ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2013J1リーグ第5節FC東京vs大宮アルディージャ@味スタ20130406

2013-04-07 12:35:26 | サッカー

今日はバースデーマッチ。お誕生日でございます。ナオキさんに飛騨高山ビールでお祝いしていただきましたー。ありがとうございます(*´∀`*)。

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小金井公園は桜まつりでございます。にわかの低気圧であいにくの荒れ模様。残念です。それでも、今年はちょっと早咲きの八重が綺麗でございます。日曜日はどうやらちょっと晴れ間もあるみたいなので、桜まつりにお越しください。

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15戦負けなしの好調大宮戦です。味スタはひさしぶり。個人的にもバースデーなので、勝ちたかったです。

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両チームの意図が交錯する、とても密度の濃い試合になりましたけど、残念ながらズラタンのゴールに泣きました。

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東京はカップ戦を経て、ちょっとだけ冒険に出ました。千真と忠成の両立です。トップに千真、トップ下に忠成。慶悟を右ハーフに置きます。アーリアをボランチに下げますので、結果的にヨネが外れます。フィニッシャーの数を倍にすることで、シュートアテンプトを増やそうという意図だと思います。

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大宮はノヴァコビッチが怪我のため欠場。きょうは富山が代わりに入ります。その他は不動のメンバーです。大宮は非常にコレクティブなチームです。チーム作りのアプローチの起点は守備にあると思います。守備の特長は3点。バイタルエリアを閉じることからスタートします。このため守備網全体がとてもコンパクトです。それから最終ラインが高めに位置取ります。守備網を維持するため連携がとてもしっかりしています。

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二つ目は、オフサイドです。トラップをかけているのかどうかわかりません。バイタルエリアを閉める指向のチームは、当然ゴール前が開きます。まして大宮はラインが高いですから、広大なスペースができます。ゴール前はスピードのあるザゲイロ個人に担わせるのではなく、あくまでも約束事のなかで処理します。

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三つ目は、1on1の局面が非常にタイトです。それでいて、クリーンです。しっかりとした守備技術とポリシーを持っているから、ラフにプレーする必要がないのでしょう。相手エースを90分間しっかりと消します。CBと青木はもとより、それほどフィジカルに恵まれていない金澤、大輔、下平もけして当たり負けしないどころか、いわゆるスッポンマークをこなせます。

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この大宮の特長を踏まえて今日の東京を見ると、成長と工夫を感じられると思います。ルーカスは左右ポジションを入替えたりしましたけど、大輔と下平の密着マークにあい、ボールをキープできてもそこからアタックにチャレンジできません。なので、東京の特長であるクイックなパス回しとトリッキーなプレーを絡めたアタックの始点を失います。そこで、ゲームプランだったと思いますけど、東京はゴール前のスペースを執拗に狙います。千真、忠成がCBの横から、ルーカスはCBとSBのギャップから、慶悟は最終ラインを横切りながら、それぞれの特長を活かして裏に抜けようとします。ポポ東京にしては、非常に珍しいことです。基本的にポポさんは、唯我独尊な作戦を好みます。東京はいつ見ても東京です。それでも大宮は組み難しと思ったのでしょう。まずは大宮の守備網を下げることを目指したのではないかと思います。これは、成長でもあります。昨年の東京は、パス回しにこだわるあまり、ともすれば前進を忘れてしまうシーンが多発しました。とくにディフェンシブな相手の場合、手詰まりになってしまうことが課題でした。今年はここが大きく改善されています。慶悟と忠成の加入は大きいと思いますし、バックアップでも、河野はこういうプレーができます。

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ただ、あくまでも東京の志向はワンタッチでのショートパス交換です。ゴール前のスペースを狙うのは、最終ラインを押し下げバイタルエリアにスペースを作るためです。つまり今日の攻防は、東京アタッカーと大宮最終ラインのかけひきにあったということです。

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この闘いは、結果として大宮が征しました。90分通して守備陣が崩れませんでした。ディシプリンとそれを守る勇気、技術、体力が選手に備わっているということです。ベルデニックさんは、本当にいいチームを作りました。

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大宮の攻撃も特長的です。ターゲットはズラタンです。ズラタンはフィジカルもテクニックも備えていますから、ボールを持てます。ズラタンに大きな信頼感がありますから、富山は相手のギャップを割合自由に狙います。長谷川が入っても同様だと思います。ノヴァコビッチとズラタンが並び立つ大宮を見てみたい気もしますけど、ちょっと恐ろしいですねw。この時点で反則。戦い方の違いこそあれ、柏と同じ香りがするチームです。組立ては東京と同じです。東京ほどのぬめぬめ感はないですけど、ワンタッチを基調としたビルドアップスタイルです。アタックエリアはサイドを狙っているようですけど、フィニッシュはクロスに限りません。カットインや中央に当てるプレーもあり、多彩です。

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その彩りをさらに華やかにするのが、チョ・ヨンチョルです。大宮をコンペティティブにしているのは、ヨンチョルだと思います。とにかく捉えどころがないうえ、プレーエリアが縦に広いです。下平とビルドアップに絡んだかと思えば前線に顔を出したり、ミドルショットを撃ったり、あるいはサイドを抉ってクロス上げたり。ヨンチョルの最も怖いプレーは、ダイアゴナルに全力でゴール前に飛び込んでくるプレーです。大剛もしくは大輔からアーリーを送ることもできるし、まず相手守備陣は捕まえられないですから、アタッカンチがシュートした後のセカンドアタックでも有効です。ヨンチョル大先生を見ているだけでも楽しいです。ここに慶悟がいたら非常に怖いです。東京とはまた違ったテイストのアタックが見れたと思います。

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10分を経過するころには、東京がリズムをつかみます。ようするにトータルのオーガナイズ力は、それでもなお東京が勝るということです。原動力は、バイタルエリアの使い方です。秀人とアーリアが交互に真ん中をとります。もうひとりのボランチが前に出ます。この動きが、大宮の積極的な守備を封じ、守備網のセットを選択させます。矛盾するようなのですけど、守備網が固定すると、バイタルエリアのギャップが見えやすくなります。東京アタッカーはそこを狙います。これで中央に基点が出来ます。東京の重心が高くなりますから、必然的にイニシアチブを握れるということです。バイタルエリアからのプレーチョイスはいわずもがなですけど、ターンして他のアタッカーと絡む中央突破、左右のサイドに流してクロスもしくはカットイン、ボランチに一旦戻してリターンを受ける中央突破です。

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数字はわかりませんけど、ボール保持はやや東京が上回ったのではないでしょうか。千真の惜しいシーンなど、ゴール前を狙うショートカウンターが一本でも決まっていたら、この試合の結果は真逆になっていたかもしれません。互いに意図を出し合う緊迫した痺れる展開で、とっても面白い試合になりました。イーブンのまま前半終了。

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後半に入りすぐ、ポポさんが先に動きます。忠成に代えてヨネを投入します。東京はシフトの組合せを2パターン持っています。慶悟がトップ下に入るパターンと忠成のパターンです。ゲームプランによって使い分けることになると思います。ある程度ボールが持てる場合はスウィープ力がそれほど求められませんから、秀人とアーリアで十分です。そうすると、フィニッシャーを前線に二枚置けます。忠成はトップ下というより、2トップと言っていいでしょう。今日は、ポポさんが思う以上に大宮の守備がよかったんでしょう。フィニッシャーの枚数よりもプロセスを重視するという意図の交代だと思います。トップ下慶悟とハーフアーリアの効果は、いつものことなので省きます。

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ところがこれでもドミナントにはなれませんでした。大宮の守備はホントに素晴らしいです。コレクティブな守備網の集中力がなかなか切れません。そんななか、ついに均衡が破れます。後半33分。左サイドタッチライン際から下平が蹴ったFKがズラタンの頭にドンピシャ合いました。東京0-1大宮。

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これで両ベンチが慌ただしく作戦を繰り出します。まずベルデニックさんが守備力を高めます。大剛に代えて今井を投入。スペースがなくなることがわかったポポさんが、慶悟に代えてたまを投入します。バイタルエリアでリンクマンになるテクニシャンを置き、中央をこじ開ける機会に備える意図です。ちょっと驚きました。とてもシリアスな状況で、たまはポポさんのファーストチョイスになりました。なおがいるとまだ違うかもしれませんけど、たまの急成長を想い、ちょっと感動です。ある意味ボクらは、時代の始まりを見たのかもしれません。

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ベルデニックさんの次の一手は前線をフレッシュにすることです。富山に代えて長谷川を投入。カウンターの精度を高める意図でしょう。一方ポポさんはスクランブルです。加賀に代えてネマニャんを投入します。困ったらネマニャんは今年も健在です。ただ、まだコンディションが上がっていません。シュートが上に行ってしまいます。ネマニャんのコンディションは試合のなかでしか上がりません。これから試合で見る機会が増えそうな気がします。

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ベルデニックさんの最後の一手は、5バックでした。ヨンチョルに代えて片岡を投入し、最終ラインの真ん中に置きます。ベルデニックさんの合理的な発想に柔軟に対応できるだけの組織力を、今年の大宮は身につけているということでしょう。大宮は強いです。16戦無敗記録は伊達ではありません。

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東京は猛攻しましたけどこのまま試合終了。東京0-1大宮。

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3連敗となりました。公式戦もここ3試合で2敗1分。3試合続けて守備がしっかりしたチームとの対戦ですから、ゴールが少なくなったのは仕方ないと思います。アタックはしっかりできてるし工夫もしているので、心配ないと思います。ただ、一応の方向性として、慶悟トップ下をファーストチョイスにしたほうがいいと思います。トップは千真、忠成、相太で競る形がいいでしょう。

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たまを選択したシーン、相太でも面白いなと思ってみてました。慶悟のスペースメイクに効果がなくなったことへの対処は一緒なんですけど、バイタルエリアに固定的な軸を持ってきてもいいかなと。相太がどのくらい耐えれるかにかかりますけど、衛星的に動くアタッカーがフリーになるシーンが増えるような気がしました。

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加賀ががんばりました。結局流れのなかではズラタンにゴールを許しませんでした。加賀はほぼズラタンをシャットアウトしましたし、東京ゴール前のスペースを加賀がスウィープしてくれました。試合をしまった内容にしてくれたのは、加賀とモリゲを中心とした守備陣のおかげのような気がします。

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今日のような試合をこそ、味スタが一体になって選手達を支え、後押ししてあげるべきだと思います。バックスタンドから見ていて、ゴール裏はとても熱くチャントも迫力がありました。残念ながら今日のバックスタンドはダメでした。熱伝導率が低かったですね。

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サッカーは相対的なスポーツです。だからこそ深いし、面白い。思うような結果にならないのには、理由があるのです。その理由は東京にもあるし、平等に相手にもあります。そこを考えることこそ、サッカーを長く深く愛せるようになる鍵のような気がします。

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次節は、アウェイのナビスコカップセレッソ戦を挟んでアウェイ仙台です。今年もまた東北に戻れる日がきて、楽しみです。誕生日に勝てなかった分、貯金しましたからね。

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