ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

ひよっこロケ地の旅 ―20170908 大森―

2017-09-10 21:48:30 | 連続テレビ小説ひよっこ

小雨の小田原から新幹線で戻ってきますと、東京は晴れ。関東は広いのです。

続いてやってまいりましたのは、大森。JR大森駅西口です。

西口を出て大井町方面に向かいます。

すぐ、この階段が見えます。

ここを下ると別世界。山王小路商店街です。

それでは大森編をはじめます。「1965(昭和40)年5月」。

「お父さんを見かけたって場所、この辺りなんだって。すいません。この辺りでこの人見かけませんでしたか?」「いや、見たことねえな」「そうですか。ありがとうございます」「すいません。この人、見かけませんでしたでしょうか? すいません。ありがとうございます」。みね子が実さんを探しに時々来てた路地。

「お父さん。こんな東京の知らない場所で、お父さんを知ってますかって聞くのは、何だか不思議な気持ちがします」。

「すいません。この人見かけたことありませんか?」。

「1965(昭和40)年7月」。実さんが突然ぼんやりと現れた路地。

「実さん…ですよねえ。生きていたんですねぇ、実さん。でもどこか雰囲気が変わったように見えますよね」。

「さて、私はというと…」。向島電機時代のみね子も実さんを探していました。

「お父さんがいたというここに、時々来てみるけど、お父さんにはいつになっても会えないし、都心に出ると、まだ怖くて、おどおどしてしまいます」。

「東京に住んでいるのに、東京の人でもないし、茨城からは遠く離れてしまっているし。私は、何なんだろうと思うことがあります」。

「長い暑中見舞いになってしまいました。どうかお元気で、お過ごし下さい。みね子」。

「あの! すいません。この方見ませんでしたか?」「見たことないね」「そうですか。ありがとうございました!」「あんちゃんもしつこいね。人探しは警察に任せた方がいいぞ」「ハハ…そうですよね。はい」。綿引さんも実さんを探してくれてましたね。

「すいません! この方見ませんでしたか?」「分からないです」「そうですか…。ありがとうございました」。綿引さんは高萩に帰る日も探してくれてました。

「胸にまことの 霧がなけりゃ恋はすぐしぼむ 花のさだめ♪」「お父さん…」「綿引さんが、茨城に帰りました」「熱い思いを 胸のこめて疑いの霜を 冬にもおかせぬ わが心の ただひとりよ♪」。

「次の日、すずふり亭に行く前に、愛子さんと寄り道をしました」。

「ここで?」「はい。確かに、お父ちゃんがいた、見たって人がいて」「そう…」。

「結構赤坂から近いんですよ」。

「そうだね…よかったね」。

「はい」。

「お父さん。暖かくなってきましたね」。すずふり亭時代のみね子も時々探しに来てました。

「今日は、この近ぐにある料亭に、出前を届けました。何だか見たこともない世界で、ちょっと怖かったです」。

「今、5分だけサボって、ここに来てみました」。

「また来んね」。

「そうがぁ…。こごで見だ人がいんのが」。みね子が宗男おじさんと来た路地。

「うん。手ががりっつうの? こごしかないんだよね」「そうがぁ」。

「兄貴~! 俺だよ、俺! 宗男だよ! 兄貴! みね子もこごにいんだど! みね子は、東京にいんだど! 帰ってこいよ! 兄貴~! 兄貴! 兄貴~! 兄貴!」。

「兄貴~!」「人捜してんのかよ?」。

「お父ちゃ~ん! お父ちゃん! みね子だよ!」。

「兄貴~! いい年して、かくれんぼとがしてんじゃねえぞ! いい加減よ、出でこねえどよ、父ちゃんに、頭ただかれっど!」「あんまし帰ってこねえと、忘れちまうよ、お父ちゃんのこど! 知んないよ、もう! お父ちゃんのバガ!」。

「兄貴~!」「お父ちゃん!」。

山王小路商店街はほんの1~200mくらいの狭い路地なのですけど、ここだけ時間が止まったような異空間でした。実さんが戻ってきたのでもう登場しないと思うけど、朝ドラは知らない東京に連れてってくれます。

首都圏で判明しているロケ地はあと一つ。本放送中に行けるかな。


2017J1リーグ第25節FC東京vsセレッソ大阪@味スタ20170909

2017-09-10 21:05:44 | FC東京

残暑の西日本から戻ってきたら、東京はすっかり涼しく、秋の気配です。

ひさしぶりにすっきりと晴れた爽やかな土曜日。でも先週をひきずって、ワクワクのないマッチデーです。

本日は、対象的に上位争いをしているセレッソ。東京は具体的な目標を失ったなか、残りシーズンでなにを目指すのかを見せて欲しい試合です。You'll Never Walk Alone♪バルバロスさんのサンバショーリスペクト宣言

そして、This is THE END.

東京はヒョンスが長期離脱の可能性があり、今日も欠場です。これがひびきます。シフトは3-3-2-2。GKは彰洋。3CBは右から徳永、カズ、まる。WBはやっちと諒也。アンカーは洋次郎。IHは右に拳人左に今日は慶悟。2トップは嘉人と永井です。

セレッソはベストメンバーです。シフトは4-4-2。GKはキム・ジンヒョン。CBはマテイ・ヨニッチと木本。SBは右に陸左に丸橋。ボランチはソウザと蛍。メイヤは右に宏太左に曜一朗。2トップは山村と健勇です。

一夜あけた本日、篠田監督の退任が発表されました。

サポーターは結果論を生きがいにする生物ですから、結果論上等でいきます。ぼくらは、第一次ヒロシ、大熊さん、ポポさん、フィッカデンティさん、そして第二次ヒロシと、良くも悪くも個性が際立ったコーチのもと、過ごしてきました。彼らが目指すサッカーは明確で、プレーを通じて伝わるメッセージがありました。そして、最終的には、個性を際立たせるがゆえに反動的に誘引することになったウィークポイントゆえ、その体制を安定的に永らえることができませんでした。東京は、ウィークポイントを課題ととらえ、それを克服することをテーマに次期政権を編成してきました。この純粋で教科書的なアプローチは、攻撃と守備の偏重をいったり来たりしたあげく、正解が見いだせない迷路に踏み込んでいくことになりました。

篠田さんのサッカーには個性がありません。結局、一年余りをともにした今に至るまで、篠田さん自身が目指したいサッカーは分からずしまいです。今シーズンがはじまるにあたっての観戦のテーマは、篠田さんのサッカーを見つけることにありましたけど、果たせずしまいになりました。今となっては、東京が篠田さんをチョイスしたのは、ヒロシ退任のスクランブル下において、第二次ヒロシ体制をはじめるにあたってセイフティネットとして用意したトリデンテの二枚目を使ったに過ぎないのだろうけど、昨年の後半に結果が出たことで、いわば、なんとなくヒロシ体制構築の方針が間違っていなかったと思いたい自己肯定のような気がします。後任は安間さんがリリーフ登板します。これで、先発ヒロシ、セットアップ篠田さん、クローズ安間さんと、大失敗に終わったトリデンテの挑戦にひと区切りがつきそうです。

篠田さんが、篠田さんのサッカーを見せられなかったのは、もちろん篠田さん自身に理由があるのでしょうけど、エクスキューズもないわけではありません。今年は、優勝実績のない監督に対し過分なほどの戦力を揃えました。決定力が課題と言われて嘉人を取り、ポストよっちのスピードマンが足りないと言われて永井を取り、中盤のオーガナイザーがいないと言われて洋次郎を取り、GKが安定しないと彰洋を取り、まだ得点力が足りないと言われてウタカを取りました。さらには、モリゲの離脱を補うべくヒョンスを戻します。選手編成のなかで課題と言われていた部分は、少なくともプレー面ではすべて補強を実現しています。どんな理由でこの東京らしくないアプローチをとったのか分からないけど、篠田さんにとっては、嬉しくもあり、反面退路を断たれた背水の想いがあっただろうと思います。

もしもモリゲが離脱しなければ、タイトル如何は分からないけど、年内の篠田さんの退任は無かったかなと思います。でも、直接的な理由をあくまでも当該試合に求めるならば、洋次郎とヒョンスの代表招集が原因だろうと思います。とくにヒョンスは、代表戦での怪我という最悪のかたちになって、それこそが篠田さんを追い込んだ主因でしょう。

モリゲ離脱以降に取り組んだ3バック+3センターの特異なシステムは、守備力の補完と中盤の構成力の強化がテーマであったろうと思います。サッカーに限らず、新しい取り組みのマネジメントとして難しいのは、客観的な評価と止め時です。洋次郎とヒョンスが抜けた時点で、新システムのそもそものテーマを実現する機能を両方とも失うわけです。ただでさえ中盤と守備の戦力が不足しているなか、不可欠な選手を補完することはとても難儀なことです。その責任を、ぼくらの愛するクラブで育ったぼくらの愛する選手に背負わせることになったことは、偶然とは言え切ないなと思います。

どんなに攻撃を工夫しようとも、守れないのであれば試合になりません。二失点に絡んだカズ個人だけではなく、CBの役割分担を含めた守りかた全般のコンセンサスができていなかったことが問題だろうと思います。おそらくミッドウィークのトレーニングのなかで手ごたえの無さはわかっていただろうと思います。それでも取り組みを継続しなければならなかったのは、それ以上打ち手が無かったからでしょう。例えば4バックに戻すといっても、選手はいこそすれ、コンペティティブ足り得る保証はありませんから。

ですから、先週と同様、今日の東京は評するに値しないのですけど、工夫は見られました。フィニッシュパターンをひとつ用意していたことです。それは、WBのアーリークロスに逆サイドの選手が合わせるプレーです。飛び込む選手は二列目もしくはWB。守備側が捕まえ辛いところを狙ったのでしょう。やっちと諒也の組み合わせだと左右どちら側もクロスが出ていました。宏介が入ってからは左のクロスに右が合わせるパターンに偏りましたので、やっちと諒也のスターター採用はそのようなところに理由があるような気がします。この作戦は、たぶんセレッソの守備の堅さを考慮したものでしょう。中盤を省略してでもシュートアテンプトを作りたかったのだと思います。結果的には、スタジアムを沸かせる機会はあったけどゴールには結びつきませんでした。唯一の得点が、ニューヒロシ体制で当初目指していた、ペナルティエリア内のショートパスによる崩しからのゴールだったことは、体制終焉を呼び込むアイロニーのように感じました。

セレッソは、前節の首位攻防直接対決の敗戦を受け、かならずしも心身のコンディションが万全ではなかったと思います。連敗すると優勝争いから脱落することになりますから、緊張感もあったことでしょう。それゆえか、チームのバイオリズムはそれほど良くは無いように見えました。ユンセレッソが、鳥栖で見せたサッカーとはまったく異なる、実にセレッソらしいサッカーをやっていることはキンチョーで確認済だけど、二ヶ月前に増してスローになっているように感じました。ただ、守備はさにあらず。序盤からの厳しいフォアチェックは顕在です。なんとなくフォアチェックの守備スタイルのほうが見ていて落ち着き、安心感があるのはなんなのでしょうね。

というわけで、激しいチェックとゆったりとしたショートパス連携という相反するキャラクターを具有するセレッソが、中盤省略型の東京に対しイニシアチブを握ります。セレッソが攻め込む時間が続き、東京はくだんのアーリークロス以外にペナルティエリアに攻め込む機会すらありません。ただ、この序盤は、東京の守備陣は健勇、山村とも自由なポストを許さず、少なくともペナルティエリアを開け渡すようなシーンはまったくありませんでした。もう少し時間が経過すると、セレッソ攻撃陣のキレの無さもあって守備のリズムが作れるかなと思った矢先、大きなミスで失点します。

11分。ロングスルーの処理を彰洋があやまり、はじいたボールを陸が拾って流し込みました。東京0-1セレッソ。

この失点は、今日の試合の流れを決定付けました。その意味では実質的に篠田さんを追いやった一撃ミスでした。セレッソがモードを変えます。フォアチェックを控え、4+4のラインを維持するリトリートスタイルに移行します。日程が混みあっているわけではないけれど、連日厳しい暑気にみまわれたらしい今夏の関西ですから、そろそろコンディションに影響が出るころなのかもしれません。

セレッソに引かれると唯一の作戦であるアーリークロスが使えません。ショートパスによる崩しを求められます。そもそもその連携が上手くいかないので苦労しているのですから、ボールを持てても攻め手がありません。それどころか、セレッソに中盤のパスミスを誘引させられ、カウンターの脅威を見せつけられることになります。そして、東京の作戦のおかぶを奪うようなゴールが生まれます。

44分。彰洋のGKから。ボールを拾ったセレッソは左サイドで作りながらアタッキングサードに入ります。健勇が右に展開。深く上がっていた陸に渡します。陸は後方の宏太に戻します。宏太はフリーでルックアップ。このときゴール前はニアに健勇、真ん中に山村、ファアに曜一朗。東京は3CBとやっちがいて4on3の数的優位です。ただ、健勇にカズ、山村に徳永がついていたのに対し、曜一朗はやっちがつききれずフリー。これを見た宏太は、ファアに山村の頭上を越えて落ちるロングクロスを送ります。曜一朗は右足ダイレクトで合わせました。東京0-2セレッソ。

前半をなんとか1点に凌げば、後半から流れを変えるチャンスが作れると思っていた前半の最終盤の失点でしたから、重かったです。前半はビハインドで終了。

後半は、いきなりカウンターからの嘉人のシュートで幕開けします。後半の序盤は、前線の積極的なプレッシングが機能して良いリズムで入ることができました。でも、マイナーなアジャストでどうにかなるレベルではもはやなく、すぐに確変は終わります。

そこで篠田さんが動きます。二枚同時代えです。慶悟に代えてウタカ、諒也に代えて宏介を投入します。同時にシフトを3-4-2-1に変更します。ウタカは1トップ。宏介は左WB。嘉人と永井がシャドウです。点を取りにいくときの常套手段です。中盤の役割も変えていて、洋次郎が攻撃のタクトを振るのに対し、拳人がセーフティネットになります。

これがはまります。攻撃がいくぶん機能するようになります。そして、追い上げののろしになる可能性があったゴールが生まれます。

71分。洋次郎の左CKから。セレッソのクリアを徳永が拾って、右サイドのやっちに渡します。やっちは大きくサイドチェンジをウタカに。一気にアタッキングサードに入ります。ターンしたウタカは前線の永井へ。ペナルティエリアに入ります。永井はヨニッチを背負いながらフリックして洋次郎に落とします。ヨニッチと木本が洋次郎に寄せます。このときゴール正面に拳人がいてソウザがつきます。ファアの嘉人は丸橋が見ます。そして中央やや下がり気味でウタカがフリーでした。洋次郎はウタカにパス。右足でトラップしたウタカは左足で流し込みました。東京1-2セレッソ。

これで流れが変わるかなと期待していた矢先、またまた致命的なミスで突き放されます。

79分。カズに倒されて得たPKを、健勇が自ら決めました。東京1-3セレッソ。

文字通り後がない篠田さんが動きます。永井に代えて遼一を投入します。同時にシフトを3-4-1-2に変更します。遼一はウタカと並んでトップです。セレッソがリトリートするため永井のスピードが活きるシーンがほとんどありませんでした。前線に預けところを増やして、攻撃ルートをマルチにしようという意図だと思います。

篠田さんの想いに反して、三度守備のミスで失点します。

85分。ソウザの左CK。セレッソは人数をかけません。彰洋に寄るかたちで健勇がいてカズが見ます。ファアに木本と山村で、それぞれまると遼一がケアします。東京はニアにストーンが三枚。健勇はストーンの洋次郎をスクリーンとして利用します。ソウザのキックモーションと同時に洋次郎の背後から前に出ます。この動きにカズの反応が遅れます。ニアに落としたソウザのクロスに先に合わせたのは健勇でした。健勇は角度のないところから頭を振りました。東京1-4セレッソ。

さすがに三点差になったので、ユンさんが〆にかかります。ソウザに代えて秋山を同じくボランチに投入します。ソウザのコンディションと秋山のテストを考慮したのだと思います。

ユンさんが続けます。宏太に代えて関口を同じく右メイヤに投入します。これも宏太のコンディションと関口のテストでしょう。

ユンさんが〆ます。曜一朗に代えて澤上を同じく左メイヤに投入します。これまた曜一朗のコンディションと澤上のテストでしょう。

もう反撃の意欲はありませんでした。このまま試合終了。東京1-4セレッソ。

安間さんは、方向性を同じくするトリデンテのなかでの内部昇格ですから、ドラスティックな変革は期待しようもありません。まだJ1残留が確定したわけではありませんから、まずは安全圏にはやく入ることが最低限のミッションでしょう。とは言え安間さんには取り組む余地があります。当たり前ですけど、まずは守備の安定を取り戻すことでしょう。ことここに至っては、守備志向のコンセンサスを乱す選手、スタッフはいないと思いますし、そう信じたいです。

これまでの歴代の監督は、ガーロさんですらどこかしらポジティブな財産をぼくらに残してくれました。世の中にはいろんなサッカーのスタイルがあり、価値観の多様性の理解こそがサッカーを楽しむために不可欠なことなんだなと気付かせてくれました。現代社会を生きる上においても。そうしてぼくらは成長してきました。残念なことに、今のところ篠田さんから得た財産は見当たりません。あえて言えば、東京を自分のスタイルにアジャストする監督ばかりだったなか、自分のスタイルを持たず、選手の個性を活かそうとするスタイルは新鮮でしたし、昨年後半はそれで成功しました。ただそれも、翔哉という唯一無二のキャラに合わせるだけであれば良かったけど、個性が有り余る編成では適さなかったスタイルかもしれませんね。今後の篠田さんのキャリアの成功を願います。

去るものは追わず。ぼくらはここに居続けます。それがサポの宿命。いろいろ想うところはあるだろうけれど、これでいったんリセット。ナオを暖かく送り出す、ただそれ一点のために、残りのシーズンを楽しみましょう。