ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

まれロケ地の旅 ―20150412 連続テレビ小説「まれ」展―

2015-04-13 22:46:24 | 連続テレビ小説まれ

いよいよ平成27年度もスタートいたします。連続テレビ小説のロケ地巡りでございます。本年度もどうぞよろしくお願いいたします。まれ本放送開始から3週間、能登のピュアな空気に毎日魅了されています。

ひさびさにやって参りましたは、NHKスタジオパーク。

スタパの入り口までの通路は、ただいままれ回廊でございます。

スタパでは、5月31日まで連続テレビ小説「まれ」展を開催中。まれファンのみなさま、どうぞ足をお運びください。

スタパに入りましたら、いきなりうさじいがやってきました。見つめられているのかな?w

それでは参りましょう。おなじみスタパのイベントスペースがメインです。 

出迎えてくれたのは、希ちゃん。

バナナの船乗り慎ちゃんと愛妻家まこっちゃん。

津村ファミリーでございます。藍子さんと一徹。あと、お隣さんヽ(=´▽`=)ノ。

はるさん。左のサロンはるの看板は、実際に大沢ロケで使われたものですね。

今回のまれ展のメインは、はるさんのサロンはるのセット再現です。AKはスペースの都合でフルセットを見ることはできないのですけど、展示してある道具類は、すべて撮影で実際に使われたものだそうです。

本棚。

本棚にさりげなく置いてあるのは、まれの台本です。

はるさんの美容師と理髪師の免許。

エアコン。実際のセットでの配置は確認できていませんけど、ドラマでは扇風機が回っていたので、もしかしたら使うシーンがないのかも。能登の夏は涼しいのかなあ。

おしぼりケースだと思います。

お店側の窓。

お客さんが待ってる(いつも浩ちゃんやまこっちゃんがトコロテンを食べ、慎ちゃんがバナナを食べている、地元のひとの溜まり場とも言うw)ソファーの上に飾ってある、はるさん手作りの暖簾。 

美容料金表。入り口近きの柱にはってありますね。

お店に入ったところを再現してあります。

「♪夜明け間近 北の海は波も荒く~」「最後にこうして…あらステキ~!」「へえ~! 東京っちゃ、今そんなんや流行っとるがけ」「はるさん、都会の人みたいやがいね」「おおきにえ! こんで能登一番の都会的なサロンをちゃ目指せるわいね!」「いいえ、こちらこそいつもいろいろ頂いて」「形だけ真似しても中身や…」「ああん?」。お店の椅子です。

パーマ機。普段は待合室のほうに置いてあります。

パーマ機のスイッチ。

手前ははるさんの美容道具類。奥のガラスケースは美容品の商品を陳列しているケースです。

アイロンとかパーマの道具があります。この台は実際のセットにはまだ出てきていない気がします。

美容室にはかならずある、買ってるひとを見たことがない美容品。

お店の入り口側から見てみます。

鏡台です。 

鏡台の上の荷物置場。左側。

右側です。美容室には必ずある、ちょっと古いモデル写真がいい感じです。

 

通常、暇つぶしの雑誌とかを置いてる鏡台には、左側はあまちゃんとマッサンのステラが置いてありましたw。花子とアンではなくあまちゃんなのは、ただいま再放送中だから!。

右側はまれ。

鏡台にはってあった、美容師からの一言レクチャー集。はるさん、なかなかやります(^_^)/。

ちゃんと商売も忘れません。さすが、とと楽を支える能登のおんな。

間仕切り。もともとは二部屋だったのかな?。用途は不明です。

電話。

この美容室の看板というか青と赤のぐるぐるは、大沢ロケで実際に使われたものとは形状が違います。これから出てくるのかな?。

サロンはるの入り口。

入り口の天窓。

はるさんの、美容室開設検査確認証。

まれのセットといえば、これ。サロンはるでも桶作でも、このユラユラする奴がいっぱい置いてありますね。 

サロンはるの中の壁に飾ってある、はるさん手作りの貝のタペストリー。

「希。希という字には、めったにないものを望むという意味がある。それはすなわち、夢である。人生には、でっかい夢が、必要である」「1983年(昭和58年)8月10日。東京に住む、ある貧乏な夫婦のもとに、一人の女の子が生まれました。名前は、希」「希。めったいにないいい名前ね」「希。でっかい夢尾見ろよ!」。徹が書いた希ちゃんの命名の書。

「どこ行くんですか? お仕事ですか? お手伝いします!」「ここは…」「塩田や。塩をっちゃ作る、塩の田んぼ」「塩の田んぼ…。すごい!」「地道にコツコツ。これが、まっとうな人間だよ」「文と元治。この夫婦との出会いが、希の運命を大きく変えていく事になるのでございます。さあ、皆さま、夢が大嫌いな少女が、夢を見つけて、花開かせるまでの珍道中、どうぞ、おつきあい下さいませ」。元治さんの塩です。

「「うるさい」は、「いじくらしい」。「かわいらしい」は「いちゃけな」。「気持ち悪い」は…」「どこ行くが?」「あっ、えっと…相撲でがん! 行ってきまげろ!」「えっ?」「「かちゃかちゃやがい」は「散かっている」」「ここの言葉をちゃ喋っとるつもりけ」「ほうみたいやね」「あんた、本気でやらんかいね!」「実力です。実力ですげんげろ!」「げんげろ?」「だらにしとるがけ!」「だら? だら?」。希ちゃんの手作り筆箱と、 能登のことばノート。

「これ…」「俺、2学期が始まる前に、父ちゃんの転勤で、金沢に引っ越す事になっとるげ」「えっ?」「生まれてからここしか知らんさけ、不安で、八つ当たりしとってん。ごめん。ほやけど、ジタバタ頑張っとるお前見とったら、なんか、元気出たわ」「頑張ってね!」。

「これ、食べられるの?」「ん? これは、食べないの。これはな、お父さんが、おもちゃ屋さんで見つけて、ケーキ屋さんに頼んで載っけてもらったんだよ」「ありがとう!」「これは、魔女? お姫様?」「お姫様でしょ、どう見ても」「魔女でしょ」「う~ん。魔女姫様だね!」「申し遅れましたが、この魔女姫が、私でございます」「頂きま~す!」「おいしい! おいしい!」「希にとってケーキは、幸せな家族の象徴でした」。

魔女姫人形のデッサンです。 

突然ですけど、今のところ確認できてるロケ地です。
希が移住した外浦村は、輪島市大沢町宝来町。
元治さんの塩田は、珠洲市清水町すず塩田村。
希ちゃんが相撲をとってる浜は、皆月海岸。
希ちゃんの小学校は、輪島私立七浦小学校。
津村ファミリーがケーキを食べていた田んぼは、輪島市元大岩三ツ岩岬。
希ちゃんが通う高校は、石川県立輪島高校。
紺谷漆器店は、輪島市の大崎漆器店。
希ちゃんと圭太が歩いてた赤い橋は、輪島市のいろは橋。
圭太が希ちゃんに告白した橋は、輪島市のみなと橋。

なんと!。魔女姫は着せ替えができる仕様のようです。

サロンはるの隣は、記念撮影コーナーです。

まれのオープニングに出てくるケーキをモチーフにしたオブジェ。

オープニングで希ちゃんがペロってやるのは、内側の二つ並んだホイップのところですね。毎日あのシーンを観るだけで元気が出ます。

能登編のキャスト紹介です。

まず津村家。

桶作家。

紺谷家。

マキさんと高志。

角家。

蔵本家。

寺岡家。

つづいて、まれのセットのイメージスケッチです。 

まれのロゴは、アイシングクッキーをモチーフにしたのだそうです。かわいいですね。

紺谷漆器店。

外浦の港。

輪島朝市の紺谷漆器店の出店。

外浦村役場の外観。

外浦村役場の内部。

民宿桶作。 

桶作家の居間。

サロンはる。

外浦の町並み。

民宿桶作の入り口。

民宿桶作の玄関。

まれの前期のポスターと、朝ドラおなじみのキャスト集合ポスター。 

恒例の、撮影を見学できるコーナーに展示してある小道具です。

希ちゃんの石川県立輪島高校の夏制服。

希ちゃんが外浦から輪島まで片道1時間以上かける通学に使っている自転車。

変速機がありません。能登の海岸沿いのアップダウンがある道は大変でしょうね。

まれの展示、最後に。まれのドラマ紹介ボードです。

ただいまスタパは、朝ドラヘビーローテーションということで、ドラマアーカイブスのコーナーは朝ドラにフィーチャーしています。ゲゲゲの女房とおひさま。 

絶賛再放送中のあまちゃん('jjj')/。

もしかすると、過去のあまちゃんのイベントでは公開されていない小道具が展示されているかもしれません。ユイちゃんの潮騒のメモリーズの衣装デッサン。

春子さんが正宗さんに出した手紙と離婚届け。投函した時に正宗さんが袖が浜に来てましたね。

84年の北鉄開通記念入場券。

こちらも開通記念切符。春子さんは普通の切符で乗ったんでしょうね。

喫茶リアスとスナック梨明日のコースター。

北三陸のコースター。

ごちそうさん。

花子とアン。

そして、マッサンでございます。

アテンドのかたにお伺いすると、連日多くのお客さんがいらしているそうです。スタパの大型ビジョンでまれを見たいという問い合わせも多く、まれは好調なスタートをきったようですね。一安心です。次は、本格的にロケ地を巡りたいと思います。もしかすると、能登編より先に横浜編を巡ることになるかもしれません。近いですしw。はやく夏の能登の清廉な空気に触れたいと思います。


2015J1リーグ第5節川崎フロンターレvs浦和レッズ@新装等々力20150412

2015-04-13 15:38:58 | サッカー

菜種梅雨が桜を流し、本格的な春を呼んできました。

新しい連続テレビ小説まれ展をスタパで観て、やって参りましたは、新装開店の等々力競技場です。今節は、2013年9月28日大宮戦以来の東京のリーグ戦をお休みします。加賀さんと新装等々力を観に。そしてまた加賀さんは居ないという(´・_・`)。

等々力はいつも賑やかです。今日はホンダと仮面ライダーが来てました。マクラーレンMP4/6、RA108。

神奈川県警に捕まるRC212Vと仮面ライダー3号

それでは等々力競技場の新しいメインスタンドを巡りましょう。新装等々力競技場が誇る、ウッディな屋根。ホームサイドはこんな風に反り返っています。

一方アウェイ側はこのように丸く処理されています。

外のデッキ。

チームバスの駐車場。サポーターが見送れるようになっています。スタンドのデッキから見下ろすことは禁止されています。失礼ですからね。

デッキからフロンパークを眺めます。

再入場ゲート。

オフィシャルショップAZZURRO NERO。

コンコースはこんな感じです。夏は気持ち良さそうな吹き抜けです。今日は逆に風が抜けてちょっと寒かったです。

フロンターレオリジナルスイーツショップ。Fsweets。美味しそうでした。

テラスシートに上がるエレベーターです。 

トイレ。トイレのなかはユニークな作りになっています。手洗い場が独立しています。

ホームゴール裏川崎華族さん達のお住まいにつながる通路です。ここから先は、アウェイグッズを身につけた人は入れません。

アウェイ側の通路は封鎖されています。なので、アウェイ側からメインスタンドには入れません。

メインスタンドの支柱。

メインスタンドのアウェイ側。上部に見えるのは記者席風ですけど、普通に一般のかたが座っていました。そういうチケットがあるのかな?。

こちらはホーム側です。

メインスタンドの屋根。

セブンイレブンシート。

シートは自分が行ったどのスタジアムよりも広々としています。

カップホルダー。

メインスタンド下層に資料館があります。旧メインスタンドのドレッシングルームにあったロッカーに、フロンターレの選手がサインを残したそうです。

新メインスタンドのそこかしこに、藤子・F・不二雄先生のキャラのオブジェがあります。探すのが楽しいです。

さて、本日のメインイベントは、スタジアムツアーではなく川崎vs浦和。

仮面ライダー3号のPKを顔面で阻止するフロン太くん
本日のFRONTALE20000♪
本日のウォーリアー♪

終始川崎がオーガナイズした試合でしたけど、ズラタンの移籍後リーグ戦初ゴールでからくも浦和がドローに持ち込みました。

今年の川崎は、シーズンインしてから日替わりの、猫の目シフトです。悠の離脱でますますその度合いが増しました。でも今日は、前節の大勝を受け、同じ形で臨みます。4-2-3-1です。布陣もほぼ同じ。GKは西部。CBは不動で角田と彰悟。SBは右に武岡左に車屋。ボランチは憲剛と大島。WGは右にエウシーニョ。左にレナト。トップ下は賢太郎。1トップは嘉人です。

浦和は現在のベストメンバーでしょうか。シフトはおなじみミシャの3-4-2-1。GKは西川。3CBは右から森脇、那須、槙野。ボランチは陽介と勇樹。WBは右に関根左に宇賀神。2シャドウは右に石原左に俊幸。1トップはズラタンです。

試合は川崎がオーガナイズします。結局最後まで川崎がイニシアチブを握り続けます。風間さんは否定するかもしれませんけど、今日の川崎は守備に重点を置いていたと思います。ただ、守備重視と言っても、そこはさすがに川崎らしいアプローチです。

まずはシフトから。川崎はネガティヴトランジションの際、リトリートします。これはおなじみ。ただ今日はシフトに工夫がありました。川崎は守備網を作るとき、5-2-1-2に移行します。最終ラインが左にずれてエウシーニョが下がってラインに加わります。浦和はアタッキングサードのサイドエリアで基点を作ることを攻撃の基本パターンとしていますから、まずはそのエリアを消す意図でしょう。

守備の仕組みについてはもうひとつ。最終局面でスペースを消して数的優位を得ることで、ディフェンシブサードの入り口でマンマークを形成できます。浦和の攻撃のストロングポイントは2シャドウを文字通り隠すことにあります。真ん中にズラタンを置きつつサイドで基点を作ることで、守備側の意識からズラタンの脇のスペースを消します。そこをシャドウが使い、守備網を混乱に落とすことを狙います。今日の川崎は、ズラタンだけでなくシャドウにも人をつけ、いわば影をサーチライトで照らします。今日の川崎をして、それでも風間さんが守備なんて考えもしないというなら、実は言葉のカモフラージュなんじゃないかと思ってしまいます。

でも、川崎らしい守備がもうひと味あります。それは守備ではなく攻撃です。今日の布陣に妙味があります。川崎は憲剛をボランチに置きました。しかも縦配列気味にして、憲剛を下り目で使います。意図は、ボールを低い位置で回すこと。攻撃時の川崎は両CBが開き、その間に憲剛が入ります。中央に大島を置き、憲剛のパスコースを作ります。と言っても攻め手を急ぐわけではなく、あくまでも攻撃権を保持するため。そうです。風間川崎の真骨頂、攻撃権を持ち続ければ最上の守備になるという、独特の発想です。川崎はまったくと言っていいほどロングフィードを使いません。時折角田がサイドチェンジを見せるくらいです。これもリスクを取らない作戦の表れです。

というわけで、序盤は浦和がつんのめる形になります。浦和は本来、川崎と同様に相手の攻撃を受けるスタイルですけど、川崎がのらりくらりと攻めてこないので、らしくなくフォアチェックを仕掛けます。なので攻撃がコレクティブでなくバタバタした印象を受けました。

20分を過ぎて、浦和がアジャストします。落ち着きを取り戻します。浦和もリトリートして、逆に川崎に攻めさせようとします。そして、それまでアタッキングサードに入ろうとすらしなかった川崎が、基点を少しだけ高くします。大島だけでなく賢太郎と嘉人も下がってきて憲剛から縦パスを受けます。前半の川崎は、嘉人とレナトが中央に並び、左サイドを開けた変則的な4-4-2のような形でした。というより3-4-1-2みたいな形。ようするに、真ん中の縦ラインはポジションレスで自由に動きます。さながら無脊椎動物みたいにぐにょぐにょしています。

アタッキングサードの川崎も、本来は基本的にやり方は変わらず、流動的なスペースメイクとショートパスを組み合わせて守備網のほころびを作ることを志向します。でも今日は、その基点である憲剛を下り目に置いたのでパスが回りません。いやあえて回そうとしません。むしろ個を強調した攻撃を見せます。レナトのドリブルと、エウシーニョと車屋のサイドアタックです。最後は嘉人がシュートを撃てるタイミングで渡し、仕留める形です。賢太郎がレナトと嘉人をフォローし、セカンドアタッカーを担います。

川崎がシフトを少しだけ上げてリズムを作りますけど、それで崩れるほど浦和の守備はもろくはありません。レナトと嘉人を森脇、槙野がタイトにケアし、有効なシュートを撃たせません。やがて守り合いの様相になってきて、今日は地味な玄人好みの試合になるかなと思いはじめたところで、試合が動きます。

35分。ほぼ全員が浦和陣にいる状況から、彰悟が前方、陽介と勇樹の間に位置取った大島に縦パスを送ります。大島はトラップを前に出し、陽介と勇樹の追いつかない位置に抜け出します。残るは最終ラインのみ。那須をつり出した大島は、左にいたレナトに流します。レナトはキープして森脇を引きつけつつ、時間を作ります。その間に車屋がオーバーラップ。関根と1on1の状態になります。レナトは車屋にパス。車屋が関根とマッチアップしながらドリブル。アタッキングサードに入ります。ペナルティエリアにかかったところで大きくトラップして関根を振り切り、マイナスのクロスをゴール前に送ります。那須が車屋に寄せていて、ゴール前は嘉人を見ていた槙野だけ。そこにタイミングをずらして賢太郎が上がってきました。この時、勇樹も陽介もボールウォッチャーになっていて賢太郎の動きを追えていません。車屋のパスを、どフリーの賢太郎が右足で丁寧に合わせました。川崎1-0浦和。

おそらく川崎は、最小点の競り合いになると踏んでいたのでしょう。ここぞという時に一気にアクセルを全開にし、確実に仕留めました。守れるようになった川崎は、これは相当強いなと実感しました。

浦和は焦りません。正直今日の川崎からゴールを奪うのは至難かなと思っていましたけど、前掛かりになり過ぎるとそれこそ川崎の思うつぼですから。前半は川崎リードのまま終了。

後半に入り、川崎が攻撃パターンをアジャストします。嘉人を左サイドにはらせて変わりにレナトを真ん中に置いた、4-2-3-1のようなシフトに移行します。浦和の両サイドエリアを狙うことは常套手段です。槙野サイドはエウシーニョが狙えていたので、森脇サイドも脅かして、浦和の攻撃意識を背後からかき乱そうとしたのかもしれません。ただ、今日の作戦の原則はコレクティブネスの安定だと思いましたし、そもそも勝っていたので、正直このアジャストの意図はよく分かりませんでした。やっぱり風間さんは天才なのかな?。

両チームがリスクマネジメントに徹するなかで互いの意図がシンクロし、がっぷり四つの状態になりました。なのでミシャも風間さんも動きません。ところが、ミシャの意に反して動かざるを得ない状況になります。石原が右膝を負傷します。代わって武藤が入ります。石原の状態が心配ですけど、シャドウから代えていくのはミシャのパターンですし、負けているので動くなら浦和のほうが先にせざるを得ず、時間帯的にも悪くは無かったと思います。

続けざまにミシャが動きます。俊幸に代えて梅崎を投入します。2シャドウに左サイドアタッカーが並んだのでバランスをとったのかもしれません。それならなぜ先に梅崎ではないのか疑問はありますけど。今年の浦和の試合を観て、シャドウプレイヤーのキャラクターが似ているなと思いました。左右の利きの違いこそあれ、みんなドリブラーでスペースメイカーでミドルシューターです。バランスという意味では、誰が入ってもプランを変えなくて済むので良いのですけど、今日のような行き詰まった状況を打破するためにはチェンジ・オブ・ペースも必要なんじゃないかと思います。今日であれば青木を入れて陽介を一枚上げるとか。ようするに、武藤、梅崎でも川崎の堅守はビクともしません。

このあたりから川崎の守備がタイトになります。もともと川崎は、関塚さんのころからダーティなイメージがあって(川崎サポさんごめんなさい。悪い意味ではありません)、風間川崎に足りなかった球際の強さというか、川崎らしさが戻ってきたなと思いました。

ただテイストがちょっと違います。以前は技術的なハンデをフィジカルで補っている感じだったのですけど、いまは守備の個人戦術の一つとして組み込まれているような気がします。つまり角田なんです。関塚川崎というより、テグさんの仙台感がします。角田がズラタンを自由にしません。インプレーでは結局完封しました。浦和は3トップの連携を断つと機能しませんから、ズラタンに収まらないようにすることが、浦和を閉塞感に陥らせる原動力となりました。そして試合はふたたび膠着します。

最終版にきて、ようやく風間さんが動きます。賢太郎に代えて真希をボランチに投入します。大島を一枚上げます。おそらく守備の強度を上げるためだと思います。それ自体は理に適った作戦だと思います。ところが、直接の因果は無いにしろ、『空気』を動かしたというか、得体の知れない何かが変わるきっかけになりました。サッカーは恐ろしい。

続いてミシャが最後のカードを切ります。関根に代えて忠成を投入します。2トップにして梅崎を右アウトサイドに出すという形を意図したと思います。ところがシフト変更を確認する間もなく、いきなり結果が出ます。

89分。関根が、下がる直前の置き土産に車屋に受けたファールで得た、陽介の右FK。川崎はゾーンというかマンマークというか、なにしろ横一列。浦和はその間を、ニアから森脇、ズラタン、那須、忠成、槙野。遅れ気味にニアに勇樹。ファアに武藤。川崎はマークの設定が甘く、ただ並んでいるだけです。車屋の背後をズラタンが難なく抜け出しどフリー。陽介は、ピンポイントでズラタンに合わせました。川崎1-1浦和。

関根がFKを得たタイミングは、忠成がピッチサイドで用意している時だったので、けしてミシャがセットプレーを意識したものではないと思います。ただ、流れでの打開策は無くセットプレーにしか可能性は見えなかったので、結果的には適切な作戦だったと思います。

同点に追いつきムードは一気に逆転を期待する浦和に傾きます。川崎にとっては大誤算だったでしょう。すでに逃げ切りモードに入っていたので、攻めに転じるのはリスクがあったでしょう。一方の浦和は勝ちに行く雰囲気はありましたけど、やっぱり打開策は無く、5分ものアディショナルタイムがありながらもピッチ上の状況は結局終始変わらず。このまま試合終了。川崎1-1浦和。

ちょっと玄人好みな試合になってしまいましたけど、24,992人のお客さんは満足したんじゃないかなと思います。川崎は終始落ち着いて見られたでしょうし、浦和の同点ゴールは劇的でしたから。

個人的には、今週は加賀さんウィークと日程発表の頃から決めていたので、楽しみにしてた分、ある程度覚悟はしていましたけどやっぱり姿を見られなかったのは寂しいです。ひとりアウェイ感に浸りながら家路に着きました。


2015ACLグループステージ第4節浦和レッズvs北京国安@埼スタ20150408

2015-04-09 18:32:59 | サッカー

4月というのに突然の寒波で、極寒のミッドウィークでございます。

よりによってその日にマッチデー(^^;;。ACLとヤマザキナビスコカップです。今日は今年初のACL観戦です。浦和と北京国安の試合。

本日のPRIDE OF URAWA♪

ホントは加賀さんに会いに来たのですけど、永田のみっちゃんが戻るとやっぱりベンチにすら入りにくくなりました。

3連敗で後がない浦和がセットプレーから先制を許して苦しい展開にしてしまい、数的優位も活かせず槙野のヘッドで追いつくにとどまりました。ベスト16進出に向けて、首の皮一枚になりました。

浦和はターンオーバーです。ACLはがけっぷちですけどリーグ戦では首位ですから、リーグ戦を重視したということでしょうか。シフトはおなじみミシャの3-4-2-1。GKは西川。3CBは右から森脇、那須、槙野。今日のボランチは陽介と青木。今日のWBは右に平忠左に和。今日の2シャドウは右に石原左に武藤。1トップは忠成。

北京国安のシフトは、オーソドックスなスクエアの4-4-2です。布陣は省略。試合の流れに関係あるところを一つだけ言うと北京もターンオーバーで、ダムヤノビッチとパブロ・バタージャはベンチスタートでした。

浦和は、布陣を変えましたけど、やり方は普段通りで臨みます。結果的にはこれが裏目に出ます。ターンオーバーしたところとしなかったところで残酷なくらいギャップができてしまいました。浦和の特長は言うまでもなくサイドです。WBを最前線まで上げて攻撃に人数をかけます。これを実現するために、森脇と槙野がワイドに開き、攻撃の組み立てに積極的に加わります。これを成し得るのはセーフティネットがあってこそ。浦和のそれは、ボランチです。普段の布陣では勇樹がセーフティネットを担います。もはやおなじみですけど、勇樹はポジティブトランジションの際、那須と並ぶ位置に下がります。さらに森脇がバランスを取るので、いちおう3バックの状態を保ちます。もちろんそれでもリスクを伴います。でもこれはポジティブなリスクテイクの範疇に入ります。3バックでも守り切れるのは、とくに勇樹のカバーリング能力に負う比率が非常に高いのです。今日は、図らずもそれを顕著に示してしまいました。

槙野は普段通り積極的に前に出ます。槙野の好きなタイミングは、高い位置でフォアチェックをしかけ、トランジションからそのまま前線に飛び出す流れです。自分の背後をチームメイトがカバーしていることを前提とした積極性ですけど、今日はそのカバーが中途半端でした。結果的に槙野の蛮勇に見えてしまうことになります。

つまり、今日の浦和の問題は、守備面ではボランチにありました。とくに前半は、勇樹的なポジション取りをする選手がいませんでした。つまり、陽介と青木の役割分担があいまいでした。見た感じでは、青木が陽介の動きを気にし過ぎてバランスを取ろうとした結果、青木も動き過ぎてしまった印象です。キャラクター的には、サイズがあってフィードもできる青木がカバー役になるべきだったろうと思います。

マンサーノさんのチームは、基本的にはとてもオーソドックスです。むしろ、だからこそ作戦の自由度に幅ができているような気がします。北京はターンオーバーしてもクオリティの低さを感じませんでした。突出したプレーは無いけど、それなりに形にできる選手が揃っているのでしょう。なのでマンサーノさんのゲームプランは明確で、アウェイの地でまずは首位をキープするミニマムな勝ち点を狙いました。

マンサーノさんも浦和の特異な、ようするに奇妙なサッカーをスカウティングしていたと思います。北京の狙いはオーソドックスかつシンプル。槙野の背後をひたすら狙い続けます。北京のビルドアップはこれまたオーソドックスです。局地戦を可能な限り避け、ワンタッチショートパスでマークをかわしながら、守備網がボールサイドに寄るとサイドチェンジ。これを繰り返します。右サイドアタックのパターンは二つ。多用していたのは、シャオ・ジアイーが槙野もしくは槙野をフォローして左にずれた那須を背負ってポストに入る形です。パスを受けながらワンプッシュして守備ラインを下げます。そのタイミングで、エルトン・フェイズラフ、ソン・ボーシュアンが傍を抜けて一気に裏に出ます。もうひとつは、ダイレクトのロングフィードを槙野の背後に送り、そこにアタッカーを走らせます。フィニッシュの形は、基本的にクロスの折り返しだけです。

北京の守備も、少なくとも序盤はオーソドックスでした。2トップがボールホルダーをチェイスするところから始まる守備は、4+4の2ラインをコンパクトに維持し、最終ラインの位置も高めです。中盤でのトランジションを狙ったコレクティブな守備をします。

浦和は攻撃時に4-1-5という個性的なシフトを作ります。中盤のプレッシングを無力化する効果がありますけど、一歩間違うと大きなリスクになります。この作戦は、高いポゼッションを維持し続けることが前提になります。今日は北京がサイドを基点にボールを保持していたことと、浦和が前線で基点を作れなかったことで、その前提が狂います。なので、ポゼッションの起点でトランジションを受けるシーンが頻繁に起こります。危険なショートカウンターを何度か受けました。正直、北京アタッカーのシュート力の低さに助けられました。

もう一つの浦和の問題は、3人のアタッカーです。浦和と広島は良く似た戦いかたですけど、攻撃はテイストが異なります。広島は寿人の特質を活かした、どちらかというとオープンな攻撃ですけど、浦和はショートパスの連鎖で崩していく、よりタイトな攻撃を旨とします。これはアタッカーのアイデアの共有で具現するやり方ですから、組み合わせと練度、ようするにコンビネーションの確立が生命線です。残念ながら今日のセットは、イメージの共有がまったくできてませんでした。パスが少しずつズレていました。浦和の意に反しがっぷり四つになった展開は、北京の思惑通りに進みます。セットプレーから先制点が生まれます。

33分。北京の右CK。北京はセットプレーでも人数をかけません。ペナルティエリアには4人だけ。浦和の対応は完全マンマークです。ニアに至っては4on2の数的優位を作っています。ソン・ボーシュアンが狙ったのはニアのシュ・ユンロン。マーカーは和です。和はシュ・ユンロンの左手にブロックされてクロスのコースに入れません。シュ・ユンロンがなんとなく飛ぶともなくジャンプして、なんとなく頭に触ったボールが、ボールウォッチャーになっていた忠成をスクリーンに使って、スルスルっとゴールエリアに入ってきたユー・ダーバオの伸ばした左足に合いました。浦和0-1北京。

ちょっと事故感がありますけど、細かい技術的なミスと集中の欠如が招いた、回避可能な失点だと思います。

さて、理想的な展開に持ち込めた北京は、ここからオーソドックスを脱ぎ去り、結果優先の現実的な選択をします。なんと6バックに移行します。6-2-2です。当然フォアチェックから始まるコレクティブな守備など出来ようはずがなく、完全にリトリートします。ミシャが恐らく忌み嫌う、美しさのカケラもないスーパー功利主義なサッカーです。でも、その潔さに納得感がありました。いまJ1で、守備を発想の起源にしていて、かつ試合中のシフト変更を当たり前にこなせるのは東京くらいだと思います。もしかすると我々日本人は、美しさの追求を、日本人たるために精神上の不可欠な要素としているのかもしれませんね。監督にしろ選手にしろ、日本人もしくは日本的な美学に共感できる外国人を、知らず知らず求めているのかもしれません。およそJリーグで、どんなにそれがクリティカルな状況であったとしても、6バックなんてカッコ悪いシフトは採用しないでしょうし、採用したとしても良い結果は得られないと思います。

当然、以降は浦和が押し込み、弾き返したイーブンボールを北京が拾ってアタッカー二人でロングカウンターを仕掛ける展開が延々続きます。前半は北京リードのまま終了。

後半頭からミシャが動きます。平忠に代えて関根を入れます。関根は今浦和のアタッカーのなかで一番活きがいいですから、縦へのアグレッシブネスだけではなく、チームを勢いつけたかったのかもしれません。

それでも試合が動かないのでミシャがさらに動きます。今度は左サイドです。和に代えてなんと俊幸をWBで投入します。経験あるのかしら?(^^;;。浦和のWBはとても個性的なタスクを担います。守備時は最終ラインに入り、攻撃では最前列に並びます。とくに攻撃でアジリティの高さとクロスの精度を求められます。浦和のアタッカーが代々、比較的小柄でハイレスポンスな選手だった理由はそんなところにあるのかもしれません。今日の平忠と和は、北京の守備陣が絞るのでアタッキングサードでフリーになるシーンが頻繁にありました。言い換えると中央がタイトだということです。ミシャはクロッサーではなく、前三枚がつぶれたこぼれを拾う、シャドウ的なプレーが活きると感じたのかもしれません。

同時にマンサーノさんが動きます。ずっとポスト役を務めていたシャオ・ジアイーに代えて、ダムヤノビッチを投入します。追加点を狙うというより、エースを登場させることで、攻撃モードで雰囲気がポジティブになった浦和に守備をチラチラ意識させようとしたのだと思います。

続いてミシャが最後のカードを切ります。石原に代えて勇樹を左CBに入れます。槙野が左WB、俊幸は左シャドウにスライドします。ミシャの攻撃好きを現している作戦だと思います。けど、順番は逆だったかなと思います。まず勇樹を入れて槙野の背後をケアし、守備のバランスを修正してから、アタッカーをリフレッシュすべきだったように思います。直後にようやくようやく同点ゴールが生まれます。

74分。俊幸の右CK。北京はゾーンとマンマークのハイブリッドです。この辺りもオーソドックス。浦和はペナルティエリア中央に勇樹、槙野、忠成、青木、那須が密集を作ります。ニアには陽介がいます。俊幸のキックモーションと同時に勇樹がニアに飛び込みます。これに勇樹のマーカーがつられます。その背後に、勇樹をスクリーンにして槙野が飛び込みます。この動きには北京守備陣は誰も反応できません。俊幸はロブ気味のクロスを上げます。動き出しのタイミングで優位に立った槙野は、誰よりもベストタイミングで俊幸のクロスに合わせました。浦和1-1北京。

これを受け、マンサーノさんが動きます。ジャン・シャオビンに代えてバタージャを投入します。勝ちにいこうとしたというよりは、守備加重を維持しつつカウンターの精度と威力を高める意図だと思います。あくまでも勝ち点1のために。

ところがさしものもマンサーノさんも予見していなかった事件が起こります。ずっと忠成とタイトにコンタクトし合っていたラン・ジョンが、忠成を突き飛ばして退場します。正直こういうところは、良い悪いではなくらしいなと思います。価値観の大きな差異というか。まだ残り10分以上あるなかで、浦和は絶好のシチュエーションを手に入れます。以降は、那須を前線にはりつけパワープレーに入ります。浦和が猛攻を仕掛けますけど、スターターCBを一枚失っても、やっぱりペナルティエリアの北京は堅かったです。

アディショナルタイムに入って、守るしかない北京は守備をかためにきます。ソン・ボーシュアンに代わってリー・ユンチウを投入して守備網を整えます。長い長い4分間だったでしょう。

浦和にとっては、時間の問題だったろうと思いますけど、その時間が足りませんでした。このまま試合終了。浦和1-1北京。

浦和は今大会ようやく勝ち点を得ましたけど、非常に厳しい状況です。水原とブリスベンに連勝することが最低条件です。

ミシャとグレゴリオ・マンサーノ。図らずも、鮮明にその差異が浮き上がった、ロマンチストとリアリストの激突を目撃しました。良し悪しは主観でしかないので述べませんけど、現実に残ったことは北京の勝ち点10と浦和の1です。北京はオーソドックスを成し得るディシプリンとそれなりの技術、最後に見せた人間性しか印象がなく、あまり強さを感じませんでした。もしも浦和が、コンビネーションが確立されたベストメンバーで臨んでいたら、結果がどうなったのか興味深いです。

とは言え、個人的には加賀さんを観に来たので今日は目的を達成できませんでした。いつか加賀さんが必要とされる日が来ると思いますけど、そこに立ち会えると素敵だなと思います。5547


2015J1リーグ第4節FC東京vsヴァンフォーレ甲府@味スタ20150404

2015-04-05 13:23:24 | サッカー

花の色は移りにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに。

小金井公園に今年も桜まつりが戻ってきました。今年は桜がちゃんと残っていて、安心しました。

味スタ周辺の旧関東村の桜並木も、まだ綺麗です。

周囲が桜色に染まった味スタは、内側は青赤に染まります。本日は中央線ダービー青赤バージョンでございます。俺たちの中央線は渡さない(^o^)/。

今日のYou'll Never Walk Alone♪

長い闘病に勝ち、昨年プロになった畑尾が、今年はレギュラーナンバーの背番号3で甲府のレギュラーとして、稲垣とともに東京に凱旋です。

編成が大きく変わってまだ不安定な甲府に対し、東京が終始オーガナイズしってナオのゴールを守り切りました。

東京は、代表組が戻ってきましたけど、好調慶悟が足の不調で不在です。シフトはいつも通り。GKは権田。CBはモリゲのカニーニ。SBは徳永と宏介。3CHは今日は右からたま、梶山、ヨネ。トップ下は河野。2トップは今日はよっちとナオです。

甲府は大きく編成が変わりました。一番影響があるのは監督です。J2制覇と2年連続J1残留を成し遂げた城福さんから、マリノスを出た樋口さんに代わりました。戦力的な限界も含め完成しきった感のある城福甲府を、樋口さんがどう壊してリビルドするか、楽しみです。まず樋口さんがチャレンジして見せたのはシフトです。5-3-2。布陣は、GKは荻。3CBは右から畑尾、英臣、野田。WBは右に稲垣左に翔平。3CHは右から石原、新井、北斗。2トップは拓馬とアドリアーノです。

甲府の編成は、コツコツと集めてきたJ1残留に資する選手を一気に失った感があります。堅守甲府の核3CBの両サイド青山と翔が移籍。攻守の要マルキーニョス・パラナは一旦離脱しました。再契約の模様です。攻撃面でも、城福甲府独特の連動性を高めたアタックのフィニッシャーたる、ジウシーニョとクリスチアーノも移籍。不可抗力とはいえ、ちょっとドラスティックに変わり過ぎています。さらに新たな核として期待されるアドリアーノとブルーノ・ジバウはまだフィットしきれていないようです。ゆえに布陣は、コンサバティブな選択となります。てか、選択のしようがないのかなと思います。

試合はほぼ最後まで、東京がオーガナイズします。そして、今日はいきなりイニシアチブを握りにかかります。東京が一気にペースを掴みます。これには攻守双方に理由があります。サッカーの相対性がよく見えた試合になりました。

まずは東京の攻撃プランから。今日の東京の狙いは、ナオをスターターで使ったことで極めて明解です。よっちとナオという新旧スピードスターを並べたジェットストリームアタックです。その威力を成立させるためには、アタッカーが3人必要です。なので、今日は河野の使い方を工夫しました。今日の河野はバイタルエリアを浮遊せず、よっちとナオに続いて積極的に最終ラインの裏を狙います。この3人が変わるがわる裏を狙い続けるので、甲府の最終ラインは、人数を揃えていますけど意識が後ろ加重になります。さりとて甲府はラインの位置が低いわけではないので、前に出つつ後ろに意識がいくという、中途半端な守り方を強いられます。

さらに、東京の3人のアタッカーは走りかたを工夫していました。基本的にはサイドの奥に向かって縦に流れますけど、ここぞというタイミングとスペースを感じた時は、よっちは畑尾の背後、ナオは野田の背後を狙ってダイアゴナルに走ります。河野もこれに追随します。甲府は5枚並びますけど、WBがよっちとナオをフォローしきれず、てか、フォローできない位置から飛び込んでくるので、CBとの間にギャップができます。そこを執拗に東京が狙い続けます。

この攻撃はタイミングが命です。今日は、バイタルエリアを省略しました。そもそもポストプレイヤーがいないので合理的な選択です。前線が動き出すと、3CHから積極的なロングスルーが次々と出てきます。ただ、これを成し得るためには起点となるパサーをフリーにする必要がありますし、できるだけ高い位置でボールを持ったほうが精度が高まります。そこで、河野、たま、ヨネがバイタルエリアに顔を出し、甲府の中盤を引っ掻き回します。この東京の狙いが早々結実します。

15分。甲府陣からの新井の拓馬へのフィードを宏介がカット。このボールをヨネがハーフウェイ付近で拾い、ターン。ルックアップします。ヨネがボールを持った瞬間、アタッカー3人が続けていたダイアゴナルランを、この時はナオが見せます。右サイド、翔平の前方から野田の背後を狙って走り出します。これをヨネが見逃しません。ナオの走る先、ペナルティエリア真ん中を目掛けてロングスルー。ナオが野田を振り切って追い付きます。右足トラップで落としてからバウンドを合わせて左足を振り抜きました。ゴラッソ。東京1-0甲府。

ただでさえ東京がプラン通りにしかも良い時間帯で先制したので嬉しかっただけでなく、ナオがゴールすると味スタの雰囲気が変わりますから、少なくともこの試合は、今年の東京ゴール裏にあるモヤモヤが吹き飛んで一体化したのではないかと思います。やっぱりナオは俺たちの天使です。

このゴールに至った原因は、甲府の守備にもあります。甲府と言えば城福さんの3-4-3です。樋口さんと言えば、代名詞とも言える4-2-3-1。今年の甲府は、そのいずれでもない5-3-2を採用しています。それ自体は、近年のステレオタイプ化したシフトとは違う独自路線が見れて、個人的には嬉しいです。でも、残念ながら今の甲府はまだまだ整理できているとは言いがたい出来です。

5バックにしているのは城福甲府時代も実質同じですのでそれほど影響はないと思います。守備面での影響は、先にも言いましたけど3CBの布陣が大きく変わってしまったこと。甲府を甲府たらしめる英臣が残っているのは、まだ今後のフィットに向けた可能性を感じさせるので心強くはありますけど、ナオのゴールの結果に見るまでもなく、素人目にも3人の距離感と役割分担が十分に整理されていないように見えます。畑尾はパワー系のタレントを見せ、よっちと対峙しても自由に前を向かせませんでした。むしろ野田のプレー選択をアジャストすべきかなと思います。野田は比較的前に出てきます。サイズが無いので構えるより相手の体勢が整う前に勝負したいのでしょう。結果的にはこれを東京に狙われました。

それでも3CBについては、長年チームとして積み重ねた経験がありますからいずれフィットすると思います。問題は3CHです。少なくとも今日を見た限りでは、甲府の3CHは動きがバラバラです。北斗と石原は頻繁に前に出ます。攻撃で2トップをフォローするのは北斗と石原しかいませんから、致し方ないとは思いますけど、二人とも前に出ているシーンが頻繁に見られました。もちろん新井が丸裸になります。ですから、東京は新井を引き出せはバイタルエリアを自由に使えるわけです。というよりも、甲府が新井をターゲットにされるような状況を自ら作ってしまった、厳しいけどいわば自滅でしょう。

攻撃も中途半端です。攻撃の方法はこのシフトだと二つしか選択肢がありません。ロングボールを裏に送るか、バイタルエリアで預けて独力突破をするか。アドリアーノと拓馬は互いに連動するわけでもなく、それぞれがどちらかを選択していました。どちらかというと拓馬が裏に抜けようとし、アドリアーノが基点を選択する回数が多かったような気がします。可能性としては、少なくともアタッキングサードに入れるという意味で、裏へのロングフィードのほうがまだ高かったと思います。それでも東京の守備網の敵にはまったく成りえません。

このシフトのままでコレクティブな攻撃を成功させるには、とりもなおさずポストプレイヤーのキープ力が不可欠でしょう。さらに攻撃をシュートで終えるためには、WHとWBのフォローランが有効になる程度には距離感を縮められるようにならないといけないと思います。

先制されてから、甲府が攻撃を少しアジャストします。アドリアーノと拓馬をサイドに流し始めます。おそらくプレッシャーの少ないサイドで基点を作って、WHとWBの攻撃参加を促そうという意図だと思います。

東京はさっそく対処します。イニシアチブをあえて甲府に渡し、守備網を維持するディフェンシブモードに変わります。WHがSBと連携してサイドをケアします。これで甲府に攻めさせつつフィニッシュには持ってこさせないことに成功します。

前半終了直前に、業を煮やした樋口さんが動きます。下田に代えて盛田を投入します。同時にシフトを5-2-1-2に変更します。トップ下には拓馬が入ります。後半頭から変えても良かったと思いますけど、前半を少しでもポジティブなイメージで終えたかったのでしょう。

今日の樋口さんを見ていると、どこに対してかはわかりませんけど、怒ってるボディアクションが多かったような気がします。もともと割とアグレッシブなかたですけど、思うようにいかないのかな。前半はこのまま終了。

ドロンパのバニシングスプレーパフォーマンス

後半も前半と流れは変わらず始まります。ところが開始早々、東京にアクシデントが起こります。前半のコンタクトで腰と首を痛めたよっちがピッチに座り込んでしまいます。心配ですね。

代わって遼一がそのままトップに入ります。既にジェットストリートアタックのモードは終わっていたので、よっちの交代は想定外だったとしても、むしろ遼一投入は好都合だと思いました。同様に裏を狙いますけど、今度は前線に基点を作って、その脇をナオと河野が抜けるプランに移行できます。守備モードを維持するために、攻撃は人数をかけずショートカウンターを狙うという形が作れました。

モリゲがPKを外した直後、ミステルがさらに磐石な態勢を作ります。河野に代えて羽生を投入。同時にシフトを4-4-2に変更します。たまが左メイヤ。羽生が右です。これでサイドの守備陣形がいっそう整った上、攻撃を実質トップ二人で完結するというやり方の整理ができました。今年は、この辺りの、シフトや布陣変更をきっかけとしたプラン変更時のコンセンサスがとてもしっかりしてきてるなという印象を受けます。いつの間にか3CHの不安も感じなくなりましたし、ミステル東京の成長を感じます。

直後に樋口さんも動きます。新井に代えて保坂をそのままボランチに投入します。保坂は守備力は少し落ちますけど、パス精度が上がるうえ、フリーキッカーとしても期待できます。でも、流れを変える作戦にはなりませんでした。ダブルボランチにしてもやっぱり石原が前に出ようとしていて、新井が孤立する場面が目につきました。これは保坂が入っても同じです。ミスター甲府の石原ですから、これは意図してやっていたのでしょう。なので石原個人の問題ではなく、やっぱり甲府の中盤のシステムをしっかりと整理するべきだと思います。

盛田が入ってからは、盛田が積極的に動いてポストを呼び込み、基点になります。盛田に限っては投入はプラン通りだったと思います。一方問題はアドリアーノと拓馬です。アドリアーノは真ん中から動きません。盛田を動かす分、アドリアーノを軸にしようとしたのかもしれません。結果的には盛田とアドリアーノ距離感が安定しませんでしたので、盛田を基点にするならアドリアーノはシャドウ的に使うべきだったような気がします。

それにも増して気になるのは拓馬です。拓馬はトップ下に下がりましたけど、ほとんど有効な動きを見せません。真ん中に入ればまだ使い道があったかもしれませんけど、中途半端にサイドに寄っていて、さりとてボールサイドに寄せるわけでもなく、ほとんど甲府の流れ作りに寄与できてませんでした。

樋口さんがさらに動きます。アドリアーノに代えて伊東を同じくトップに投入します。アドリアーノのコンディションを考慮しつつ、それ以上に盛田と連動できる選手を前線に置きたいという意図だと思います。これも東京の堅守を脅かすには至りません。

この後、宏介の右CKをモリゲがクロスバーに当てます。PKの失敗とこのシュートのどちらかでも決めていれば、今日の勝利は完勝と言えたでしょう。今日はモリゲの日ではなかったということでしょうけど、安心して観られるためにも、次はぜひ決めて欲しいと思います。

ミステルが〆にかかります。たまに代えて秀人を投入。シフトはそのまま。ヨネが左メイヤに移ります。

先制後は甲府にあえてイニシアチブを渡しつつ、最後までミステル東京がオーガナイズし続け、安定していました。このまま試合終了。東京1-0甲府。

なおのシュワッチ

他サポの勝手な意見かもしれませんけど、甲府が心配です。去年までの甲府は、走力と献身に裏打ちされたコレクティブを武器に残留を勝ち得てきました。今年は、これまでのところ全ての試合で、走量、スプリントとも相手チームを下回っています。走ればいいというわけではないけれど、失礼かもしれませんけどJ1とJ2の狭間にいるチームの戦いかたは、他ならぬ甲府自身が確立したスタイルが今や標準になっていると思います。先週山雅を見たばかりなのでいっそうそう思います。甲府が甲府らしくいられるシフトと布陣を、少しでもはやく見つけられることを願います。とはいえ甲府は例年暑くなってきてから力を発揮するチームなので、パラナ復帰もありますし、まだまだこれからですね。

公式戦5戦無敗。今年も負けないミステル東京が戻ってきました。でも、去年と違って危うさをほとんど感じません。観ていて攻め込まれるシーンが多いので心配されるかたもいらっしゃると思いますけど、去年とは守備の連動性も最終局面の役割分担も個々の集中力も全然違って、安定しています。だから心配しなくていいと思います。むしろ、守備モードの時はロングカウンターのワクワク感が引き立ちますから、よっち、ナオ、慶悟、河野、遼一の躍動感を楽しめると思います。

次は、1stステージ序盤の最重要ポイントだと勝手に思っているアウェイ湘南戦です。前回湘南が昇格していた時は平塚で負けていますから。しかもあの時と違って湘南は好調です。てか、湘南スタイルがJ1で十分に通用しているようです。迷いの無い相手が怖いのは山雅で経験済み。安定感が出てきた東京ですから、次は絶対的な強さを身につけられるよう、頑張ってほしいと思います。


第61回小金井桜まつり20150404

2015-04-01 19:58:39 | まち歩き

今年の桜は、一斉に開花して、とても華やかですね。 春爛漫でございます。

今年もやってまいりました。桜の町小金井が色づくとき。第61回小金井桜まつりでございます。

木蓮も満開です。武蔵小金井駅から北に伸びるシルクロード通りは、勝手に木蓮ストリートと呼んでいますけど、ちょっと遅れて咲き出しました。

では、小金井公園の桜巡りをはじめます。陽光です。

寒桜。

大漁桜。

河津桜。

越の彼岸。

華やかさは繊細さの積み重ね。

淡墨桜。

十月桜。

小金井市、小平市の市内では、桜を植樹しています。桜の高齢化が社会的な課題になっていますけど、小金井公園は、桜の名所を守るために世代を受け継ぐ品種の育成に努めています。

白樺に咲く桜。

桜は何も言いませんけど、ひとを魅了します。今年の主役をご紹介します。 

小金井公園の銘木のひとつ。衣通姫です。

染井吉野と大島桜の自然交配なんだそうです。白く淡くピンクのグラデーションが、とても可憐で、それでいてセクシーです。

春コラボその1。衣通姫とすみれ草。

キャンプ場の枝垂れ桜です。

春コラボその2。枝垂れ桜と菜の花。

花桃。 

山桜も咲きました。小金井薄紅桜ファミリーの孫です。

小金井公園の永遠のメインキャスト。小金井薄紅桜の原木です。おじいちゃん。

江戸彼岸。

山桜です。自分の実家の近くにも大きな山桜があって、小学校に通学する途中の楽しみでした。 

木瓜。

では、小金井公園の代名詞に行きましょう。 

江戸東京たてもの園前の広場の染井吉野です。 

ワンちゃんもお花見。

桜海。

白雪。 

御車返。

 

春コラボその3。染井吉野と菜の花。

小金井薄紅桜。二世です。

ご紹介してないのですけど、ちょっと元気がない木もあって心配でした。それでも、今年も小金井を華やかに彩ってくれました。また来年もよろしくね。