週末の嵐予報が信じられないくらい、晴れました大阪。春一番は夜中に過ぎて、東京に飛んでいったようです。
今回このタイミングで有田、坂本とあさが来たのロケ地を巡ってまいりましたのは、もちのろん。今日のこの日を摂津で迎えたかったからです。
思い起こせば2014年の年末に、帰省を兼ねた大阪旅で、建設中の吹田市立スタジアム(仮)にお邪魔しました。10月に竣工をして4か月。ようやく晴れ舞台を迎えます。
Panasonic CUPでございます。
試合の感想はそのうち綴るとしまして、本日の主役、市立吹田スタジアムにフィーチャーしたいと思います。
距離的にはたぶん、昨年までのガンバのホーム、万博記念競技場の最寄り駅の公園東口のほうが近いと思いますけど、大阪方面、門真方面から来られるかたがほとんどだと思いますので、一般的な最寄り駅はここ、公園東口のひとつ手前の万博記念公園駅です。
自分は大阪大学体育会ラグビー部出身でして、文系なので本拠は石橋なのですけど、吹田キャンパスでもときどき練習してました。なのでこの付近はとてもサウダージな、なじみが深い土地です。自分がいたころから既に、万博記念公園のとくに南側のエキスポパークはさみしい感じで、太陽の塔とガンバ大阪(当時は劇弱でしたけど)だけが光が射していたような印象でした。そんなエキスポパークに、何十年ぶりにスポットライトが戻ってきました。
ひと足はやくエキスポシティがオープンしまして、新しい大阪の名所エリアが北摂に誕生しました。
Jリーグのファンには万博記念公園駅は公園東口への乗り換え駅としておなじみでしょうし、帰路は万博記念公園駅まで歩かれたかたも多いと思います。でも新スタジアムが出来てはじめてJリーグを観戦されるというかたもいらっしゃると思いますので、市立吹田サッカースタジアムまでのルートをたどってみたいと思います。改札はひとつです。
改札を出て左手です。
ルートの全景。
正面にエキスポパークの旧阪急ホテルの駐車場があります。ここにこんなに車が止まってるのを見たことがありません。
万博記念公園駅ビル内にセブンイレブンがあります。これ、去年まではなかったような気がするのですけど。
東側に降りるスロープを下ります。吹スタはエキスポシティの背後に隠れて、残念ながら見られません。
結論は、エキスポシティから吹スタには通り抜けできません。
念のために検証してみました。B駐車場が吹スタの正面ですけど、確かに記念公園を周回する道路を渡る歩道はありません。右手の立体交差は自動車専用です。
キックオフ時間にもよりますけど、後述しますけどもしかすると吹スタ内の飲食店の状況が厳しいかもしれませんので、レストランが充実し過ぎてるエキスポシティで済まされたほうがいいかもしれません。このあたり、マーケティング的に微妙なところなのですけど、私どもは利用者の立場ですので(^^;。
エキスポシティさんによりますと通り抜けできない理由のひとつは、試合前後の通行者の急増、いわゆるバーストトラフィックを予防するためでもあるのだそうです。ただ、今後のガンバのマッチで―運営にもよりますけど、吹スタとエキスポシティがコラボの道をさぐってくれたらいいなと思います。それぞれ主体が違うので今日はセーフティを選んだと思います。同じ土地に同居されてる両者ですから、これから少しづつ、良い関係を築いていってくれると思います。
吹スタへは、というわけでエキスポシティの西側の、こちらの階段をたどります。こちらは仮面ライダーのロケ地でもありまして、勝手ながら通称ライダールートと呼ばせていただいています。
お分かりになり辛いかもしれませんけど、改装前はこの半分ほどの道幅で、しかもコンクリートがずいぶん傷んでいて危なかったです。ずいぶん良くなりました。でも気になったのは、吹スタへの一般のアクセスルートにしては、バリアフリーの配慮に欠けている点です。自分が訪れた範囲ですけど、ここほど階段のアップダウンがあるアプローチはありません。ハンデをお持ちのかたで許可されたかたでしたら車でスタジアムまで来られると思いますけど、たとえば怪我をされたかたなど、かなり苦労しそうです。実際に松葉杖にかたがいらっしゃいましたし、遠方からのお客さんでスーツケースを持ってるかたもいらっしゃいました。その意味でも、できればエキスポシティからのアクセスができるよう、考慮してほしいと思います。
階段を上り切りますと、ようやくエキスポシティの端っこから見えてきます。
上りきると旧歩道になりまして、この橋を渡ります。
橋の上から、吹スタの全景が綺麗に見えます。
橋を渡ってすぐを左に折れます。
公園内をみちなりに歩いて、この階段を下ります。
万博記念公園の南駐車場に出ます。駐車場を南にぐるっと迂回します。
正直ちょっと心理的に遠く感じます。ガンバサポさんが「去年まで徒歩1分だったのにめっちゃ歩かされるやん」と仰ってたのは、たしかに素直な感想ですね。この駐車場は観戦用には使えないですし普段もガラガラでしから、スタジアムにまっすぐアプローチできる通路を作ってほしいところです。
ぐるっと回って、ようやく吹スタに着きます。寄り道したので実測してないですけど、健常者で所要10~15分程度かなと思います。
着いたら向かって左に行くとメインスタンド、その奥がホーム側ゴール裏になります。
今日はメインスタンドの席なので、ぐるっと回りたいので反時計回りに遠回りします。ガンバの練習場を右手に見る、こちらがビジターゴール裏側です。
この階段を上がったところがビジター自由席のゲートです。
階段のたもとに喫煙コーナーがあります。
外観を観ると感じるのですけど、全般的に無駄な贅肉がなく、素材がむき出しな印象を受けます。フクアリよりも簡素で、南長野に近いように感じます。
たとえばこの階段を歩くと、むき出しの金属音がします。自分は良いことばが思いつかなかったのですけど、TLで”ソリッド”と表現されてるかたがいらっしゃいました。その通りですね。作りだけじゃなくあらゆる面において、サッカーを観るためだけに特化した、文字通りのスリッドなサッカー観戦専用スタジアムだと思います。
言い換えますと、サッカー観戦の快適性は国内最高峰に保証されます。一方で、数時間の滞在空間としての快適性は、求めないほうがいいと思います。
もちろん、スタジアムの快適性はハード面ではなくソフト面が影響する部分がむしろ多いですので、あくまでもPanasonic Cupはテストロットとして評価すべきでしょう。これからガンバのソフト面の充実が進むと思いますので、居住空間としての快適性も増してくると思います。
でも、本質的に吹スタは、サッカー観戦専用スタジアムであることには、これから先も変わらないと思います。無機質な巨大な密度は、もしかするとロケ地に使われるかもしれませんね。
ビジター側を抜けると、旧ガンバ大阪クラブハウス跡に出ます。いまは門だけが残って、駐輪場になっています。
在りし日のクラブハウスを観ることが出来て、今更ながらよかったと思います。
ガンバの練習場と吹スタの距離感はこんな感じ。
バックスタンド側の外観。
バックスタンド側の外周。
機能性に特化したスタジアムのなかで、異色を放つのがこの外壁のアート感ですね。機能的な意味があってほしいところですけど、どうなんだろう。
外壁の内側はこんな感じ。
ホームゴール裏側の喫煙スペース。
バックスタンド側のゲートは北側にあります。距離的には西ルートも東ルートも大差ありません。いずれにしろ一番遠いゲート。
ホームゴール裏側の外周です。右手はアメリカンフットボール場です。
ホームゴール裏の外観。
ホームゴール裏のゲート。
ぐるりっと回って、いよいよメインスタンド側です。
メインスタンドの南側の外周にこのマンホールがあります。メインスタンドのゲートに上がる階段の西側付近です。ざっと見た感じだとガンバマンホールはこれだけみたいですので、探してみてください。
メインスタンドのゲートです。
吹スタのスタンドは三段構造です。下層、VIP、上層です。階段を一段上がると下層のゲートがあります。
それではまずは、下層エリアを一周してみます。メイン側入口(南側)。
ビジター側とは、下層エリアだけバリケードがあります。上層にはありません。ビジターを隔離してることに不満を覚えたかたがいるようですけど、むしろホームとビジターを隔てないスタジアムのほうが稀ですね。
メインスタンド下層エリアのコンコースです。一概に比較はできないのですけど、味スタ、埼スタ、ビッグスワンなどと比べたら狭いかもしれません。等々力の新メインと同じくらいだと思います。
充満感を感じたのは、むしろ幅というよりかは飲食店の待機列の故だと思います。この一試合をもってガンバと飲食店の新スタジアムの運営を批判する旨がありましたけど、短絡的だなあと思います。一部の揚げ足取りマニアの扇動とそれに乗る輩がいたずらに喧伝した結果だと思います。たしかにキックオフ後も長蛇の列ができていたようですけど、いくぶんかは待ってる人の自己責任です。それにこの試合をベンチマークに、少しずつガンバと飲食店さんのアジャストがあると思います。なにしろ初めてのことずくしですから、1stステージは上手くいかないかもしれないけど、ゆったりと大目に見てあげてほしいと思います。学ぶべきは、アナウンスの少なさですね。ガンバ公式で試合前に、万博の屋台村より拡大するという表現がありましたけど、局所的に見るとむしろ縮小してました。このような思い込みが招いたことでもあるので、次へのステップのために批判するのはアリだと思います。
万博にはなかった託児施設です。
お手洗いはどの時間でもそれほど混雑してませんでした。男子トイレはほとんど並びません。女子トイレはキックオフ前にちょっと並んでたと思います。
スタジアム内でも、むき出しの構造が見られます。
吹スタの最大の非常にユニークなところは、法人個人の寄付を前提にされているということです。吹スタホームゴール裏に、感謝のレリーフがあります。市立吹田スタジアムを本質的に作った市井のかたがたの想いを、これから訪れるみなさんは是非ご覧になってください。
バックスタンド下層エリアのコンコース。
バックスタンド下層エリア。
お待たせいたしました。ようやくピッチ。下層エリアコーナーからのピッチの風景です。
青と黒の聖地、ホームゴール裏下層エリアからのピッチ。吹スタ初の戦士たちよ♪。
ビジターゴール裏下層エリアです。
ゴール裏側の屋根です。
メインとバックの屋根。鉄板がむき出しです。
ベンチには屋根があって、イングランドのスタジアム風をうたってましたけどここはやはりセイフティにということでしょう。
自慢のメインスタンド下層エリア最前列からの見た目はこんな感じ。臨場感と迫力は満点。かなり慣れたかたでないと試合の状況を十分に把握できないと思います。
上層エリアに上がってみます。メインスタンド上層エリアのコンコース。
吹スタの西側。
ゴール裏上層エリアへはちょっとだけ階段を下ります。この構造の理由はわかりませんでした。
ホームゴール裏上層エリアのコンコース。
ホームゴール裏上層エリアから見たピッチ。
壁面の内側はこんな感じです。風除けなのかな?。
もうひとつ課題かなと思ったのは、ゴミ箱の少なさです。試合後にはゲートにゴミ収集のスタッフがいらっしゃいましたけど、試合前はけっこう探し歩きました。今日は各エリアに一か所ずつしかありません。
ビジターゴール裏上層エリアから見たピッチ。
ビジターゴール裏上層エリアのコンコースは、ホーム側よりも広くなっています。ホーム側にはアメフト場が迫っているので、接地面的に作れなかったんでしょうね。なので吹スタは完全なシンメトリーではありません。このあたりは面白いですね。
吹スタの南側。
ガンバの練習場。
バックスタンド上層エリアのコンコース。
吹スタの東側。
吹スタに移った青と黒の戦士たち。迫力満点です。吹スタ初のオオサカスタイル♪。
吹スタの北側。アメフト場と中環の向こうに、旧カーサ万博記念競技場が見えます。
上層と下層の階段の中間にVIPエリアのゲートがあります。
下層に戻ってきました。試合の後半から照明が入って気付いたのですけど、照明はぜんぶLEDです。さすがパナソニックですね。
座席の感覚はこんな感じで、それほど狭くは感じません。お隣との幅も十分で、よほど横幅が大きい人でもない限りお隣が気になることはないと思います。
陽が陰ってわかったのですけど、下層エリアの下のほうは、薄暮のとき広告の電光掲示板がまぶしくて試合がとても見辛いです。サングラスをすればいいのかもしれないけど、改善してほしいところです。
試合後のスタジアムのメイン外側の広場です。
試合後の吹スタから万博記念公園駅へのアクセスはさすがに混雑していますけど、この階段を除けば流れは比較的スムーズで、それほどストレスは感じません。
万博記念公園駅のスロープも流れが止まったりはしていませんでした。
万博記念公園駅の改札はラインが3つ出来てました。切符購入、空港方面行き、門真行きです。真ん中が空港行き改札の入口でした。
改札も公園東口のような入場制限はなかったですけど、改札を入って空港方面行きのホームに下りる階段で、ホームの入場規制をしていました。でもモノレール自体臨時を増便していますので、待ち時間はほとんどありませんでした。スタジアムを出てちょうど1時間で新大阪駅に着きました。
これにて、市立吹田サッカースタジアムの見学はおしまいです。
昨年から、新スタジアムにお邪魔させていただく機会があって、こういうことは滅多にないことですから、スタジアムマニアとして、とても嬉しいです。市立吹田サッカースタジアムとの再会は、アウェイガンバ戦の秋になると思います。またお邪魔します。ありがとうございました。8019
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