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映画・演劇のレビュー

『相棒シリーズ X DAY』

2013-04-08 19:59:25 | 映画
相棒シリーズ、なんていうタイトルで1本の映画が作られることに驚く。それくらいにTVシリーズ『相棒』は人気番組なのだろう。しかもこのスピンオフ作品は水谷豊がほとんど登場しない。もちろんスピンオフなのだから本来の主役が出る必要はない。脇役であるキャラクターをメインに据えて、同じ世界観のもと作品を作るのだから、当然だろう。だが、こんなにも地味なキャスティングで大丈夫なのかと、僕のような門外漢はいらぬ心配をする。ほんとうに要らないお世話だろう。映画はちゃんとヒットしているようだ。

 前回の 『鑑識・米沢守の事件簿』も地味な主役だったが、今回の 伊丹憲一役の川原和久も、僕は今まで知らなかった俳優だ。彼と田中圭が主演の相棒となる。監督は最近大人気の橋本一。彼もTVシリーズを手掛けているのだろうか。このシリーズの世界観を踏まえた上で映画ならではのスケールで贈る、というのがコンセプトなのだろう。映画版は全作品見ているけど、TVを見ていないという僕でも、それなりには楽しめる作品に仕上がっている。だが、それだけだ。

 殺人事件からスタートして、金融封鎖、やがては日本を震撼させる「X DAY」へと至るというスケールの大きなドラマが展開していくのだが、見ている分には、退屈させないけど、それ以上の何かはない。それは今までの3作品も同じだ。昔はこういうプログラム・ピクチャーと呼ばれる映画は量産されたが、今ではあまりない。安心して見ていられて、終わったら忘れる。そんなお気楽な映画があってもいい。でも、昔と違って2本立ではないし、ましてや、おまけでもないから、それなりのスケールとか満足感を与えなくてはならないので、今の映画は難しい。

 

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