もんく [とある南端港街の住人になった人]

海外であちら側の人になるか

海外で病気が流行る、地震が起こる、暴動が起こる。
しばらく後になってからテレビ局は現地に住んでいる日本人に国際電話をかける。
「現在のそちらの様子はどうですか?」
「もう大丈夫です。」こう言う答えが返ってくる。必ずだ。

わるいが私はその言葉を全然信用しない。
なぜならば「大丈夫」と言っている人間は「大丈夫」じゃないと困る人間、つまり「あちら側の人」だからだ。


出張など会社から派遣されていると言う理由以外で海外に長く生活している人間は、多くの場合、現地でお金が必要になる。お金を得るのにいちばん手っ取り早いのは日本人相手に日本円を得ることだ。日本円の価値は現地通過に比較してそうとう高いから効率が良い。よって何があっても日本人観光客は必要なのだ。

よく、「あちら側の人」は自分の住んでいる地域の事をすばらしい所だと言う。
気をつけた方が良い。自分自信に言い聞かせている言葉である可能性が高い。本当に良いと思っていないか、現地のやり方に馴染めない人間こそ、そう他人には言ってみせるものだ。気をつけろ。

以前ある所で現地に住む日本人コミュニティが日本人観光客向けの情報誌を作った。もちろん商売絡みだ。そこには地元のあまり有名でない、と言うより評判の悪いゲストハウスの提灯記事が載っていた。それを機会にその人たちも「あちら側の人」になってしまった事が残念であった。

先日ジゴロの話題を書いたらアクセスが今までになく多かったのでもう一つジゴロネタで書いておく。ついでだ。
あちらに住んでいる日本人は時々「地元人にジゴロはいない。仕事のない地区から出稼ぎ来た人間がジゴロをやっている。現地人に悪い人はいない。そんな事したら村にいられなくなるはず。」と言う。そんな事まで言って観光客に取り入りたいのだ。もちろん大ウソだ。


人間は立場によって態度を変える。
生活のために仕方ないのかも知れないが、できれば「あちら側」には行って欲しくないと思う。
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