「誇」-URAWA REDS-
共に…
 



友ちゃんまでリタイアか・・・。
ホリもまだまだだしな。

あと1試合。
誰が出たって浦和は浦和。
やることをしっかりやれば、
出来ることをきちんとやればいいんだ。

[追記]
強がってるだけだよ。
でもね、
出場する選手たちに100%の力を発揮してもらうために
僕らもやらなきゃいけないよね。
天皇杯を共に戦ってきた同志たちなら、
分かり切ってることだけどさ。

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澄みわたる青い空。
冷たい冬の風。
天皇杯準決勝、国立競技場。
「年末」のない年末を送ることが出来る幸せ。
あと2つ。
少しでも長く、ギドと試合をしたい。
勝ってギドに「ありがとう」を伝えたい。

GK都築
DF細貝・内舘・ネネ
MF平川・啓太・暢久・相馬・伸二・ポンテ
FW永井
リザーブ山岸・堤・堀之内・酒井・黒部・セルヒオ・岡野
ネネが復帰、坪井が欠場、長谷部は出場停止。
リーグ戦とは全く違う布陣で臨む試合。
“ウチの選手、頑張ってるよね”

日差しが眩しいホームゴール裏。
手を翳しながら、跳ねる。
“跳ね辛いよ・・・”
改修されたスタジアムは、僕らのことを考えてくれなかったようだ。
真ん中に空くスペースを突かれる浦和。
鹿島のパスワークに嵌っていく。
“鹿島、強いじゃん”
ロビー・伸二・永井が前を向けない。
“厳しいな、今日も”
楽にやらせてくれない。
ここまでと同じ厳しい戦いを覚悟する。

上空を舞う強い風。
“ウチが風上、かな?”
“やり辛いのかな、やっぱり”
劣勢に立たされる時間が続いている。
13分、17分。相手選手に警告。
“誰に出たんだ!?”
オーロラビジョンを確認しないと判別できない背番号と名前。
もう、昔の鹿島ではなかった。
“でも、若い選手も巧いな、鹿島は”

失点しそうでしない。
内舘、ネネ、細貝が決定機を許さない。
“ウッチー、なかなかいいね”
“ネネ、頼りになるよ”
“萌!いいぞ!!”
徐々にリズムを取り戻していく浦和。
平川、相馬が縦に走る。
ロビー、永井が動く。
伸二がコンタクトを振る。
相馬のシュートはGKがセーブ。
“右足だったね、今の”
伸二のクロスからネネのヘディングはGKキャッチ。
“合ってたのにな・・・”
40分、中央から伸二が決める。浦和先制!
“凄いカーブ掛けたよね、伸二”
“あんなの、伸二じゃなきゃ出来ないよね”
GKを嘲笑うような、美しい弧を描いたシュートが決まる。
“さぁ、行くぞ決勝!”

ハーフタイムを告げる笛が鳴る。
岩政が永井を小突く。
“あっ!退場だろ!?”
応戦する永井。
“辞めとけよ、落ち着け永井”
両者に警告、主審は上川氏。
前半終了、1-0。

屋根に太陽が隠れていく。
冷たい風がスタンドに入り込む。
“跳ねてないと寒いんだよね”
埼スタに慣れた身体には、国立の狭い座席間隔が鬱陶しい。

後半も浦和のリズムで試合が進む。
ラインを上げる鹿島の裏を狙う浦和。
ロビー、永井が抜け出す。決まらない・・・。
“永井・・・、今のは決めなきゃ”
右からのFK。
“ロビーかな、キッカー”
“伸二も蹴りたいみたいだけど”
“伸二だ、伸二が蹴るね”
“惜しいなぁ・・・”
ボールはクロスバーの上。
細貝、ネネがオーバーラップする。
“萌ちゃんまで上がって来てたんだ”

65分、鹿島が動く。
“柳沢、いたんだ・・・”
代わって入った深井が前線を掻き回す。
“ちっ、嫌な感じだな”
69分、FKから失点。1-1。
“防げなかった、かな”
“120分、勝つまでやってやるよ”
寒風に奪われそうだった気力を奮い起こす。
73分啓太out酒井in。
“啓太? 傷んでたのか”
数分後、接触プレーに蹲る酒井。
“友ちゃん、大丈夫かよ”
担架で運ばれる。
“集中! ひとり少ないんだ”
抜け目ない鹿島に幾度となく痛め付けられた記憶が過ぎる。
“耐えろ、耐えてくれよ”
“勝つんだ、鹿島に負けは嫌なんだ”

82分、ロビーが中央から決める。
“ラッキー!!”
相手DFに当たったボールがネットを揺らす。
“集中!”
磐田戦の轍は踏まない。
90分で終わらせたい。
“120分半袖はキツいな・・・”
上着を着たらリズムが変わってしまうんじゃ・・・。
そんな気がしていた。
87分酒井out堀之内in。
“友ちゃん、大丈夫か・・・”
“ホリ、大丈夫なのか・・・”

ロスタイム3分。
“早く、早く終わってくれ”
主審の笛が待ち遠しかった。
“もうワンプレーだよな”
時計の見えないゴール裏。
長い、長い3分間。

“決まった!”
上着の暖かさが、身に染みた。


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