虚無と無常

　よくわからんが、感想だけ言うと、虚無は観念。無常は真理。
　無常だけは誰が何と言おうと真理だ。常は無いのは当然の話だ。でもさ、全ては「虚で無」って本当なの？ 虚無を語るのなら「無」を証明しなけけりゃならない。無ってなによ。無いはわかる、無いんだろ。でも「無」はわかんない。
　虚無を言葉通りに受け取るなら、この世は嘘で、全ては無いぐらいの意味か。
　嘘は有るよな。この世の全てが嘘だ。だから虚無の無はその嘘を含んだ全てが無であるいう意味だろう。あるいは全てが嘘で無だということだろうか。
　あのさ。嘘を嘘と認めた時点で、無は成立しないんだよ。嘘はけしてゼロから成立しない。だから虚無など観念にしかすぎないと俺には思える。

完成はつまんない

　アップルから、新しいiPodが発売された。動画再生可能。
　終わった、iPod人気は終わった。
　徒然草じゃないが、行くとこまで行っちゃうと、後は落ちるだけ。昇りつめた竜は、行く先を見失い涙する。アメリカ人は、徒然草を読まないから、平気で出来る事はやっちゃうが、iPodで動画が観れたからなんだというのだろう。そんな小さなモニタで、わずか数分の動画を観たからなんだというのだ。溝上さんじゃないが、つまんない。
　アップルに動画以上の次の手があるのならとめだてはせぬが、たぶんないんだろうなー。iPodも落ちたか。でもアップルならやってくれそうなきもするけど、iPodで稼ぎすぎたか。終わりだろうな～。

徒然草 第八十四段

法顕三蔵の、天竺に渡りて、故郷の扇を見ては悲しび、病に臥しては漢の食を願ひ給ひける事を聞きて、「さばかりの人の、無下にこそ心弱き気色を人の国にて見え給ひけれ」と人の言ひしに、弘融僧都、「優に情ありける三蔵かな」と言ひたりしこそ、法師のやうにもあらず、心にくく覚えしか。

＜口語訳＞
　 法顕三蔵が、天竺に渡って、故郷の扇を見ては悲しみ、病に臥しては漢の食を願われました事を聞いて、「それほどの人が、最低の心弱い様子を人の国にて見せられました」と人が言うのに、弘融僧都、「優に情あります三蔵かな」と言ったりしたのこそ、法師の様にもなく、心にくく覚えた。

＜意訳＞
　天竺に渡りました法顕三蔵、天竺にて病に倒れました。故郷の扇を見ては泣き、故郷の食を求めて泣いたそうです。
　その話を聞いた日本の法師たちは、口々に「三蔵ともあろう僧が、異国でなんと気弱な態度をとられたものか」と言いましたが。
　ひとり、弘融僧都のみは自分勝手に解釈して、一人で感動して言いました。
「なんて優しくて、その上に情けない三蔵なんだ！」
　あまりに法師らしくない言い草に、心憎く思った。

＜感想＞
　天竺とは、お釈迦様の生まれたインドのこと。仏教のルーツの国。
　法顕三蔵は中国のお坊さん。でも、猿と豚と河童を連れて天竺までガンダーラした、あの玄奘三蔵のことではない。三蔵とは僧へのうやまいの気持ちを込めて呼ばれた、いわゆる役職名なので、三蔵と呼ばれる僧はたいそういる。ようするに法顕という名前の三蔵という役職の僧ということ。
　そして、弘融僧都は、８２段にも登場したノホホン法師。今日もお経をくわえてドラネコ追っかけて発言をして徒然草にマークされる。

原作　兼好法師

白い液体を飲み自殺未遂

　東京都千代田区外務省の前の路上で、今日午後三時頃、男が、白い液体を飲み自殺未遂をはかった。男の年齢は５０歳前後。所持品の中から「拉致問題解決」を記した訴え状など１３点が見つかった事から、拉致問題解決を望んでの自殺未遂であると警視庁は見ている。
　男の命に別状はなく、白い液体は牛乳かバリウムであろうと推定されている。

雲

雲は多いが、今朝は晴れた。東の空があかく輝いている。風はなく、暑くも寒くもない。 今朝はなんとなく気分が落ち着かない。希望とあせりが入り交じる。