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映画・演劇のレビュー

『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』

2024-06-20 16:36:00 | 映画

こんなアニメ映画は見たことがない。前作も面白かったが、今回はまるで違う。圧倒的な情報量を詰め込んで、一気に語り、見せてくれる。だから2時間30分の長尺になったのだけど、それだけではない。ただ早いだけでなく、目まぐるしい。全編が凄いスピードと短いカットの連打で突き進んでいく。だから一瞬でも目を離したら振り落とされてしまいそうで、眩暈がする。しかもこの圧巻の浮遊感。それにはびっくりするしかない。

 
だけど、お話自体は至極単純で、その簡単なストーリーをめちゃくちゃ複雑にして見せてくれる。ここまでする意味はない。ないけど、やる。
 
ひとりの命を守るためにすべての人を犠牲にしていいのか、という問いかけに対して、いや、みんな救うから、という答えはシンプルだけど、リスクが大きい。だけど、そこに向けて突き進んでいくという展開はまぁいいだろう。主人公はそうじゃないとダメ。
 
だが、そんな彼を他のすべてのスパイダーマンたちが阻止する。暴走する彼を全力で追いかけるデッドヒートが繰り広げられる。はずが、ラストに至っていきなり停滞する。なんで?と思うところで、まさかの「つづく」という文字が!
 
いや、もう2時間半も見たんですけど、まだここから2時間あるんですか? それでなくても、全編がムダに激しいアクションシーンからなり、クタクタなのに脱力する。こういう無意味な引き伸ばしはいらない。だいたい世界中がスパイダーマンワールドっていう設定だけで、お腹いっぱいなのに、まだまだお食べ,ってそれは酷ですよ。

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