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映画・演劇のレビュー

日曜座『その男、ブラック・ホーク』

2019-08-13 08:08:50 | 演劇

お盆(直前)の10日から12日にかけて5ステージの公演。11日から12日は3時、6時半の2回公演をこなす。しかも、上演時間がなんと2時間半の大作だ。しかも、しかも、途中休憩の20分は含まない。ということは2時間50分なのだ。3時の回は5時50分に終わり、6時には夜の回の開場という凄まじいスケジュールだ。無謀としか言いようがない。でも、この若い劇団は平気でそれをこなした(はず)だ。僕は仕事が(といっても、クラブの試合の付き添い指導だが)5時前に終わったので、最終回で見ることができた。上演時間は90分くらいだろうと高をくくっていたから少しひるんだ。

初めての集団で、若手劇団の公演ということで、しかも、エンタメで、ヒーローもの、となかなか厳しい条件だけど、せっかくの機会だから最後まで見た。冗長で、整合性のない話で、突っ込みどころは満載だ。ただ、演じている人たちもスタッフもとても真面目に芝居と取り組んでいて、見ていて気持ちのいい芝居だった。たまには、こういう芝居を見るのもいいな、と思った。

かぐや姫が主人公。地球にやってくるとき、彼女を追ってやってきたスサノオが地球人とぶつかり死なせてしまったので彼の体に入って一心同体になるとかいう展開はもうウルトラマンそのもので、もうひとり悪の怪人ベムラーもやってきて、二人が戦うとか、もう何が何だか。天岩戸にこもった太陽神アポロン(彼がこもると世界は夜になる)をなんとかして、岩戸から出そうとするとかいうのも、思い付きの展開で、そんなこんなが満載なのだ。主人公が超人ブラックホークとして成長していくドラマでもある。まぁ、あれもこれものてんこ盛り。でも、自分たちがやりたいことをすべて1本に詰め込んでお腹いっぱいまで楽しもうとする姿勢は悪くはない。

 


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