ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2018J1リーグ第8節セレッソ大阪vsFC東京@ヤンスタ20180414

2018-04-15 20:04:12 | FC東京

毎年、桜が散ると日本の山里の風景がハッとするようにドラスティックに変わります。

新しい季節を迎える候に、サクラ色の大阪。登美丘高校のみなさんの楽しいダンス♪

本日はサクラの大阪、セレッソでございます。You' ll Never Walk Alone♪

互いにコンディションを意識した渋い展開は、痛恨のワンミスで勝ち点を逃しました。

東京はディエゴが半休です。シフトはダイヤモンド型の4-4-2。GKは彰洋。CBは今日もヒョンスとまる。SBは室屋と諒也。アンカーは拳人。メイヤは右に晃太郎左に慶悟。トップ下は洋次郎。今日の2トップは永井と敬真です。

セレッソはACLがあってほぼ毎試合がターンオーバーです。シフトは4-2-3-1。GKはキム・ジンヒョン。CBはヨニッチと木本。SBは右に陸左に丸橋。ボランチは蛍と西本。WGは右に宏太左にトシ。トップ下は曜一朗。1トップは健勇です。

3位と4位の楽しみな上位対決は、過密日程の影響を受けてしまいます。東京は、結果論ですけどここまで上位チームとの対戦は仙台のみ。ある意味対戦スケジュールに恵まれています。今日はついに実力のあるチームとの対戦です。

連戦も五戦目ともなるとそろそろコンディションの負担が出てくると思います。東京はずっとほぼベストメンバーできてましたから心配でした。計画的にコントロールすることほどの余裕は、実力、編成ともにありませんからいたしかたないと思います。今日はディエゴがオプションスタートです。展開によっては願わくば全休させたいところ。

一方セレッソも、ACLでひと足はやく開幕しているうえ、長距離移動もあり、かつ蛍、健勇、ジンヒョンとA代表メンバーもいて、バイオリズムは下降傾向にあるでしょう。東京、セレッソともベストな状態で対戦してほしかったけど、これもリーグ戦のあやですね。

というわけで両チームとも超コンサバティブな選択をします。4+4の守備網をコンパクトにたたみ、かつ低めに設定します。FWのファーストチェイスも控えめです。必然的に攻撃はパスを主体としたゆっくりとしたリズムに成らざるを得ず、東京が得意とする超高速オープンブローは繰り出せません。

ディエゴに代わって敬真が入りました。ディエゴの役割を永井が担うか敬真が担うかそれとも分散するかが注目でした。おそらく、そのいずれでもなかったと思います。永井の役割はいつもどおりです。なので敬真が基点になりますけど、ディエゴとの違いはフリースペースを探して基点になること。ディエゴはあえてDFのいるところでポストを受けます。これにより守備網のバランスを崩すこたが狙いです。敬真の場合は、よりコレクティブで、パスを主体として円滑に攻撃サイクルが回ることを意図しています。

ディエゴと永井の絶妙なコンビネーションを基準にみてしまいますから、どうしても敬真と永井はまだ、高速でフレキシブルな試合の流れのなかでお互いのプレー選択の特徴をつかめていないように見えます。でもターンオーバーは必要ですから、新しい組み合わせのチャレンジは歓迎ですし、どんどんトライしてほしいと思います。

セレッソはそもそもスローな攻撃に長けたチームですから、前半の展開は願ったりだったかもしれません。代表遠征以来、健勇の調子が上がっていなかったけど、おやすみをとってコンディションを整えています。東京がメンバーを固定しているのに対し、セレッソは毎試合スターターを変えています。これは昨年からトライしているようですからユンさんの基本的な考えなのだろうと思います。例えば今日はU-23を主戦場とする西村をスターターで起用しました。互いに様子を伺う難しい展開にもかかわらずセレッソの守備網は、西村を含め安定していましたから、ターンオーバーのクオリティの高さを証明していたと思います。地味だけどユンセレッソの凄みを実感しました。

セレッソのスローアタックの特徴はオープンワイドであることです。サイドアタックを好むユンさんのスタイルの表れだと思います。攻撃に転じると両WGが開き、ピッチの横幅いっぱいを使った布陣を取ります。WGが基点となり、SBを絡めて数的優位を使うか、もしくは自らがペナルティエリアにむかって仕掛けることもできます。WGは選手層も厚く、もっともターンオーバーしているポジションのようです。今日のセットですと、宏太は陸とのコンビネーションを重視し、トシは独力突破を狙っていたようです。

健勇も技術を活かして足元でポストを受けるタイプです。なのでバイタルエリアに下がって基点になります。一方、曜一朗はつるべの動きのように、健勇が下がると前に出ます。逆パターンもあり、この二人とサイド、それに蛍を加えたコンビネーションをペナルティエリアで作られるかがセレッソの信条です。

東京はセレッソのペナルティエリアへの進入を許しません。セレッソのサイドの展開も、曜一朗や健勇の中央の仕掛けに対しても、ペナルティエリアへの進入を防ぎます。今日は、少なくとも前半のファーストミッションは、セレッソの攻撃の自由を奪うことだったと思いますので、予定通りの進行だったと思います。

前半30分を過ぎると、両チームの思惑が完璧にシンクロナイズドします。互いにロングフィードを蹴り合う、高射砲の応酬になります。とにかくコンディションのこともあり、互いに現在の好調に対するリスペクトもあり、前半はこのままで良いという判断でしょう。願い通り、前半はスコアレスのまま終了。

さて、先に仕掛けたのは健太さんでした。後半頭から動きます。敬真に代えてディエゴが午後出社です。さらに晃太郎と慶悟を左右入れ替えます。前半を観て、よくて一点差勝負、あるいはスコアレスドローもあり得るかなと思っていたので、勝負は終盤だと思ってましたから、後半開始早々の健太さんの仕掛けにはびっくりしました。カードは後出しのほうが有利ですから。でも健太さんは守備の安定を見て逃げ切れると感じ、イニシアチブを取りにいったのかもしれません。案の定、サッカーがガラッと変わります。

結果的にこの勝負は裏目に出ます。アウェイでもあり、場合によっては勝ち点1を取りにいく選択も、終わってみればありだったかなと思います。でも、まだチームを作っている過程であり、4連勝と調子が上向いてますから、勢いを加速させる可能性を選んだのでしょう。現場で観ているぼくらもそれを願いましたし。

東京はディエゴを軸に積極的な仕掛けを見せます。ディエゴが前に出てひっぱるので、後方もフィードのターゲットが明確になります。加えて永井もディエゴとの距離感を意識できるようになります。東京がセレッソゴールに迫ります。

チームが受けに回ったのをみて、ユンさんが動きます。二枚同時代えです。曜一朗に代えてヤン・ドンヒョンをトップに投入します。西本に代えて山村を同じくボランチに投入します。同時にシフトを4-4-2に変更します。

ドンヒョンは曜一朗のコンディションを考慮したのだと思います。それに前線のターゲットマンを固定して、後方からの押し上げの基点とするとともに、健勇によりフィニッシュを意識させる意図だと思います。山村は中盤の安定を図ったのだと思います。

それでも東京の攻勢は変わらず、もしかすると先制できるかもと期待していた矢先、アクシデントから失点します。

74分。ジンヒョンのGKをドンヒョンが洋次郎と競り、前方にフリック。これは長く流れてセーフティゾーンに落ちますけど、処理を彰洋とヒョンスがお見合いします。それでも彰洋が拾おうとしますけど、ボールが雨に濡れていてファンブルします。そこにトシが詰めてました。セレッソ1-0東京。

直後に健太さんが動きます。諒也に代えて宏介を同じく左SBに投入します。宏介に関しては、諒也のコンディションというよりか、左SBのポジション争いをくすぐる意図だと思います。クリティカルな局面で、セットプレーを含めて大きな期待を込められたわけですから、宏介が意地をおぼえないわけがありません。

さらに健太さんが続けます。慶悟に代えて建英を同じく右メイヤに投入します。建英は、慶悟のコンディションがいちばんの理由でしょう。慶悟が下がって目に見えて攻守ともバランスが崩れましたから。それでも建英にプレー機会を与えることは大事なことだし、チームを救うゴールが期待される絶好の状況でもありましたから。

この交代による効果よりも、先制したことによるセレッソの蘇生のほうが影響が強く、セレッソがイニシアチブを握ります。東京の攻勢をひっぱったのはディエゴですけど、それを支えたのは中盤の支配力です。このため受け身に回っていたセレッソでしたけど、先制により逆に中盤をコントロールできるようになります。

チームの安定をみて、ユンさんが動きます。トシに代えてキヨを同じく左WGに投入します。トシのコンディションを考慮しつつ、ワールドカップを控えるキヨの試合感回復を図る作戦だと思います。

反転攻勢に出たい東京でしたけど、今日はチームのブースターは一段のみでした。ブーストが効いている間にゴールできなかったことが悔やまれます。このまま試合終了。セレッソ1-0東京。

まだシーズン序盤ですから、さまざまな可能性を試すことは良いチャレンジだと思います。今年はターンオーバーがやはり重要であり、また時として勝ち点をコツコツと拾うことも必要なのだと再認識できました。モリゲ不在のリスクはあまり感じず守備はほぼ盤石でしたから、もったいない結果ではあります。

急務の課題は攻撃です。現状ではスターターセットのクオリティが抜きん出てます。今日のようにスターターの誰かが抜けた場合のオプションを積極的に探るチャレンジは歓迎です。その機会を与えられた選手は、役割を意識しつつしっかり頑張ってほしいと思います。

さいわいなことに次のミッドウィークはカップ戦です。コンディションを整える必要のある主力をやすませ、次の週末に向け、準備してほしいと思います。