フランスに揺られながら DANS LE HAMAC DE FRANCE

フランス的なものから呼び覚まされることを観察するブログ

J'OBSERVE DONC JE SUIS

4回目のTEF - 「我が心のパリ」 - 「新人生論ノート」

2005-03-06 08:06:59 | フランス語学習

2月19日に年に一度のTEFを御茶ノ水で受けてきた(前回は、avril 2004)。今回は、気分の盛り上がりが全く感じられないままの受験となった。受けた印象は、読解の1問を読むところまでの時間がなく完全なブランク。読解力の伸びは感じられないどころか、むしろ退歩しているのでは、と思わせる内容。聞き取りも、発言がどういうニュアンスなのかを掴む問題で、言い回しが非常に早くしかも込み入っているところがあり、全くついて行けず。まだ上級には達していないことを感じる。最後の文法も今ひとつで、ややしらけた状態で終わった。全体的には、前回よりよくなったという感触はついに得られず上級は無理だろう。そろそろ大きな伸びは期待できない段階に来ているようだ。

帰りに丸善で立ち読みをする。「フジ子・ヘミング 我が心のパリ」。パリの写真に彼女の語りがついているという本なので、テレビを見る感覚で読み終える。以前にテレビで見た印象とは全く異なり、今はパリのモンマルトルとシテ島にアパートを持っていて、日本と半々で生活していて、Paradisだとのこと。今までの苦労が嘘のようで、きっと神様が見てくれていたのだという。われわれの不幸と幸福の割合は決まっていて、いつどのように巡ってくるのかが人によって違っているだけではないのか、ともいう。それからもう一冊、木田元の「新人生論ノート」を少しだけ(フランス語で好きな言葉の一つ、"feuilleter"する)。学生時代に読んだ三木清の「人生論ノート」を連想させたからだが、編集者の狙いもそこにあったようだ。著者は大きな抵抗を感じるが、最終的には受け入れ書いたらしい。あとがきだったか、ここ30年におよぶ教え子のその後の人生を語ったところは、彼らが丁度自分の年代に当たるので興味深く読んだ。

コメント
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