「愛してるよ~ん」

2014-01-13 01:37:00 | Love

 寒中お伺い申し上げます。

本年もよろしくお願いいたします。

  

書くべきか迷いましたが・・・

1月8日水曜日、とても大切な人が逝ってしまいました。

M子さんとは5年前、入院先の病院で同室になり出会いました。

私は5回目の手術、M子さんは検査入院でした。

この検査入院でM子さんの卵巣にステージⅣのがんが見つかったのでした。

抗がん剤と手術で何度も入退院を繰り返していましたが

入院生活を「別荘暮らし」と呼び、笑い飛ばしていました。

最後の望みの遺伝子治療をしている時も

「入院できるだけ、治療法があるだけで幸せ」と言い

いつも誰よりも明るく、周りの人に元気をくれていました。

昨年9月、万策尽き、担当医から自宅でゆっくり過ごすように言われても

じっとしているM子さんではありませんでした。

外に出ている方が元気が出る!と言って

ランチやショッピング、ドライブ、いろいろなことを一緒にしました。

TVを見ながら、あ~でもない、こ~でもない、となんでもない時間も過ごしました。

私の体調が思わしくなかったり、微妙な検査結果が出る日の外来には

「ちょうど自分も外来予約がある日だ」とわかりやすい嘘をついて

付き添ってくれることも何度もありました。

「私のことはもう心配しなくて大丈夫」と言うと

「そんな淋しくなることを言うんじゃない」と言ってくれたり。

そして、いつも「愛しているよ~ん」と言ってくれました。 

亡くなった日にも。

札幌に戻ったら会いに行くつもりだったのだけれど、私がぎっくり腰をやってしまって。

「動けるようになったら行くからね」とメールをしたら

こんな返事をくれました。

そして、本当に眠るように。。。

 

最後に交わした言葉は「ご主人によろしくね」。

いつも夫のことを気遣ってくれていました。

夫の好きなお菓子をセットにして持たせてくれたり

夫が好きそうなお土産を買ってきてくれたり。

私にとって大切な人をM子さんも大切に思ってくれていました。

 

告別式でM子さんと最後のお別れをする時

泣き崩れた私の肩を抱いてくれたのはM子さんの娘さんでした。

まるでM子さんが広く大きな愛で包んでくれているようでした。

ありがとうNちゃん。

 

いつもM子さんは私のことを自慢してくれていたようでした。

お見舞いに行くと他の患者さんから「お話、聞いていますよ。

料理の先生なんですってね。」と何度も言われたことがあります。

たくさんの愛と安心をくれたM子さんが天国でも自慢できるよう

料理の先生として元気で頑張らなくては。

それが私がM子さんにできる恩返しだと思うから。

 

M子さんありがとう。

私も愛してるよ~ん。