習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

『蜩ノ記』

2014-09-27 23:06:30 | 映画
 小泉堯史監督の新作だ。今時、フイルム撮りしている。貴重な映画、というよりもアナクロ(アナログ)過ぎる、と言われそうだ。経費も嵩むし、フイルムはどうしても淡くなり、シャープじゃない、とか、文句言われそうな時代になった。でも、頑なにそこにこだわる。昔ながらの活動屋なのである。だって彼は黒澤明の直伝の愛弟子だ。  映画自体も彼のための映画、としか言いようのないものだ。師匠と弟子のお話、と読むことがで . . . 本文を読む
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『ゆめのかよいじ』

2014-09-27 23:02:17 | 映画
 たまたまレンタルしてきたから、見た。まるで事前情報もなく。こういう映画が公開されていることすら、知らなかった。2010年に撮影されて、公開が2013年になったのは、映画が地味で、公開のめどが立たなかったからか。今年になってDVDのなったばかりの作品だ。監督の五藤利弘も知らなかった。撮影は芦澤明子。いつもながら自然が美しく撮られる。舞台となる田舎の学校のたたずまいが素晴らしい。もちろんその背景とな . . . 本文を読む
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園子温『毛深い闇』

2014-09-27 22:50:27 | その他
『恋の罪』を思い出させる。ああいう猟奇的なテイスト。読みやすい小説だ。通勤の片道で半分以上読んでしまった。そのまま、最後まで一気に読みたかったが、仕事があるから、帰りの電車までお預けだ。とても、気になる。  エンタメだ。でも、それは彼の映画と同じで、彼の描きたいことがそのまま出ている。小難しいことなんか、どうでもいい。わかりやすいキーワードをちりばめて、自分の趣味を前面に押し出して、でも独りよ . . . 本文を読む
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N2『月並みにつぐ』

2014-09-27 22:48:37 | 演劇
 「つぐ」のはお酒。3つの短編を「接ぐ」。月と一緒に。アスファルトに敷かれたブルーシートの上で。飲みたい。飲めない。いつまでも、ぐるぐると、同じところを。  まるで、話なんかない。酔っ払いの繰りごとのようだ。お月さまに見守られて、ふたりの交わす会話は、とりとめもない。「月並み」は平凡であること。7つの子と、酔っ払いの女。女が去ると、男が登場する。最後には少年が、男のもとに現れる。繋がった3つの別 . . . 本文を読む
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