ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

まれロケ地の旅 ―20150412 連続テレビ小説「まれ」展―

2015-04-13 22:46:24 | 連続テレビ小説まれ

いよいよ平成27年度もスタートいたします。連続テレビ小説のロケ地巡りでございます。本年度もどうぞよろしくお願いいたします。まれ本放送開始から3週間、能登のピュアな空気に毎日魅了されています。

ひさびさにやって参りましたは、NHKスタジオパーク。

スタパの入り口までの通路は、ただいままれ回廊でございます。

スタパでは、5月31日まで連続テレビ小説「まれ」展を開催中。まれファンのみなさま、どうぞ足をお運びください。

スタパに入りましたら、いきなりうさじいがやってきました。見つめられているのかな?w

それでは参りましょう。おなじみスタパのイベントスペースがメインです。 

出迎えてくれたのは、希ちゃん。

バナナの船乗り慎ちゃんと愛妻家まこっちゃん。

津村ファミリーでございます。藍子さんと一徹。あと、お隣さんヽ(=´▽`=)ノ。

はるさん。左のサロンはるの看板は、実際に大沢ロケで使われたものですね。

今回のまれ展のメインは、はるさんのサロンはるのセット再現です。AKはスペースの都合でフルセットを見ることはできないのですけど、展示してある道具類は、すべて撮影で実際に使われたものだそうです。

本棚。

本棚にさりげなく置いてあるのは、まれの台本です。

はるさんの美容師と理髪師の免許。

エアコン。実際のセットでの配置は確認できていませんけど、ドラマでは扇風機が回っていたので、もしかしたら使うシーンがないのかも。能登の夏は涼しいのかなあ。

おしぼりケースだと思います。

お店側の窓。

お客さんが待ってる(いつも浩ちゃんやまこっちゃんがトコロテンを食べ、慎ちゃんがバナナを食べている、地元のひとの溜まり場とも言うw)ソファーの上に飾ってある、はるさん手作りの暖簾。 

美容料金表。入り口近きの柱にはってありますね。

お店に入ったところを再現してあります。

「♪夜明け間近 北の海は波も荒く~」「最後にこうして…あらステキ~!」「へえ~! 東京っちゃ、今そんなんや流行っとるがけ」「はるさん、都会の人みたいやがいね」「おおきにえ! こんで能登一番の都会的なサロンをちゃ目指せるわいね!」「いいえ、こちらこそいつもいろいろ頂いて」「形だけ真似しても中身や…」「ああん?」。お店の椅子です。

パーマ機。普段は待合室のほうに置いてあります。

パーマ機のスイッチ。

手前ははるさんの美容道具類。奥のガラスケースは美容品の商品を陳列しているケースです。

アイロンとかパーマの道具があります。この台は実際のセットにはまだ出てきていない気がします。

美容室にはかならずある、買ってるひとを見たことがない美容品。

お店の入り口側から見てみます。

鏡台です。 

鏡台の上の荷物置場。左側。

右側です。美容室には必ずある、ちょっと古いモデル写真がいい感じです。

 

通常、暇つぶしの雑誌とかを置いてる鏡台には、左側はあまちゃんとマッサンのステラが置いてありましたw。花子とアンではなくあまちゃんなのは、ただいま再放送中だから!。

右側はまれ。

鏡台にはってあった、美容師からの一言レクチャー集。はるさん、なかなかやります(^_^)/。

ちゃんと商売も忘れません。さすが、とと楽を支える能登のおんな。

間仕切り。もともとは二部屋だったのかな?。用途は不明です。

電話。

この美容室の看板というか青と赤のぐるぐるは、大沢ロケで実際に使われたものとは形状が違います。これから出てくるのかな?。

サロンはるの入り口。

入り口の天窓。

はるさんの、美容室開設検査確認証。

まれのセットといえば、これ。サロンはるでも桶作でも、このユラユラする奴がいっぱい置いてありますね。 

サロンはるの中の壁に飾ってある、はるさん手作りの貝のタペストリー。

「希。希という字には、めったにないものを望むという意味がある。それはすなわち、夢である。人生には、でっかい夢が、必要である」「1983年(昭和58年)8月10日。東京に住む、ある貧乏な夫婦のもとに、一人の女の子が生まれました。名前は、希」「希。めったいにないいい名前ね」「希。でっかい夢尾見ろよ!」。徹が書いた希ちゃんの命名の書。

「どこ行くんですか? お仕事ですか? お手伝いします!」「ここは…」「塩田や。塩をっちゃ作る、塩の田んぼ」「塩の田んぼ…。すごい!」「地道にコツコツ。これが、まっとうな人間だよ」「文と元治。この夫婦との出会いが、希の運命を大きく変えていく事になるのでございます。さあ、皆さま、夢が大嫌いな少女が、夢を見つけて、花開かせるまでの珍道中、どうぞ、おつきあい下さいませ」。元治さんの塩です。

「「うるさい」は、「いじくらしい」。「かわいらしい」は「いちゃけな」。「気持ち悪い」は…」「どこ行くが?」「あっ、えっと…相撲でがん! 行ってきまげろ!」「えっ?」「「かちゃかちゃやがい」は「散かっている」」「ここの言葉をちゃ喋っとるつもりけ」「ほうみたいやね」「あんた、本気でやらんかいね!」「実力です。実力ですげんげろ!」「げんげろ?」「だらにしとるがけ!」「だら? だら?」。希ちゃんの手作り筆箱と、 能登のことばノート。

「これ…」「俺、2学期が始まる前に、父ちゃんの転勤で、金沢に引っ越す事になっとるげ」「えっ?」「生まれてからここしか知らんさけ、不安で、八つ当たりしとってん。ごめん。ほやけど、ジタバタ頑張っとるお前見とったら、なんか、元気出たわ」「頑張ってね!」。

「これ、食べられるの?」「ん? これは、食べないの。これはな、お父さんが、おもちゃ屋さんで見つけて、ケーキ屋さんに頼んで載っけてもらったんだよ」「ありがとう!」「これは、魔女? お姫様?」「お姫様でしょ、どう見ても」「魔女でしょ」「う~ん。魔女姫様だね!」「申し遅れましたが、この魔女姫が、私でございます」「頂きま~す!」「おいしい! おいしい!」「希にとってケーキは、幸せな家族の象徴でした」。

魔女姫人形のデッサンです。 

突然ですけど、今のところ確認できてるロケ地です。
希が移住した外浦村は、輪島市大沢町宝来町。
元治さんの塩田は、珠洲市清水町すず塩田村。
希ちゃんが相撲をとってる浜は、皆月海岸。
希ちゃんの小学校は、輪島私立七浦小学校。
津村ファミリーがケーキを食べていた田んぼは、輪島市元大岩三ツ岩岬。
希ちゃんが通う高校は、石川県立輪島高校。
紺谷漆器店は、輪島市の大崎漆器店。
希ちゃんと圭太が歩いてた赤い橋は、輪島市のいろは橋。
圭太が希ちゃんに告白した橋は、輪島市のみなと橋。

なんと!。魔女姫は着せ替えができる仕様のようです。

サロンはるの隣は、記念撮影コーナーです。

まれのオープニングに出てくるケーキをモチーフにしたオブジェ。

オープニングで希ちゃんがペロってやるのは、内側の二つ並んだホイップのところですね。毎日あのシーンを観るだけで元気が出ます。

能登編のキャスト紹介です。

まず津村家。

桶作家。

紺谷家。

マキさんと高志。

角家。

蔵本家。

寺岡家。

つづいて、まれのセットのイメージスケッチです。 

まれのロゴは、アイシングクッキーをモチーフにしたのだそうです。かわいいですね。

紺谷漆器店。

外浦の港。

輪島朝市の紺谷漆器店の出店。

外浦村役場の外観。

外浦村役場の内部。

民宿桶作。 

桶作家の居間。

サロンはる。

外浦の町並み。

民宿桶作の入り口。

民宿桶作の玄関。

まれの前期のポスターと、朝ドラおなじみのキャスト集合ポスター。 

恒例の、撮影を見学できるコーナーに展示してある小道具です。

希ちゃんの石川県立輪島高校の夏制服。

希ちゃんが外浦から輪島まで片道1時間以上かける通学に使っている自転車。

変速機がありません。能登の海岸沿いのアップダウンがある道は大変でしょうね。

まれの展示、最後に。まれのドラマ紹介ボードです。

ただいまスタパは、朝ドラヘビーローテーションということで、ドラマアーカイブスのコーナーは朝ドラにフィーチャーしています。ゲゲゲの女房とおひさま。 

絶賛再放送中のあまちゃん('jjj')/。

もしかすると、過去のあまちゃんのイベントでは公開されていない小道具が展示されているかもしれません。ユイちゃんの潮騒のメモリーズの衣装デッサン。

春子さんが正宗さんに出した手紙と離婚届け。投函した時に正宗さんが袖が浜に来てましたね。

84年の北鉄開通記念入場券。

こちらも開通記念切符。春子さんは普通の切符で乗ったんでしょうね。

喫茶リアスとスナック梨明日のコースター。

北三陸のコースター。

ごちそうさん。

花子とアン。

そして、マッサンでございます。

アテンドのかたにお伺いすると、連日多くのお客さんがいらしているそうです。スタパの大型ビジョンでまれを見たいという問い合わせも多く、まれは好調なスタートをきったようですね。一安心です。次は、本格的にロケ地を巡りたいと思います。もしかすると、能登編より先に横浜編を巡ることになるかもしれません。近いですしw。はやく夏の能登の清廉な空気に触れたいと思います。


2015J1リーグ第5節川崎フロンターレvs浦和レッズ@新装等々力20150412

2015-04-13 15:38:58 | サッカー

菜種梅雨が桜を流し、本格的な春を呼んできました。

新しい連続テレビ小説まれ展をスタパで観て、やって参りましたは、新装開店の等々力競技場です。今節は、2013年9月28日大宮戦以来の東京のリーグ戦をお休みします。加賀さんと新装等々力を観に。そしてまた加賀さんは居ないという(´・_・`)。

等々力はいつも賑やかです。今日はホンダと仮面ライダーが来てました。マクラーレンMP4/6、RA108。

神奈川県警に捕まるRC212Vと仮面ライダー3号

それでは等々力競技場の新しいメインスタンドを巡りましょう。新装等々力競技場が誇る、ウッディな屋根。ホームサイドはこんな風に反り返っています。

一方アウェイ側はこのように丸く処理されています。

外のデッキ。

チームバスの駐車場。サポーターが見送れるようになっています。スタンドのデッキから見下ろすことは禁止されています。失礼ですからね。

デッキからフロンパークを眺めます。

再入場ゲート。

オフィシャルショップAZZURRO NERO。

コンコースはこんな感じです。夏は気持ち良さそうな吹き抜けです。今日は逆に風が抜けてちょっと寒かったです。

フロンターレオリジナルスイーツショップ。Fsweets。美味しそうでした。

テラスシートに上がるエレベーターです。 

トイレ。トイレのなかはユニークな作りになっています。手洗い場が独立しています。

ホームゴール裏川崎華族さん達のお住まいにつながる通路です。ここから先は、アウェイグッズを身につけた人は入れません。

アウェイ側の通路は封鎖されています。なので、アウェイ側からメインスタンドには入れません。

メインスタンドの支柱。

メインスタンドのアウェイ側。上部に見えるのは記者席風ですけど、普通に一般のかたが座っていました。そういうチケットがあるのかな?。

こちらはホーム側です。

メインスタンドの屋根。

セブンイレブンシート。

シートは自分が行ったどのスタジアムよりも広々としています。

カップホルダー。

メインスタンド下層に資料館があります。旧メインスタンドのドレッシングルームにあったロッカーに、フロンターレの選手がサインを残したそうです。

新メインスタンドのそこかしこに、藤子・F・不二雄先生のキャラのオブジェがあります。探すのが楽しいです。

さて、本日のメインイベントは、スタジアムツアーではなく川崎vs浦和。

仮面ライダー3号のPKを顔面で阻止するフロン太くん
本日のFRONTALE20000♪
本日のウォーリアー♪

終始川崎がオーガナイズした試合でしたけど、ズラタンの移籍後リーグ戦初ゴールでからくも浦和がドローに持ち込みました。

今年の川崎は、シーズンインしてから日替わりの、猫の目シフトです。悠の離脱でますますその度合いが増しました。でも今日は、前節の大勝を受け、同じ形で臨みます。4-2-3-1です。布陣もほぼ同じ。GKは西部。CBは不動で角田と彰悟。SBは右に武岡左に車屋。ボランチは憲剛と大島。WGは右にエウシーニョ。左にレナト。トップ下は賢太郎。1トップは嘉人です。

浦和は現在のベストメンバーでしょうか。シフトはおなじみミシャの3-4-2-1。GKは西川。3CBは右から森脇、那須、槙野。ボランチは陽介と勇樹。WBは右に関根左に宇賀神。2シャドウは右に石原左に俊幸。1トップはズラタンです。

試合は川崎がオーガナイズします。結局最後まで川崎がイニシアチブを握り続けます。風間さんは否定するかもしれませんけど、今日の川崎は守備に重点を置いていたと思います。ただ、守備重視と言っても、そこはさすがに川崎らしいアプローチです。

まずはシフトから。川崎はネガティヴトランジションの際、リトリートします。これはおなじみ。ただ今日はシフトに工夫がありました。川崎は守備網を作るとき、5-2-1-2に移行します。最終ラインが左にずれてエウシーニョが下がってラインに加わります。浦和はアタッキングサードのサイドエリアで基点を作ることを攻撃の基本パターンとしていますから、まずはそのエリアを消す意図でしょう。

守備の仕組みについてはもうひとつ。最終局面でスペースを消して数的優位を得ることで、ディフェンシブサードの入り口でマンマークを形成できます。浦和の攻撃のストロングポイントは2シャドウを文字通り隠すことにあります。真ん中にズラタンを置きつつサイドで基点を作ることで、守備側の意識からズラタンの脇のスペースを消します。そこをシャドウが使い、守備網を混乱に落とすことを狙います。今日の川崎は、ズラタンだけでなくシャドウにも人をつけ、いわば影をサーチライトで照らします。今日の川崎をして、それでも風間さんが守備なんて考えもしないというなら、実は言葉のカモフラージュなんじゃないかと思ってしまいます。

でも、川崎らしい守備がもうひと味あります。それは守備ではなく攻撃です。今日の布陣に妙味があります。川崎は憲剛をボランチに置きました。しかも縦配列気味にして、憲剛を下り目で使います。意図は、ボールを低い位置で回すこと。攻撃時の川崎は両CBが開き、その間に憲剛が入ります。中央に大島を置き、憲剛のパスコースを作ります。と言っても攻め手を急ぐわけではなく、あくまでも攻撃権を保持するため。そうです。風間川崎の真骨頂、攻撃権を持ち続ければ最上の守備になるという、独特の発想です。川崎はまったくと言っていいほどロングフィードを使いません。時折角田がサイドチェンジを見せるくらいです。これもリスクを取らない作戦の表れです。

というわけで、序盤は浦和がつんのめる形になります。浦和は本来、川崎と同様に相手の攻撃を受けるスタイルですけど、川崎がのらりくらりと攻めてこないので、らしくなくフォアチェックを仕掛けます。なので攻撃がコレクティブでなくバタバタした印象を受けました。

20分を過ぎて、浦和がアジャストします。落ち着きを取り戻します。浦和もリトリートして、逆に川崎に攻めさせようとします。そして、それまでアタッキングサードに入ろうとすらしなかった川崎が、基点を少しだけ高くします。大島だけでなく賢太郎と嘉人も下がってきて憲剛から縦パスを受けます。前半の川崎は、嘉人とレナトが中央に並び、左サイドを開けた変則的な4-4-2のような形でした。というより3-4-1-2みたいな形。ようするに、真ん中の縦ラインはポジションレスで自由に動きます。さながら無脊椎動物みたいにぐにょぐにょしています。

アタッキングサードの川崎も、本来は基本的にやり方は変わらず、流動的なスペースメイクとショートパスを組み合わせて守備網のほころびを作ることを志向します。でも今日は、その基点である憲剛を下り目に置いたのでパスが回りません。いやあえて回そうとしません。むしろ個を強調した攻撃を見せます。レナトのドリブルと、エウシーニョと車屋のサイドアタックです。最後は嘉人がシュートを撃てるタイミングで渡し、仕留める形です。賢太郎がレナトと嘉人をフォローし、セカンドアタッカーを担います。

川崎がシフトを少しだけ上げてリズムを作りますけど、それで崩れるほど浦和の守備はもろくはありません。レナトと嘉人を森脇、槙野がタイトにケアし、有効なシュートを撃たせません。やがて守り合いの様相になってきて、今日は地味な玄人好みの試合になるかなと思いはじめたところで、試合が動きます。

35分。ほぼ全員が浦和陣にいる状況から、彰悟が前方、陽介と勇樹の間に位置取った大島に縦パスを送ります。大島はトラップを前に出し、陽介と勇樹の追いつかない位置に抜け出します。残るは最終ラインのみ。那須をつり出した大島は、左にいたレナトに流します。レナトはキープして森脇を引きつけつつ、時間を作ります。その間に車屋がオーバーラップ。関根と1on1の状態になります。レナトは車屋にパス。車屋が関根とマッチアップしながらドリブル。アタッキングサードに入ります。ペナルティエリアにかかったところで大きくトラップして関根を振り切り、マイナスのクロスをゴール前に送ります。那須が車屋に寄せていて、ゴール前は嘉人を見ていた槙野だけ。そこにタイミングをずらして賢太郎が上がってきました。この時、勇樹も陽介もボールウォッチャーになっていて賢太郎の動きを追えていません。車屋のパスを、どフリーの賢太郎が右足で丁寧に合わせました。川崎1-0浦和。

おそらく川崎は、最小点の競り合いになると踏んでいたのでしょう。ここぞという時に一気にアクセルを全開にし、確実に仕留めました。守れるようになった川崎は、これは相当強いなと実感しました。

浦和は焦りません。正直今日の川崎からゴールを奪うのは至難かなと思っていましたけど、前掛かりになり過ぎるとそれこそ川崎の思うつぼですから。前半は川崎リードのまま終了。

後半に入り、川崎が攻撃パターンをアジャストします。嘉人を左サイドにはらせて変わりにレナトを真ん中に置いた、4-2-3-1のようなシフトに移行します。浦和の両サイドエリアを狙うことは常套手段です。槙野サイドはエウシーニョが狙えていたので、森脇サイドも脅かして、浦和の攻撃意識を背後からかき乱そうとしたのかもしれません。ただ、今日の作戦の原則はコレクティブネスの安定だと思いましたし、そもそも勝っていたので、正直このアジャストの意図はよく分かりませんでした。やっぱり風間さんは天才なのかな?。

両チームがリスクマネジメントに徹するなかで互いの意図がシンクロし、がっぷり四つの状態になりました。なのでミシャも風間さんも動きません。ところが、ミシャの意に反して動かざるを得ない状況になります。石原が右膝を負傷します。代わって武藤が入ります。石原の状態が心配ですけど、シャドウから代えていくのはミシャのパターンですし、負けているので動くなら浦和のほうが先にせざるを得ず、時間帯的にも悪くは無かったと思います。

続けざまにミシャが動きます。俊幸に代えて梅崎を投入します。2シャドウに左サイドアタッカーが並んだのでバランスをとったのかもしれません。それならなぜ先に梅崎ではないのか疑問はありますけど。今年の浦和の試合を観て、シャドウプレイヤーのキャラクターが似ているなと思いました。左右の利きの違いこそあれ、みんなドリブラーでスペースメイカーでミドルシューターです。バランスという意味では、誰が入ってもプランを変えなくて済むので良いのですけど、今日のような行き詰まった状況を打破するためにはチェンジ・オブ・ペースも必要なんじゃないかと思います。今日であれば青木を入れて陽介を一枚上げるとか。ようするに、武藤、梅崎でも川崎の堅守はビクともしません。

このあたりから川崎の守備がタイトになります。もともと川崎は、関塚さんのころからダーティなイメージがあって(川崎サポさんごめんなさい。悪い意味ではありません)、風間川崎に足りなかった球際の強さというか、川崎らしさが戻ってきたなと思いました。

ただテイストがちょっと違います。以前は技術的なハンデをフィジカルで補っている感じだったのですけど、いまは守備の個人戦術の一つとして組み込まれているような気がします。つまり角田なんです。関塚川崎というより、テグさんの仙台感がします。角田がズラタンを自由にしません。インプレーでは結局完封しました。浦和は3トップの連携を断つと機能しませんから、ズラタンに収まらないようにすることが、浦和を閉塞感に陥らせる原動力となりました。そして試合はふたたび膠着します。

最終版にきて、ようやく風間さんが動きます。賢太郎に代えて真希をボランチに投入します。大島を一枚上げます。おそらく守備の強度を上げるためだと思います。それ自体は理に適った作戦だと思います。ところが、直接の因果は無いにしろ、『空気』を動かしたというか、得体の知れない何かが変わるきっかけになりました。サッカーは恐ろしい。

続いてミシャが最後のカードを切ります。関根に代えて忠成を投入します。2トップにして梅崎を右アウトサイドに出すという形を意図したと思います。ところがシフト変更を確認する間もなく、いきなり結果が出ます。

89分。関根が、下がる直前の置き土産に車屋に受けたファールで得た、陽介の右FK。川崎はゾーンというかマンマークというか、なにしろ横一列。浦和はその間を、ニアから森脇、ズラタン、那須、忠成、槙野。遅れ気味にニアに勇樹。ファアに武藤。川崎はマークの設定が甘く、ただ並んでいるだけです。車屋の背後をズラタンが難なく抜け出しどフリー。陽介は、ピンポイントでズラタンに合わせました。川崎1-1浦和。

関根がFKを得たタイミングは、忠成がピッチサイドで用意している時だったので、けしてミシャがセットプレーを意識したものではないと思います。ただ、流れでの打開策は無くセットプレーにしか可能性は見えなかったので、結果的には適切な作戦だったと思います。

同点に追いつきムードは一気に逆転を期待する浦和に傾きます。川崎にとっては大誤算だったでしょう。すでに逃げ切りモードに入っていたので、攻めに転じるのはリスクがあったでしょう。一方の浦和は勝ちに行く雰囲気はありましたけど、やっぱり打開策は無く、5分ものアディショナルタイムがありながらもピッチ上の状況は結局終始変わらず。このまま試合終了。川崎1-1浦和。

ちょっと玄人好みな試合になってしまいましたけど、24,992人のお客さんは満足したんじゃないかなと思います。川崎は終始落ち着いて見られたでしょうし、浦和の同点ゴールは劇的でしたから。

個人的には、今週は加賀さんウィークと日程発表の頃から決めていたので、楽しみにしてた分、ある程度覚悟はしていましたけどやっぱり姿を見られなかったのは寂しいです。ひとりアウェイ感に浸りながら家路に着きました。