ブレンド日記

世の中の出来事・木馬での出来事・映画の感想・本の感想・観るスポーツ等々ブレンドして書いてみました。

『ヒトラーの贋札』を見る。

2008年10月21日 | 映画の事
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原題:Die Falscher
監督・脚本:ステファン・ルツォビッキー
製作:ヨーゼフ・アイヒホルツァー、ニーナ・ボールマン、バベッテ・シュレーダー
原作:アドルフ・ブルガー
撮影:ベネディクト・ノイエンフェルス
音楽:マリウス・ルーラント
美術:イジドール・ビマー
製作国:2006年ドイツ・オーストリア合作映画
上映時間:1時間36分
配給:クロックワークス

早く書かないと忘れてしまう。

結論から言うと、私はこの手の映画好きだから、面白かったです。

ナチス・ドイツによる史上最大の贋札事件「ベルンハルト作戦」を描いた作品。第80回アカデミー賞外国語映画部門ノミネート作品らしい。
そして、納得のいくほど重い物語なれど、心にビーンと来る作品でした。

簡単なあらすじはナチスは敵国イギリス国内経済に打撃を与えるため、大規模な偽ポンド札の製造に着手する。各地の収容所から印刷技術の専門家のユダヤ人をかきあつめ、ヘルツォーク親衛隊少佐のもと作戦は開始された。ニセ札作りのプロ、サロモン・ソロヴィッチ(カール・マルコヴィクス)もリーダーとしてそこに加わった・・・・。

ナチスドイツは
ほとんどのユダヤ人収容者をガス室送りにしていたが、贋札づくりの技術を持つブルガーら作業員は収容所内の秘密の工場に隔離され、特別の待遇を受けていたのだ。ふかふかのベッド、温かい食事。しかし、彼らはその仕事を忠実に行う限りにおいて生かされている、ということも承知している。拒めば即ガス室送りや銃殺が待っている。
自分の命か、ナチスへの協力をやめるか。究極の選択なのだ。それに彼らは苦しみ、葛藤する。ユダヤ人としてのプライド、いや尊厳か・・
仕事が成功したとしても、いずれ殺されるのだろうから。、
しかし 今日を生きるためには仕事をせざるを得ない彼らたち。
う~ん、実に考えさせられる映画だった。常に私ならどうすると自問自答したりして。

でこの映画の中で、偽ポンド札が完璧であるというお墨付きを貰ったエピソードもとても印象的だった。
彼らは印刷や紙作りや彫刻のプロ。そのプロの意地にかけても完璧なものを作り出そうとする情熱や喜びが見て取れた。
彼らにとってはそれは“贋札”であったかもしれないけど、ユダヤに協力したかもしれないけど それは彼らに取っては“作品”だったのだなと思う。

これらの事が史実であっても 自らの過去の歴史の誤りを繰り返し問うドイツの開かれた国際性にはわが国も 大いに学ぶべきものがあると思うのだけど・・

面白かったです。★★★★☆です。

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