寒中お伺い申し上げます。
本年もよろしくお願いいたします。
書くべきか迷いましたが・・・
1月8日水曜日、とても大切な人が逝ってしまいました。
M子さんとは5年前、入院先の病院で同室になり出会いました。
私は5回目の手術、M子さんは検査入院でした。
この検査入院でM子さんの卵巣にステージⅣのがんが見つかったのでした。
抗がん剤と手術で何度も入退院を繰り返していましたが
入院生活を「別荘暮らし」と呼び、笑い飛ばしていました。
最後の望みの遺伝子治療をしている時も
「入院できるだけ、治療法があるだけで幸せ」と言い
いつも誰よりも明るく、周りの人に元気をくれていました。
昨年9月、万策尽き、担当医から自宅でゆっくり過ごすように言われても
じっとしているM子さんではありませんでした。
外に出ている方が元気が出る!と言って
ランチやショッピング、ドライブ、いろいろなことを一緒にしました。
TVを見ながら、あ~でもない、こ~でもない、となんでもない時間も過ごしました。
私の体調が思わしくなかったり、微妙な検査結果が出る日の外来には
「ちょうど自分も外来予約がある日だ」とわかりやすい嘘をついて
付き添ってくれることも何度もありました。
「私のことはもう心配しなくて大丈夫」と言うと
「そんな淋しくなることを言うんじゃない」と言ってくれたり。
そして、いつも「愛しているよ~ん」と言ってくれました。
亡くなった日にも。
札幌に戻ったら会いに行くつもりだったのだけれど、私がぎっくり腰をやってしまって。
「動けるようになったら行くからね」とメールをしたら
こんな返事をくれました。
そして、本当に眠るように。。。
最後に交わした言葉は「ご主人によろしくね」。
いつも夫のことを気遣ってくれていました。
夫の好きなお菓子をセットにして持たせてくれたり
夫が好きそうなお土産を買ってきてくれたり。
私にとって大切な人をM子さんも大切に思ってくれていました。
告別式でM子さんと最後のお別れをする時
泣き崩れた私の肩を抱いてくれたのはM子さんの娘さんでした。
まるでM子さんが広く大きな愛で包んでくれているようでした。
ありがとうNちゃん。
いつもM子さんは私のことを自慢してくれていたようでした。
お見舞いに行くと他の患者さんから「お話、聞いていますよ。
料理の先生なんですってね。」と何度も言われたことがあります。
たくさんの愛と安心をくれたM子さんが天国でも自慢できるよう
料理の先生として元気で頑張らなくては。
それが私がM子さんにできる恩返しだと思うから。
M子さんありがとう。
私も愛してるよ~ん。