三木の図書館のことあれこれ、発言したり、調べたりしていると、つくづく、夢がないよな、とため息をついてしまう。その場限りの計画で、未来もなにもあったものじゃない。
もっと図書館は夢のある場所であってほしい!と、三木の図書館で見つけたのがこの本
デンマークのにぎやかな公共図書館 ~平等・共有・セルフヘルプを実現する場所~
吉田右子 新評論
フィンランドの図書館の充実はなににかの本で読んだことがあるけれど、デンマークのそれもまけずと劣らない充実ぶりで、それぞれに特徴があるという。
本を読んでびっくり!図書館でこんなこともできるんだというくらい、多彩なプログラムが用意されている。そのベースにあるのは、普段のくらしに図書館がさりげなく、当たり前にはいっていること。
特色あるプログラムというのは例えば
「宿題カフェ」 こどもたち、特に移民や難民としてデンマークに来たマイノリティのこどもたちの学習支援のために、放課後行われている。こどもたちは学校とは違う開放された空間の中で、学習の支援を受けたり、おしゃべりを楽しんだりする
「10歳から100歳までの編み物カフェ」「子どものためのダイエット講座」『著者と出会う」「両親のチームワーク講座」『ベビーカフェ ベビーマッサージや乳歯の手入れ等といったテーマで専門家のアドバイスを受ける講座」
『デモクラシーコーナー」はとしょかんを住民の政治参加の場にすることという理念で、としょかんにいかにも座りごこちのよさそうなイスがならんでおり、そのイスに座って住民と議員や各種組織の代表者などがインフォーマルな形で話し合う場
誰もがさまざまな情報にアクセスできるよう二その回路を確保する。情報にかかわる不平等を生める機関として社会的に認知されている。
コンピューターの持込ができるように、イスの下にはコンセント
音楽はインターネットを通じてダウンロードできるサービス
本を借りるだけでなく、待ち合わせや憩いの場所として気軽に利用。新聞雑誌のコーナーとカフェがおかれ、たとえば、知的障がいの人が働いている。
書き出していったらきりがない。
1さつ750グラム平均の本を何冊書棚に入れられるか、を計算することでしか維持できない図書館の計画と、住民がどうすれば、豊かに個々で過ごせるかを追求する図書館との違いに、
別のため息が出た。
もっと図書館を使って、学びを支援し、楽しみを見出すしかけはできないものか。
この本を読みながらつくづく考えた。