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(novembre 2003)
今月23日に仏検1級の試験がある。今回はあくまでも現在の実力を試すため。日曜日に見つけた書取り・聞取りのCDを昨日聞いてみた。今のレベルでは話されていることが手にとるようにはわからないが、勘を働かせて見当がつくという程度である。書取りも頭の中でやってみたが、少しはいけそうな感じがしてきている。しかし作文の方は少し前に仕入れた本を読み始めているが、2週間ではどうにもならない。これまでに覚えている構文を使って意訳するしかないだろう。要するに、如何に構文を豊富に覚え使えるようになっているかという問題だろう。読解に関しては今さら時間を費やしても無駄で、これまでの蓄積を検定してもらうという俎板の鯉状態である。これまで1級を受けるかどうか迷っていたが、今では受けることにしてよかったと思っている。試験があるとそれなりに準備をすることになるので、いろいろと気付くことが多い。
仏検1級を受けてきた。今回も現在の実力をそのまま反映する結果になった。作文や書き込みの正確な採点が分からないので何とも言えないが、60%まで行けばよいだろう。今回気付いたことは、綴り(アクサンを含めて)がいい加減であること、専門用語(今回は、経済関連の語彙がわからず調子が狂ってしまった)、前置詞の使い方や同義語も分かっていないことなどである。作文に関してはぶっつけ本番だったので、こんなものだろうという感じである。ただ直前に読んだ和文仏訳の本は少し役に立った。次回に向けて幅広く文章を読み、構文を蓄えなければならないということだろう。聞取り書き取りに関しても綴りの不正確さでだいぶ損をしているようだ。今回は書き終えた後に時制や性を検討するところまで行かなかった。それどころか途中で投げ出そうと思ったほどだが、何とか切れずに時間いっぱいで終えることができた。
コレクション・フランス語〈7〉書く
先日、テレビで懐かしい座談会(川端康成、三島由紀夫、伊東整による)を流していた。その中で川端が「源氏物語などは少しやると誰でも読めるようになりますよ」というようなことを言っていた。それを聞いて、要するに訳文を通さずに原文に親しめばよいのだという当たり前のことに気付かされる。フランス語と同様に、好きな外国語だと思って読み始めればいずれ分かるようになるということか。時間をつくって読んでみたいものである。フランス語から日本古典へという展開も面白い。これからの楽しみに取っておこう。
川端康成氏を囲んで(平成15年11月30日「日本文学を巡って」)
昨日、日本の新聞を読んでいたら、大江健三郎がフランスの新聞に日本政府を批判する論文を発表したという記事が出ていたので原文を探してみた。La Libérationに"Je suis un vieil homme en colère."で始まる非常に読みやすい論文が見つかった。全文覚えられそうなくらいである。読んでいるうちに、Émile ZolaがL'aurore紙に出したJ'accuseという論文のことを思い出していた。最近立ち寄った本屋で清岡卓行の「マロニエの花が言った(上・下巻)」(Ainsi parlaient les fleurs de marronnier)を読み、すんなり入ってくるので買った。
Libération
Je suis en colère (Kenzaburo Oe)
Émile Zola
マロニエの花が言った