中国人民元、IMFのSDR構成通貨に採用 理事会が承認
ロイター 2015年 12月 1日 07:18 JST
[ワシントン/トロント 30日 ロイター]
国際通貨基金(IMF)は30日開いた理事会で、特別引き出し権(SDR)構成通貨に中国人民元を加えることを承認した。世界の経済大国としての地位獲得を目指す中国にとって勝利となった。
今回の通貨追加は、35年ぶりの大掛かりな構成変更となる。人民元のSDR通貨バスケット比率は10.92%と、事前予想並みの水準となった。
IMFが2010年に設定した、直近の比率はドルが41.9%、ユーロは37.4%、英ポンドが11.3%、円が9.4%。
人民元が採用されたことで、SDR構成通貨の比率はユーロが30.93%に低下、ポンドも8.09%、円も8.33%にそれぞれ低下した。ドルの比率は41.73%とほぼ同水準に保たれた。人民元が構成通貨に加わるのは来年10月以降。
IMFの評価基準を満たすため、中国は過去数カ月間、国内為替市場への外国人のアクセス改善など一連の改革を行ってきた。
ラガルド専務理事は声明で、改革の継続に期待感を表明。「こうした取り組みの継続や深化に伴い、国際通貨・金融システムがより強固になり、中国・世界経済の成長や安定を下支えする」と述べた。
中国人民銀行(中央銀行)はこの日、IMFの承認を歓迎する声明を発表。自国の経済発展や最近の改革についてお墨付きを得たとの認識を示し、「中国は、金融改革や開放促進の動きを加速させる」とした。
ロイター 2015年 12月 1日 07:18 JST
[ワシントン/トロント 30日 ロイター]
国際通貨基金(IMF)は30日開いた理事会で、特別引き出し権(SDR)構成通貨に中国人民元を加えることを承認した。世界の経済大国としての地位獲得を目指す中国にとって勝利となった。
今回の通貨追加は、35年ぶりの大掛かりな構成変更となる。人民元のSDR通貨バスケット比率は10.92%と、事前予想並みの水準となった。
IMFが2010年に設定した、直近の比率はドルが41.9%、ユーロは37.4%、英ポンドが11.3%、円が9.4%。
人民元が採用されたことで、SDR構成通貨の比率はユーロが30.93%に低下、ポンドも8.09%、円も8.33%にそれぞれ低下した。ドルの比率は41.73%とほぼ同水準に保たれた。人民元が構成通貨に加わるのは来年10月以降。
IMFの評価基準を満たすため、中国は過去数カ月間、国内為替市場への外国人のアクセス改善など一連の改革を行ってきた。
ラガルド専務理事は声明で、改革の継続に期待感を表明。「こうした取り組みの継続や深化に伴い、国際通貨・金融システムがより強固になり、中国・世界経済の成長や安定を下支えする」と述べた。
中国人民銀行(中央銀行)はこの日、IMFの承認を歓迎する声明を発表。自国の経済発展や最近の改革についてお墨付きを得たとの認識を示し、「中国は、金融改革や開放促進の動きを加速させる」とした。