作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 淡きこと水の如し(歴史エッセイ134話) 】

2014-01-20 16:20:28 | 05 歴史エッセイ

この前文に「君子の交わりは」があるのだが、黒田官兵衛が隠居するに
当たって如水を号したのは、あくまでも主君として仕えてきた秀吉のジェラシー
を怖れての名乗りであった筈。水の如く全く野望は持ち合わせておりませんと
隠居号で天下に宣伝したわけ。

秀吉ごとき俗人が天下人になり得たのは、側近に官兵衛と半兵衛を得たから
とは、あまねく全日本に知られていた。

秀吉の死後、家康のごとき超のつく悪人に天下が転がり込んだのも、如水が
九州中津に引っ込んでいたが故で、大和郡山か琵琶湖畔に所領を得ていたなら
まず石田三成の登用もなく、西軍の実質上の指揮権が石田に成ったはずもない。

関ヶ原があったとしても、僅かの半日の合戦だけで、勝敗が決することはあり得ない。
黒田の天下が実現しても、後世の日本にとって徳川幕府りもはるかに良い政権が
出来ていた。


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