急へかかったときと同じ症状が。
また、みんなに迷惑をかけてしまいそう。

状況が許すなら、こんなときは思い切って横になってしまおう。
ポポの様子が気になりながらも、寝込んでしまった。



回復のきざし

2007年02月10日 | 愛犬ポポ
何事もなく一夜が明けました。
時間の経過とともに、ポポの具合がかなり回復してきました。
嘔吐はすっかりおさまり、軟便ながら下痢もおさまっています。
二歳半の若さかもしれません。
午前中に獣医さんを訪ね、下痢止めの注射を打ってもらいました。

これまで、予防接種と避妊手術以外に獣医さんにかかることがないほど、ポポは元気でした。
私たちもそれが当たり前のようになっていました。
今回、このようなことになった原因をあれこれ考えています。
旅先で与えた食餌の量は、明らかに多かったと思います。
また、日ごろ他の犬と接触する機会を、私たちが充分に与えてやれず、にもかかわらず、旅先でいきなり犬社会に入れてしまい、結果ストレスを抱えさせたのだと思います。

たった4kgの体で身を持って、ポポは多くのことを私たちに教えてくれたような気がします。
大いに反省し、互いにベストパートナーとして、楽しく過ごしていきたいと思います。
自戒の意味もこめて、ブログに記しました。



生け花教室初回

2007年02月09日 | 生け花
一晩経って、ポポの容態がわずかに良くなってきました。
脱水症状のせいか、注射器で与える薬を好んで飲みます。
でも、まだ目が離せない状態。
朝一番で再び獣医さんへ行き、2本の注射をしてもらいました。

一週間前、生け花教室に見学へ行き、熟慮した末、三日後に申し込みしました。
午後はその初回の講座。
ポポのことを思うと、とてもお花どころではないけれど、花材も用意されているはず、初めから休むわけにはいかないので、夫に任せて出かけました。

教材の花は、あかめ柳、白いバラ、アネモネ。
あかめ柳の撓め(ため)の加減に苦心しました。 


(教室での作品)

家で再び花器に生けたのですが、まったく同じものを使っているのに、教室での形が再現できませんでした。


(自宅で)

ポポの下痢はほとんどおさまってきました。
飲み水の量は制限されていますが、一口飲むごとに、元気になっていくようです。
峠は越した様子。
けど、まだまだ予断を許さない状態。
前夜と同じく私もソファで睡眠。

(*先週の出来事を思い出しながら書いています。'07.2/13)



ああ、ポポが…

2007年02月08日 | 愛犬ポポ
旅行から帰宅し、駐車場に車を入れると、ポポがクレートの中で吐いてしまいました。
車に酔ったのかなぁと心配しつつ、そのまま部屋へ。
なんだかぐったりしていて、すぐにソファのいつもの寝場所へ自分で戻っていきました。

その後、私たちは義母と義弟と近所へ夕食に。
家に戻ると、部屋に匂いが漂っていて、ポポが下痢状態。
そんなときはリンゴのすりおろしがいい、と聞き、早速ポポにも与えると、勢いよく食べ始めたので、それを見てホッ。

ところが、夜中に吐いてしまい…。
翌朝、私は診察予約へ入れてあった病院へ出かけなければならず、夫にポポを任せていきました。

私が病院から戻ると、朝よりも衰弱しているポポの様子に、今度は二人で獣医へ。
注射を2本してもらい、家に帰ったものの、ますますひどい状態になっていくポポ。
かたときも目が離せなくなりました。

家中が鉄分の匂いになってしまうほど、ポポの体から血液が流れ出ていき…。
みるみるうちに体が軽くなり、骨格がわかるほどになっていくポポ。
無理な旅行をさせてしまったことへの後悔。
最初で最後の旅になってしまうなんて…。
少しずつ呼吸が弱くなっていくポポを抱きしめ、涙があふれてきました。

先月、自分が救急車で病院へ運ばれたときは、(これが私の寿命なら仕方ない、もう少し一日一日を大切に生きればよかった)と観念していました。
でも、ポポを看ているうち、「諦めちゃいけない! 死なせてたまるか」と強く思いました。
泣いている場合じゃない。
できる限りのことをしよう。
奮い立ちました。

(*この1週間の出来事を思い出しながら書いています。'07.2/13)



伊豆高原へ小旅行(2)

2007年02月07日 | 清水ともゑ帳
「プチホテル・サンロード」にチェックイン後、ドッグランでしばらく遊びました。
お風呂も気持ちよかった~
夕食は、この日のサービスで伊勢えびの鬼ガラ焼きがつきました。
おいしい上に量もあり、胃袋は大満足。
ポポには、鳥のササミをオーダーしました。
ただ、ポポが他のワンチャンたち吠えまくってしまい、大変でした。

朝食もお刺身つきで、魚介類が大好物の夫は満足顔。
前夜にも天ぷらで出た明日葉や海草、えぼ鯛の干物など、地の物がメインです。

宿をあとに、伊豆シャボテン公園へ向かいました。


(温浴中のカピパラくんたち)

『ウルトラマン』にも登場した怪獣ヒドラ。
後ろに大室山。
ピラミッド型の温室にシャボテンがあるのですが、子供のころ遠足で来たときには、この温室がとても大きいと思いました。
大人になって訪れてみると、あっと言う間の一周でした。



このあとは、ガラス工芸美術館、ひものセンターへ。



イカの一夜干しと真アジの干物をお土産に、一碧湖へ。
前日の暖かさがウソのように、曇り空で寒かったので、湖の周りを少しだけ歩き、帰路につきました。
初めての泊まりの旅行にポポは疲れたようで、車に乗るとすぐに眠り始めました。


伊豆高原へ小旅行(1)

2007年02月06日 | 清水ともゑ帳
夫の休みがとれたので、愛犬を連れての旅行。
ポポにとっては、お泊りデビュー。
今夜の宿は、伊豆高原です。
まずは熱海へ。


(そば処 多賀)

清水から伊東へは、フェリーも使えるし、また、修善寺方面から中伊豆を通っても行けるのですが、昼食にどうしてもこのお店のそばを食べたくて、熱海を回りました。
古民家を移築したお店で、四季折々の庭の風情がなんともいえません。



いつ来ても何度食べてもやっぱりおいしい!
「多賀」の鴨せいろは絶品! と、私は思います。

おなかがいっぱいになったあとは、錦ヶ浦へ。
整備された歩道をポポと散歩。


(熱海桜と熱海城)

熱海は桜と梅が一緒に咲いて見ごろです。
早咲きの河津桜は有名ですが、熱海にも「熱海桜」という早咲きの品種があるそうです。
このお城は歴史上の由来はないのだとか……。
歴代の名将たちが築城を希望しながら、とうとう叶わなかったと、こちらに案内がありました。

伊東の道の駅「マリンタウン」でも休憩をとり、マリーナで散歩しました。
2月とは思えない暖かさ、海辺でもコートがいらないほどです。
ここは、ロサンゼルスのマリナ・デル・レイを模して作ったのかなぁ…なんて思ったのでした。

夫は中学、高校生のころ、熱海と伊東に住んでいたこともあり、このあたりの地理に詳しいのです。
彼が過ごした伊東の家にも寄ってみました。
築60年くらいになるという家はまだ現役で活躍中でした。

夫の歴史をたどったあと、伊豆高原にあるペット連れ専用ホテル「プチホテル・サンロード」へ。



河畔の梅

2007年02月05日 | 静岡

今年も巴川の畔に枝垂れ梅が咲きました。



一昨年昨年よりも、1、2週間ほど早い開花のようです。
地球温暖化の影響による暖冬だと聞くと、手放しでは喜べませんが、春の気配は心浮き立つものを感じます。



静岡方面から来て千歳橋を渡り、この小径にさしかかると、梅の香りが漂ってきます。
時間があるとつい寄り道したくなります。

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大葉ニンニクしょう油

2007年02月04日 | 食べもの帳
1月26日放映の『はなまるマーケット』「とくまる」で紹介されていた「大葉ニンニクしょう油」を作ってみました。
そして、「大葉ニンニクしょう油のおにぎり」にtryしました。
私は大葉をしょう油から取り出すまで、日をおいてしまったので、葉の色が悪くなってしまいました。



レシピは下記のとおりです。
私はおにぎりの表面をオーブントースターで軽く焼いたあと、大葉をつけました。
焼きおにぎりにすると、五穀が香ばしく感じ、大葉についているしょう油もほどよく吸ってくれるように思います。
黒米の色がほんのりピンクになり、春らしいおにぎりができました。
おいしー!(自画自賛)

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【大葉ニンニクしょう油】(1月26日(金)『はなまるマーケット』のレシピより)
<材料>(4個分)
大葉……数枚
ニンニク……好きなだけ
しょう油……適量

<作り方>

1. 大葉は水洗いし、キッチンペーパーに挟んでしっかり水気を切る。
2. ニンニクは皮をむいてから、薄くスライスする。
3. 1.を密閉容器に入れしょう油をひたひたになるまで注ぐ。
   2.も加えて、あとは漬け込んでおくだけ。冷蔵庫で一晩以上寝かせればOK!

使い方は自由自在。 おにぎりに混ぜても、絶品です。

◆大葉ニンニクしょう油のおにぎり◆

炊きたてのご飯に、お好みの量の大葉ニンニクしょう油を混ぜて味付け。
オススメは五穀米ですが、もちろん白米でもOKです。
これを握ったら、漬け込んだ大葉を貼り付けて完成。
※焼おにぎりにしても、おいしいです。

そのほか、豆腐のかけ醤油としてもよし、

お刺身につけてもよし!まさに万能調味料。




で、出られません…

2007年02月03日 | 愛犬ポポ
えっ? もう起きなくちゃだめって?



あたし、もうちょっと寝ていたいんだけど……。



あと5分、いや、あと3分だけでも……。



はぁ、まぶたがくっつく~。



あったかくて、毛布から出られましぇん。


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丁寧に大切に

2007年02月02日 | 清水ともゑ帳
同じ景色でも、そのときの心模様でまったく違って見えることがある。

例えば、毎日毎日、何年もの間、通勤通学に渡っている橋があるとする。
特に思い入れもなく、ただなんとなく、そこにあるから渡っている橋。
でも、その橋の上で、素敵な彼、彼女と出会ったら…。
橋は特別な場所となる。
橋そのものは、別段変わったわけでもないのに…。

数日前、私は救急車で病院に運ばれた。
自分の人生もここまでかも…と覚悟した。
幸い、入院することもなく、点滴を受け、その日のうちに帰宅できた。

翌日も、その翌日も、体調は冴えず、大好きなコーヒーもパンも、体が受けつけない。
でも、いつも見ている景色が愛おしくなった。
自宅から見える空、海、川、鳥、樹木…、そして、夫と周りの人たち、もちろん、愛犬も、すべてのものが。

これからは、日々を丁寧に大切に生きようと思った。
個人的な日記もだけど、ブログにもできるだけ、その日のことをとどめておきたいと思う。


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そんな私の心に射した光が、いけばなだったように思う。
命ある花を、少しでも美しく生けたい。
そのためには、我流では花に申し訳ないので、ちゃんと習いたいと思った。
午後は、教室へ見学に出かけた。

先生がおっしゃった「私もまだ習っている身。私が習ってきたことを生徒さんにおすそ分けしている状態です」という言葉に惹かれた。
おそらくここで習う。
でも、熱しやすく冷めやすく、飽きっぽい私は、もうしばらく冷静に考えてみようと思う。




いけばな

2007年02月01日 | 生け花
今年2度目のお花を生けました。
ここ数年、年の瀬になると松や千両などを生けたいという衝動にかられています。
でも、思うような水盤が見つからずにあきらめ、正月三が日を過ぎるとすっかり熱が冷めてしまうのです。
ところが、今年はその熱が冷めやらず、実家から花器と剣山をもらってきました。
高校生のころから二十歳になるまでの数年間、池坊の教室へ通っていたことがあります。
当時は自発的な思いからではなかったので、華道の良さに目覚めることなくやめてしまいました。

先月半ばごろ、約30年ぶりに花鋏を握りました。
そのときは、白梅、ピンクのユリ、黄色のスプレー菊を生けました。
今日は、雪柳、紫色のトルコキキョウ、ピンクのスプレーカーネーションです。
写真に撮るのにはあまりにも下手で、お恥ずかしい限りですが……。

若いころには遠く感じた華道との距離が少しだけ縮まったような気がします。
生けている間はとても無心になれるし、花器におさまったあとは静かな爽快感を味わえます。
もう一度、お花を最初から習ってみたくなったので、明日は教室へ見学に行こうと思います。

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