ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2019J1リーグ第25節名古屋グランパスvsFC東京@パロマ瑞穂20190830

2019-08-31 15:09:27 | FC東京

八月さいごの週末。

北海道から帰ってくると内地も夏の盛りはすぎ、ちょっと涼しくなってきました。

台風の季節がやってきます。九州北部と中国地方西部の豪雨被害にあわれたみなさまにお見舞いも申し上げます。水の災害が心配な季節になりました。

北海道から帰ったその足で、荷物もほどかず名古屋出張です。今年は平日のほとんどを名古屋で過ごしてますから、はんぶんホーム感があります。

はじめての金J。そういえば東京は金Jなかったですね。残念ながら師匠ユニは、仕事でスタジアム入りがギリギリになり、ゲットできず。

ぐだぐだ名古屋にリードするも名古屋のモードチェンジ後に粘られ、からくも逃げ切りました。

東京は成が復帰です。シフトはスクウェアの4-4-2。GKは彰洋。CBはモリゲとつよし。SBは成とジェソ。CMは拳人と洋次郎。メイヤは右に晃太郎左に慶悟。2トップはディエゴと謙佑です。

名古屋は前節の大敗をうけ、オーダーを代えます。シフトは3-4-2-1。GKはランゲラック。3CBは右から中谷、まる、藤井。WBは右に成瀬左に宏介。CMはネットとシミッチ。シャドウは右にシャビエル左にアーリア。1トップはジョーです。

ぼくらはかつて、ポゼッションサッカーの負をいやというほど経験しました。もとい、負というよりもプロセスの前半といったほうがよいかもしれません。実際にポゼッションサッカーで成功しているチームを、例えば川向こうですけど、目撃していますから、ポゼッションで成績とエンターテイメント性を両立できる可能性は確認しています。だからぼくらは、ある意味で志なかばで挫折した種族といえなくもないです。

仮にそうだったとして、顕在的支配権確保とショートパスによる崩しが絶対的な正として、ぼくらはその効用を満足した経験がないわけです。その結果残ったものは、ポゼッションに固執することへの生理的嫌悪感です。もちろん個人差はありますし、近年しか知らないかたはそんなトラウマはないのだと思いますけど、現在のサッカーにエクスタシーを感じてしまったこころと身体にとっては、トラウマは必要以上に増大していて、ポゼッションをみるだけで苦しかった時代がフラッシュバックするほどです。みなさんはいかがですか?

名古屋は、もう少しひろくみると愛知県は、一次、二次産業とも安定していることを背景に、比較的おっとりした気風があると思っています。その意味では、もしかするとぼくらよりもポゼッションの確立に至る苦痛、喉元への耐性が強い県民性なのかもしれません。たまたま今日まわりにいた名古屋サポが異口同音に洩らしていた「ここまではいいんだわ。この先がいかんのだわ」という言葉は、現状、つまりまだプロセスの前半にいる名古屋を極めて的確かつコンパクトに表現していると思います。

前節の4バックから急遽変更したということは、今日の偏執的なポゼッションはあるいはブランニューなのかもしれません。それゆえ、序盤の東京は可変、つまりポジションレスポゼッションに混乱します。おもなポジション変更はアーリアとシャビエル、シミッチとネットの左右ですけど、フリースペースを狙う前提ですから守備側が整理できるまでは捕まえ辛いのは事実。とくにシャビエルのテクニックには手を焼きます。名古屋に勝機があったとしたら、序盤の混乱期に先制することだったと思いますし、それを狙ったのでしょう。

とはいえ風間的可変ポゼッションは、東京にとってみれば永世ライバルチームの基本スタイルですから、対応は体に染み込んでいると思います。整理にさして時間はかかりませんでした。名古屋の可変ギミックは前述の通りで、ようするに可動域が限られています。本来、可変ポゼッションの肝はサイドにあるはずで、今日であればWBがチャンスメーカーもしくはフィニッシャーになる必要があります。その意味で成瀬と宏介はその任に応えられていませんでした。宏介の場合はクロッサーとしてキャスティングされていたようなのでアクセントマンだったのでしょうけど、成瀬は二、三のプレーを除き中央で絡めていませんでした。

ただし、名古屋は守備にいくばくか加重していたようです。さすがに大敗のあとですから当然だと思います。名古屋の基本プランは、支配権を持つことでネガティブトランジションのポイントを上げること。これにより東京の起点が下がりますから、帰陣をはやめ5+4のブロックを作る時間を作ることができます。東京は、名古屋のポゼッションに対応しながらも、カウンターの発動には結びつきません。

ただし基本的にゾーンではなく個の守備力を前提とする名古屋の守備思想ですから、守備陣の負担は他チームの比ではありません。いずれ対人防御でほころびがでるだろうなと思っていたら、割合はやくそのときが来ました。

29分。ディエゴが藤井に倒されて得たPKを、ディエゴ自身がなんとか決めました。ディエゴのPK半成功は二回連続ですけど、それはまあ良いとして(^_^)。名古屋0-1東京。

これで名古屋の思惑は完全に裏目に出ました。名古屋の可動ギミックは、整理してみると案外単純なことが判明すると、東京は守備で逆に優位を取ることに成功します。いわゆるマウントポジション。中盤のボールの動きを読めるようになるので、インターセプトの確率が上がります。こうなると、やがて支配権そのものが東京に移ります。名古屋は自身がポゼッションスタイルでありながら、いやそれゆえにポゼッションに弱いようです。東京のスペースメイクについていけません。トランジションを狙うことすらできず、無為に東京の二次三次攻撃を受けるサンドバッグ状態になります。

他方、ボールを持てたとしても、東京のプレスに威圧されてサイドに押し込められます。窮屈なパスを強いられ、消極的な発想しかできず、意思のないバックパスが増えていきます。これこそトラウマ。当事はわが子は可愛いですからそれでもポジティブに捉えたけど、よそさまの子には容赦なく、嫌悪感すら感じます。せっかく金Jで動員して満員にしたのに、雨もあってか、前半で空席ができるようになります。前半は、リードしたまま終了。

後半頭から両監督とも動きます。風間さんは、成瀬に代えて前田を同じく右WBに投入します。この時点で風間さんは、可変ポゼッションをあきらめ、個の推進力に頼るプランに変更していました。この合理性が次第に実をむすびます。

一方の健太さんは、晃太郎に代えてたまを同じく右メイヤに投入します。支配権をもてたので攻撃加重に移る意図だと思います。これがのちのち裏目に出ます。名古屋が持ち直すのに比例して東京がいつものディシプリンを失います。

とはいえ、作戦変更直後は奏功します。支配権が最高潮になり、もはやボールを失う気すらしなくなりました。立て続けにショートカウンターで裏を狙ったアタックがかたちになります。

49分。ランゲラックのGKから。モリゲがジョーに競り勝って落としたボールを左ライン際で慶悟が拾います。前方のスペースに走りこむ謙佑を確認した慶悟はスルー。追い付いた謙佑はキープ。謙佑は、ディエゴにやや遅れて入ってきた洋次郎に合わせます。洋次郎は右足ダイレクトで合わせますけど、これはランゲラックがセーブ。弾いたところに走りこんだのは、ふたたび洋次郎でした。今度は左足で流しこみました。名古屋0-2東京。

これを受け、風間さんが動きます。アーリアに代えて赤崎を投入します。同時にシフトをスクウェア型の4-4-2に変更します。赤崎はトップに入ります。藤井が右SBに回ります。

ときを同じくして東京もコントロールモードに入ります。名古屋は攻撃ルートをサイドに固定します。このシンプルな攻撃方法がはまり、ようやく攻撃が機能しはじめます。右は前田による単独アタック、左はシャビエルと宏介が絡むクロスアタックとアシンメトリーなサイドアタックが東京に襲いかかります。東京が受けにまわったタイミングも誘因し、じわじわと攻撃権が名古屋に移ります。このじわじわとが東京には効きました。一気に流れが変わったのであれば、一時的な混乱はあったとしてもアジャストは比較的はやかったでしょう。でもジャブが続いたので、知らずしらず泥沼に引きずりこまれていきます。

名古屋に流れが傾きかけたところでアクシデントが起きます。ランゲラックが足を傷め、下がります。代わって武田が入ります。タイミングが良かったと思います。名古屋のポゼッションがポジティブな意味で上がったところだったので、東京のカウンターもいくぶん威力が落ちていましたから。

健太さんが動きます。慶悟に代えてサンホを同じく左メイヤに投入します。流れが悪くなっていたので、独力での縦の推進力を作る意図です。さらにジャエルを用意しているところで、名古屋らしからぬショートカウンターが決まりました。

83分。宏介のアーリーをつよしがクリア。これをディエゴが落とします。でもこれがシミッチに納まります。シミッチはドリブルイン。アタッキングサードに入ります。この時ジョーはモリゲ、赤崎はジェソがマークしますけど、一枚ずつズレています。なので左大外に前田がフリー。これを見たシミッチは前田にパス。ジェソと対峙した前田は、トラップで左にズレながらシュートコースを作り、おもむろに左足を振り抜きました。名古屋1-2東京。

これを受け健太さんが動きます。謙佑に代えてジャエルを同じくトップに投入します。ジャエルをディエゴと絡めて、前線でボールを持てるようにしたかったのでしょう。でもジャエルが機能しません。どうもまだまだジャエルはコンビネーションができませんね。ボールを持っても周囲が見えてなく、無理に仕掛けて失敗することを繰り返します。せめてキープできれば守備陣も助かるのだけど。

終盤は名古屋に完全に支配権が戻りました。東京は珍しく守備網が整わず後手にまわります。名古屋のジャブが効いていたのと、ちょっと攻撃モードに切り替えるのがはやすぎたかもしれませんね。

ただ、名古屋に追いつくクオリティはなく。ジョーにボールを集めますけど、精度を欠きました。このまま試合終了。名古屋1-2東京。あと少し時間があったら追いつかれていたでしょう。眠らない街♪

雨でしたけど、雨だからなのか名古屋独特の粘りつく湿気はなく、後半はむしろ冷気を感じるほどコンディションは悪くはなかったです。それにしてはスッキリしない試合でした。名古屋のダブルスタンダードに翻弄されたためでしょう。ひさしぶりに内容がよくなかったので、課題を見つけるよい機会になったと思います。You'll Never Walk Alone♪

たまが入るとやっぱり攻撃の威力がアップしますね。セカンドアタッカーとして常にゴールを視野にしているようですから、復帰ゴールも近いのではないでしょうか。今日も何度かチャンスがありました。たまが点を取れるようになると、攻撃のかたちとしては今年の完成をみると思います。洋次郎のシュワッチ

まる、宏介、アーリア、ヨネと、シンパシー満載の名古屋ですから、なんとなく完全によそさまとは思えず。道なかばだと思いますけど、対戦が楽しみなサッカーになるよう粘り強くがんばってほしいと思います。

これにてしばらく東京観戦はお休みします。といってもそんな大袈裟でなく。九月は加賀さん応援強化月間なのとRWCがはじまるのでそちらにシフトします。アウェイが続きますけど、チームもサポもコンディションには気をつけてほしいと思います。


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