墨汁日記

墨汁Aイッテキ!公式ブログ

厚揚げと生揚げ

2005-06-29 21:57:38 | 食・レシピ
 今まで内緒にしてたが、俺は以外に小心者で心配症だ。

 ふと。「厚揚げ」が正しい日本語か不安になる。
 揚げた豆腐は、厚揚げだよな。
 薄いのが、油揚げ。

 帰りのスーパーおおたで自分の知識を再確認。
 豆腐のコーナーに行く。そして、厚揚げを手に取り、ラベルを確認する。

「生揚げ」

 生揚げ?
 生揚げってなんだ?これって厚揚げじゃないの?
 下手すると「生揚げ」なんて今日はじめて目にする言葉だ。

 急いで買い物をすまして、家に帰りネットで生揚げと厚揚げを検索する。

 どうやら、どちらも豆腐のあげたものであるらしい。それ以上はわからない。 


豚丼で他人丼 5/30

2005-05-31 05:29:35 | 食・レシピ
 松屋の豚丼弁当の並を食う。

 実は松屋の豚丼は今日で二杯目。
 狂牛病さわぎで牛丼がなくなり、豚丼がメニューとして松屋で初登場した頃に一杯目を食った。その時の感想は、やはり牛丼に比べりゃたいした食い物じゃないなというものだった。
 それ以来、食ってないんだが。
 今日は寒い上に非常に空腹でなんだかとてもご飯物が食いたくなり、酒のつまみに豚丼でも買って帰ろうと松屋によってみる。

 店に行くと、若い女の子の二人組が「傘どこだっけー。」とか言いながら出てくる。
 二人は、傘立てに傘をさしている途中の俺を傘を取りたいのに邪魔だなーと、うざそうに一瞥たあと反対方向から手を伸ばし自分の傘を取ると去っていった。

 扉を開け中に入ろうとすると、いつのまにか俺の後ろに背広おじさんがくっついている。二人分通れるように、扉を大きく開けてから中に入り券売機で豚丼弁当の食券を買う。

 食券をカウンターに置いて適当な席に座り込む。店員がお冷やをくれたが、後で酒がまずくなるので今は水を飲まないでおこう。
 時間は夕方の六時前。店内は半分ぐらい客でうまっている。まぁまぁなこみ具合だ。

 店員は、三分ほどで豚丼弁当を持ってあらわれ小声の早口で何か言いながら弁当を俺に手渡す。彼がナニを言ってるのかまったく聞き取れない。

「はい?」
 俺は問い直す。

 また、早口の小声で店員は同じセリフを繰り返す。さっきよりはボリュウームは少し上がっている。今度は「はし」と「セルフサービス」という単語のみが聞き取れた。渡された豚丼弁当の袋の中を確認してみると、はしが入っていない。なんとなく意味がわかった。

「はしはいらないから。」と言って俺は店を出る。

 うちに帰りコンピュータの電源を入れ、ビールを飲みながら豚丼をつつく。

 やっぱり、この豚丼なんかひと味足りないんだよね。しょうゆをかけて食ってみる。あっ、うまくなった。だいぶいい。でも、まだなにか少しものたりない。
 ふと、思いついて台所の冷蔵庫から生卵を持ってきて豚丼に入れてみる。
 旨い。すごくうまくなった。
 たまごのとろみがパサパサの豚丼に絶妙な舌触りを与える。そっかー。牛丼ってもっと汁っぽかったもんな。俺は豚丼にも汁気を求めてたんだ。
 あまりに旨くて豚丼を一気に食いきる。

 あれ。豚丼はつまみのつもりで買ってきたのに、つまみがなくなってしまった。


エンタラーメン

2005-05-06 20:40:48 | 食・レシピ
 頑張った自分へのご褒美に一杯のラーメン。現代の美談であり、俺は美男だ。

 そんな事はマジでどうでもいい。

 夕刊終了後、中ぶりぐらいの雨が大降りで本格派の本降りとなる。
 あー。一生に一度の本気を今日使っておいて良かったよ。がんばって走ったかいがあった。

 そんなで。ラーメンだ。
 雨の小平の街を目当ての店を目指してテクテク歩く。途中にパチンコ屋があったので、そこによって放尿。さらに歩く。

 着きました。お目当ての店。「大正軒(仮名)」
 うちの店長がこの店うまいって言ってたんだよ。店の存在は知ってたよ。でもさ、店の前を通る度にただようダシのニオイが強烈で俺は敬遠してたんだ。
 
 「食わず嫌いはいけない。」フランスパンの伝道者、ビゴさんもそう言っておられる。とりあえず食うべし。中に入ると人の良さそうな店主。カウンター席のみの細長い店内。そして、ただよう強烈なダシ臭。

 煮干しだろうな。このニオイは。駄目。体が受け付けない。俺は嫌い、このニオイ。
 見ると、中国人のカップルがおいしそうにラーメンをすすっている。あー、さすが中国人。なんでも食う。いや、中国四千年の舌が認めているのだ。きっとうまいに違いない。

 そんなで、ラーメン注文。

 店内で、ぼーっと楽天対巨人の試合をながめているうちにラーメンを差し出される。
 少量のメンマにナルトとチャーシュー。
 見た目はまるきりいけてない。量が多すぎる気もする。

 とにかく食おう。

 熱い。第一印象。
 フーフーして必死ですすりこむ。

 ウマイ!うまいじゃないか。

 スープもダシがきいててうまい。必死でラーメンをすすりこんでいるうちに、例の嫌なニオイが消え失せ、うまいラーメンの匂いとなる。
 やはり、食わず嫌いはいかんな。

 だが。

 最初の感想もつかの間。スープを飲み干す頃にはその味に飽きてしまった。
 麺もスープも量が微妙に多いのだ。だから、熱いし、いつまでも冷めない。猫舌や子供には食いやすい熱さというのが意外に重要だ。

 ラーメンは一杯700円のエンターティメントだ。
 最初の見た目からはじまり。最後の一汁まで飽きさせない造りが現代のラーメンには求められている。一杯の懐石料理と言い換えてもいい。

 もはや、うまいだけじゃラーメンは駄目なのだ。最後まで客を飽きさせない旨さが求められているのだ。単にうまいだけのラーメンなんぞ、田舎ラーメンだ。
 はじめの見た目。具の味、スープと麺の旨さ。そして、最後の一滴まで飽きさせない工夫。すべてをかねそろえなければ、一杯が700円である価値はない。

 ダシがきいてて、麺がうまい。それだけじゃ田舎料理だ。

 「大正軒」の最大の間違いは、麺とスープが微妙に多すぎるという事だ。近くに大学があり、学生街だから大盛りが標準。という発想なのかもしれないが、一般的な大人の腹八分目を超えた量は、客を飽きさせるだけだ。
 むしろ、麺とスープを減らし、その分、具にこるのが勝利の鍵であると思われる。具にこれば、見栄えも良くなり、冷めやすく食いやすくなる。いつまでも熱々のラーメンは女子供と猫舌に嫌われる。


迷惑なスパム

2005-05-05 18:51:05 | 食・レシピ
 俺が妄想にふけりながら、なんとか手を動かし仕事をこなしているフリをしていると。

 どこかから声が聞こえる。あぁ。店長だ。

 「内山君。スパムって知ってる?」

 (スパム?あの迷惑な?)

リンク: IT用語辞典 e-Words : スパムとは 【SPAM】 ─ 意味・解説.

「ほら。スパムの缶詰!」

(迷惑の缶詰!)

 見せられた缶詰には見事にSPAMと表示されている。

(あやー!迷惑を缶詰にしたんだ。すごい技術力!!)

「知らないか。こんな缶詰を知ってんのは中野さん(通なお客さん)ぐらいのもんだろうな。あらハワイノーとか言うぜきっと。」

(ハワイ?ハワイで迷惑を缶詰にしてるのか!)

リンク: 1ページ.


タコ

2005-04-21 20:46:31 | 食・レシピ
 テレビを見ながら、右足の親指にできたタコを爪でいじっているうち、大きなタコがポロリとはがれ落ちた。

 このタコは先月辞めた職場でできたタコ。
 長時間の立ち仕事がタコとなった。

 そして、その職場に勤めだした頃に出会った彼女とも、昨夜で縁が切れた。

 イタイタコがはがれて、全ての確執が角質と共にポロリとはがれ落ちたかのようなすがすがしい気分。

 はがれ落ちたタコ。

 そのタコを指で持ち眺めているうちに。
 このタコをを食え。
 これを食う事で俺は過去から解き放たれる。
 さらに一皮むけて強くなれる。
 (風呂に入ったばかりだからOKだろ?)
 そう俺の脳がそうつぶやく。
 (かっこ内も、俺の脳のつぶやき。)

 そんなで、食っちゃいました。親指からとれたタコ。

 もぐもぐコリコリ。固くて、歯茎が鍛えられる。

 こうやって、人は神秘主義者になる。

 日常のささいな偶然に意味を見い出しはじめると、人は帰って来れなくなる。
 何故、人間は日常の偶然に線引きをしたり意味を求めたりするのか?

 まぁ、ありそうなんだけど。

 どこにも、線も意味もない。
 線も意味もどこにも実在しない。

 偶然の積み重ねを運命と言うだけだ。
 

 その事をふやけた脳細胞にちゃんと理解させないと、足の親指のタコを食うはめになる。