習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

楽狂プロデュース『居酒屋の怪人』

2008-06-02 22:53:40 | 演劇
 一体なんでこんなにも歌を歌うシーンがあるんだろう?全く意味がない。もちろんそのくだらなさが作品の魅力になるのならそれもまた一興と言えるだろう。だが、これだけひつこくやっているのにまるで楽しくならない。全22曲なつかしの名曲が出てきたらしい。たしかにそうだと、思う。だが、それがどうした?

 こういう毒にも薬にもならない話を芝居にしようとなぜ思ったのだろうか。バカに徹してくれたならまだ許せるが、そうもいかないようだ。歌謡ショーとでもなっていたならいいのだが、それもない。話の作りの弱さが露呈した作品。というか、何も話ないし。

 バカ3兄弟が、つるんでいるだけで、設定以上のものは何もない。彼らの妻3人組も同様。居酒屋の地下にもうひとつの居酒屋にできそうなスペースがあって、そこに怪人が棲みついている、なんていうバカな設定をとりあえずリアルに見せてくれたなら、まだ笑えそうだ。だが、もちろんそれもない。

 何にもなしの芝居だ。アイドルの女の子が出てきてキョンキョンを歌ってくれたりするが、あれもまるで芝居から完全遊離している。何なんだろうか。

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